科学技術館「シンラドーム」がすごすぎた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

知り合いのご厚意で、科学技術館にできたてほやほやのシンラドームを見学に行って参りました。

ORIHALCON Project: 科学技術館シンラドームがオープンしました
http://orihalcon.jp/news-and-topics/synradome-open.html

シンラドームがなんぞやというのはこの後たっぷり説明するとして、実はこのイベントに参加しようと思った理由の1つは科学技術館そのものだったりします。

というのは、子供の頃母親につれられてよく遊びに行ってた思い出の地なんですよね、科学技術館。もう20年も前の話になるかもしれないけれど、外観から中の作りまで子供の頃の思い出そのままでちょっとセンチメンタルになっちった。あの1階のおみやげコーナーでトリケラトプスのペーパークラフト買ってもらって夏休み組み立てたなあ。

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外観が大変特徴的な科学技術館

懐かしさのあまりイベントの集合時間よりも早く会場乗り込んで館内を軽く一周していたんだけど、おそらく自分の子供の頃からあったような古い展示もあったりしてまた感動。そして嬉しかったのが満員とまでは言わないけれど、あいにくの雨の天候にもかかわらず親子連れでにぎわっていたこと。正直言ってあまり新しいとは言いがたい展示もあるんだけれど、それでも子供たちが楽しそうに展示に見入っていて、「子供の頃は夢中になって展示で遊んでたよなあ」とかいろいろ考えさせられました。大人になってしまうと古くさく見える展示も、好奇心の塊である子供にはそれがもう宝物なんだよなあ。

とはいいながら子供たちが一番夢中だったのはテレビゲーム的な展示だったのが寂しくもありつつ、自分も子供の頃はそういうイベントばっかり食いついていたからきっと同じなんだろうな。横浜博覧会も宇宙を旅するテレビゲームみたいなアトラクション入り浸ってたし。

と、寄り道をしながらもたどり着いたのが科学技術館の4階にありますシンラドーム。今日のメインイベントの会場であります。

シンラドームというのは簡単にいっちゃうとプラネタリウムのようなドーム型のシアターなんだけど、プラネタリウムの場合はいくつものスクリーンをつなぎ合わせているのに対し、シンラドームはすべてが1枚でできている目地なしのスクリーンなのがすごいところらしい。

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直径10mの目地なしスクリーン。このスクリーンも日本では初だとか

そしてプラネタリウムであれば通常部屋の真ん中に装置がおいてあったりしますが、シンラドームの場合はそういった設備ではなく、席の周囲に設置した6カ所12台のプロジェクターを使い、そのプロジェクターから映し出される絵をうまいことつなぎ合わせて立体を描き出しているのです。

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プロジェクターの一部

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スクリーンにはカメラの位置が表示

ちなみに設置場所が6カ所なのにカメラが12台なのは、1カ所に2台設置して立体映像を映し出せるようになっているから。会場には立体視用のメガネも用意されていて、それをかけることでド迫力の立体映像が楽しめます。ちなみにこの3Dメガネ、まだ量産が聞いてないから1個で2万円もするらしい。

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2万円のメガネ。僕の4倍もしますね

【追記】
このメガネ、なぜ2万円もするかというといわゆる赤青メガネと違ってフルカラーで立体視できるからなのでした。情報量多くていろいろ書き忘れてるなあ……。

立体映像を見るには専用のメガネをかけるんだけど、このメガネの原理は昔懐かしい赤青メガネと同じもの。ただし、絶対的に違うのはフルカラー対応版だという点。

科学技術館の「シンラドーム」テクニカルデモに行ってきたよ!:小太郎ぶろぐ
http://www.kotaro269.com/archives/50713060.html

