自分好みのオリジナル地ビールを作りつつおいしい地ビールも味わえる木内酒造の「手造りビール工房」はビール好きに全力でオススメ


ビール好き、いやさお酒全般好きの知人から「こんなのあるけど行ってみない?」と誘われて参加したこの「手造りビール工房」でしたが、いやあほんとにいい体験でした。ビール好きはビールの作り方が学べ、自分好みのビールが作れ、そして合間においしいビールも堪能できるという一挙両得どころか一挙三得くらいするすばらしいイベントです。

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画像盛りだくさんで長くなってしまいそうなのでざっくりまとめておくと

  • ビール造りを体験できる木内酒造は東京から特急に乗って1時間半くらいのアクセス
  • 料金はビールの代金のみ、1本あたり600円くらい
  • 作業自体は休憩挟みつつ4時間程度
  • ビール造りの合間に地ビールやおいしい蕎麦も味わえる
  • 夜は駅前で木内酒造の地ビールや日本酒が味わえるお店を堪能

という、ほんとにビール好きにとっては隙がなさすぎるすばらしい内容。ぜひともビールスキーな方におかれましては一度訪問を検討されることを全力でオススメしたい次第です。

という前置きはここまでにして以下はイベントの詳細を。手作りビール造りを体験できる木内酒造は、茨城県那珂市にある常陸鴻巣駅から徒歩5分程度のところにあります。

木内酒造こだわりホームページ
http://www.kodawari.cc/?jp_home.html

東京からアクセスする場合は、上野駅から特急「スーパーひたち」で水戸駅まで1時間ほど、そして水戸駅から水郡線に乗って30分程度で常陸鴻巣に到着。水郡線自体は1時間に1本程度しかない単線なのですが、スーパーひたちの時刻表も水郡線に合わせて乗ればいいのでさほど苦にはなりません。

これが水郡線、見た目はただの電車ですが、実際にはディーゼルかつ整理券で支払うシステムになっており、切符システムに慣れた人が初めて乗るとなかなかに戸惑います。常陸鴻巣駅の場合は先頭車両からのみ降車が可能で、駅員さんに水戸駅からの乗車賃をそのまま支払う仕組みになっているので、あらかじめ心の準備しておきましょう。都電になれている人なら多少はわかりやすいかな?

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そして一番のポイントが、水郡線はSuicaやPASMOに一切対応していないこと。Suicaで入場してここまで来てしまった場合は、帰り道に精算する必要があるほか、Suica処理のため電車が5分ほど止まってしまうという衝撃の事態が発生します。なんともローカルではありますが、地元の人に迷惑かけないためにも、Suicaで入場した場合は上野駅や水戸駅あたりで一度駅員さんに相談しておくとよいです。

こちらが常陸鴻巣駅。電車自体が整理券による現金支払いシステムのため、切符販売機なんてのもありません。リニアモーターカーの駅もこういう感じになるんでしょうかね。

 

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駅の中ではツバメが巣を作っていました。ほのぼのー。

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駅の入り口側。駅舎の半分が集会所という贅沢な作りです。

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駅前はいきなり材木がお出迎え。

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駅を背にしてまっすぐ歩き、突き当たった道を左に曲がってまっすぐ進むとほどなく見えてくる「木内酒造」の文字。

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と思ったらそれは駐車場、本当の酒造は道路を渡って反対側です。

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酒造の中にはお酒の販売所はもちろん、そのままお酒が飲めるバーカウンターも。これは胸が高鳴ります・・・・・・。

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入り口で「ビール造り体験で来ました」というとビール蔵の中に案内してもらえるのですが、これがいきなり衝撃的な体験。部屋中が香ばしい麦の香りで満ちあふれていて、「そうか、ビールって麦でできてるんだな、という当たり前のことを当たり前に感じられます。

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こちらがビール造りの工程。実際には3週間以上の発酵期間が必要なのですが、ビール造り体験では発酵手前のところまでを1日で行ない、実際の発酵は蔵の方にお任せ、という分担作業になっています。

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ちなみに工程は英語でも解説があって、実際に当日も海外のお客さんが多く訪れていたんだけど、なぜか乾杯は「KANPAI」になってたw やっぱりKANPAIは世界共通語なんですかねえ。

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ビール造り最初の工程は、木内酒造で作っているビールを数種類試飲し、この中からベースとなるビールを決めていきます。最初からいきなり試飲イベントという嬉しい展開で胸が高鳴りまくり!

