昨日見てきたマイケルのトリビュートのことが頭から今日も離れずもやもやしているところで勢いエントリー。
前回のエントリーでも書いたけど、個人的にトリビュートやカヴァーというのはオリジナルのアーティストに忠実に歌うか、自分の色を出しまくって歌うかの2通りだと思っていて、その中間だととても中途半端なカヴァーになってしまうことが多い。元の歌がクオリティ高すぎるからこそカヴァーするのであってその歌を超えるのは難しいところではあるのですが、自分が今まで接してきた中で「これはいいカヴァー」と思った曲を独断と偏見に基づきいくつかご紹介。
未ださめやらぬマイケル脳なのでまずはマイケルがらみかつオリジナルアーティストに忠実なパターンから。
Sheryl Crow – I Want You Back – YouTube
BADツアーの頃はマイケルのバックボーカルを務めていたことでも知られるシェリル・クロウ。子供の頃のマイケルにとっても声質が似ていて、詳しい人でなければ本人と思っちゃうかもね。歌の節々もきちんとオリジナルの歌い方に合わせていて、とっても大事に歌ってます。
一方、I Want You Backといったらこれを忘れてはいけませんね。
Folder – I WANT YOU BACK -English Ver. – YouTube
今は満島ひかりの出身ユニットとしての印象が強いFOLDERですが、この頃のボーカルの三浦大地の歌唱力はハンパない。まさにマイケルといわんばかりの歌声です。これは日本語訳版もあるのだけどそっちはちと歌詞が残念なので、マイケルに負けず劣らずのこの歌唱力をお楽しみくださいませ。
そしてカヴァーのすばらしさを初めて教えてくれたのがこの曲。
Queen – ‘Somebody To Love’ (Freddie Mercury Tribute Concert) – YouTube
ジョージ・マイケルの歌声が美しすぎるためにオリジナリティあふれるカヴァーになっていますが、歌としてはとても原曲に忠実かつ丁寧に歌い上げている名曲。ちょこちょこアドリブはいれているものの、聴いているとジョージ・マイケルの歌声の奥にフレディ・マーキュリーの声が思い浮かぶようなステキなカヴァーです。
一方、オリジナルを大胆にアレンジして自分色に染め上げたパターンのカヴァーといえば個人的最高峰はやっぱりマイケル。
Michael Jackson Come Together Real HD – YouTube
ほんとにマイケルという人はダンスだけでなく歌も天才的で、他の人の楽曲をカヴァーしても全部マイケルの曲かのように歌い上げてしまう。このCome Together、元はBEATLESで非常にダークな雰囲気の漂う廃退的な歌なのですが、マイケルにかかるととってもロックでダンサブルなナンバーに変わってしまう。いや改めてマイケル天才だなと痛感する次第です。
そんなマイケルの楽曲は先日のトリビュートはもちろん、ソロ活動30周年のアーティストを見ても「マイケルの歌を歌いこなすの難しいよなあ」と思わされちゃうのですが、元歌を大胆にアレンジしてオリジナリティあふれる楽曲に仕立てあげたのがこのAlien Ant Farm。
Alien Ant Farm – Smooth Criminal – YouTube
Smooth Criminalはまともに歌うとキー高すぎて大変なんですが、キーを大胆に下げると同時にロックなナンバーとして歌いこなす。さらにPVはところどころマイケルをオマージュしていて、こういう要素こそトリビュートに欲しいものだよなあ。ただ運のないことにこの歌がリリースされた当時はアメリカで凶悪犯罪が起きて、その結果「Criminalって曲はどうよ」と因縁つけられる悲しい展開になってしまったのでありますが。
そして昨日のトリビュートにも出ていたトータス松本による洋楽カバー。
ウルフルズ ワンダフル・ワールド – YouTube
バラードだから歌いやすいというのはもちろんなんだけど、元歌を大胆にウルフルズライクに仕立て上げているあたりはすばらしい。これを聴いていたこともあって「トータス松本が解釈するマイケルってどんなんだろう?」と期待ふくらましてしまっていただけに、あのSmileは残念だったなあ。
本エントリーの最後を締めくくるのは2大ピアノマンによる至高の共演。
Goodbye Yellow Brick Road 訳詞付 – Elton John & Billy Joel – YouTube
エルトン・ジョンの名曲をビリー・ジョエルが同時にカヴァーするという大変にぜいたくな一曲。この2人の共演は日本でもライブが行なわれていて、当時このライブに行けたのは人生でも珠玉のできごとのひとつ。日本ではビリー・ジョエルのほうが人気みたいで、ビリーが出てくる時の拍手がエルトンのそれより明らかに大きかったのも今となっては良い思い出ですなあ……。
他にもいろいろすばらしいカヴァーやトリビュートはあると思うのですがとりあえずおもいついたところ、自分の大好きなものをいくつかピックアップ。みなさまもこれは素晴らしいカヴァーという楽曲ありましたらぜひ教えてくださいませ。