今年の柔道世界選手権は世代交代の年

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いやいや初日からいい試合すぎた!

高校時代柔道部だった経験もあり、一番観戦していて楽しいのが柔道。最後の一瞬まで逆転するチャンスがあるところに加え、単なる腕力や体格だけでない、「柔よく剛を制す」が体現できるところが見ていて最高に楽しいです。

そして今年は柔道世界選手権が東京にて開催。52年ぶりの東京開催ということに加え、日本勢があと3つで通算100個の金メダルになるという点でも盛り上がりを見せております。関係者だけかもしれないけどな……。

柔道世界選手権2010東京大会 World Judo Championships Tokyo 2010
http://www.judo.or.jp/worldjudo2010/daihyo.php

そんな世界選手権の初日は結果として2つの金メダルを獲得したわけですが、興味深かったのはそのメンツ。78キロ超級では重量級の看板だった塚田真希が準決勝にて敗退して3位で銅メダル。準決勝の戦いぶりはほんとにいいとこなして、組み手もあまり取れず時間が迫ってもほとんど技をかけられずで、精彩に欠けた試合展開でした。

男子でも足技が華麗すぎた鈴木桂治がまさかの1回戦負け。あれほどボディバランスいい人が足技でころっと転ばされるのはショックな映像だったわ……。

その一方、78kg超級では杉本美香が全試合一本勝ち。決勝はワンセグの電波が悪くてみられなかったんだけど、準決勝の勝ち方はもう鳥肌が立った。何あの一瞬内股に行くと見せかけてからの払い腰って、おそろしすぎるぜあの美しさ……。

男子の穴井も積極的な攻めで文句無しの優勝。また、女子78kg級の緒方亜香里は、数字で見てしまうと3位なんだけど試合ぶりがすごい。ランキング1位と2位に続けて勝つという点だけでなく、戦いぶりもほんとに日本柔道が目標とする「攻める柔道」だった。5位に終わった高橋和彦もダイジェストだけだったんだけど、格上の相手に果敢な攻めをしていて、見ててとても清々しいいい戦いでした。いやほんとこれダイジェストとかもったいないぜ……。

鈴木桂治や塚田真希という日本代表の看板的存在だった選手たちが精彩を欠き、一方で新しい選手たちが見事な戦いを見せた初日。世代交代というのはいつか来るものでそれは時の流れなのだけれど、きちんと後続が育っている日本の層の厚さはすばらしいなあ。

そして最大の「世代交代」と言えばやはり最終日。谷亮子に2度も勝利したにも関わらずオリンピック代表になれなかった48kg代表の福見友子です。もう今大会一番の注目かつ期待の選手。政治家やりながらオリンピック目指すとかむちゃくちゃいってる人に、実力で48kg代表の座を見せつけてほしいものです。

いやーしかし柔道はやっぱおもしろいね。せっかくだから1日くらいなんとか生で見たいものよのう……。

余談ですが、とても大好きだった女子選手の谷本、今回メンバーにいないなとおもったら引退してたのね……。あの古賀イズムを継承した攻めっぷり大好きだったんだけど、ぜひコーチになっても次の選手にあの心意気を伝えていってほしいと思います。

心の準備整わない…五輪連覇の谷本が引退(柔道) ? スポニチ Sponichi Annex ニュース
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2010/08/26/03.html


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