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今回選べたのは左側3種類と中央の合計4種類。いずれもベースとなるビールを選び、この後味を細かくカスタマイズしていきます。

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気になるビールのお値段ですが、最小単位は1種類15リットルで、330mlのビール瓶で1本あたり単価は604円。作る量を増やせば増やすほど単価は下げられます。また、1種類のビールを造るのには最低2つの釜を使うのですが、釜が空いていれば1グループで2種類のビール、つまり4つの釜を使ってビールを作ることができます。今回は他にも予約していたグループがあったので1釜のみでしたが、2つのビールを造ってみたい人は早めの予約がオススメです。

ビール価格表
http://www.kodawari.cc/?jp_home/bop/bop_price.html

ビールは新しい味を造れるだけでなく、ラベルもオリジナルで作成できます。データはビールができあがるまでに用意すればいいのでイベント体験当日は必要ありません。いろいろサンプル見せてもらってアイディア作るなり、当日撮影した体験写真を使うなりするのもいいかも。

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4種類のビールから悩みに悩んで1種類のビールを選ぶと、蔵の人がそのビールに合わせた麦の重さや配合を決めてくれます。ここまではカタログ感覚で選べるのですが難しいのはこれから。

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ビールに使うホップやその他の材料はすべてサンプルを持ってきてもらえるので、香りをかぎながらどのホップを使うかを選んでいきます。プロではないので非常に難しい作業ではありますが、蔵の人に聞けば親切に教えてくれるのと、普段はなかなか体験できないホップの香りを嗅ぎつつ自由に選んでいけるのがなかなかに楽しい。ホップってすごい強烈な香りなんですよねえ。写真では伝わらないこの香り、ぜひ体験して見て欲しいところです。

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今回はホワイトエールをベースとしつつ、コリアンダーを効かせてクセを出す作戦で。このほかビールのアルコール度数も5〜8度の間で自由に選べるなど、カスタマイズ度は非常に高いです。

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配合が決まったらいよいよビール造り。まずはスタッフさんの指示通りに麦芽の分量を量っていきます。

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0.1kg単位で丁寧に麦芽を調整。今回は25リットルコースを選んだので、麦芽も2種類を合計して15kgほど使います。

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麦芽の軽量が終わったら今度は麦芽を機械で破砕します。

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15kgもの麦芽を機械に入れて一気に破砕!

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15kg近い麦芽があっという間に破砕されました。

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続いて蔵に戻り、お湯を張った釜に破砕した麦芽を投入。

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50度のお湯の中に麦芽を入れ、固まりができないよう丁寧に混ぜつつ55度まで温度を上げていきます。

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固まりになっているところはもう1人がへらをつかって丁寧に崩していきます。こういう細かな作業がおいしいビール造りにはだいじ!

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釜を混ぜ終わったら続いて続いての大事な作業「循環」に入ります。

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釜の下部にはフィルターが装着されており、フィルターで漉された麦汁を下のパイプから出し、上に戻してあげることで中身を均一に混ぜていきます。

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これが絞りたての麦汁。当然のことながらただ麦芽を煮ただけの麦汁の味しかしません・・・・・・。

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そしてこの麦汁の味を劇的に変えるのが次の糖化作業。釜の中を丁寧に混ぜながら徐々に温度を65〜67度まで上げていき、糖化するための酵素が活動しやすい温度をキープします。67度を超えてしまうとせっかくの酵素が死んでしまうので温度は丁寧に管理。62度くらいになったら温度を上げるのをやめ、余熱で少しずつ温度を上げていきます。

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無事に65度をキープしたタイミングでいったん40分ほど保温。ここでしばらくお休みタイムに入り、別途ランチを頼んでいた人は蔵の中で木内酒造が別途作っているおそばを食べられます。

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今回は時間の関係でそばランチをあきらめていたので、バーカウンターに戻ってビールをいただくことに。

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アンバーエールをおいしくいただきます!