会場自体は50席程度で、スクリーンもその席をかぶせる程度で正直それほど大きさを感じず、こじんまりした場所だなあと最初こそ思ってたんだけど、いざ映像は始まるとその考えがあまりにも浅いことを思い知らされました。確かに映画館の大画面スクリーンに比べれば大きくないように感じてしまうけれど、これが立体的に映像が見えることでものすごい迫力。会場は一切動いていないのに、スクリーンの立体映像が動くだけでまるで自分が移動しているかのように思えるほどの感覚でした。もうスター・ツアーズ顔負けなかんじ。

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こんな地球がグリグリうごく

で、よくよく聞いたらこのスクリーン、直径が3000ピクセルもあるらしい。次世代DVDであるところのBlu-Rayが横幅でも1920、縦幅は1080でしかないことを比べるともう情報力が比べものにならない。ちなみにこの上には直径4000ピクセルクラスのスクリーンもあって、ここまで行くとフルHDはおろか4K(横4096・縦2160)でも足りないらしい。圧倒的じゃないか・・・・・・。

最初に見せてもらったのはNASAのデータを使ったという地表のデータで、立体版Google Earthといった感じの映像。しかしこれが立体でしかも地球に近づくと地表のデータもしっかり拡大されるからホントに自分が宇宙に居るみたいな感覚。しかもこのデータ、NASAのデータをリアルタイムに取得してその場で表示しているというのがさらに驚きでした。確かに動きが激しいと一瞬止まったりすることもあったんだけど、それも言われなければ気づかない程度の瞬断で、まるでその場にデータがあるかのようななめらかな動き。

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地球全体から

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一気に拡大!

そして一番すごかったといっても過言でないのが、現在観測できている範囲でのデータを取り込んだ宇宙の映像。もうね、これが半端じゃない規模で、太陽系とか銀河系ですらもう規模として小さい。銀河系がほんとに小さな点にしか見えないレベルまで広い宇宙の映像が出てきた・・・・・・、と思ったらそれもまたあっという間に米粒になるほど宇宙は大きくて、なんかほんとに別世界。しかもその映像が立体でグリグリインタラクティブに動かせるんですよ。

これもうホント百聞は一見に如かずというか言葉ではとても伝えきれないんだけど、宇宙の一番外側(あくまでデータ上で)から太陽系の地球まで一気に拡大していく瞬間は、「トップをねらえ!」の最終回を追体験している感覚にとらわれました。あれ最後に「オカエリナサイ」とか出てたら号泣してたな、あぶないあぶない。

そしてもう1つおもしろかったのが、DNAの仕組みを紹介する映像。こちらはインタラクティブなものではなくて紹介VTRみたいなずっと流れる形式のものだったんだけど、これは正直目から鱗でした。これ写真とりのがしたんだよなー。他の参加者が写真アップしたら使わせてもらおうっと。

【追記】
 立体じゃないんだけど動画がYouTubeに上がってました。そうそう、理化学研究所の作成した映像でしたね。ただシンラドームのほうがもうちょいかっこいい映像だったかな。元映像をちょっとリメイクして再生してたみたい。

というのも、球状のスクリーンというとどうしてもプラネタリウムのように空という「外側」を見る感覚で発想してしまうんだけども、実際には立体視で奥行きのある表現ができるスクリーンであるから映し出す物に制限はなく、むしろ体内という「内側」のものも描けるんだと気づかされたから。いやもう外とか内とかすらどうでもよくて、ドーム型のスクリーンで立体視するという世界によって、今までになかった表現方法ができるんだなあと感動させられました。

この表現方法を見てて感じたのは、任天堂のバーチャルボーイというのはひょっとしたらこういう世界を描きたかったんじゃないかなあと言うこと。あの頃は技術もまだまだで黒歴史化してしまったけれど、平面の世界で擬似3Dを描くのではなく、本格的な立体の世界での表現という可能性に気づかされたイベントでした。

バーチャルボーイ – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4

もう1つ感動ポイントだったのが、これらの仕組みが技術的にそれほどすごいものではない、ということ。いやもちろん技術そのものはすんごいんですけど、それを作り出したシステムというのは秋葉原で売ってるようなPCで作り上げちゃったらしい。いつも当たり前のように見ているWindowsのOSでこれほどの物ができるなんて!

