こないだの飲みで熱く語ったこともあるので改めて書いておく。
先日のE3で発表されたUMDレスのPSP「PSP go」ですが、オタ臭い言葉でいうと「ゲーム機の思想」という点で今までに出てきたゲーム機の中で1、2を争うんじゃないかというくらい高く評価しております。ゲーム機のクオリティではなく、あくまで思想として、ね。そのあたりは以前のエントリーをご参照くださいませ。
任天堂のE3は「残念」 – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2009/06/04/2163
とはいえPSP go自体はそんなに売れるもんじゃないと思います。もちろん自分は発売日買いする気まんまんだし、ガジェット大好きなゲーマーも飛びつくんじゃないかと思いますが、やはりまだまだ流通の要はUMDなわけで、そういう意味では一部の「わかる人だけわかる」マニアが買って終わりかと。
ただ、その一部の人にとっては使い方次第でかなり面白そうなガジェット。その理由の1つが、Bluetoothを標準搭載していることです。
今までもPSPは音楽や動画機能が充実していたんですが、あれだけ本体幅のあるPSPで音楽を聴くのは結構大変。鞄に入れとくならいいけど、ポケットからははみ出てしまうサイズだし、リモコンの操作も正直イマイチだった。
これがBluetoothに対応したことで、いつもはカバンに入れっぱなしにしておいて、余計なケーブルなしにワイヤレスで音楽を楽しめるし、動画もケーブルを気にせず楽しめる。プロファイル次第ではありますが、データ通信系のプロファイルをサポートしてくれていれば、イー・モバイルと連動した通信もできるのかも? このあたりは願望入ってる話ですが。
こういう系のガジェットは形状が良くにた「mylo」しかり、非常に多くの端末が登場しては消えていったのですが、PSP goは「まずゲームありき」のガジェットであることがいい。PS2がゲーム機だったけどDVDが見られることで普及したように、まずはゲーム機としてきちんと使え、その上でmyloのようなマルチメディアガジェットになるというのはかなり魅力的な存在です。
もう1つ、気になるのはUMDとの共存問題。なんだかんだいってもすべてのタイトルがダウンロードで手に入るわけではないだろうし、すでにUMDを持っている人は、そのゲームもPSP goで遊びたいもの。
このあたりは各種メディアのインタビューなどで「前向きに考えている」とのことだけど、認証システムが厳しそうだなあと個人的には思ったりする。PS3で買ったソフトをPSPに転送できるのも、PSNのIDを使い、PS3が常にネットに繋がっていて認証をかけられるからで、かといってPS3を持ってないとUMDを転送できないというのも厳しい。
1つのアイディアとしてはLANポートか無線LANを搭載したUMDコンバータみたいなものを発売して、それを必ずインターネットに接続した状態でないとUMDのデータをPSPに取り込めない、とかかな。いくらPSP goが革命的とはいえ、既存のUMD市場を無視した展開もできないとは思いますので、UMDデータをなんとかしてセキュアに取り込める方法が提供されるといいなあと思っております。
あと1つだけ訂正。以前にメモステならPSPやPS3とデータ連携できるって書いたけど、今回はメモステmicroなのね・・・・・・。ハードウェアとして変更されたのだったら、microSDでいい気もするけれど、xDと違ってある程度の市場は作っているメモステだけにそれは難しいんだろうなあ。独自の著作権技術とかもあるわけだし。
最後になりますが、ゲーム機の思想として一番好きなのはニンテンドウ64、次点がディスクシステムです。ランドネットDDはちょっとやり過ぎたというかもはや理想論すぎたかなという気がしますので。