R-1ぐらんぷり 2009いまさら感想

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

詰め込み過ぎの旅行から帰ってきた後もなんだかんだ予定が詰まっており、なかなかブログ更新できずにいましたが、3月に入ったこともあってそろそろブログもきちんと更新していきたいと思う所存ですはい。

で、かなり遅くなってしまいましたがR-1ぐらんぷり 2009について、準決勝も観覧した立場から一応は触れておきたいと思います。

優勝者についてはいろいろ賛否両論あるみたいですが、もうそこは個人の嗜好によるところも大きいので正しい正しくないとはいいません。ただ、数年にもわたってR-1を見続けている私としては、そもそもR-1決勝の結果自体、個人の嗜好や感覚と合わない結果ばかりを見続けていたので、自分の好きな人や面白いと思う人が優勝するとも思っていなかったし、結果を見てもまあそんなものかなーと思います。「あの人おもしろくない」というのはもう感性の問題であって、それを正しい正しくないというのは実に難しいですからね・・・・・。

ただ1つだけ審査システムに文句いうなら、1人目からあんな高得点つけたら点差つかなすぎてしまって、点差の意味がまったくなくなる。M-1の場合、審査員自体が点数の重みをきっちり意識しているのに対し、R-1の審査員はレッドカーペット感覚でつけてるとしか思えないですな。なのでもう上位陣数点の差はないに等しいものかなと思います。とりあえず日本一を決めるような大きなイベントで気軽に100点とか出すのやめようよ・・・・・。

というわけであとは出場者に対して個人的な感想をば。繰り返しますがこの人が1位とかじゃなくてあくまで自分の面白みの話ね。

夙川アトム

なんども書いてますが、ギョーカイ語ネタに慣れてしまうともう面白さがほとんど残らないという設定重視のネタ。初回の爆発力は強いけど「お笑い力」としては個人的には残念。別の紙芝居ネタみても対して差がないしな……。

岸学

準決勝、サバイバルステージ、そして決勝とすべてネタを変えてきたわけですが、ネタとしてはサバイバルステージのほうがよかったかなあ。というか岸学は普通に面白いので、あまりジャック・バウアーに縛られないネタをきちんと作ってほしいと思うんですが、下手にレッドカーペットなどで24ネタが人気でちゃったからそっちに揺れちゃったのかなあ、というのが残念です。

バカリズム

世間の評価の高さと逆に、自分としてはバカリズムがあまりおもしろくない。バカリズムのネタっていうのはなんというか、普通ではしない発想へのずらしがポイントだと思うんだけど、そのズレがハマらないと単調なんですよね。なんというか「俺って変な発想でしょ」という感じが強くて、それをズレと思わずにまじめに読み解くとあまり笑えないというかそんな感じです。

エハラマサヒロ

勢いもあったし鉄板ネタだったし、優勝してもおかしくないよなあというのは思った。ただ知名度とかそういうのもあるんだろうなあ。R-1決勝がM-1みたいに2回戦う方式で、エハラマサヒロがまた全然違うネタをやったら評価されたのかもしれない。ちょっと一発屋っぽく見えちゃったのかもしれないなあと思ったりしました。まあすげえ高得点ではありましたけどね。

サイクロンZ

ネタは準決勝と変わらないけどさすがの鉄板っぷり。きっちり「愛のままにわがままに(ry」で一番の笑いを取ってるあたりは計算しつくされているし、オープニングにあの曲もってくるのも、このネタのシステムを理解させるのにぴったり。おしくも優勝はできなかったけど、M-1のオードリーのように優勝より大きなものを得たんじゃないかなーと思います。ただあのネタ量産するのつらいよなw

鳥居みゆき

半ライスをプレゼントしてみたり、吉田さんを何回もつかってみたりと非常に伏線の張り方がうまい。だけどネタ1つ1つのパワーがないというか、何を考えているかわからないキャラがここまで作られたネタを出してくるとそこのギャップに戸惑う部分もあるのかな。まだちょっと不思議なキャラにたよりすぎな部分がネタにみえたので、もっとネタを練っていくともっともっとおもしろくなりそうな気がします。

鬼頭真也

これまたきっちり準決勝と同じネタ。個人的にそうとう面白いんだけど、紹介している作品を知らないと笑えない部分もちょこちょこあるので、24に頼ってしまった岸学と同じ弱点があるのかな。余談ですが、こないだお邪魔したお宅で子供たちがR-1見て気に入ったフレーズが「こっからここまで野球!」だったりして、そういうインパクトは強かったっぽい。これまた優勝以外の部分でうまく印象残せたんじゃないかなあ。

COWCOW山田與志

準決勝の時も書いたけど、みんなが「こうくるよな」と思うところのずらし方は非常にうまい。同じずらしでもバカリズムとは違っていて、バカリズムの場合はいきなりずらしてくるからそこにはまれないと置いてけぼりになるというか、伏線もなんもなくずらされるのがどうも性に合わない。その点で山田與志はベタなボケから入りつつ、視聴者の予想を裏切ってくるというシナリオの作り込みが好きです。あと、「フフフ」も前述のお宅でかなりはやってましたな。

あべこうじ

おしゃべりの技術力は非常に高いんだけど爆発力にかけるのかなあ。なんかこう話が不思議につながって展開していくような流れが多いんだけど、「指が10本ー!」とかいうおかしな行動をとり続ける昔のネタのほうが好きだったなあ。「びしょぬれの犬」もバカリズムちっくというか、その発想についていけないと観客をとりこぼしている気がします。

中山功太

この人は毎回おもうんだけど、あるあるネタをやるのに時間の半分を説明につかうのがとってももったいないなあ。あとネタが単調なので長時間だとスタイルに飽きてしまう。前半のネタを後半でいじるとか、なにかしら波がほしいなあと思った。その点サイクロンZは同じように時間の半分がネタの説明なんだけど、あちらは「この動きがどんな曲に?」と考えさせる時点で時間を有効に使えている気がする。まあ優勝は中山功太なんですけどね。

以上、あくまで個人的な感想を連ねてみました。重ね重ねR-1の評価システムは、なだぎ武が2年連続優勝するあたりでもう自分の感性とはあわないなと思っていたのであまり気にしてもいないです。

最後にこれまた毎回おもうんだけど、そろそろ司会進行も人をかえてくれないかな。雨上がりはお笑いとしては好きだけど司会としては致命的に下手すぎる。芸人のインタビュー時間はほんのすこししかないのに、司会が噛んで芸人に伝わらないとかはあまりにもありえない。鳥居みゆきのボケも全然拾えていないし(あの水谷豊は三枝に向かっていったんじゃなくて、その場にいないよって言うことだよね)、緊張しまくりの鬼頭真也にも意味不明の質問してとまどわせているしな……。

あと優香にかんしても、せっかくバカリズムが「優勝したらどこ持つか考えてたのに!」と自分のネタにからませたボケをまったく拾えず「もう優勝かんがえてたんですか」と見当違いのところに返しているあたり、上戸彩とのセンスの違いが浮き彫りになったなあ、とおもったR-1でした。とりあえずお気に入りのサイクロンZが目立ってたからもうそれでよし!


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