カテゴリー: マンガ

  • 【追記あり】「株式会社マジルミエ」人間関係図と時系列を考える ※ネタバレ注意

    【追記あり】「株式会社マジルミエ」人間関係図と時系列を考える ※ネタバレ注意

    ※マンガ「株式会社マジルミエ」最新話を含むネタバレがありますので、コミック派の方はご注意ください。

    いまジャンプ+で更新が最も楽しみといっても過言ではない「株式会社マジルミエ」。第2部に入って翠川の動向にやきもきさせられつつ、最新号および一つ前の号で、多少の謎は残すもののやはり翠川は社長の味方だったということが明らかになり、ほっとした人も多いでしょう。

    そして最新エピソードで翠川衝撃のエピソードが披露された後、改めてマジルミエを読み返したらいろいろとヒントがあったなーということで、ジャンプ+の切り抜き機能を使いながらその時系列をまとめてみました。なお時系列の基準は桜木カナの入社年を0年とカウントしてます。

    15年前に災害怪異が発生

    明確な描写はないものの、重本がアストの古賀と一緒に働いていたのがこの頃で、そして災害怪異をきっかけに2人は袂を分かつことに。

    重本と翠川の初対面

    後述する他のメンバーはいつ頃入社したのかが明記されているのに対し、翠川だけは書かれていない。ただ、まだ重本が魔法少女コスする前でマジルミエも立ち上げる前ということを考えると10年以上前、自分の仕事に悩みを感じていることから推測するに、災害怪異の直後ではないかと思われます。

    そしてここでつぶやく「アリス」についてもまだ正体は謎ですが、おそらくは重本が玄関に飾っている写真立てに写った女性っぽいシルエットの人がアリスなのでしょう。

    翠川との対面についても、アリスという女性を災害怪異で亡くし、失意のまま歩いているときに同じ名前の「アリス」というお店を見つけて、ナンバーワンホストの楓を指名した、という流れかな。

    株式会社マジルミエ設立、そして翠川と鎌倉の出会い

    これがこのブログの本題なのですが、マジルミエが設立されたのは災害怪異から5年後。

    そして鎌倉の命令で翠川がマジルミエに入ったのは設立と同時期。面白いのがここだけ「何年前」じゃなくて「何年間」なので時系列がわかりやすくなってるんですよね。

    重本と翠川の出会いは完全に初対面だったことと、おそらく災害怪異のあった15年前という推測からすると、鎌倉よりも前に重本と翠川が出会っているので、翠川は最初から重本の味方で鎌倉の二重スパイだったのがわかるわけですね。しかしそれがわかるホストエピソードを、翠川が「社長」と再び呼ぶエピソードの後まで取ってくとかほんとに憎らしいほど設定が素晴らしすぎっる。

    社員が次々に入社

    その後は淡々と。会社設立から3年で越谷をスカウト。

    越谷入社から4年、会社設立から7年で二子山が入社。

    そして会社設立から10年の良き日に桜木が入社して今に至ります。社長ちゃん、新人入るタイミングで髪型変えてるんだな。

    アニメ化も決まり、そして初期の魔法少女メンバーの桜木カナと越谷仁美がそれぞれキュアサマーとキュアコーラルというトロピカル〜ジュ!プリキュアメンバーをアサインしてくるとという憎い人選。これはきっとこのほかの魔法少女もプリキュアメンバーなのではという期待をしつつ、魔法少女モノと見せかけて伏線やヒューマンドラマたっぷりのお仕事ドラマでありスタートアップドラマでもある株式会社マジルミエは全力でオススメしたい作品なので、何かの機会にコミックを手に取ってもらったりアニメを見てもらえると幸いです。久々に楽しみなアニメができたぜー。

    TVアニメ『株式会社マジルミエ』
    https://magilumiere-pr.com/

    【追記】

    このブログを見た知人から「古賀ってマジルミエだったよね」というご指摘いただきました。たしかに9巻でそういってる……!

    ただ、古賀は初出時に重本が会社作ってたの知らなかったんですよね。古賀自体も「社員」ではなく「一員」という言い方しているのがポイントかな。

    これが矛盾ではなくちゃんとした設定なのだとしたら、マジルミエというのは災害怪異の前に2人が一緒に働いていたプロジェクトの名前で、そのプロジェクト名を取って重本が会社を設立した、ってことなのかな。この名前を知っている古賀にもいつか届いてくれるように、ということで。

  • お笑いを理論的に分析する「お笑い版バクマン。」なマンガ「ショーハショーテン!」が面白い

    お笑いを理論的に分析する「お笑い版バクマン。」なマンガ「ショーハショーテン!」が面白い

    先日自分のポッドキャストでも語ったのですが、ジャンプSQ. 連載中のマンガ「ショーハショーテン!」がすごく面白く自分の中でも期待の新作なのでブログでも紹介。とりあえず第1話は無料で公開されているので、余計な説明不要でまず読んでみようという人は下記リンクからどうぞ。

    ショーハショーテン!/SQ.新連載試し読み – 浅倉秋成/小畑健 | 少年ジャンプ+
    https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496578488609

    誤解を恐れず端的に言うと、ショーハショーテン!は「お笑い版バクマン。」とでも言うべき、お笑いの頂点を目指す高校生2人の物語。作画を担当するのがバクマン。と同じ小畑健というところも共通しているし、天才的なネタを考える根暗キャラと、ひたすら明るい天才子役というバランス感も「バクマン。」のサイコーとシュージンを彷彿とさせます。

    バクマン。との一番の違いは原作者で、バクマン。は「デスノート」などでも小畑健とコンビを組んでいた大場つぐみですが、ショーハショーテン!の原作は浅倉秋成という小説家が担当しています。ただ、売れるマンガの作り方をロジカルに分析する「バクマン。」同様、どういうお笑いが受けるのかという分析という本質はまさにバクマン。という感じ。

    これ、他のジャンルに比べて相当難しいことに挑戦しているんですよね。スポーツマンガだったら「この人は強い」と説明するだけでいいし、バクマン。は作品ごと絵柄をかき分けたり、作中作品を作らなければいけないという大変さはあるけれど、それでも「このマンガは人気のマンガです」と説明すればある程度は成立する。

    だけどお笑いは、作中で「これは面白い」として紹介したネタが面白くなかったら全然説得力が無いわけで、これは相当に難易度が高い。

    しかしこの漫画のすごいのは、作中で出てくる具体例が実際に面白くて納得度が高いというところ。ネタバレは避けますが、特定のシーンにおいてどういうやり方をすれば会場を盛り上げられるか、というコンセプトと、それに沿って作られたネタがマンガでもしっかりおもしろい。中には自分が学生から社会人にかけて身につけた話術のコツみたいなのも含まれてて、嬉しいやらネタバレされて困るなという思いやらで複雑な気分になりました。

    原作を担当している浅倉秋成さんのことは本作を読むまで存じ上げなかったのですが、コミック第1巻に掲載されたご本人のコラムによると、子どもの頃の夢は「漫画家」もしくは「芸人」で、小学校の文化祭でオリジナルのお笑いネタを披露したこともあるという筋金入りのお笑い好き。

    気になって浅倉秋成さんの作品もいくつか読んでみたのですが、単著としては最新作と思われる「六人の嘘つきな大学生」がものすごい面白かった。就職活動をテーマとした作品なのですが、伏線とミスディレクションがこれでもかというばかりにちりばめられていて最後まで飽きさせないだけでなく、話の根幹である大学生の新卒採用については、就職活動で苦しんだ人なら誰でも共感してしまうのではないかというところに切り込んだ作品でもあり、ミステリーとしても就職活動を舞台とした群像劇としてもお勧めです。

    「六人の嘘つきな大学生」 浅倉 秋成[文芸書] – KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322005000377/

    なお、浅倉秋成さんが原作を担当した、本作の原型と思われる「ダブルアクト」という読切が、ジャンプSQ.の別冊版に掲載されていました。バックナンバー購入して読んでみたのですが、基本的なコンセプトは一緒ながらコンビの1人は女子高生だったり、作画が別の人だったりして読後感もかなり違う作品に。これ踏まえると、小畑先生の起用や主人公キャラをバクマン。に寄せてきたのも狙ってきてるっぽい。

    ジャンプSQ. | ジャンプSQ.RISE 2020 AUTUMN 『ダブルアクト』原作:浅倉秋成 漫画:金丸栄一
    https://jumpsq.shueisha.co.jp/sqrise/2020autumn/doubleact.html

    10月発売のジャンプSQで連載開始したばかりで、コミック1巻も1月に出たばかりという作品ですが、今年のマンガ賞ではいいところに食い込むのではないかという期待の作品です。


    ショーハショーテン! 1(BookLive!)

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    ショーハショーテン! 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

    なお、本作はコミックもいいのですがジャンプSQで読むのも楽しい。というのも3話のタイミングから、若手のお笑い芸人インタビューコーナー「芸人手帖」が4ページにわたって掲載されるようになり、この中身がまた面白いから。お笑いの話はもちろん、子どもの頃に好きだった作品と今好きな作品が必ずインタビューされていて、「この芸人はこの作品が好きなのか、だからこういう芸風なのかー」というつながりがすごく面白い。

    【追記】芸人手帖はずいぶん前から掲載されているという指摘をいただきました。ショーハショーテン!の連載に合わせて各話の最後に掲載されるようになったってことなのかな。

    第3話はキングオブコントに出た男性ブランコ、第4話は昨年のM-1である意味話題をかっさらったとも言えるランジャタイで、ランジャタイについてはM-1前にインタビューしたであろう内容がM-1後に公開されるというタイミングも最高すぎる。お笑い好きならこのコーナーのためだけにジャンプSQ.買うレベルです。


    ジャンプSQ.(BookLive!)

