端末を見るだけでロック解除できるF-04Gの虹彩認証とその使い勝手

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

本来であればせっかくのTransferJetをもっと深掘りしたいところですが、現在モニター中のARROWS NX F-04Gにおけるもう1つ、というよりある意味こちらが実質は目玉とも言える、本体を見るだけでロック解除できる虹彩認証機能「Iris Passport」のご紹介。

Iris Passportとは、人間の目の中にある「虹彩」と呼ばれる膜を使って本人認証を行なう機能のこと。虹彩認証自体はこれまでもセキュリティシステムで多数採用されていますが、それをスマートフォンという小型の端末に乗せてしまったというとんでもない機能です。

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虹彩を事前登録して見るだけロック解除

実際の使い方はまず自分の虹彩をF-04Gに登録。目の高さまでスマートフォンを持ち上げ、そのまま体勢をキープして虹彩を登録します。

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登録時は目の周りを囲むゲージが少しずつ伸びていき、ゲージが全部白になったら登録完了。

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実際に虹彩で認証するときは端末を見るだけ、なのですが、実際には電源ボタンを押してスリープを解除してから虹彩認証を行なうので「スリープ解除」→「端末を見る」の2アクションが必要です。せっかく本体に触らずロック解除できる機能だけに、電源ボタン押さずにロック解除したいところですが、待機時のバッテリー消費とか考えると認証するときだけオンにするしかないのかな。

虹彩認証を便利につかう「タッチでON」。自分の顔表示はオフ設定も可能

なお、通常の手順はロック解除の際に電源ボタンを押す必要がありますが、設定の「タッチでON」機能を使うと画面を触ってオンにすることもできます。アクションが減るわけではないんですが、指の動作で言うと電源ボタンを押すために本体の持ち方を変える必要がなくなるので若干操作が楽に。アクション感で言うと1.5アクションくらいの感覚でしょうか。

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タッチエリアは細かく調整できるので、何かの拍子に触ってしまってロック解除という心配もなし。自分は右手持ちなので右手で持ちやすい右下エリアにタッチエリアを設定しています。タッチエリアを押したときにはバイブレーションで通知してくれるので、何回か操作するとだいたい場所がつかめるかと。ほんとに細かな違いですが、わざわざ電源ボタンまで手を伸ばさなくていいというのは地味に便利です。

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虹彩認証のデータは複数登録して認識精度を上げることも可能。ただし、登録できるのは最大3つまでで、その他にもいろいろ条件があります。このあたりは同じモニターメンバーの記事が詳しいのでこちらをご参照下さい。

ARROWS NX F-04G、虹彩認証の精度を改善する方法|携帯総合研究所
http://mobilelaby.com/blog-entry-how-to-improve-the-accuracy-of-iris-authentication-of-arrows-nx-f-04g.html

また、ロック解除の時に自分の顔が写るのが嫌、という人はこれも設定の「虹彩のファインダーを表示する」のチェックを外すことでオフにできます。そのぶん本体をどの位置に持つかは慣れが必要ですが、虹彩認証結構使ってるとだいたいの間合いもわかってくるので、ある程度虹彩認証慣れしてから設定をオフにすることをお勧めします。

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指紋認証とは一長一短。「思わず使いたくなる」メリットも

実際の使い勝手で言うと、確かにロック解除は一瞬で、画面を見つめるだけでロック解除できるのは非常に気持ちいい。ただし、今まで搭載していた指紋認証と比べると一長一短だなあというのが正直なところです。

虹彩認証の苦手なのは明るすぎる屋外と眼鏡。眼鏡に関しては認識しないわけではないのですが、眼鏡に室内の光が映り込んだ結果虹彩が認識されないということもありますし、眼鏡が汚れてたりしてもだめ。実際に使っていると明らかに眼鏡の時よりコンタクトのほうが認識しやすいです。

また、虹彩認証は周囲が明るすぎると赤外線がうまく働かなくなってしまうのでこれも認識が難しい。そういう場合はパターンなどの併用するロック解除を使えばいいのですが、しばらく虹彩認証試したけどダメなのでパターンでロック解除する、というのは結構時間がかかってしまうのでもったいない。

この点、指紋認証は認証しなくても何度も指をセンサーにスライドしまくっていればだいたい解除できているので認証ミスの心配がほとんどない。そもそも、本体を自分の顔の前に出さないとロック解除できない虹彩認証に対し、ポケットから出した瞬間に認証を開始し、画面を見る頃にはロック解除できている指紋認証は、総合的なスピードでも圧倒的に優れています。

しかしながら指紋認証が最高というわけでもなく、指が濡れている時や手袋をしている時などは指紋認証が効かないけれど虹彩認証ならロックを解除できる。そういう点を考えるとむしろ虹彩認証がもっとも活きるのは手袋をする冬シーズンなのかもしれません。

また、意外な側面として、虹彩認証が未来過ぎるのでつい使いたくなる、というメリットも。指紋認証はとても便利なのですが、身の回りで指紋認証が備わっているのに全然使ってないという人も多い。けれど虹彩認証を見せると反応は上々で「これは使ってみたい!」という声をよく聞きます。実質的なセキュリティ機能の高さや使いやすさはもちろんなのですが、そうした便利な機能も設定しなければ意味がない。思わず使ってみたくなるセキュリティ機能というのは、ある意味でセキュリティ機能で最も重要な要素なのかもしれません。

虹彩認証は本人だけでなく友達にも試してもらえるよう体験アプリもインストールされています。周りの人がF-04Gを使っていたらこのアプリで体験させてもらうのもいいかも。もちろん、このアプリはデータを保持しないので、自分の虹彩認証データが友達の端末に保存される! なんてこともないのでご安心を。

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とはいえ最近は虹彩認証よりSmart Lockばかり使ってるので、あまり虹彩認証の出番ないんですけどね……。というのはまた機会を改めて書きたいと思います。

【本モニター企画について】
富士通の最新スマートフォン「ARROWS NX F-02G」をブロガーが使い倒してブログで自由にレビューする企画です。通信料は各自の負担、モニター後は端末をそのまま使い続けることができるようになってます。

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