【書評】KDPで出版したブログベースの小説「残念な聖戦」読んだ

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

祝! アダルトカテゴリ脱出! しかしほんとに表紙だったとは拍子抜けする事実ですな・・・・・・。

『残念な聖戦』アダルトカテゴリ脱出&第三版リリース記念! 購入者にEPUB(mobi)ファイルプレゼント : ノベラブルブロガブルシステムズ
http://novel.weblog.to/archives/22554780.html

というわけでKindleを利用して個人が書いた本をKindleストアへ売りに出せるKindle ダイレクト・パブリッシング、略してKDPによる代々木犬助氏の第1作「残念な聖戦」読み終わりました。実際に読み終わったのはかなり前なのですが、書評書きそびれていたことに加えて上記の通りアダルトカテゴリ脱出した記念ということで。

著者の代々木犬助氏はIT系のその道では知る人ぞ知る存在で、私にとってもロールモデル的存在である人物のペンネームであり、調べればすぐ誰だかわかるし本人も「もうバラされちゃったから隠すのやめたw」と自嘲気味に語っていたので本人自ら公認したようなものなのですが、わかっててもあえて別プロフィールで扱うモンゴルマン的アプローチは嫌いじゃないのでここではあえての代々木犬助氏で。ちなみにこれ「いぬすけ」なのかそれとも「けんすけ」なのかな。

話としてはIT業界をベースとしたフィクションなので、IT系の人だったら世界観は入りやすいかな。とりあえず「くまブロ」はいきなり吹きまくったw とはいえ自身の体験を忠実に小説化したわけではなく、あくまでベースとしたフィクションなので、そのあたりのノリをわかりつつ読んでいくと面白い。

作品も単なるフィクションストーリーではなくちょっとした技巧も凝らされていて「ああこの人は本が大好きなんだなあ」って感じる1冊でした。どんな技巧かを説明したりしてしまうとそれ自体がネタバレになってしまうので控えておきますが、300円という手頃価格ながらも十分過ぎるほど読ませるストーリー。ちょっと麻雀の世界はついていけなかったのですが、ジョイ・クマカワとかアノニマス夫あたりのエピソードはかなり感情移入して読んでしまった。特にアノニマス夫の終わり方は好きだなあ。これも語りすぎるとネタバレになってしまうのであまり言えませんが。

ちなみにこの小説はブログベースで書かれたものをKindle向けに電子書籍化されたものなので上記のURLから無料で中身をすべて読めるのですが。

残念な聖戦 とびら : ノベラブルブロガブルシステムズ
http://novel.weblog.to/archives/19148803.html

自分のの場合、最初はWebで読み始めたのだけれど途中で挫折。そのタイミングでKindle版が出た! という知らせを受けてさくっと買ってみたのだけれど、そしたら電車移動中の数時間でさくっと読み終わってしまいました。

同じHTMLベースのテキスト文書なんだけれど、電子書籍としてフォーマット化されたものはWebサイトよりも圧倒的に読みやすく世界にのめり込みやすいのだなあと感じた貴重な体験でした。実際、電子書籍は最近かなりの勢いで購入してるのですが、夢中になるとついつい夜道で読みながら歩いてしまったり、うっかり電車を乗り過ごしてしまったりするんですよね。

ぜひともこの本に興味がある人は最初の数ページをブログで読んでみてから、あらためてKindleでその先を読んでみて下さい。電子書籍というフォーマットで何が変わるのかというとてもいい体験になると思います。

残念な聖戦
残念な聖戦

しかしあれだね、こういうの読むと自分でもちょっとKDPやってみたくなるよなあ。とはいえレビュー系ブログと小説では同じ文章でも天と地ほどの違いがあるのでそううまくはいかないと思いますが。


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