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    ジャンプSQ. 2022年2月号

    ショーハショーテン!を含めてマンガについて語ったポッドキャストはこちらをどうぞ。

  • 「マンガ大賞2021」授賞式行ってきた

    「マンガ大賞2021」授賞式行ってきた

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります
    毎年楽しみにしているマンガ大賞発表、今年もこの時期がやってまいりました。
    マンガ大賞2021 https://www.mangataisho.com/
    今年は新型コロナウイルス感染症対策ということで実行委員も最低限の参加のみ。来年はいつも通り開催できるといいけど、とりあえずリアルで開催できたことが尊い。 IMG00336_HDR 会場には過去の大賞受賞作からのコメントと今回ノミネート作品。 IMG00337_HDRIMG00338 実行委員会から大賞の趣旨説明。1月1日から12月31日に出版された 単行本の内、最大巻数が8巻までの作品が対象となります。 DSC02794 前回「ブルーピリオド」受賞の山口つばさ先生が来場。今年も安定のカエルです。 DSC02801

    山口つばさ先生からのコメント

    マンガ大賞はとても反響が大きくて、中学の保健室の先生からおめでとうが来た 読んではなかったけどテレビで見てもしかしてとおもって連絡したらしい

    ブルーピリオドがCMに

    テレビCMとかでメディア化してない作品とかを使って下さることって基本的にないことだとおもうので、なんで使ってくれたんだろうっていうくらいびっくり

    アニメ化も発表

    新しく解釈して下さって新しいアニメという作品に作り直して下さることも楽しみ アニメの制作の末端に関わらせていただいている人間としても凄く楽しみ

    マンガ大賞は漫画制作の助けになれている?

    去年いただいたプライズが自分の制作の壁の目の前にかざらせていただいている たまに見てがんばろうという気持ちになる

    受賞作品

    山口つばさ先生から発表、大賞は……。 葬送のフリーレン!
    葬送のフリーレン https://www.sunday-webry.com/detail.php?title_id=1093
    両先生は顔出ししないとのことなので、担当編集 おぐらさんから登壇。

    DSC02829

    担当編集 おぐらさんから受賞コメント

    小倉さんのお気持ちは?

    素直に光栄、嬉しいの一言

    作品が生まれた経緯について

    最初は山田先生にネーム原作をお願い 打ち合わせ重ねる中でネーム1話目描いてもらって それをアベ先生に読んでもらったら「描いてみたい」とのことだったので それで書きすすめていただいた

    山田先生はおひとりでも描かれているが、今回原作でお願いしようと思ったのは。

    山田先生の前作、「ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア」は全2巻 担当としては名作だけど売れなかった 次どうしようかというときに作画をつけるアイディアが2人からでて 自然とそういう形になった

    葬送のフリーレンはいろんな要素が含まれている 喜怒哀楽全てがあるという審査員もいた どういうオーダーでこの作品に?

    山田先生の勇者魔王ものが最初の受賞作 その方向で思考をリセットしてギャグの読み切りを書いてとオーダーしたら、描いていただいたのがフリーレンの1話ネームそのまま まったくギャグではないなとわらってしまったがおもしろかったので前に進めたい 読み切りだったが編集部に回す時に短期集中連載で回した

    そのときは作画は決まってない?

    ネームがきまったときにアベ先生に打診 キャラをかいてもらって、すごくうまいのでおねがいしたい 1話を書いてもらって編集部に提出

    アベ先生はどのように出会った?

    山田先生は2009年、新入社員のときに担当 あべ先生は2014年、ネットで見かけて連絡先があったので連絡 2人とも最初から担当していた

    この組み合わせでいこうと発案したのは小倉さん?

    はい、はい、はい!

    山田先生にはアベ先生のどういったものをみせたのか

    ネームの1話を安部先生にわたして、何でもいいのでかいてみてもらえますかとお願いしたらA4サイズでフリーレンのバストアップの絵 個人的には凄く人間味があって感情が漂っている感じがあった 自信を持って山田さんに見せた

    作品ができあがったときの手応えは?

    ありました! ネームで編集部で企画を提出して当然ながら不安もあったが1話2話上がって、とてもすてきな作品になるんじゃないかなという気持ちはとても強く持てた

    山田先生の前作 作品の中で「ムフー」がかわいい 山田先生由来?

    ネームの台詞や書き文字は山田先生 書き文字は先生が書き足すことも

    タイトルの叙情感、雰囲気がある。誰がつけた?

    若い編集者中心に編集部会議でタイトル案 そのとき僕の方から賞金1万円を自腹で出すといったら副編集長が参加 その中に葬送のフリーレンがあった いくつかの候補の中でアベ先生、山田先生と決めた 副編集長は賞金をなんのアレもなく受け取っていた

    RPGでいうならクリアした後の物語 はじまりの掴みからまったく違う作品 これは山田先生のアイディア?

    100%山田先生のアイディア

    今後どこまでやる?

    編集個人の意見だが、とても応援してもらえている作品ではあるので、できるだけ長く自由に先生の無理のないように書いて欲しい ただ、不要に長くして面白さがそがれてしまうのは違うかな それは先生2人も同じ思い スピードを保ちながら書いていただけるとおもっている

    制作体制は?

    お二人はお会いしたことがない 原作の山田先生からネームが上がって、私が見てアベ先生に共有して、アベ先生から質問があればメールだとCCいれながらハブになってやり取り 何の滞りもなく進めていただいている 今回の直筆サインはアベ先生は都内在住ではないのでスタッフが取りに行く デジタルサインはあるけど直筆の2人のサインは初めてかもしれない

    質疑応答

    サンデー編集長は人間の業を書いているというお話だった 大人と子供で読むとちがうのではとも思う 読んでどのように感じてもらっていると感じてもらっているか

    表面的には人の死 死は身近にあるものというのを丁寧に描いている ほりさげたところには前向きさと肯定感 山田先生も意識して書いている、切ないけど読み心地はいい なんとなく前向きで感情とか人生を肯定できる感覚 個人的にはほりさげたところにあるのは人の興味をうまくとらえて描いている作品なのかな

    仲間の死が大きなポイントだと思うがこの作品を通して感じて欲しいこと、伝えたいこと

    くりかえしになってしまうが 大切な人に対する死の捉え方は人それぞれかもしれないが、もしかしたら共通する部分もあるかもしれない かけがえのないひとがいなくなったときの感情を異世界ファンタジーでこれだけ丁寧に描いているのは珍しいのかな 大切な人が今何をしているか思っているかを考える時間がきれいごとかもしれないけど尊い

    編集としておどろくところは

    シンプルだが山田先生がネームを書いていただいたときにほぼ直さない よくこんなにうまく組み立てて考えてネームに落とし込めるというのがすごいしおもしろい 仕事としても楽しい それをアベ先生に渡して、丁寧な作業で原稿にかいていただく そのときもシンプルに驚き このネームの絵からこういう絵をかくんだ、こういう表情を描くんだ 繊細の感情が綺麗な絵で、表情がうまい方 なんともいえない人間の複雑な感情、喜怒哀楽だけじゃない感情を詰め込まれて書いている これをあの線で書いているのは毎回すごいなと笑ってしまう

    週刊でこれは驚異的では

    そうかもしれないですね 本当に頭が下がる思い

    異世界ジャンルについて読んでいない、詳しくない人にも刺さるのではとおもっている 担当編集としてどう考えているか

    異世界ジャンルが好きな方にも読んでいただけたら嬉しいが、特別作家さんもジャンルを絞っているつもりはない 普遍的なテーマを描いている 極端な話を言うと少年漫画だけど老若男女関係なく読んでいただける 普遍的な感情がたたずんでいる作品

    Twitterでの反響について

    先生に共有はしている Twitterで紹介されて作品を知っていただけるのは多い時代 アベ先生ののTwitterから読者に届いたのはあったと思うが反響は予想以上だった 受賞おめでとうございます。葬送のフリーレン4巻は明日3月17日発売です! DSC02833
  • 「このマンガはこの巻まで読め!」という推薦情報が集まったら面白そう

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    最近ライフワークと化しつつあるポッドキャストで、先日Zaimの閑歳さんに来てもらった回でのこと。

    自他とも認めるマンガ好きの私ですが、最近は気が乗らないと途中で読むのをやめてしまうことも多く、チェンソーマンもそんな感じでジャンプ本誌は毎週読むけどついつい飛ばしてしまいがちになっていたのですが、「HUNTER×HUNTERのキメラアント編以来の大傑作」と高く評価する閑歳さんに「チェンソーマンは8巻、9巻がすごい」と教えられ、現在定期購読中のジャンプを読み返している最中です。こういうときデジタル版っていいよね。

    それはさておき、マンガって第1巻から面白い作品もあるけど、結構読み進めないと山場が来ないなーというマンガも結構あるなと思って、そのマンガを愛してやまない人がお薦めする「このマンガはこの巻まで読め!」という推薦情報って面白いんじゃないかと思ったというお話。

    例えばアニメで言うならエヴァンゲリオンTVシリーズは第6話まで見てというのが定説だし、グレンラガンは第8話まで見て欲しいし、ゲームで言うならシュタインズゲートはまゆりが◯◯ところまで見てねという目安があるなあと。

    自分でも最近お薦めされた漫画はとりあえず第1巻まで読むようにしているんだけど、第1巻ではいまいちピンとこなかったのがなにかのきっかけで第2巻以降を読んでみたら印象変わったという経験も結構ある。

    最近買ったマンガだと、葬送のフリーレンは2巻からちょっと盛り上がったし、違国日記も1巻だとあんまりだったけど2巻で槇生のキャラが出てきて一気におもしろくなった。チェンソーマンもまだわからないけど8巻まで読んだら自分がどんな感想になるか楽しみ。

    おそらく多くのマンガは、ファンにとって「ここからが面白いからここまで読んで!」という閾値があるような気がしていて、そんなアンケートを取ってみたら面白いデータになるんじゃないかと思った次第。アルとかでやってくれないかな。

     

  • 推しの「ロマンティック・キラー」が終わってしまった

    推しの「ロマンティック・キラー」が終わってしまった

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    まさかジャンプ+の推しジャン1位がおわるとは思わなかったぜ。それは推しマンガじゃなくて惜しマンガじゃないか!

    少年ジャンプ+|推しジャンWEEK
    https://oshi.shonenjump.com/https://twitter.com/wataru_k111/status/1267477513241935873

    https://twitter.com/wataru_k111/status/1267477513241935873

    ただ、作者さんのツイート見ると1巻の1カ月後には決まってたらしいから、推しジャンもはや関係ないというか、むしろ関係各位もびっくりしたんだろうな。

    https://twitter.com/wataru_k111/status/1267485016386187265

    上り調子にすばらしいマンガだったので1巻で打ち切りが決まったことが残念でありつつ、でも最後の終わり方はすごくよかった。作者さんの言うとおり聖はもうちょいみたかったけど。

    https://twitter.com/wataru_k111/status/1267478766520918017

    個人的には鬼滅の刃が終わるよりショックだったんだけど、こればかりはどうしようもない。コミック発売時に作者さんが言ってた、紙がどれだけ売れるかがすべて、ってことなんだろうなあ。

    切なさは残りつつ残りの新刊も全部買うとともに新作楽しみにしています!

