長岡花火を堪能しに新潟遠征している折、マンガの師匠的存在でもあるwokamotoさんから「海街Diary読むならこれも読まないと」とオススメしてもらった吉田秋生の「ラヴァーズ・キス」。
読んでみるとこれが確かに海街Diaryで、海街Diaryに出てくるサブキャラクターがそのままの名前で登場してくるし、海街Diaryと同じエピソードも結構使われている。吉田秋生ファンからすると、ラヴァーズ・キスを読んだ人にとって海街Diaryはセルフカヴァー、セルフリメイクのような感覚覚える作品なのかもしれませんね。
さらにすごいのがオムニバスのシナリオ展開。3部構成からなる第1部を読み終わった時に「むむむ?」と思っていた描写やエピソードが他のキャラクター視点できちんと描かれるだけでなく、そのシナリオも非常に魅力的。詳細な描写は避けますが、見事なオムニバスかつ三者三様のシナリオ展開についつい引き込まれて前のめりに読み終わってしまいました。
吉田秋生、あまり読んでこなかったのでしらなかったのですが、ラヴァーズ・キスの衝撃っぷりを体験しちゃうと海街Diaryが物足りなくなっちゃうかも、というほど衝撃の展開。もちろん海街Diaryならではのよさもたっぷりあるので一概には言えないのですが、コミックで2巻、文庫版だと1冊で終わるコンパクトなボリュームがゆえに濃厚なシナリオになっておりますので、海街Diaryから入った人は試してみるといいかも。
電子書籍も一通りのストアで発売されている模様。電子書籍といえばKindleなイメージ強いと思いますが、ことマンガに関してはシリーズがバラバラに管理されるKindleよりタイトルごとまとめてくれるBookLive!が便利ですよ。BookLive!のUI自体はおそろしいほど使いにくいので我慢必要ですけども。
ラヴァーズ・キス(1) – 吉田秋生 – 電子書籍ストア BookLive!
http://booklive.jp/product/index/title_id/183737/vol_no/001
BANANA FISHもアッ−!展開が苦手であまり読まず嫌いだったのですが、あらためて読んでみるかなあ。ラヴァーズ・キスの映画がちょっと気になってきた。
「櫻の園」と「河よりも長くゆるやかに」も押さえておいてください。
『すずちゃんの鎌倉さんぽ』という吉田秋生が監修した海街diaryの副読本的なものがあって、その中でラヴァーズ・キスと海街は「同じ時間軸の延長線上にある」と書いてありました。
なるほどー。両作品に出てくる光良とか風太とかは同一人物ってことなのかな? と思ったけどエピソードが両作品でかぶってる話とかあるからやっぱり別世界なのですかね
正式な続編じゃないけどキャラとか舞台が重なったり、番外編なのに本編とはほとんど関連しない、みたいなことをよくやる作者なので、そんなに厳密に整合性は考えてないんじゃないかなー。あと『BANANA FISH』の読まず嫌いはもったいないので、番外編の『PRIVATE OPINION』まで含めて是非。うちに全部あるよー
はじめまして。
「海街Diaryに出てくるサブキャラクターがそのままの名前で登場してくるし、海街Diaryと同じエピソードも結構使われている。吉田秋生ファンからすると、ラヴァーズ・キスはセルフカヴァー、セルフリメイクのような感覚覚える作品なのかもしれませんね。」のところが人によっては誤解されるかもしれないと思い念のためですが、海街の方が後からの作品ですね。
ああもちろん海街が後なので、ラヴァーズ・キスがセルフカバーの原典っぽく思えるってつもりだったのですが文章ややこしいですね。修正します!