書店で新たな場所作りを目指す宇野書店のメディア内覧会に行ってきた


評論家の宇野常寛さんが大塚に書店をオープンするということで、その前日に行われたメディア内覧会にお誘いいただいて参加してきました。

場所は大塚駅の北口を出て徒歩5分程度。大通りの交差点にあるので立地としては割とよい場所です。

メディア内覧会は宇野さんのトークからスタート。宇野節全開でこの場所を開いた目的ややりたいことについて語っていました。

トークの中で興味深かったのが、電子書籍の時代で紙の書籍が厳しい中どうして書店を開いたのかという話。書店の成功事例としてはイベントスペースを組み合わせたB&Bがありますが、それはそれでリスペクトしつつ宇野さんのやりたいことはまた別にあり、もちろんイベントもやるけれど、オフィスビルの共有部として活用することでオフィスの価値を高めるとともに、周辺エリアも盛り上げていくというのは壮大で面白そう。

大塚は池袋のたった1駅隣な割に知名度がないのですが、最近は星野リゾートが再開発しているし、小さな劇場やライブハウスもあったりして割と文化の街でもあったりする。そういう大塚を宇野書店がどう盛り上げていくのかは楽しみです。仕事場としても使って良いみたいなので今度仕事しに行ってみようかな。

あと普通の本屋に平積みされているのがAmazonのランキング、みたいな話もそれはなるほどと思った。もちろんそういう売れ筋を売らないとやっていけないという現実もありつつ、消費者としてはAmazonと同じならAmazonで買っちゃうよね、というのが本音だと思うし。

そのあたりの経緯は宇野さんのnoteにもあるのですが、何者にもならないコミュニティスペースというのは面白いコンセプトだし、コミュニティ色が強いコワーキングスペースは理解できるものの苦手な自分としては結構共感する考え方でした。

宇野書店、はじめます。|宇野常寛
https://note.com/wakusei2nduno/n/n63f27d094f67

宇野書店はオープン時点で6000冊の在庫を用意。ほんとは1万冊調べていたけどそのほとんどが今入手できない本だったとのことで、1万冊取りそろえるのが地獄でもう二度とやりたくないと言ってました。好きな本選ぶの楽しそうに思えるけど、1万の大台になるとちょっとまた違うんだろうな。

ラインアップは多彩で、評論ものだけでなくサブカルやオタクもの、小学生向け文学と幅広い。ドリトル先生とかシリーズが揃ってて思わず全巻欲しくなりました。こういう「子どもに読ませたい」本があるのも街の場作りとして嬉しいポイント。

書店自体は基本的に無人でセルフ会計。実際に使ってみましたがバーコード読ませて決済サービス選ぶだけなのでシンプルでとても使いやすい。ただ贅沢言うと持ち帰る袋が無いので、宇野書店ブランドの紙袋やトートバッグとか合わせて販売して利益率上げてくれるといいなと思いました。

せっかくなので宇野さんの新しい本と、Next Commons Labの時にお世話になった白井さんの本、そして最近劇場で見た海がきこえるのガイド本を買いました。海がきこえる、改めて劇場でしっかり見るといろいろ発見が多くてそれはそれでまた語りたくなっている。ポッドキャストかブログでやるかなー。

ここ最近、いままでの自分を振り返りつつ、これから自分がなにやりたいのかなというのを考える機会が多かったのですが、その中で自分の中でやりたいことが場所づくりなんだろうな、ということに最近気がつき始めており、こうやってリアルの場所を持つというだけでなく、他とは違う宇野さんならではのコンセプトでの場作りというところに感銘も受けたし元気ももらいました。

会場でも友人とそういうコミュニティのためのリアルな場作りの話でもりあがり、やっぱりこれからの時代に必要なもの、そして自分がやりたいことはそこなんだろうなと改めて認識。そろそろ年齢もいいお年頃になってくるこのタイミングで、ちょっとこういう場作りについて本気で向き合おうかなと思っています。


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