  • #私を構成する5つのマンガ を考えた

    #私を構成する5つのマンガ を考えた

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    マンガサイトのアルが実施していたこの企画、悩みに悩みすぎて5つに絞るのに相当時間がかかってしまいましたがようやくこの5つに決めました。

    カイさんを構成するマンガは美味しんぼ 加治隆介の議 CIPHER ヒカルの碁 帯をギュッとね! – 私を構成する5つのマンガ | アル
    https://alu.jp/elementsOfMe/BqycMcvAvyxI8850NP9u

    これに近いネタは前にゲームでも書いたのですが。

    #自分を作り上げたゲーム4選 をやってみる

    ゲームに比べて作品数が圧倒的に多いのでかなり悩みつつの絞り込み。「自分を構成する」ということは最近読んだマンガではなく、幼少から大学生、せめて社会人1、2年目くらいまでに出会ったマンガ、という自分縛りで選んでみました。

    選んだだけではもったいないので以下その理由をブログにて。

    美味しんぼ

    美味しんぼ(1) (ビッグコミックス)
    花咲アキラ, 雁屋哲
    小学館 (2013-01-01)
    売り上げランキング: 12,492

    言うまでもない日本を代表する料理マンガ。美味しんぼのおかげで世の中に流行した料理ってもう枚挙にいとまが無いんじゃないだろうか。こないだもカワハギの肝を刺身で食べて「記憶が戻る味だわー!」って興奮しちゃったよ。

    いろいろ問題も巻き起こした作品ではありますが、序盤の料理とヒューマンドラマを交えた作品はお見事。料理の知識はもちろんのこと人生観についてもいろいろ学びがあった作品です。

    美味しんぼについては以前こんなブログも書いておりますのでよろしければ。

    「人生の教訓」を学ぶ美味しんぼ珠玉のエピソード俺ベスト5 – カイ士伝
    https://bloggingfrom.tv/wp/2015/12/06/14587

    加治隆介の議

    加治隆介の議(1) (モーニングコミックス)
    弘兼憲史
    講談社 (2012-09-28)
    売り上げランキング: 898

    弘兼憲史先生の作品はどれも好きなんですが、一番好きなのを挙げろと言われるとこの作品かも。政治版島耕作とも言うべき作品なのですが、主人公の政治観がどれも深くて考えさせられる。増税の際の「正解率0パーセントの問題もあるのです」という発言だったり、「同じ人種だから仲良くしようというほうが人種差別」という発言とか、いろいろと学びがありました。

    マンガとしては大分古いのですが、政治に対していろいろ考える材料としては今読んでも十分に面白い作品だと思います。紙で熟読しまくってたけど改めて電子で買い直そうかなあ。

    CIPHER

    愛蔵版 CIPHER 【電子限定カラー完全収録版】 1 (花とゆめコミックス)
    成田美名子
    白泉社 (2015-10-15)
    売り上げランキング: 41,562

    双子のサイファとシヴァ、そしてそれを取り巻く人々のヒューマンドラマ。成田美名子先生の作品はどれも人間の描写や考え方が深くて大好きなのですが中でもサイファが一番。「友達は作るもんじゃない、なるもんだ」という名台詞をしれっと言えるアレクサンドラかっこよすぎますよね……。

    ヒカルの碁

    ヒカルの碁 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
    ほったゆみ, 小畑健
    集英社 (2012-11-16)
    売り上げランキング: 11,146

    ヒカルの碁という作品自体がとても好きなのですが、なかでも好きなエピソードがプロ試験に合格できなかった伊角が中国へ武者修業へ出たときに「精神なんて技術でコントロールできる」と放った言葉。

    いつでも必ずコントロールできるかと言われると難しいけど、でもメンタルを技術でコントロールできるという考え方そのものと、メンタルが揺らぐような場でも技術で律しよう、という意識が働くようになったことはこのマンガのおかげ。元々「努力でキャラクターは変えられる」という意識はあったんだけど、このマンガのおかげでそれがより明確に自分の中で捉えることができるようになりました。

    帯をギュッとね!

    帯をギュッとね!(1) (少年サンデーコミックス)
    河合克敏
    小学館 (2013-01-01)
    売り上げランキング: 18,880

    連載時に自分も柔道部だった、というのが大きいんだけれど、1年生だけで立ち上げた帯ギュと、毎年部員が数人くらいしかいなくて自分の年でやっと団体戦できるだけの人数が揃った自分の柔道部というのがシンクロしていたこと、そして強くなるためにいかに理詰めで練習していくか、というところへの共感がとても強かった。何もないところから立ち上げるスタートアップ感を植え付けてくれたのも思えばこのマンガのおかげだったのかも。

    他にも悩んで悩み抜いて落としちゃった大好きなマンガもありつつ「自分を構成する」という観点ではこのマンガは鉄板と言えるラインアップ。今読んでも最高にすばらしいマンガとして全力で推薦できる作品です。

  • 「温泉街のメデューサ」轍平先生の最新作「漫研に美少女」がジャンプ+で連載スタート

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    「温泉街のメデューサ」轍平先生の最新作「漫研に美少女」がジャンプ+で連載スタート。第1話から最高でした。

    温泉街のメデューサ、タイトルで勘違いされやすいけどすごい心温まるギャグラブコメなのでラブコメ好きはみんな読もう。

  • 「マンガ大賞2020」授賞式行ってきた

    「マンガ大賞2020」授賞式行ってきた

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    毎年楽しみにしているマンガ大賞、今年は有休消化中で時間もあったので久々に発表会場へお邪魔してきました。

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    マンガ大賞との関わりは記念べき第1回を当時取材させてもらったのがきっかけ。しかしこれ、ブロードバンド関連媒体だってのに改めてブロードバンド全然関係ないな……。

    マンガ好き有志による「マンガ大賞2008」が発表。第1回大賞は「岳」
    https://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/21418.html

    その後も授賞式にはちょこちょこ参加させていただいており、東村アキコ先生の「かくかくしかじか」が受賞したときはライブ配信のお手伝いもさせてもらったり。今回もライブ配信は実施されていましたが、もう充実した設備が揃っていてこりゃ全然出番ないですわ、くらいのクオリティでした。

    会場には今回ノミネートの作品が熱いコメントとともに並べられ。これを見ながら「今回の大賞何かなー。王道ならこれかな、いやでも自分の推しはこれかなー」と待ち時間に妄想を膨らませながら楽しみます。

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    過去の大賞を受賞した作者さんの色紙も一堂に展示。どの作品も受賞がついこの前のようだけど、気がつけば12年も経っているんだな……。

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    授賞式には前回大賞だった「彼方のアストラ」の篠原先生が登場……! お忙しいところありがとうございます! と思ってたけど本人曰く「連載してなくて無職なんでいつでも来ます」というスタンスらしいw。

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    マンガ大賞を受賞してからこの1年の感想もいろいろと教えていただきました。やはり受賞の影響は大きく「マンガ大賞の影響力が年々増している気がする」とのこと。5巻で完結することもあり「打ち切られたのかな、と思われている節もあるけど、多くの人に拡散するきっかけになってうれしい」と若干自虐的な感想を披露していました。

    彼方のアストラ自体は自分にとっても大好きなマンガで、5巻というコンパクトさもあって周りの知人にはオススメしまくってきたのですが、そういうクチコミ要素が強いのか「1年経っても2年経っても未だに初めて読んだ、という感想が続いている」とのこと。

    そして期待の次作については「(スケットダンスの次の)2作目が大変だと思っていたから意欲作としてアストラを描き、マンガ大賞をもらって格好がついた、これで自由に描けるぞ、と思っていたら3作目も大変。戦う相手が過去の相手なんだという当たり前のことに気がついた」との苦労話を披露しつつ、「期待に応えようと思って身動きがとれなくなっている。いったん僕の存在は忘れて期待を大きくしないようにしてもらえるとうれしい」とコメント。いやそれでも期待しちゃいますけどねやっぱり。

    そして気になる大賞についてはなんと篠原先生自ら大賞を発表!

    大賞は山口つばさ先生の「ブルーピリオド」!篠原先生からは「僕も美術大学出身で、高校の時に同じように美術の予備校に通っていたので、胃がキリキリ痛むような受験当日の感じとかあるあるがたくさんあって、汗をかきながら楽しませていただいております」との感想と祝辞が送られました。

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    会場には山口つばさ先生がカエルの覆面をかぶって登場。

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    本人曰く「カエルが好きで、Twitterアカウントもカエルなので」とのことなのですが、カエルの覆面ってこう、ミュージアムを思い出してしまってぞわっと来るな……。

    ミュージアム(1) (ヤングマガジンコミックス)
    巴亮介
    講談社 (2014-04-04)
    売り上げランキング: 58,894
    大賞を受賞した山口先生へのインタビューも行われました。

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    以下は質疑応答の中で個人的に面白かったものをいくつかピックアップします。

    「彼方のアストラ」の感想は?

    父親から「ブルーピリオドより面白いと言われて「なにくそ」と思って読んだけど、5巻読み終わったらベッドに五体投地するほど感動しました。お父さん見てるー?

    マンガ大賞について

    あこがれの賞で、いただけると思っていなかった。「ロシャオヘイセンキ」という映画を見て感動していたら担当からLINEで「マンガ大賞の大賞になったよー」の連絡があって、映画の感動とマンガ大賞の感動で感情が行方不明に。家に帰って喜びをかみしめました。

    ※「ロシャオヘイセンキ」はこちら。これほんといい映画なのでまた別途ブログ書く

    映画 羅小黒戦記 (ロシャオヘイセンキ/THE LEGEND OF HEI) 公式サイト
    https://heicat-movie.com/

    マンガを書こうと思った最初の着想は?

    新海誠先生の「彼女と彼女の猫」コミカライズ連載が終わって自分の連載考えるときに、担当から「売れる漫画を描く努力してね」と言われて、売れるマンガって何だろと考えた時に私の中ではファンタジーかスポ根だった。自分がずっと美術をやっていたので、美術の勉強をスポ根として描いてもいいかな、というのがきっかけ。

    最初はボツで、それを何度も描き直して今の形に。

    ネームが通ったときの感想は?