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バーカウンターだけでなく外で飲んでもいいというので、天気のいい外で飲んでいたところ、蔵の正面にあるお蕎麦屋さんに目が移り、「ランチ頼んでなかったけどせっかくだからお蕎麦食べようか」と有志で入店。結果としてこれがすばらしすぎるナイス英断でした。

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バーカウンターで注文したビールを持ち込みつつお蕎麦のメニューを選んでいたら、奥のメニューになにやら「ふくれミカンエール」なる気になる飲み物を発見。

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思わず頼んでみたらこれがナイスセレクト! 柑橘系のビールは今までも飲んだことあったけれど、これはまさに「みかん」という感覚を味わえる和風な柑橘系のビール! 入店したメンバーがみんな口々に「これはうまい!」と叫ぶほどのクオリティでした。

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そして一通り側の注文終わったところで、またしても「限定15食」という気になる文字を発見。そばを打ち上げる時に水を一切使わず純米酒で作るという、酒好きの心をわしづかみにして離さないこのメニュー!

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入店メンバーはすでに全員注文終わっていたのですが、「これは食べねばなるまいね」と全員で1食分だけ注文。食べ方はもり蕎麦とは別に「水・酒蕎麦」があり、こちらは仕込み水につけられた状態でお蕎麦がサーブされ、そばつゆではなく塩でいただきます。

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こちらがその塩。ややピンクがかった塩なので岩塩とかなのかな?

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水で引き締まった蕎麦に塩を振りかけていただきます! 正直なところ、お酒で打ち上げた違いというのはよくわからず、「普通よりちょっと固めかな?」くらいの感想だったんだけど、それ以上に塩で食べる蕎麦がうまい! もちろん蕎麦そのものがうまいからなんだろうけれど、塩で蕎麦を食べるという新しい魅力を体験することができました。

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こちらは自分で注文していたおろし蕎麦。大根も蕎麦も大変においしくいただけました。ランチでお蕎麦注文するのもいいのだけれど、好きなビール注文しながらいろんなお蕎麦を楽しめる、っていう意味ではあえてランチ蕎麦にはせず、このお店に入るのもいいかもです。そのあたりは体験予約の際にぜひご確認くださいませ。

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おいしいビールとお蕎麦を堪能し、40分経った頃合いで再び蔵へ。

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40分間の糖化が終わったらまた循環を繰り返しつつ、

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ちゃんと糖化できているかのテスト。麦芽はデンプン質なのですが、糖化することでデンプン反応が出なくなるため、ヨウ素液を垂らして反応がなければデンプンではない、つまり糖化できているとのこと。今回は無事糖化できていましたが、この段階で糖化できていなかったらもう5分10分ほど糖化作業を続けることになります。

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こちらが糖化終わった段階。見た目はビールっぽいですがだいぶ濁りがあります。ただし、糖化が終わったことでだいぶ甘みが発生しており、優しい味のミロみたいな味わい。これでも十分おいしいな・・・・・・、とおもっていたけれど、この状態だとなかなか日持ちしないそうです。

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糖化が無事に終わったら、今度は酵素がこれ以上活動しないよう温度をあげつつ、同時に濾過作業を実施。今までやっていた循環作業を10分近く丁寧に繰り返し、フィルターを使って糖化した麦汁を濾過していきます。

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水面に近づけて勢いを殺し丁寧にそそいであげるのがポイント。