立体視に関しても、12個のプロジェクター映像を使い、それをコンピュータで補正してうまいことつなぎ合わせることで実現しているので、立体視のための専用システムでもない。立体視メガネはまだ2万円とかするけれど、それは単に数が出ていないから値段が下がらないだけで、量産効果が出れば十分安くなるものらしいし。

さらにはPS2のコントローラでインタラクティブ操作できるデモなんかも披露。PS2のアナログスティックで地球をグリグリうごかすことができました。PS2のコントローラは頑丈だから子供に操作させても安心という、単に珍しいだけじゃなくそのメリットも考えられているところがすばらしい。

これまた任天堂的な発想でいうと、「枯れた技術の水平思考」というやつで、特別なシステムを作り出すのではなく、もうすでにある技術をうまく使ってこれだけ新しい物を作り上げられるんだなあとひたすら感動でした。

自分はITだったりハイテクの話というのはとても好きなんだけど、ただ単に「世界最小」とか「世界最薄」とかいうだけでなく、「この技術でいったいどんなことが実現できるんだろうか」と想像をふくらませられるような技術やサービスに出会うととても心揺さぶられるんです。そういう意味でこのシンラドームはまさにそういう感動を与えてくれる技術でした。3Dっていままではどちらかというと見せ物的な要素にしかおもってなかったんだけど、3Dだからこそ描ける世界や価値があって、しかもそれはプラネタリウムのようなものばかりではなく、発想次第でいくらでも世界をふくらませられるところにすごくドキドキ。

オーソドックスなところでいうと、あの3Dスクリーンを使ってガンダムやバルキリーのコックピットに乗ってみたいなとも思うし、三国無双とかもう大変なことになりそう。ここ最近はずっとメタルギアソリッドばかりやっているのでその発想でいくと、メタルギアMK.IIのカメラ映像なんかまさにあれだなと思った。ゲームの世界というのは3Dでキャラクターすべてを描いているからどの角度から見てもいいわけで、そういう意味で実写より3D映像に向いてそう。

もちろん実写映像であっても、すべてがインタラクティブでなくてもいいのだからスポーツ選手にストリートビューのようなカメラ取り付けてその感覚を追体験するとか、なんかいろいろな可能性が眠ってそう。ああいう最先端の技術見てあーでもないこーでもないっていう話がふくらませられるのはオタクとして至福の時だなあと思いました。

今回は特別イベントということで関係者によるプレゼンや質疑応答なんかもあったんだけど、立体映像は一般の日でも見られますので興味ある人はぜひ。人によってはハンパない3D酔いする可能性はありますが、今までにない体験ができること間違いなしです。

また、今後こういうデモを交えたイベントの可能性もあるかもしれないという話なので、興味ある方はそちら方面にアンテナ張ってみてくださいね。私の方でもなにか情報入ったらお伝えしたいと思います。あと、こういう場所でイベントやってみたいとかそういう話も大歓迎みたいですので、「これはなんかおもしろいことできそう!」と思う方はぜひご連絡を。

最後にこのイベントお誘いくださった主催者の方々、本当にありがとうございました。予想以上の感動と驚きと体験でもうテンションあがりまくりでしたし、それが自分の子供の頃の思い出の場所に登場したという個人的な理由でも思い出に残るイベントでした。

※当日デジカメの電池が切れているという痛恨の凡ミスしてしまって写真あまり撮れていないのですが、他の参加者の写真が上がったらそれをお借りしてエントリ補足したいと思います。


科学技術館「シンラドーム」がすごすぎた” への6件のフィードバック

  1. ピンバック: 小太郎ぶろぐ
  2. ピンバック: [mi]みたいもん!
  3. ピンバック: ORIHALCON Project
  4. ピンバック: ★究極映像研究所★

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