    1回目の時にキャラクターが今とは違っていて、これだとあれだからもうちょっとこうしようね、というかんじで修正していき、これだったら連載してもいいかなという感じで通った。連載取ったというより、漫画家としてやっていけるかの不安が大きかったので、ああよかったという安心のほうが気持ちとしては大きかった。

    「DQNが芸大を受ける話」というアオリだが、初期の短編もDQN感あるキャラクターだった。これは先生のフェチもある?

    私のフェチも多分ある。ただ、ブルーピリオドに関しては「絵がうまい」みたいなイメージと真逆のキャラクターにしたいと思っていた。ヤンキーっぽい、イケイケで勉強もできて遊びもできるキャラ、というのが一番最初のきっかけ。

    主人公の八虎くんは最初からこんなキャラクター?

    今のキャラは何でもできて器用だが、最初の設定では周りの目を気にしすぎてあまり器用なほうではないというキャラクターだったので、そこはちょっと違うかも。

    連載の回数によってページ数が違うのはなぜ?

    アフタヌーンはページ数の制限がない。基本的に毎回それに甘えさせていただいて、話の中で一番面白いと思っている話にしたときのページ数にしています。ページ数は最後の最後全然決まらなくて、最後の最後でネーム修正したりとか、作画している途中でいらないかな、と削ることもある。

    毎回大ゴマで描かれる作品が印象的だけれど、作品あってのストーリーなのか、ストーリーに合わせて作品を描いているのか

    映画とか漫画とか見ていて名シーンだと思うのは、お話とシーンがかみ合うとき。なので基本的にはお話先行、それに合う絵を行間を残す形で伝えられる絵ってどういうのかなというのを考えているので、絵は後かもしれない。

    学生や他の画家の作品も登場する。こういうのは他のマンガでは見られない

    「とめはねっ!」もやっているので他にもあるとは思いますが、新しいことをやろうと思ったというより、私の絵がクセが強いので、他の差k品の個性や哲学や思考など細部に宿る部分は、私が真似して描いても伝わらないと思ったのでああいう形に。

    掲載する絵画は先生から発注?

    発注しているものもあるし、まとめて作品をお預かりして、ここにはこの絵が合うかな、とか、ネームちょっと変えてこの課題にしてこの絵を当てはめようとかやることが多い。皆さんすごく優しいので使っていいよという感じだけど、ネガティブなシーンで使うこともあるので、私としては心苦しいこともたまにはある

    他の人の作品を内包した作品を書くプレッシャーというのはあるのでは

    本当にその通りで、私より本当にうまい人ばかり。作品の作画の底上げしてくれてありがとうと思っている。ブルーピリオドは作中に出てくる作品多いので、アシスタントさんも含めて大人数のチームでやっている感じ。

    受賞を誰に伝えたい?

    父にはもう伝えたのでw、絵を提供してくださっている方とか作中には出てこないけど取材させていただいたり、協力してくださっている方々がたくさんいる。その人たちに向けて1ついい報告ができてよかったな。

    主人公がヤンキーで天才、だけど強みとして戦略があるのがユニーク

    最初から性格が決まっていたわけではなく、物語りを作っていく中でだんだん決まっていったというのがある。私は「絵の才能あるよね」と言われることが多かったが、才能ではなく理詰め、完全な理詰めじゃないけれど1つ1つやっていっている人もいるので、そういう人たちを押していきたいというのはあった。

    マンガ家を志したきっかけ

    元々漫画とかアニメは好きだけど、大学(東京芸術大学)に入って1年で何を描いていいかわからなくなった。好きだったものの原点に戻ろう、と簡単な漫画とかを書いているうちに漫画を描きたいな、となった。

    芸大にいた経験がマンガにどう活きているか

    経験というより、周りにそういう美術をやっている人がすごく多いという環境が1つこの漫画を書く上での自分の強み。すごく取材が必要な漫画なので、この取材を1からやるのはすごく大変。そういう意味でやってきた経験と友人たちが今の漫画に生かせている。

    今でも取材に行っているが、すごく堅く取材に行くと言うより飲みに行こうよというかんじで話聞かせて、というのもすごく多い。現役芸大生とかも話を聞くと自分の時と全然違ったりして発見が多い。

    今後の作品への豊富

    ネタバレになってしまうので具体的には言えないが、今まで当たり前だと思っていたことってほんとうにそうなのかな、というのを掘り下げられたらいいなと思っている

    モデルになった先生は?

    完全なモデルではないけれど、自分が予備校でお世話になった先生の言っていることとかはモデルにさせていただいている

    授賞式の模様は後日録画が配信されるらしいので、詳しく見たい人はそちらもどうぞ。

    授賞式終了後はノミネート作品の配点が描かれたリリースも配られました。この得点、大賞並みに面白い。2位は僅差でSPY×FAMILYだったのかー!

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    個人的な事前予想はこちら。

    実のところ本命はミステリと言う勿れかブルーピリオドだと思っていたのですがTwitterだと文字数制限あるしいろいろ描くのもずるいかなと思ってすぱっと1つにしたらプルーピリオドが大賞でした。いや後から何言っても言い訳ですけれども。

    とはいえブルーピリオドは毎回新刊楽しみにしている大好きな作品であり、美術の世界を丁寧に描いていて美術経験者からはリアル過ぎる! というくらい緻密な世界観なのに、美術を全然志していない自分にとってもその熱量についつい引き込まれてしまうスポ根マンガとしてもすばらしい。受賞を機にたくさんの人にこのマンガ読んでもらえるといいなと思います。

  • 【書評】タイトルがすべてを語るコミック「旦那がマッチングアプリでやりとりしてる相手は嫁です」

    【書評】タイトルがすべてを語るコミック「旦那がマッチングアプリでやりとりしてる相手は嫁です」

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    友人の蒼衣ユノさんがイラストを担当したコミックエッセイ、「旦那がマッチングアプリでやりとりしてる相手は嫁です」が2月27日に発売されました。

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    ありがたくも献本いただいてしまったのでちょいと書評など。本書はタイトルがすべてを語っているのですが、夫がマッチングアプリで遊び歩いていることに気がついた妻が、あの手この手を使ってマッチングアプリに潜入、見事夫をつり上げてやりとりを開始する……、という人気のインスタ投稿をコミカライズした作品です。

    作者のインスタ投稿はこちら。

    もなか (@monakaaaa1111) ? Instagram photos and videos
    https://www.instagram.com/monakaaaa1111/

    イラストを担当した蒼衣ユノさんが息子のなーたんとのつれづれなる日常を描いた「#なーたん育児記録」は、ほのぼのと読ませつつ時には大変役に立つ情報がまとめられてたりして、更新をいつも楽しみにしているコンテンツです。特に低月齢でRSウイルスにかかったエピソードは、生まれたばかりの子供が居る家庭は必読といっていいのでは。

    そんなユノさんがイラスト担当しているということがきっかけて楽しみにしていた本作ですが、タイトルの出オチ作品かと思ったらとんでもない。表紙のノリの通り前半は結構コメディっぽく読めるものの、後半はどんどんヘビーな展開に。あまり言うとネタバレなので控えますが、最初は笑顔でギャグっぽく読んでいたのが最後に近づくにつれてどんどん真顔になってしまいました。

    しかしそんな重い話もイラストの力でとても柔らかく読みやすくなっているのがコミックの強さ。これテキストだけで読んでいたら話しが重すぎて相当しんどかったかもしれません。そういう意味でユノ先生のコミック化は最適解だったなーと。

    本書は果たして男性が読むべきなのか女性が読むべきなのか悩ましい存在ではありつつ、どちらが読んでもいろいろと考えさせられる部分も多いので、気になった人はちょっと手に取って読んでみてください。イラストのおかげで読む時間としてはそこまでかからずさくっと 読み終わると思います。女性は潜入テクニックとしても、男性はどうせ浮気するならしっかりガードしようぜ、という対策にも使えるのではw

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    旦那がマッチングアプリでやりとりしてる相手は嫁です

    そして先日ユノ先生ご本人にお会いする機会があったのでサインももらってしまいました。なーたんも一緒バージョン! 家宝にします!

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  • 競技かるたトップクラスの選手が集う「ちはやふる小倉山杯」観戦してきた

    競技かるたトップクラスの選手が集う「ちはやふる小倉山杯」観戦してきた

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    好きなマンガベスト5に入ると言っても過言ではない愛読マンガ「ちはやふる」の名を冠した競技かるたイベントが開催されるということで、3連休は京都まで足を伸ばして大会を観戦してきました。いやあ楽しかったし感動した!

    ちはやふる小倉山杯は令和2年2月23日、嵯峨嵐山文華館にて開催!
    https://ogurayama.chihayafund.com/

    ちはやふるという作品自体はマンガそのものはもちろん、実写映画にもアニメにもなり、それぞれがシリーズとして続くくらいの人気を誇っているので作品としての知名度は高いと思いますが、競技かるたの世界を描いたマンガです。2008年から始まった連載は現在43巻まで続く大人気連載に。

    ちはやふる|BE・LOVE – 読むとハッピーになる – 講談社の女性漫画誌
    https://be-love.jp/c/chihaya.html

    このマンガの好きなところは、競技かるたという世界を丁寧かつ魅力的に描く一方、ラブコメとしても完成度が高いという2つを両立していること。

    昨今は何か1つのスポーツや業界に特化したマンガが1つのトレンドとしてあるのですが、スポーツものや業界ものはその描写が丁寧であればあるほどラブコメが雑だったり、ラブコメ要素が強いと業界の描き方はそこそこだったりすることが多いものの、ちはやふるに関しては競技かるたも恋愛もどっちも熱いのがすごい。

    登場人物の1人1人がとても愛すべきキャラクターで、主人公を取り巻く恋愛模様に43巻までやきもきさせられつつ、触れたこともない競技かるたの世界がとても熱く感動させられる。しかも43巻まで来て中だるみもないという、本当に恐ろしい作品です。

    作品愛を語ると長くなりすぎるので本題の小倉山杯ですが、競技かるたに興味が沸いてネットで動画見たり本を読んだりはしていたものの、肝心の競技観戦は未経験。そこにきてちはやふるの名を冠した上に日本トップレベル、いや日本トップレベルと言うことは世界トップレベルの選手が一同に集う様子を目の当たりにできるという機会を逃す手はない!

