AndroidにできてiPhone OSにできない4つのこと

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

ほんとは「おれもiPhoneやめました」とか書こうかと思ったけど、それだとあまりに生産性ないのでもうちょい前向きなエントリーで。

先に断っておくと、これは何に関しても自分のスタンスなんですが、個人的にはAndroid触っちゃうとiPhoneには戻れないと思ってはいるものの、何が何でもAndroidがいいという気はありません。むしろスマートフォン初めての人にはiPhoneのほうがわかりやすいしアプリも揃ってるし、タッチ反応速度もブラウザもAndroidより上だし、iPhone買った方が幸せになれるよとお勧めしております。

それを踏まえた上で、現状の仕様では少なくともiPhoneではできないけどAndroidにはできるということも多々あるのも事実。ハードウェアではなくOSレベルで見たとき、どんな違いがあるかというのをAndroidユーザーとして聞かれることも多いので、両方を触ったことのある立場からまとめてみたいと思います。

また、比べるべきは「iPhone」ではなくて「iPhone OS」であることもポイント。iPhoneの場合はニアリーイコールなのですが、Androidはハードウェアスペックによって大きく使い勝手が変わるもの。たとえば「タッチ操作の快適さ」はOS部分もあるけれどハードにも大きく依存するところなので、そういったハードスペックに関しては割愛しております。

iPhoneではないこと

ソフトもハードもWebサービスもアップルが開発しているからこそiPhoneは魅力的な部分もあるのですが、一方ですべてを自社で作っているからのデメリットもある。その1つがiPhone OSはiPhoneでしか動かないことだと思います。

iPhoneのアプリ市場がどんなに充実しても、それを使えるのはiPhoneだけ。でもAndroidなら、各社から発売される携帯電話だけに対応できるのはもちろん、Andorid搭載カーナビ、Android搭載電子ブックリーダーにだって展開できる。全体のランキングでは順位が低いアプリであっても、Androidカーナビでは人気No.1、という可能性もあるわけで、アプリ開発者にとっても多くのハードで展開できるメリットは大きいのでは。

アップルではないこと

前述の内容の重複する部分もありますが、アップルの方針と競合しそうなアプリというのはiPhoneでは認可が下りないというのは広く知られた事実だと思います。現実問題としてiPhone向けのブラウザはSafari以外許されないためにMozillaが怒ったり、先日ようやく認められましたがiPhoneでは動画のストリーミング配信ができなかったり。最近ではAR関連でまた新しい制限もできたらしいですね。

その点オープンなAndroidであれば、標準インストールと競合するアプリだって問題ない。ブラウザもいくつかリリースされているし、iPhoneでは謎の理由により公開中止となったNAVITIMEだってAndroidなら利用できる。海外で話題のNexus OneはFlashも対応しているそうで、このオープンさはプラットフォームごとクローズであるiPhone OSと比べて大きな魅力です。

付け加えると野良アプリが簡単にインストールできるのもAndroidの魅力。設定で「提供元不明のアプリ」も許可しておけば、AndroidマーケットだけでなくWebサイトからもアプリがインストールできる。まあこれはアーリーアダプター向けの機能とは思いますが、人柱レベルのアプリを試す時にはとてもありがたいですね。

マルチタスク

ようやくOSそのものの話ですが、iPhoneのアプリは音楽を除けばほとんどがシングルタスクで、同時に複数のアプリを開くことができない。アプリの終了と起動速度が早いからいいじゃない、という意見も聞くのですが、問題は同時起動と言うよりもバックグラウンドで動かせないことなんですね。

Androidであればチャットをしながらブラウザを見て、チャットが届いたらブラウザ返事すればいいし、地図アプリで道案内しながらTwitter、なんて併用も簡単。このあたりは同じ「Google Latidude」というアプリで比べても、起動した時しか位置情報を更新できないiPhoneに対し、移動中常に更新し続けられるAndroid、というあたりにその違いが見て取れると思います。

一方マルチタスクになれば動作が重くなるのも事実で、これはもうお好みの問題ではありますが、自分としてはバックグラウンドで動くことのメリットが非常に魅力だし、少なくとも現状のiPhone OSではできないことかと思います。

インテント連携

マルチタスクにも似ていますが、Androidのアプリはアプリ間連携が充実しているのが特徴。それがこの「インテント」という仕組みです。

インテントは平たく言ってしまうと、アプリごとに連携するのではなく、アプリに割り当てた「役割」を指定して連携できる仕組み。もうちょっと具体的に言うと、例えば写真を撮ってメール投稿するアプリの場合、写真を撮るところだけを開発し、あとは「メール投稿してくれるアプリに投げる」という仕組みにしておくと、好きなメール投稿アプリを選択して使えるということです。

このあたり複雑なので、よく例に挙げている「読んだ4!」というアプリで説明。

twitterで読書記録。読んだ4!
http://yonda4.com/

このアプリは「本のバーコードを読み取るとその本のデータを取得し、Twitterに投稿することで読書記録できる」という仕組みなのですが、このうち「読んだ4!」のアプリがやっているのは本のデータ取得だけ。バーコード読み取りとTwitter投稿は、ユーザーがインストールしているAndroidアプリを呼び出してそのまま使うのです。

開発者にとってはインテントで指定さえすれば余計なアプリを開発する必要はない。ユーザーにとってもいつも使っているアプリをそのまま使えるというメリットがあります。また、後発のアプリであってもインテントを使えば、ユーザーがいつも使っているアプリと簡単に連携することができる。アプリ間の横の広がりという点はAndroidを使っていて一番感じる魅力です。

今のところ日本ではHT-03Aが唯一のAndroid端末のため、「Android=HT-03A」と捉えられてしまうこと、iPhone 3GSとHT-03Aではハードウェアスペックが違いすぎることがAndroidの誤解につながるかなと思っているのですが、2010年は多種多様なAndroid端末が登場することで、よりOSとしてのAndroidに焦点が当てられるかな? と個人的に思う次第。ドコモから発売予定というXPERIA X10を楽しみに待ちたいと思います。


AndroidにできてiPhone OSにできない4つのこと” への13件のフィードバック

  1. ピンバック: Maraigue風。
  2. .@gunkatsu 一応、この前説明してくれたことが簡単にまとめられているサイト見つけたんで貼っておく。こんな感じのことを言ってたんだよなw → http://blogging.from.tv/wp/2010/01/12/3237 確かに、脱獄頼りってのは面倒かもね。

  3.  論外承知で。

    iPhoneは脱獄でほとんどの問題が片付くんだよね。

    野良アプリ、マルチタスクetc.. 諸々のアップル縛りとキャリア縛り。

    場違いなんでこれっきりにしますが、消費者にとっちゃより便利で自由度が高ければそれでいいんだよね。

    まー不認可や縛りなんて、将来のビジネス展開上競合しそうなものを排除する理由しかないもんね。

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