モニター機のF-06BとF-07Bが2台そろったこのタイミングで、カメラ機能について比較してみます。同じ富士通かつ同時期に発売された2機種ですが、カメラ回りは驚くほど違いがありました。今回もがなくなるので「続きを読む」でおいておきます。
スペックや機能だけで見るとF-06BとF-07Bは非常に近い。画素数こそF-06Bが13メガ、F-07Bが12Mと違うものの、最大25600のISO、広角28mm、笑顔を認識するスマイルファインダーや特定の顔を認識できるサーチミーフォーカスなど、静止画に関しての機能はほぼ共通。一方、動画についてはVGA(640×480)のF-07Bに対し、F-06BはフルHD(1920×1080)の動画が撮影可能。余談だけどVGAまでは画面サイズで説明してんのにそれ以上はHDとか画質で説明しだすってよく考えるとおかしいね。
そしてスペック以上に使っていて大きく違いを感じるのはメニュー関連で、今までの富士通シリーズのカメラメニューを踏襲したF-07Bに対し、F-06Bはオペレータパック(OPP)採用によってメニュー画面が大幅に変わりました。ここ2年ばかり富士通の携帯電話を使い続けている慣れの部分を差し引いたとしても、ちょっとF-06Bのメニューは使いにくい。スペックならF-06B、メニューならF-07Bというのが今のところの見解です。F-07Bも決して使いやすいメニューとは言えないのですが、F-06Bよりはマシかなという感じ。
論より証拠で画面を見てみましょう。左上のMENUキーにすべての機能が集約されているのは共通ですが、カメラ回りの機能についてはF-07Bが横キーで選んでいくのに対し、F-06Bでは右上のカメラキーに割り当てられました。その代わりF-07Bではカメラキーに割り当てられていた撮影画像一覧が、F-06Bでは「MENU」から「5(データBOX)」を押すことになります。
左がF-07B、右がF-06B。F-07Bの「一覧」がF-06Bでは「設定」に
十字ボタンはF-07Bの場合横で設定、縦はズームだったのが、F-06Bは横でズーム、縦は明るさ設定になりました。ここはまあ慣れの問題ですかね。ただF-06Bの明るさ設定を上下ボタンで変えても画面では非常に気がつきにくいので最初はとまどうかもしれません。
横ボタンで設定を変更するF-07B(右)、設定をまとめて変更するF-06B(右)
カメラ設定については、F-07Bの場合1つを設定するごとに撮影画面に戻ってしまったので複数設定を同時に変えたい時にやや手間でしたが、F-06Bはまとめて設定してから撮影画面に戻れます。ただインターフェイス的には設定を変えて「決定」するのではなく「戻る」というのが慣れないとわかりにくいかも。ちょっとスマートフォンライクな設定方法ですかね。
使い勝手で大きく違うのは画面サイズの設定で、ともに画面を横にできるヨコモーション機種ですが、F-07Bは縦、横ともに写真サイズは共通ですが、F-06Bは縦画面、横画面それぞれに写真のサイズを割り当てられます。
F-06Bのその設定自体は一長一短ある設定だと思いますが、問題はこのために縦と横を切り替えるたびに画面サイズを「○○にしました」と説明画面が出てしまうこと。カメラ使う時はささっと取り出してすぐに撮影したいのにこの説明はいちいちジャマで仕方ない。こんな説明が出るくらいなら縦横両方同じサイズでいいですよ……。一方、縦横画面サイズ共通のF-07Bはそういった説明は出ません。
以下は静止画の作例。左がF-07B、右がF-06Bで、どちらも設定はオートです。
ここ最近の富士通製携帯電話のカメラは、オートで撮影したときのホワイトバランスがやや青みがかってしまっていた。そのホワイトバランス設定はF-07Bも引き継いでいる感ありますが、F-06Bはカメラ機能がまるごと一新されているせいかホワイトバランスがだいぶ違っていて、暖色が強めに出ているので食べ物がおいしそう。一番下のピザは会議室の蛍光灯下で撮っているのですが明らかな違いが出ていると思います。好みの問題ですが個人的にはF-06Bが好きかな。
また、本体スペックも強化されているF-06Bでは、約0.13秒間隔で静止画を7枚連続で撮影することも。
7枚の中からよく撮れている写真を自動で選んでくれる「ベストショットサレクト」も。動きが速い時なんかはこういう機能が活躍しそうです。
そしてなんといっても大きな違いは動画機能。VGAまでのF-07Bに対してF-06BはHD、フルHDの撮影ができるのが大きな違い。動画のサンプルは以前と同じものを載せておきますが、かなり画質も良くて動画撮るのが楽しくなりそう。思わずmicroSDも16GBを購入してしまいましたよ。
昨日開催されたマイケルナイトでのリーくんライブも撮ってみた。こちらはフルHDではなくHDですが、会場がかなり暗めでもこのくらい撮れるのはかなり嬉しい。
また、1/4倍速で動画をスローモーションに撮影できる「なめらかスローモーション」なる機能も。こちらは動画サイズがQVGAに制限されますが、動きの大きい被写体の場合は「こんな動きしてたのかー」というのがよくわかるおもしろい機能です。
と、F-06Bの動画機能自体はすばらしいのですが、残念なのは操作インターフェイス。せっかくのヨコモーション端末なのに、フルHDではなぜかヨコモーションで撮影できず、携帯電話を横持ちしなければいけない。ヨコモーションスタイルのほうが圧倒的に持ちやすいのになんだこれは……。
microSDの保存形式も複雑で、QVGA以下の動画はF-07Bと同様「SD_VIDEO」「PRL***」に保存されますが、VGA以上のサイズは「PRIVATE」「DOCOMO」「MMFILE」内に保存される仕組み。同じ動画なのに保存場所が異なるというのは……。まあQVGAで撮る時はなめらかスローモーションの時、と割り切ればいいかと思いますが、最初は「撮影したはずの動画がない!!」とかなりあせりました。
と、使い勝手に課題はありつつも、フルHDやHDで動画が撮れるF-06Bはもともと動画好きだけに相当楽しい。実際にはYouTubeにアップする程度であればHDで十分だし、HDならヨコモーション撮影できるので、通常はHD撮影をメインにしています。インターフェイスについてはOPPの記念すべき第1号機ということで課題がいろいろあっても当然なので、今後のブラッシュアップに期待したいですね。
F-06B/F-07B/F-08B 最新Fケータイブロガー徹底レビューまとめサイトへ