    観戦自体は抽選なのですが、近くの会場で試合を見ながら解説してくれるライブビューイングも併催されるとのことで、3連休の京都旅行も兼ねて大会に申し込み。せっかくだから優勝の瞬間を見届けたいという思いで倍率も高そうな3回戦に応募したところ無事に当選しました。

    大会が開催されたのは京都は嵐山の嵯峨嵐山文華館。京都はちょくちょく行ってたのですが嵐山に来るのは初めてだったのでそういう意味でもいい経験でした。阪急電鉄の嵐山駅を降りて長い渡月橋を渡った先が嵐山の観光エリア一帯です。

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    せっかくなので観光もしようと町中を歩いていたら、ちはやふる小倉山杯のライブ中継を実施してたり。観光の人が「あーかるたのマンガね」と口々に言ってたのでやはり知名度は高いんだな。

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    近くで嵐山と言えばの豆腐料理をいただいたり。

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    竹林を歩いたりして時間を潰しつつ。

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    受付時間が迫ってきたのでいざ文華館へ。来るまで気がついてなかったんだけど文華館ってあの時雨殿がリニューアルした建物なのね。任天堂ファンとしてはDS連携の展示をいつか見に行きたいと思いつつ足を運ぶ機会がなかったのがこんなタイミングで来ることになろうとは。

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    観戦の当選者は文華館の入場料が必要、ということでチケットを購入。券売機がクレジットカード対応していてとても便利でした。Alipayも対応しているあたりインバウンドの影響大きいんだな。

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    余裕を持って早めに着いたので隣接のカフェで一休み。

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    開放感あふれる大きな窓で庭の様子を展望しながらカフェを堪能できます。時間のながれがゆったりとしてとても過ごしやすい場所でした。

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    ドリンクメニューも凝ってちょっとしたご飯も食べられる。嵐山の観光エリア中心からちょっと離れていることもあって、ゆっくり休憩したくてカフェだけ来るのもよさそう。

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    おむつ交換台付の個室もちゃんと用意されているのでお子様連れでも安心。

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    カフェで一息ついたら、ライブビューイングも見ておきたいねということで別会場へ。こちらは文華館の入場券があれば無料で観戦できます。

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    ライブビューイング会場は左右2画面で試合の模様を楽しめる上に、センターでは解説つき。

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    ライブビューイングはYouTubeにも同時配信され、1500同時視聴くらいの人気ぶりでした。元ライブ配信クラスタとしてはどんな機材かも気になっていたのですが、ライブビューイング会場のはなれと本会場を結ぶ本格的なプロ機材で運用されてました。点数もちゃんと表示されるしこれは相当すごい。ライブの模様は以下リンクからどうぞ。

    上記は全試合ぶっとおしなので、試合ごと見たい人はこちらから。

    ライブビューイングはほんのちょっとしか見られなかったけど、素人ではわからない場の流れを細かく解説してくれるのでわかりやすい。試合観戦の臨場感もよかったけど、解説ありで楽しめるのもいいなあ。

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    そして前知識なかったんだけど、解説の前田さんがどうにも原田先生っぽいなあと思っていたら本当に原田先生のモデルだったw いやー話し方からオーラから何から何まで原田先生だったよ。

    そうこうしているうちに受付時間が近づいてきたのでライブビューイング会場を後にしていざ受付へ。

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    申し込むまでいろいろ熟慮したのでそこまで早い番号ではないかな……と思いつつ実際に呼ばれてみると番号では3番目、人数では4番目という好位置をゲット。なんという僥倖……!

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    会場は三方向の自由席になっていたのですが、「横に2組並ぶから手前がオススメですよ」という案内の元、中央のいい場所をゲット。最初はカメラにちょっとかぶる位置だったのですが、カメラスタッフが動いた結果、真ん中が開けて両組の対決が見られる最高のポジションをゲット。何という僥倖……!

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    ちはやふるの世界で学んだ手順の通りに試合が進んでいく……、と思ったら札を並べたタイミングでなんとデモンストレーションが。観客も近くまでいって写真や動画が撮影できるという、なんともサービス精神旺盛なデモンストレーションでした。

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    デモンストレーシヨンの様子はこちら。全部で3回行われたのですが、せっかくなので「ちはやふる」が読まれた回をアップしてみました。「ち」が読まれた瞬間に飛んでいく札がすごすぎる……!

    デモンストレーションから15分の暗記時間を経ていよいよ試合開始。素人なので流れもわからず解説もなく、手元の札の数をながめてなんとなくその場の雰囲気を把握するような観戦でしたが、そんな知識レベルでも伝わる迫力がすごい。配置がすべてわかっていなくても、上の句の1文字目が読まれたタイミングで札を取りにかかる、という動作自体は見ていてもわかりやすいので、札を全部覚えていない初心者でも観戦しやすい。

    あと、ちはやふるのおかげでもあるのですが、割と百人一首の歌って覚えているものが多くて、上の句を読まれた時点で上の句の続きや下の句が頭の中に浮かんでくる。そして歌そのものもとても心地よい声で読み上げられるので、クラシックコンサートで音楽に浸っているかのような気分も覚えました。まあそうやって油断していると「ターンッ!」って札が飛んでくるんだけどね。

    手札が多い序盤ではなかなか勝負が見えなかったけれど、目視でも枚数がわかるくらいの後半戦はもう1枚1枚の取り合いが熱い。特に1位決定戦に関しては、一時は圧倒的大差をつけた山下準クイーンに対して猛追する粂原名人の追い上げが熱すぎた。しかも1位決定戦、3位決定戦ともに残りの1枚となり、どっち見たらいいの……! と手に汗握る展開で、粂原名人が敵陣の1枚をかっさらうと同時に岸田準名人が最後の1枚を取って3位を確定するのが同時だったというドラマが間近で見れたときは思わず叫びそうになりました。叫べないけど。

    怒濤の追い上げを見せた粂原名人を交わして優勝したのは準クイーンの山下さん。競技かるたは男女対等に競えるとは聞いていたけれどまさにそれが目の前で体現されました。

    そして山下さんのインタビューが実に淡々として面白い。特にインタビュアーからの「今回は応援がたくさんありましたが何か伝わりましたか?」という質問に「特に何も感じませんでした」というツン具合が最高でした。

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    キャラ立ってるなーと思ってプロフィール見に行ったら、山下さんだけコメントが載っていないというここでもツンっぷりを発揮。そして他の人のコメントもおもしろすぎる。

    ちはやふる小倉山杯は令和2年2月23日、嵯峨嵐山文華館にて開催!
    https://ogurayama.chihayafund.com/

    特にツボだったのが岸田準名人の「大会前日の過ごし方」なんですが。

    自分ルールの禁止事項があります。
    -階段を上る(どうしても上る場合は、非常にゆっくりであれば可)
    -自転車に乗る(電動自転車ならOK)
    -膝を90℃よりも曲げる(正座なんて論外)

    ほぼ何でもありじゃねえか! 自宅の自転車が電動だったら意味なさないだろそれ! と思わず突っ込みたくなりますw

    優勝者には100万円が贈られたほか、3〜4位もそれぞれ賞金があり、5位以下も奨励金が贈られるという、頑張った人全員が報われる分配がいい案配でした。

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    そして気になりすぎたのが、粂原名人が手にしているギガマッシュルーム。優勝と準優勝に贈られた副賞なのですが名前もビジュアルもインパクトありすぎる。これはちょっと気になるぞ……! ロゴの感じからして買えるのここであってるのかな。

    WAQマッシュルーム | 美味PETULA
    https://www.petula.jp/mushroom/mush.html

    初めての観戦、そしてルールも札もしっかりは把握していない素人ではありましたがとても楽しめました。ネットでは伝わらない現場の迫力も楽しい一方、丁寧な解説が楽しめるライブビューイングの楽しさも捨てがたい。前田さんの解説もっと聞いてみたいなあ。

    熱戦の模様は先ほども貼りましたがYouTubeから見られます。3回戦は改めて解説ありで見直したい!

    基金の足しになればとグッズもがっつり購入。

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    そして3試合の裏話が聞きたすぎてまんまとこの本も買ってしまいました。あとでDM送らねば……!

    マンガとしてのちはやふるも続きをドキドキしながら楽しみにしつつ、リアルの競技かるたもこのイベントをきっかけに応援したり楽しんでいきたいと思います。とてもすばらしいイベントを運営してくれた方々、そして選手のみなさまありがとうございました!

  • 「俺のマンガ大賞2020」考えた

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    毎年楽しみにしているマンガ大賞が今年も発表されました。

    マンガ大賞2020
    https://www.mangataisho.com/

    マンガ大賞の面白いところはこの賞ならではの偏りがいい意味であること。選考者クラスタの影響が多分にあるのでしょうが、変に客観を装うよりこのくらい「俺が推したいから!」という熱が感じられるほうが賞として面白い。

    マンガ大賞のおかげで知らなかった名作と出会えたり、友達のお勧めはまず読んでから決める、というのを繰り返していたおかげで最近はそこそこのマンガ読みになりつつある中、今回はマンガ大賞のコンセプトを踏まえて個人的な推しを勝手にマンガ大賞してみたいと思います。

    なお、マンガ大賞には以下の選考条件があり。

    マンガ大賞の選考対象は、前年の1月1日から12月31日に出版された
    単行本の内、最大巻数が8巻までの作品です。
    なお選考対象には電子書籍(最大巻数が8巻相当までの作品)も含みます。

    今回は上記を踏まえつつ俺ルールとして下記も設定してみました。

    ルール

    • マンガ大賞2020ノミネート作品からは選ばない
    • それ以外の賞および過去のマンガ大賞ノミネートとの重複は可とする
    • 完結したマンガは直近1年以内のみ可
    • 悩んだら「このマンガもっと知られていいのに!」と思った方

    マンガ大賞が12作品だったので自分のセレクションも12作品。12なんて多すぎると思ったらとんでもない、絞り込むの大変だったよ……。ということで絞りきれなかった候補作も最後にあげつつ、恣意のないよう五十音順で並べていきます。俺のマンガ大賞に大賞はなし! ぜんぶ大賞!

