Wiiリモコンという新しいゲームの操作体系を切り開いたWii、Webカメラとコントローラを組み合わせることでより精度を高めたPlayStation Moveに続き、Xbox 360が送り出す新たなシステム、それが「Kinect」であります。
Kinect – Xbox.com
http://www.xbox.com/ja-JP/kinect
WiiやPlayStation Moveはリモコン型のコントローラを片手に握る必要がありましたが、Kinectの場合はカメラのみで動作するため手に全く何も持たずにプレイできる点が最大の特徴。十字ボタンにせよレバーにせよガンコンにせよ何かしらのコントローラが必ず必要だったビデオゲーム業界において最大の革命と呼んではほめ過ぎでしょうか。しかし今まで体感したことない世界として発売前から大変に興味津々だったのがこのKinectであります。
PlayStation Moveの場合は既に発売されていたWebカメラが使えましたが、Kinectの場合は専用のセンサーを購入する必要があります。
センサーには「Kinect アドベンチャー!」というソフトが同梱されているので、Xbox 360本体があればこのセンサーを購入するだけでよし。Xbox 360を持っていない人は本体セットもあるのでそちらを買いましょう。
そしてこれが噂のKinect。すごく……大きいです……。
実際にテレビの前に設置したところ。
Xbox 360に乗せてみたところ。これでどのくらいKinectが大きいか大きいかわかるよね、って言いたいところだけど、そもそもXbox 360の大きさを知っている人が少ないか……。
これだけ強大なWebカメラなので、USBバスパワーだけでは動作せず、別途電源アダプタが必要です。また、KinectのUSBケーブルはXbox 360の背面に接続する必要があるため、これまで背面に無線LANアダプタ装着していた人は同梱の延長ケーブルを使って前面のUSBポートに接続することになります。ちょっと不格好だけどまあ仕方ないかな……。
【追記】
GAME Watchによると、新型Xbox 360だとカメラの電源いらないんですってよ奥さん!!! まあ、久々起動した時にレッドリング出なかっただけでも喜ぶとしますか……。
旧型のXbox 360の場合はKinectセンサーに同梱されているACアダプタの接続が必要だが、新型なら本体にある専用のコネクタから電源を取れるためアダプタの接続は不要となる。
発売直前! Xbox 360 Kinect 体験レポート – GAME Watch
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20101119_408051.html
Xbox 360本体にKinectをつないだら一度Kinectのアップデートをかけたあとでいよいよプレイ開始。まずはKinectに同梱の「Kinect アドベンチャー!」をプレイ。
理屈ではわかっていたけれどプレイしてみるとこれがほんとにすごい。カメラに向かって手を動かすだけでゲームを操作できるというのはまったく新しい体験です。下の画面は自分がカメラに映っているのですが、まるで鏡に向かっているかのようにこちらが手を動かすと画面のキャラクターも手が動く。映画「マイノリティ・レポート」を見たことがあれば、トム・クルーズが空中に向かって手を動かしてコンピュータを操作していたあの感覚と言えばわかりやすいかな。
操作方法としては画面に映る手のマークを動かし、選択したいアイコンの上で一定時間止めていると決定する仕組み。ゲームをやめたいときは左手をななめ45度に一定時間保つとメニューが開いてキャンセルできます。こちらの動きを認識するだけに、ゲームの停止やメニューも誤動作のないよう一定時間は待つような仕組みなんですね。
ゲームのプレイ感としては「面積の広いWiiバランスボードを使った体感ゲーム」というかんじ。障害物をよけるゲームではほんのちょっと動くだけではよけきれなくて、反復横跳びくらいの勢いでうごいてやらないといけない。それが前後左右に広い面積を使うので体感度はかなり高いです。また、手や足の細かい動きも認識するので、向こうからやって来るボールを体で防ぐ、というエアホッケーライクなゲームでは手や足でボールを受け止めるというキーパー的操作もできたりとかなり斬新なプレイが可能です。これは体感しないとなかなか伝わらないかなー。
一方、広い面積を使うためにプレイするためにも広い部屋が必要。休みの日にオフィスを使ってためしてみたんですが、きちんとKinectをプレイするにはこのくらいの距離が必要です。これはさすがに一人暮らしじゃ厳しいぞ……。
Kinect アドベンチャー!は同梱ソフトということもあってか、Kinectの一般的な動作を試すにはうってつけだけど、ゲーム性という点ではちょっと物足りない。ある意味Wiiにおける「はじめてのWii」に近い位置付けかな。
そしてもう1つ、Kinectを本格的に楽しむために買っておいたのがコナミの「Dance Evolution」。ゲーセンで一世を風靡した「Dance Dance Revolution」略してDDRのKinectバージョンですね。
こちらは画面の指示に従ってダンスしていくという点ではDDRと一緒ですが、上下左右に動くだけだったDDRと異なり、Dance Evolutionでは指定した位置に手を置いたり、画面の→の通りに手を動かしたり、画面の指示に従って同じポーズをしてみたりとよりアクティブなダンスゲーム。
いきなり本番始めると何がなんだかわかりませんが、チュートリアルを丁寧にこなしていくとだいたいの動きがわかってくる。基本的には画面に指示されたところに手をかざしたりポージングしたりするだけでいいんだけど、きちんと手をかざすにはキャラクターのダンスをちゃんと真似てプレイしたほうがタイミングを合わせやすい。どうしてもDDRだと上下左右の動きだけで終わってしまうけれど、全身であわせるDance Evolutionはよりダンスゲームとして楽しめるなー。
ただ、プレイ中に自分の姿が画面に映し出される、というシステムは、1人ならいいけど友達とやるにはちょっと気恥ずかしいかもw。ダンスゲーとしてはかなり新しい分野を切り開いたなと思いますが、パーティーゲームとしては恥ずかしがりやな日本人向けではないような気もします。
Kinectを実際に体験してみると「おおこれはすごい!」という技術の感動は大きい。だけど今のところプレイしたゲームは技術のすごさは体験できるけれど、ゲームとしてすごくハマれる! というところまでいかないのがちょっと残念かな。そういう意味では片手にコントローラを持つという点ではWiiと大差ないものの、ゲームがとてもおもしろいPlayStation Moveのほうが総合的にいいかなと思いました。
ただ、Kinectについてはゲーム次第な気もするし、きちんとパーティーゲームとして楽しむならスポーツ系も気になるところ。というわけでプラスアルファとしてKinect スポーツにも手を出してみようか悩んでおります。
こっちもPlayStation Moveと同様ビーチバレーがあるのと、何よりサッカーが楽しそう。最初からこっち買っておけば良かった気もするな……。
が面白ろそうですねー。
それにしても、確かにこれでは日本のワンルームマンションだと無理ですなぁ。そう考えるとテレビも大きいのが必要かな。アメリカーンな家の部屋を基準にして作られたんですかね。