先日まどかマギカから転じて仮面ライダー鎧武の話になり、さすが虚淵玄さんはシナリオがどんどん退廃的になるよねえなんて話をしていたところ、「虚淵玄だったらこれやるといいよ」とオススメしていただいたPCゲーム「鬼哭街」。いわゆるエロゲは初めてなのですが、虚淵シナリオを体験してみたくさくっと購入してみました。
かったばかりのARROWS Tab QH55/Mで起動したところ。フルスクリーンすると盛大に崩れますが、通常表示だと割と違和感なくプレイできるし、タッチでどんどんシナリオが進んでいくのでサクサク進められます。Arrows Tab QH55/Mについてはまた別の機会に書こうと思うのでひとまずは保留。
シナリオの分岐は一切ないシュタインズゲートタイプのゲーム。いやシュタゲのほうが実際には後であり、インタビューなんか読むとこの一本道シナリオは当時いろいろと揶揄されたらしいんだけど、シナリオ命の自分としては余計なこと考えずシナリオに集中できるこのシステムは割と嬉しいです。
そして肝心の内容と言えば、ちょっと期待しすぎてしまったというか、シナリオの展開がかなり読めてしまってあまりどん底に落とされる感はなかったかなあ。まあこれもインタビュー読むと非常に短い制作期間でががっと作ったと言うことに加え、ゲーム自体が10年以上も前に作られているので、最新作であるまどマギや鎧武に比べるのがおかしい話ではあるのですが。
とはいえ最初の設定自体はかなり面白かったので、これ時間をしっかりかければもっと面白くなったんだろうなあ。設定がとてもよくできていてSFとしてはかなり面白かっただけに、シナリオは割と想定通りの流れだったのがちと残念。
一方で描写に関してはものすごいクオリティで、ワイヤーフレームばりばり使ってる映画のようなシーンをほぼ静止画とテキストだけでぐいぐい読ませていく文章力はさすがの一言。特に空中を飛び跳ねながら戦うシーンの描写は映画を見ているような感覚で楽しめました。
なお、本作は18禁のゲームだったものを全年齢にリメイク、代わりに音声やビジュアルを豪勢にしたバージョンなので、思ってたほどエロゲー要素はありませんでした。エロの設定自体はかなり鬼畜系と言いますか女性がひどい扱い受けるんですが、肝心の描写は釣りバカ日誌における合体表現といいますか、大事なところをすっ飛ばしてるのでほとんどエロゲープレイした感覚は無し。まあそういう目的ではなかったのでそれでいいのですが。
プレイ時間はたぶん5時間もしないくらいでさくっと終了。時間の短さとシナリオの展開が読めてしまったという点はありつつ話自体はかなり面白かったので、「きっと次はこれハマりますよ」と予告されたファントムとやらに手を出してみたいと思います。