    なお作品は画像使いたいので全部Amazonアソシエイトです。

    アニメタ(最新5巻)

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    アニメタ!(1) (モーニングコミックス)

    アニメ業界物語。ストーリーとしては王道すぎるほど王道、だがそれがいい。 アニメやマンガ好きな人には是非読んで欲しい、アニメ作りにかかわるすべての人に感謝したくなる作品です。

    一度は打ち切りになりそうだったのがTwitterでその話をしたところ話題騒然となり打ち切りを回避、しかしその後長らくお休みだったのが2年3ヶ月ぶりに新刊が発売されました。お休みの理由は5巻の後書きを読もう。

    ちなみに作者の人はもとプロダクションI.Gで働いていたアニメーターで、4巻では神山監督との特別対談も収録。神山監督とタメ口で話すインタビューがとても印象的でした。

    1話はこちらで無料公開。

    アニメタ!|モーニング公式サイト – 講談社の青年漫画誌
    https://morning.kodansha.co.jp/c/animeta.html

    なお、現在Kindleで1巻が無料とのこと。

    青のフラッグ(最新7巻)

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    青のフラッグ 1 (ジャンプコミックス)

    高校生の恋愛模様、と一言で言ってしまえばそれまでですがこれがとにかく深い、ひたすら深い。最初こそ単なるラブコメかなと思わせておきながら巻が進むごとに登場人物の人間模様が深まっていきます。説明してしまうのは野暮なのでこれは中身を知らないまま読んで欲しい。

    1話から3話まで無料公開されていますが、そこまでだと本作の真価がわからないんだよな……、説明したいけど説明しては野暮なこのもどかしさ、もうだまされたと思って最新話まで読んでください。

    [1話]青のフラッグ – KAITO | 少年ジャンプ+
    https://shonenjumpplus.com/episode/13932016480028800124

    開演のベルでおやすみ(全3巻)

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    開演のベルでおやすみ 1 (ジャンプコミックス)

    高校を舞台とした演劇マンガ。高校演劇の特別回がジャンプ+で掲載された時点で終了が見えていましたが、コメント欄の評価も高かったので実に惜しい。

    演劇系は同じジャンプ系の「アクタージュ」や、マンガ大賞2020にもノミネートされた「まくむすび」など最近人気のジャンルですが、まくむすびは演出的な面が強いのに対して本作は演じる人の観点が強く、「なぜ主人公の演技力が高いのか」という設定もしっかりしていてとてもいい。もっと続きが読みたいと思わせる作品です。

    こちらも2話まで無料。

    [第1話]開演のベルでおやすみ – 今越章了 | 少年ジャンプ+
    https://shonenjumpplus.com/episode/10834108156635524638

    サトコとナダ(全4巻)

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    サトコとナダ(1) (星海社コミックス)

    アメリカ留学した日本人のサトコとイスラム系のナダがルームメイトとして交流を深めていく話。イスラム教の教えって我々からすると驚くことばかりだけど、イスラムの人にとってはそれが当たり前でむしろ日本人の方が不思議な存在。そんな異文化交流がおしつけがましくなくさらりと描かれていて、そしてナダがとてもキュートでチャーミングでどんどんファンになってしまう。異文化とどう相対すべきか、ということを自然体に学べるマンガでもあります。

    Webで全話無料。でも面白かったらコミック買おう。

    『サトコとナダ』ユペチカ | ツイ4 | 最前線
    https://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/SATOKOandNADA/

    童貞絶滅列島(最新2巻)

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    童貞絶滅列島(1) (少年マガジンエッジコミックス)

    本ノミネート最狂の怪作。童貞だけがかかる病気で童貞が次々に死んでいく、というネタ先行ではありつつ、「実際にそんな病気が起きたらどうなるのか」という設定が面白い。特に1巻で主人公の母親が放つ一言はマンガ史上に残る名言ではなかろうか。出オチ感ありつつ2巻でシナリオも膨らみはじめ、「これどうやって終わらせるつもりなのよ」という今後の展開への期待枠としてもノミネート。

    こちらも2話と最新話が無料公開。

    童貞絶滅列島 – 川崎順平 / 【第1話(1)】発動 | マガジンポケット
    https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156669990582

    余談ながらこの漫画は本編もいいのですが巻末のエッセイもおもしろい。この人は自虐エッセイの才能が天才的だなーと思います。

    どるから(最新5巻)

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    どるから (1) (バンブーコミックス)

    あのK-1を立ち上げた石井和義が、おつとめを追えて刑務所から出た瞬間に死亡、したと思ったら女子高生に乗り移ってしまい、空手道場の再建を巡ってさまざまなトラブルに巻き込まれていくという話。設定強すぎるマンガですが、石井館長から飛び出すケンカや空手テクニックが歯に衣着せぬ内容ですごすぎる。単なる設定だけマンガではなく、ちゃんとした空手や格闘技の基本を踏まえた上でのストーリーなので読み応えもあります。

    Webで1・2話と最新話が無料公開中。

    どるから|WEBコミックガンマ 公式サイト
    https://webcomicgamma.takeshobo.co.jp/manga/dorukara/

    Change!(全6巻)

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    Change! 和歌のお嬢様、ラップはじめました。(1) (月刊少年マガジンコミックス)

    女子高生とラップバトルというこれも設定強すぎるマンガですが、そこは天下の曽田先生、ラップの世界で繰り広げられる熱血バトルが夢中にさせられます。

    正直言って日本語のラップはあまり興味がないというか否定的だったんですが、このマンガ読んだらその価値観も変わりました。特に4巻のラップに関する解釈はなるほどそうか! と膝を打ちました。

    しかしヒプマイが流行しCreepy Nutsが大人気になったこのタイミングで打ちきりなのすごい惜しい。そもそもマガジンに載るべきマンガなのかというところもあるので、ぜひ掲載誌変えて続きを書いて欲しい……。

    マガポケで第1話が無料公開。でもこの作品の面白さは1話では伝わらない気がするのだ……。

    Change! – 曽田正人/冨山玖呂 / 【第1話】 | マガジンポケット
    https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156642915316

    二月の勝者(最新6巻)

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    二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (1) (ビッグコミックス)

    中学受験のマンガ。二月の勝者っていうのは二月の受験シーズンのことですね。

    中学受験したことないけど大学受験は予備校通いまくっていて予備校での勉強とかに共感覚えるから、というのもありつつ今の子供たちがこんな環境にさらされているのかというルポ的な意味でも面白いし、単なる情報マンガにとどまらずキャラクターの設定や伏線回収という点でマンガとしても面白い。子供を持つ親は必読ではないかと思います。

    第1話の無料公開はこちら。

    二月の勝者 【作品TOP】│ビッグコミックスピリッツ連載中
    https://bigcomicbros.net/comic/2gatsunoshousha/

    そして今年の7月期でドラマ化するのね。柳楽優弥ははまり役すぎるぞこれは。

    二月の勝者−絶対合格の教室−|日本テレビ
    https://www.ntv.co.jp/2gatsu/

    2.5次元の誘惑(最新3巻)

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    2.5次元の誘惑 1 (ジャンプコミックス)

    コスプレ大好き女子高生のお話。表紙だけで判断してはいけません。いや、正直なところ最初のうちは表紙の印象そのままのマンガだったのですが、ここ最近の盛り上がり方がすごい。コスプレとは何なのか、コスプレにかける女の子はどれだけ本気なのかがビシビシと伝わってくる熱血マンガへと昇華しました。個人的にエロで釣るマンガは好きではないのですが、本作はエロがコスプレのための必然であって必要だから出てくるにすぎない。最近では更新が待ちきれないマンガの1つです。

    最初こそちょっとエロ要素強めですが、そこはがんばって乗り切って読んでください。最新話とかもう熱すぎて目から汗出てくるよね……。

    これもね、無料公開されてるけど2話までじゃわからないんだよな……。そして今見たら修正されまくっている……。

    [第1話 修正版]2.5次元の誘惑 – 橋本悠 | 少年ジャンプ+
    https://shonenjumpplus.com/episode/10834108156661135932

    ブスに花束を(最新7巻)

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    ブスに花束を。 (1) (角川コミックス・エース)

    タイトルの通り「ブス」とされる女の子の恋愛マンガ。ブスという直球な言葉ではないものの、いじめられたり日陰者だったりする女の子を主人公にした恋愛マンガは「君に届け」から始まり最近では「事情を知らない転校生がグイグイくる。」「顔がこの世に向いてない。」など、これまたトレンドのテーマではあるんですが、これらの作品はなんだかんだキャラクターとして女の子がかわいい。

    そこに対して本作の主人公はビジュアル的にもいかにもなモブキャラで本人も認める喪女なのですが、その性格の良さといじらしさがついつい応援したくなり、気づけばとてもかわいく思えてくる。ラブコメとしては王道なんですがそういう王道モノも楽しめる人はぜひ本作でキュンキュンしてしまってください。

    こちらもpixivほかコミックアプリで配信中。

    ブスに花束を。 – pixivコミック
    https://comic.pixiv.net/works/2784

    ブルーモーメント(最新1巻)

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    BLUE MOMENT ブルーモーメント Vol.1 (BRIDGE COMICS)

    タイトルは「夜明け前と夕焼けの後のわずかな隙に訪れる、辺り一面が青い光に照らされてみえる現象」(Wikipedia調べ)のことで、気象情報をテーマにしたマンガ。生活にとても身近な気象情報だけど、当たり前のように思っていて実は知らない、そして自然災害から命を守るために重要な存在であるということを思い知らされます。気象情報に関するエピソードも本格的でついつい引き込まれてしまう。

    ブルーとタイトルにつくマンガは面白い、なんていう指摘がちょっと前にバズっていましたが、本作もそのブルーくくりに入れていいのではないかというくらい面白い作品。

    1話と最新話を無料配信中。

    BLUE MOMENT 無料漫画詳細 – 無料コミック ComicWalker
    https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_CB01200661010000_68/

    ちなみに作者は「ブルーサーマル」というこれまたブルーはじまりのマンガを書いているのですがこっちもお勧めです。最後なー、最後そうくるとは思わなかったよー。

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    ブルーサーマル 青凪大学体育会航空部? 1巻: バンチコミックス

    メタモルフォーゼの縁側(最新3巻)

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    メタモルフォーゼの縁側(1) (単行本コミックス)

    腐女子マンガを絆に女子高生と老婦人が絆を深めていく物語。設定は突拍子もないように見えてこれが実に淡々としみこんでくる。本当に縁側でお茶飲みながら読んでいるかのような感覚。2人のやりとりがついほのぼのしてしまう。

    一部公開の話もありますが基本的には全話がWebで無料公開。

    メタモルフォーゼの縁側 – Webで漫画が無料で読める!コミックNewtype
    https://comic.webnewtype.com/contents/engawa/