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濾過する前と濾過後の麦汁。もう説明するまでもない違いがでてますね。だいぶビールっぽい色になってきました。

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濾過作業の間に、麦汁に入れるホップやコリアンダーなどを計量。

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はかりを使って丁寧に分量を計測していきます。

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左側2つがホップ、手前がコリアンダー、右奥がオレンジピールとナツメグ。これを順番に麦汁へ入れていきます。

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計量と濾過が終わったら、いよいよ麦汁と粕を分けて麦汁のみにする作業。濾過と同様、釜の下から麦汁を絞り出し、隣の釜へ移していきます。

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ただし、麦汁が少なくなってくると粕が表面に出てしまい乾燥してしまいます。

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麦粕には大事なエキスが残っているので、それを漉し取るために乾いた麦粕の表面にお湯をかけるスパージング作業を同時に実施。こういう作業があるので、ビール造り体験は最低2名の参加が必要です。

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予定量の麦汁を別の鍋に移したところ。

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元の鍋はすっかり麦粕だらけ。

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そうしたらもったいないけど残った麦汁を捨ててしまいます。ううむ、短い時間だけど手間暇かけただけにちょっと胸が痛むぜ・・・・・・。

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あとは鍋の掃除をするだけなので、麦粕をひしゃくですくって捨てていきます。

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いよいよ作業は終盤へ。温度を100度まで上げつつ、最初のホップをついに投入!

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最初のホップを入れたらまた30分ほど待ち、沸騰状態をキープします。

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その間に蔵の中をお散歩。木内酒造で作っているビールや日本酒などを眺めつつ、ついついまたしてもビールをたしなんでしまいました。いやそりゃこれだけビール造りを目の前にしてたら飲みたくなっちゃうよね・・・・・・。

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最初のホップが終わったら次のホップを入れて5分待ち、その後にいよいよホワイトビールの要であるコリアンダーを投入。丸っこかったコリアンダーはスタッフの方がミキサーで砕いて袋に詰めておいてくれました。

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これを鍋にひっかけつつ・・・・・・。

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残りのオレンジピールなどを投入!

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そしてよく混ぜる!

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その後15分待ったらいよいよ作業は終了。ビールの素を樽に詰め替えます。

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蔵の中で壁いっぱいに広がっている釜は、実は手前の管がすべてつながっており、レバーをひねるとすべての釜の中の麦汁が樽へ詰めるための機械へ流れていきます。

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直前までしっかり消毒しておいた樽が登場。作業もスタッフの人が両手を念入りに消毒しながら行ないます。ビール造りってそういう殺菌大丈夫なのかなと不思議におもいつつデジカメパシャパシャ操作していたのですが、こういう作業からがいよいよ殺菌が大事になるのですね。

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そして作業も感動のフィナーレ。樽の下にあるレバーを・・・・・・

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右に倒す!

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すると愛情を込めて作ったビールの素がホースから出てくる!

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ここからはスタッフの人が丁寧に樽に詰めてくれます。

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そしてついにできあがったビールの素! 実際には最低で3週間、今回はアルコール度数高めたので6週間ほど寝かせないとビールにはならないのですが、見た目はすっかりビールっぽい仕上がり。

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自ら愛情込めて作ったビールを目の前にして思わず笑みがこぼれる!(友情出演)

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6週間後、また会おうな・・・・・・。

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楽しかったビール作の後はもう1つのメインイベント、木内酒造直営のビアバー「true brew」へ。なお、ビール造りを体験した人にはグラスビール無料券が1人1枚配られます。これは嬉しい心配り!

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このあとは速やかにtrue brewへ移動し、木内酒造のおいしいお酒を飲みつつ水戸の夜を堪能するのですが、だいぶエントリーが長くなってきたのでそのはなしはまた別エントリーにて。

木内酒造のビールや日本酒が味わえる水戸駅直結のビアバー「true brew」 カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2013/05/27/10512


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