Nintendo Switch 2を買って一番興味があったのがオンラインでビデオチャットできるゲームチャット機能。Switch 2を購入したメンバーを集めてさっそく体験してみました。
ゲームチャット|Nintendo Switch 2|任天堂
https://www.nintendo.com/jp/hardware/switch2/gamechat/
ゲームをしながらボイスチャットする機能自体は、古くはXbox 360でも基本機能として実装されていたし、PS5にもパーティーチャットという機能がある。任天堂自体もWiiのオプション「Wii スピーク」でボイスチャット対応してたりと、ゲーム機向けの機能としてはそれほど目新しいものではないものの、今回のゲームチャットは別売のカメラを使ってビデオチャットもできることに加えて、自分たちのゲーム画面を見せられるところが新しい。自分の知る限り、ゲーム画面を配信できる機能はあっても、チャット内でお互いに見せ合う機能ってのはこれまでなかったんじゃないかなあ。
そんなゲームチャットですが音声のみなら最大12人まで、その中でゲーム画面の共有やビデオチャットができるのは最大4人までという制約があります。まあさすがに12人が画面映すと処理的にきついんだろうなあ。
音声だけのチャットなら特に設定不要で、ビデオチャットもUSBで接続すれば特に設定なくすぐに使えます。ただちょっと惜しいのが、カメラにどう映っているのかは事前に確認できても、ゲームチャットでどう映るのかを事前に確認できない点。

何を言っているかと言うと、ゲームチャットは昨今のビデオ会議サービスみたいに背景を消して自分だけを表示する機能があるのですが、どのくらいの精度で背景を消してくれるのか、はゲームチャットで友達を指定しないと確認できない。いくら背景消してくれると言ってもどのくらい消してくれるか確認せずゲームチャット立ち上げるのが不安な人もいると思うので、これは今後のアップデートで、ゲームチャット立ち上げて無くても背景を消すなどのエフェクトを確認できる機能が欲しいところ。
なお、音声については事前に確認する機能があり、一度録音して自分の声がどう聞こえているのかを試すことができます。同じような仕様でビデオチャットのエフェクトも試せるようになるといいのですが。

また、ビデオチャットの表示は背景を消しつつ自分の全身を映すか、自分の顔だけをトリミングしてくれるかを選べるのですが、後者のトリミングはゲーム画面の右下に固定されるため、マリオカートだとちょうど相手の順位が見えなくなる。これが狙ってのことならいいんですが、ビデオカメラの写し方次第で対戦時のプレイ感変わっちゃうのはちょっともったいない。今後ゲームを作るときに「カメラで右下が隠れる」ことを意識する必要があるのかも。
と、細かいことを言いつつ実際のプレイ感ですがやっぱりとても楽しい。自分の狙ったバナナに見事引っかかった相手が思わず声を上げてしまった時とか、やっぱり音声があるととても盛り上がる。ただ、マリオカートみたいに集中するとしゃべりに余裕がなくなるので無音が多くなり、さらにSwitch 2はしゃべっているとゲーム音を下げ、無音だとゲーム音を上げる機能があるので、だれもしゃべらなくなってゲーム音が通常に戻ったときにそこはかとないプレッシャーを感じます。
一方のビデオチャットは、正直ゲームしながらだと相手の顔を見る余裕がないのでゲーム中はそこまでいらないのですが、ゲーム次第ではもっと便利に使えそう。それよりも相手のゲーム画面見られることのほうが便利で、オンライン対戦するときに相手が設定で迷っていたときに画面見ながらさっとフォローできる。これは地味になかなかいい機能です。
画質自体はそこまで美しくはないけど認識するには十分なくらい。あとマリオカートの場合は対戦で画面が等分されるのですが、オンラインだと自分の画面を一番大きくできて操作感もいい。
あとびっくりしたのがマイクで、カメラにはマイク搭載されていないので本体マイクで収録しているんですが、それに気がつかないくらい音は自然でした。うちの場合はドックに装着した状態で少し離れたソファーから操作してたのですが、会話に支障はなかったし、実際に自分で録音確認しても十分な音質です。
そして面白いのがアクセシビリティで、マイクの会話を文字起こしで表示したり、逆にテキストチャットを合成音声で読み上げたりしてくれる。文字起こしの精度はそこまで高くないものの何言ったか把握するには十分なので、これは常にオンにしておくと楽しいです。
なお、もろもろの機能は相手の顔が映っている状態のためキャプチャ不可で、キャプチャ取りたかったら別の機材などを使う必要あり。プライバシー対策としては正しいんだけど、せっかくの記念写真がさくっと取れないのもさみしいので、Google MeetやZoomみたいに「画面キャプチャしていいですか?」という確認が取れたらキャプチャできる、とかになると嬉しいけど、強制させられる可能性もあるから難しいだろうか。
なお、Webカメラは任天堂純正のほか、パックンフラワーデザインのカメラがホリから発売されています。
株式会社 HORI | USBカメラ パックンフラワー for Nintendo Switch™ 2
https://hori.jp/products/nsx/nsx-001/
デザインがすばらしすぎて私もこれ買ってしまったのですが、純正はフルHD(1920×1080)に対してホリのカメラはVGA(640×480)とスペック上は違いあり。なのですが使い比べていて画質はほとんど気にならないレベルでした。
どちらかというと大事なのは画角で、純正はかなり広めに映ります。ゲームチャットは2人同時に映ることもできるので、複数人が映りたいという用途だと純正のほうがよさそう。カメラはズーム機能もあるので、余りに広く映っているときもズームで自分中心に絞る、という調整も可能です。
ただ、カメラはいずれもUSB-Cなのですが、USB-Cは本体にしかないので、本体を取り出すときにいちいちケーブルも抜き差しするのがちょっと面倒。ドック装着時、余ったUSB-C上部なので、テレビの下とかに置いているとケーブルが上方向に伸びてしまうのもちょっと見栄えが悪い。怪我の功名で別のUSB-Aケーブルに切り換えてもカメラは動作したので、自前でCtoAのケーブルに切り換えたほうが使いやすくなるかもしれません。
まだまだ手に入らない人が多い中、誰もが遊べる環境にないものの、今後Switch 2が普及してきたときのコミュニケーションとして大いに期待できる仕上がり。特に本体のマイクがこれだけ性能がいいのが驚きでした。マリオカートだけでなく他の対戦ゲームでもぜひプレイしてみたいところです。