    以上、独断で選んでみた12作品でした。ジャンプ+に偏りがちではありますが、最近ジャンプ+が本誌より面白いくらいクオリティ高いのでもうこれは仕方ない。そして並べてみると「設定が特殊なマンガ」を好む傾向にあるのかもしれないな自分……。

    そしてせっかくなので冒頭の条件で選出したマンガの候補たちも並べておきます。それも1つ1つコメントしてまわりたいくらいなのですが、時間がたりないのでひとまずご紹介まで。要望あったらリンク貼る。

    • あせとせっけん
    • 顔がこの世に向いてない。
    • サマータイムレンダ
    • 邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん
    • ロマンティック・キラー
    • 私の少年
    • 天国大魔境
    • 純情戦隊ヴァージニアス
    • とけだせ!みぞれちゃん
    • お迎えに上がりました。
    • さよならミニスカート

    しかしジャンプ+多すぎるな……。

  • 「人生の教訓」を学ぶ美味しんぼ珠玉のエピソード俺ベスト5

    「人生の教訓」を学ぶ美味しんぼ珠玉のエピソード俺ベスト5

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    知人に美味しんぼのすばらしさを力説していたら、「じゃあお勧めのエピソード教えろ」という話になり、今回のブログが生まれました。

    くだんの鼻血問題だけでなく、赤ちゃんにはちみつ食べさせちゃったエピソードやらWindowsをやたらめったらDisるエピソードなど問題も多い美味しんぼですが、そうした問題回もありながらやっぱり美味しんぼは面白い。単なる食べ物の紹介に終らず、食べ物とヒューマンドラマをうまく組み合わせたとてもよいエピソードも多々あります。

    とはいえ美味しんぼの名エピソードは「このあらいを作ったのは誰だ!」「士郎の奴め」「明日ここに来て下さい、本物の……」という名ゼリフ回、超能力でタイムスリップして最高の吸い物を作るトンデモ回、悪い人だと思ってたけど和解して仲間になるジャンプ回など、回によっていろいろな特色があります。すべての中から珠玉のエピソードを選ぶのは数が多すぎるので、今回は「人生の教訓」として学ぶことの多いエピソード5つ、というテーマで選んでみました。

    選んだのはあくまでベスト5なので順位は不動。また、「このエピソードも教訓回としていいよね」というのありましたらぜひどしどし情報お寄せ下さい。

    不器量な魚(18巻「生肉勝負!!」収録)

    金沢にある有名料亭で働く職人の森口。料亭の大旦那からは「自分の娘と結婚してこの店の跡取りになれ」と言われていたのに、気がつけば結婚するはずだった相手は自分の後輩と結婚してしまい、怒りを覚えた森口は店を飛び出して独立。一方、名誉ある茶会イベントで料理を担当する料亭だったが、大旦那が体を壊してしまった上に後輩は大きなイベントを仕切るまでの腕ではない。料亭の従業員から、なんとかこの茶会を助けて欲しいと泣きつかれるも、けんもほろろに断る森口。

    どうして結婚予定の相手に相手にフラれたのかと質問され、「自分が醜男だから」と嘆く森口を笑い飛ばす山岡士郎。それに対して怒る森口と山岡とのやりとりがこちらです。

     (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版18巻・150ページ)
    (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版18巻・150ページ)

    「素材の良さに自信を持て」というのは美味しんぼでも多く、究極対至高のスパゲティ対決、男勝りだった女性寿司食人が女性であることの武器を確認するなど、同様のエピソードも多い中で、このエピソードは「他人の評価など気にせず自分に自信を持とう」という考え方がとても好き。仕事にしても趣味にしても、他人がどうこういうことに振り回されず、自分の道を貫くのは簡単なようでいて簡単ではないですが、自分の中に誰にも譲れない武器を持っていれば他人の考えや意見に惑わされることもないのだなと考えさせられます。

    ちなみにこの森口が得意なのが「ゴリ」という見映えのよくないけど味はうまいという魚で、最後は森口をゴリに例えてからかいつつも、ちゃんとしたご褒美もやってくるというヒューマンドラマ性もこの回の見どころです。

    二代目の腕(8巻「飲茶」収録)

    名人と呼ばれた天ぷら職人だった親の後を継いで天ぷら職人になったものの、「先代よりも味が落ちた」と常連たちは店を離れて閑古鳥状態。その状態を山岡士郎は「味ではそこまで差はないものの、先代が評価されすぎていたゆえに先代と同じレベルでは評価されないのだ」と看破。

     (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版8巻・210ページ)
    (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版8巻・210ページ)

    これは割と身の回りでもよくある話で、過去を懐かしみ高く評価しすぎるあまり、現実を正しく見ることができないという人も多い。要はブランド権威主義に近いところもあるのだけれど、現実としてそういう人が多い以上、「同じくらいおいしい!」と言い張っても何も変わらないわけで、その価値観をひっくりかえしてやる何かしらの手法が必要になる。

    今回の天ぷらにおいて山岡士郎が取った秘策はなんなのか。それはネタばらししてしまうと面白くないのでぜひ該当巻を手に取ってお確かめ下さい。個人的にもこの手法は大好きで、こびりついてしまった偏見を解くのに直球で攻めるのではなく意外な手法で攻める、北風と太陽的なやり方です。

    画伯とブリ(25巻「対決!!スパゲッティ」収録)

    体調を崩した上に最愛の妻に先立たれ、すっかり描く気力を失った有名画伯と、なんとか元気づけようとする山岡士郎の仲間たち。ブリが大好物という画伯に「最高のブリ料理をご馳走しますよ!」と言った山岡士郎だったが、料理の会場は古ぼけたビルの地下一階、そして出されたメニューはブリ大根のみ。「どういうことだ!」と怒り狂う周囲をよそに、画伯はこのブリ大根で元気を取り戻すのでした。

     (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版25巻・155ページ)
    (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版25巻・155ページ)

    海の近くで育った画伯に海を見ながらブリを食べさせるのではなく、ブリ大根に込めたブリの味を持って海のすばらしさを伝える。このページで「これが海だったらこんなに生き生きと潮風を感じることもなかっただろう」という通り、海を感じさせるのに海を見せるという安直な手法よりも、敢えて老朽化したビルで味わうことでブリの中に広がる海を感じさせるという手法もうまい。

    これも実に身につまされるというか、海の物を食べたいから海に行けばいいという単純な発想よりも「この人が本当に求めているものは何なのか」までもう一歩深く突き詰める姿勢は、常に意識しておきたいものです。

    生肉勝負(18巻「生肉勝負!!」収録)

    究極対至高の生肉対決、審査員の中に馬主がいるにもかかわらず馬肉メニューを用意し、審査員から非難ごうごうの山岡士郎。実はこれ、相手に花を持たせるために山岡士郎がわざと負ける回なのですが、この審査員のいう「料理が人間の上に君臨することは許されません」という言葉が実に深い。

     (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版18巻・47ページ)
    (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版18巻・47ページ)

    若い頃にこの回を読んだときは「究極のメニューを追求するなら審査員の好みではなく本当にうまいものをだすべきだ。馬肉出すのも間違っていない」と思ってたんですが、今改めて見るとそれはやっぱり傲慢かもしれない。もちろん、こんなこと言い出したらイスラムの人には究極の肉料理をそもそも出せなくなってしまうのですが、それでも目の前にいる人が食べられないものを「これが究極だから」として出すのはやっぱりエゴであり傲慢かもしれないなと思うようになりました。

    例えばインターネットの世界で言うならば、すべてのWebページはリンク自由なのですが、それでも「トップページにリンクしてください」という人の気持ちは尊重してあげたい。理屈ばかり正論を振り回すのではなく、その場の人に応じて立ち振る舞うことの大事さにきづきはじめたのはもういい年だからということですかね。

    鍋対決!!(31巻「鍋対決!!」収録)

    究極対至高の鍋対決、「鍋は地方ごとこだわりがあるから1つに絞れない。だからみんなが好きな具材を入れられる寄せ鍋にしよう」と考えた究極陣営に対し、海原雄山率いる至高の陣営は「究極の5大鍋」と称し、蟹やふぐ、すっぽん、あわびなどこれでもかというほどの高級食材を投入。その判定はというと、高級食材をたらふく使った至高側に軍配が上がるのでした。

    (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版31巻・196ページ)
    (原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ「美味しんぼ」BookLive!電子書籍版31巻・196ページ)

    究極側は全国の鍋を調べれば調べるほど、地域ごとに鍋のこだわりがとても強いことを知り、「この鍋が一番とはとても言えない」と考えてすべての具材を取り揃えた「万鍋」を仕立て上げるのですが、それは結局周りの目を気にしすぎるあまり「究極」であることを忘れてしまった本末転倒な料理になってしまった。これも本当に他山の石で、ついつい周囲の目を意識しすぎて周りに受けることばかりを考えてしまうと本題を見失ってしまいがち。

    とはいえお前1人で5つも鍋出すのずるくねえかという思いはありつつそこはそれ、スパゲティ対決でも複数のスパゲティ出してたのだから1つの鍋に絞ってしまった山岡さんが不利すぎました。

    こんな感じでエピソードを5つほど抜き出してみましたが、美味しんぼにはほかにも名エピソードがいっぱい。後半の料理うんちく回、特に日本味巡りや海外取材系はほんとにただの料理マンガすぎて全然おもしろくないのですが、前半戦はこういうヒューマンドラマ主体のエピソードばかりなので、ぜひ1巻から手に取って読んでいただけるとこれ幸いです。1巻の頃の山岡士郎はとがっててよかったなー。

  • 映画「バクマン。」見てきた(ネタバレあり)

    映画「バクマン。」見てきた(ネタバレあり)

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    原作は連載スタートから「これは面白い!」と注目、コミックも全巻取り揃えている大好きなコミックの映画化ということで。主人公2人のキャストも当初は「逆じゃね?」と思ってはいたものの、その後の予告や映画情報などを見るうちに「あ、むしろこっちでいいんだろうな」と納得してはいたものの、人気コミックの映画化は当たり外れ多いので過度の期待することなく当日を迎えました。

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    原作がある作品は「原作と違う!」と憤る人も多いけど個人的には原作と違っていてもその映画の中で筋が通っていたら納得するタイプ。たとえばデスノートなんかは最後の対決も原作から大幅に変えてきたけど、ちゃんと筋が通っていた上にニア・メロまでもつれ込むことなくLと月で決着つけられたという流れはとてもよかった。

