F905iをモニターする際に一番気になっていたのが、なんといっても指紋認証を搭載したプライバシー機能。指紋による認証が4桁の暗証番号よりも強度が高くて手軽なだけではなく、Fシリーズのプライバシーは「隠していることすらわからない」ようにできるという話を聞いていて、それがどこまで実用的なのか気になりまくってました。
さらなる進化を遂げたプライバシーモード
指定人物に関する情報をワンアクションで非表示にできるプライバシーモード®がさらに進化。これまでの対応項目だった「電話帳・履歴」のほかに、「マイピクチャ」「Bookmark」などの指定フォルダも非表示可能となり、より簡単・強固に個人情報を守れます。
FMWORLD(個人) 携帯電話(FOMA F905i) 製品情報 : 富士通
http://www.fmworld.net/product/phone/f905i/info.html?fmwfrom=f905i_index
指紋認証に関してはほぼ毎日使ってますが精度は高い。あんまり指が速すぎると認識できませんが、できるだけ指を押し付けてさっとなでるだけで十分認識します。あとは携帯電話の持ち方によって指紋の角度が微妙に変わるので、まっすぐや斜め、横など同じ指でもいくつか登録しておくとさらに精度が上がります。最大10本まで登録できるので、両手の人差し指をそれぞれ3種類くらい登録しておけば十分かな。
プライバシー設定は単純に指紋認証しないと中が見られない仕組みと、存在そのものを一切見せない方法の2通り。ただ、非表示にできるのは電話帳とデータ保存フォルダ、スケジュール、ブックマークなどで、iアプリは個別非表示はできません。「このアプリだけは恥ずかしくて隠したい!」って人はいるかもしれませんけれどね。
実際に非表示にした場合、とある操作によってプライバシーモードに設定や解除ができます。その操作方法を書いてしまうと、逆に「この携帯がプライバシーモードかかっているかどうか」もわかってしまい、困ってしまう方もいるかもしれないのであえて書きませんが、見た目はプライバシーモードが設定されていることは一切わかりません。
隠し方もかなり凝っていて、例えば電話帳で特定の人を非表示にすると、電話の発着信やメールの送受信も一切見えない。フォルダ単位で非表示にすれば特定の画像やメールだけ隠すなんてのもOKです。こりゃすごい。
で、一番気になっていたのは非表示の対象になっていた人からメールや電話があったときはどうなるのかという点。これについてもあまり詳細を書くとアレなので控えておきますが、メールに関しては受信しても着信音やバイブなどは動作しないものの、ある方法にてメールが来ていることはわかります。
一方の電話は着信するけど登録されている名前が表示されない、という仕様で、不在着信に関してはメールと同じ通知方法。まあ電話に関してはさすがに気づかないと大変ですから鳴るんでしょうね。ただ、逆にメールも通知がないと届いた瞬間がわからないので、メールも着信時のみ表示して、既読にしたら非表示、なんてオプションもあるとよかったな。
また、時間制限でプライバシー設定する方法もあって、自分で解除してから5分、15分、30分の単位で自動に設定をかけられます。いちいちプライバシーモードに設定するの面倒って人は結構いいかも。ただこれももうちょいロングモードがあってもいいかなあ。あくまで例えばですが、待ち合わせ時とか飲み会とかだと30分過ぎてしまって自動にプライバシーがかかり、メールに気がつかない、なんてこともあるかもしれないので。
全体的にかなりよくできていて、隠さなきゃいけない秘密がたくさんあるような人にはおすすめな感じですが、1つ注意点をあげるとプライバシー設定の対象となるのは本体メモリだけで、microSDは対象外です。そこはさすがにしょうがないかなと思いますが、本体メモリに収めきれないような大容量なものはとても隠し切れないってことですね。
基本的には「隠していることすら気づかれない」機能はかなり利用シーンが限られそうではありますが、そういう機能が必要な人も確かにいそう。また、セキュリティのことだけ考えても、解除が手軽な指紋認証を常に設定しておけば紛失時にも安心だし、個人パスワードなんかが記載されているメールだけを非表示にしておくというのもいいかも。個人だけでなく業務用途でもこういう機能は役に立ちそうですね。
“F905iのプライバシーモードがやりすぎなくらいすごい” への1件のフィードバック