    そういう意味でいうとバクマン。は正直消化不良というか、原作のいいところをあまり落とし込めずに、なんとなく原作を映画にしましたというよくあるパターンだったかなという印象。以下は感想をキャラクターごとに。

    サイコー

    木訥だけど熱血すると突っ走るキャラは佐藤健でよかった。緻密にシナリオをこねくり回すキャラとしては神木くんのほうが印象あってるので。キャラ的にはそんな不満はないんだけど、サイコーが倒れる瞬間初めてシュージンが「サイコー!」と呼ぶのは唐突すぎるかな。原作知ってる人はいいけど、映画の中では一度も「サイコー」なんて呼ばれることがなかったので、どこかでもうちょっと「サイコー」とか「シュージン」とやりあうところは欲しかった。

    シュージン

    キャラ設定の不満で言うと一番かも。原作では勢いでコンビを組むとは言ってしまうものの、サイコーはシュージンの能力を疑っていて、2人で話しをしたりやり取りする中でシュージンの能力を認めるからちゃんとコンビを組むことになる。原作通りにしろという気は無いけど、映画だと突然「コンビ組もうぜ!」と言ってきただけで、あとは亜豆との衝撃のやり取りで約束しちゃったから仕方なくという感じで、2人の信頼感が前半で感じられず腑に落ちないままマンガだけができあがっていく。後半でシュージンが新しい原作のネームを考えついた辺りでやっとサイコーが「すごいな!」という評価をするんだけど、そういうのをコンビ組む前、せめても最初の作品創っている間に欲しかった。原作だと最初に「学年成績トップの高木」というくだりがあるんだけど、そういう説明も無くただたんにクラスメートとして登場したってのもあるかも。

    亜豆

    小畑先生のイラストを活かすために似た人を選んできたんだな、と思ったけど、痛烈なまでに声がだめ。初めての声優役として登場したときの声が全然しっかりしてない棒読みで「声優目指してるレベルじゃないだろ」と冷めてしまった。2人の出会いをアレンジして、普通の高校生に仕上げたり、マンガの台詞を読み上げたりというのはよかったんだけど、声優を目指しているというキャラにリアリティ感じられない声だったのが残念。

    エイジ

    猟奇的な感じがしっかりでてていい感じだった。原作ほど天然ではないけれどそれは映画なりのアレンジの範囲内だし、対決ものっぽく仕上げるのにああいうキャラになるのはありかな。

    福田

    ヤンキー的なキャラとしてはばっちり。兄貴分っぽいところもしっかり出てるし。

    中井

    青木さんをなかったことにして中井さんのみにしたのはわかりやすくて英断だったと思う。同じ理由でカヤが登場しなかったのもわかりやすかった。

    平丸

    これも納得できないキャラ設定。当初は原作通りお金や楽することしか考えないキャラ設定なのに、なぜ主人公たちを助けるのか。繰り返しながら原作と違うのは全然ありだし、正義キャラに目覚めるでもいいのですが、それならそういう背景をどこかに描いて欲しかったし、もしくは福田あたりに合コン紹介するからと言われてがんばった、みたいな設定が欲しかった。「後で手伝ってもらえるから」というのは結局労力を割いている時点で、楽してお金儲けしたいキャラとは全然合わないし。

    服部

    2人を助けるスーパー参謀みたいなキャラが全然なくなってしまって、あんまり才能も見受けられない情熱だけある若者っぽいのは原作ファンとしては残念。本作のコンセプトが「友情・努力・勝利」なんだけど、ちょっとそのフレーズがうるさすぎた感もある。

    佐々木編集長

    リリー・フランキーというのはあざといかなと思いつつ、役どころとしては普通かな。

    川口たろう

    最高の一言。よくあの人をキャストに選んだなというか、あの映画の主人公はもう川口たろうだろと思わせるほどの存在感だった。

    キャラ設定が微妙というもありつつ、全体的に原作の良さが出せてないなというのが見終わった感想。どうやったら連載できるのか、アンケートの順位を上げるには、高校生でも連載できるよう前もって連載を貯めておこう、みたいなバクマン。ならではの計画性、作戦みたいなものがちっとも出てこない熱血マンガになっていて、これ別にマンガじゃなくても成り立つだろうなというお話にしあがってしまったなと。とはいえこれだけの内容を2時間に収める方が難しくて、マンガ家デビューまでで前編、デビューしてからエイジと真剣勝負する後編、だったらもうちょっとバランスよかったのかもしれない。

    連載作品に「この世は金と知恵」を選んだのは、邪道の王道ではなく邪道だけで進むと割り切った点ではありかな。ただ、学生生活からヒントを得るならPCPのほうがしっくり来たかなとは思うけど。

    最後のスタッフロールは凝り過ぎなくらい凝ってたんだけど、本編がいまいちだっただけにスタッフロールが懲りすぎているのが落差を感じた。作ってる方は楽しかっただろうなあれ。

    別にバクマン。である必要はない映画だったけど川口たろうだけは神がかってすばらしい、というのが最終的な感想ですはい。

  • 電子コミックはKindleよりBookLive!派な5つの理由プラスアルファ

    電子コミックはKindleよりBookLive!派な5つの理由プラスアルファ

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

    先日出演した人気ポッドキャスト「Backspace.fm」の反省会にて、「最近Booklive!がいいんですよ」なんて話をしたら興味を持っていただいた人がいるとのことで、深夜の勢いで前から書こうと思ってたテーマでBookLive!について書いてみます。

    電子書籍ストア BookLive! – マンガ、小説、ラノベ、写真集、雑誌【無料立読み 多数】
    http://booklive.jp/

    ◆コミックがシリーズごとにまとまる

    Kindleもコレクション機能がスマートフォンで使えるようになったのですが、いちいち自分で仕分けなければいけないのが面倒。BookLive!なら自動でまとめてくれます。

    コミックはシリーズごと管理。書籍でも前後編などのシリーズはまとめて表示される
    コミックはシリーズごと管理。書籍でも前後編などのシリーズはまとめて表示される

    ◆すぐに続きが買える

    ある意味麻薬的な機能とも言えますが、シリーズを開くと続巻が薄く表示されここから購入できる。ついつい続きを買ってしまう恐ろしい仕様です。

    緑色の家マークは購入できるという誘惑の印
    緑色の家マークは購入できるという誘惑の印

    ◆続きをすぐ読める

    これはかなり便利な機能。Kindleだといちいち読み終わった本を閉じて本棚に戻り、続巻を選ぶ必要がありますが、BookLive!なら1巻が終わると上に「続巻を開く」が表示され、本棚に戻ることなく続きを読むことができます。

    「続巻を開く」でひたすら読める
    「続巻を開く」でひたすら読める

    ◆ポイントがオトク

    現在は独自ポイントではなくTポイントベースのポイントシステムに切り替わっています

    ヘビーユーザー向けの特典ですが、1ポイント1円単位のポイントを購入しておくとかなりオトク。月額会員の場合、3000円払うと初月は250ポイント、翌月からは450ポイントと、コミック1冊以上のポイントがもらえます。

    月額は10%以上の還元率
    月額は10%以上の還元率

    月額課金が怖いという人も個別ポイントでちょっとオトク。さすがに月額ほどではないけど、数冊以上は購入予定ならポイント購入がオススメです。

    個別は還元率が低めながらも2,000円以上ならオトク
    個別は還元率が低めながらも2,000円以上ならオトク

    ◆PCでも読める

    これはKindleがCluod Readerリリースしたのであまり差別化にはならなくなりましたがw。まあCloud Readerはコミックや雑誌だけなのに対し、BookLive!はリフロー対応の書籍もPCで読めるのが違いかな。

    「ベイビーステップ」1巻/勝木光/講談社
    「ベイビーステップ」1巻/勝木光/講談社

    ◆プラスアルファ: 国産サービスで一番安心そう

    そもそもが国内で最多のラインアップ揃えている大規模サービスであり、運営が凸版ということもあって国内では一番安心かなーと勝手に思ってます。まあなんの根拠もないのですが、すでに撤退の実績あるソニーや楽天よりはだいぶいいかなーという楽観的な発想として。

    一方使いにくいところももちろんあって、一番の問題は登録端末に制限があること。同時5台という制限はいいとして、端末の交換を1年に10回しかできないという謎仕様のために、仕事で端末ころころ変える自分はあまり端末を入れ替えられません。結果として貸出機とかでBookLive!使うことはありえないので紹介する機会も減ってたり。まああまり端末ころころ変えない人であれば問題ないとは思いますが、これもうちょっと改善してもらえないですかねえ。

    【更新】端末制限については2016年1月で制限が解除されており、端末ごと解除操作をすれば「最大5台」で利用できるようになりました。

    電子書籍ストア「BookLive!」が登録端末数の制限を解除する神対応を実施! – カイ士伝
    https://bloggingfrom.tv/wp/2016/01/16/14683

    前回はさっくりリミット超えたため怖くて端末変えられない
    前回はさっくりリミット超えたため怖くて端末変えられない

    あとは課金の流れがKindleに比べると面倒。というかKindleの1クリックが手早すぎるだけで、普通に買うならパスワード入れて購入内容確認、でいいのでさほど気にならないのですが問題はポイント周り。本を買いたいけどポイントが足りないから、本を買う流れでポイントを購入しようと思うと、ポイント決済後は購入したい本のところへ誘導してくれないので自分でカートを選んで戻らなければいけない。こういうあたりはよくできたWebサービスに慣れているとちょっと使いにくさ感じるところです。

    と言う課題はあれど、コミック買う分にはメリットデメリット相殺してもKindleより使いやすいなーということで愛用中。コミックの数もかなりの多さでKindleにない本もBookLive!なら売ってたりすることあるので、まずはこの本あるかな、と検索してみるだけで使ってみるのもいいのではないでしょうか。

    余談ですが「目玉焼きの黄身 いつつぶす?」は実に名作ですね。あまりに面白くて読み終わったあとすぐに読み返してしまいました。中身はタイトル通りなんですがこういう食べ方にこだわるのをおもしろがるような人には激お勧めです。

  • 今週のマガジン読み切りの将棋マンガがすごすぎる

    今週のマガジン読み切りの将棋マンガがすごすぎる

    ※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

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    皆川亮二先生と諫山創先生のタッグというだけですごいのに内容もやばい。まだコンビニにも多少はあると思うので見かけたら購入をおすすめします。いやー腹壊れるかと思うほど笑ったよ。