IIJmio meeting 5に行ってきた(副題: AndroidでIngressする人はSMS対応SIMを使え) #iijmio

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

このブログで何度も紹介しており、自分でも大変愛用しておりますIIJmioのイベント「IIJmio meeting 5」に参加して参りました。

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実は第1回も参加してたのですが、当日は朝から体調が悪く、自宅に帰ったら38度くらいの熱が出ていて数日寝込んでいたレベルだったのでプレゼンだけ聴いて懇親会はなくなくキャンセル。そんな経緯もあって今回は体調を整えつつ懇親会も楽しみにして参加してきました。

てくろぐ: IIJmioの中の人と話す会「IIJmio meeting 5」参加者募集中です
http://techlog.iij.ad.jp/archives/1245

ちなみに当日の資料はその日のうちにWebで公開されているのでご興味ある人はこちらもご覧ください。

てくろぐ: 電話料金節約術・マーケティング・MVNOとGPS (IIJmio meeting 5資料公開)
http://techlog.iij.ad.jp/archives/1293

当日は飯田橋に移転したIIJ本社のある飯田橋グラン・ブルームで開催。第1回の時はIIJの会議室で数十人規模だったのが、今回は広々としたセミナールームを使って200人規模で開催。でっかくそだったなー。

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イベント冒頭は最近のIIJmioの取り組みをご紹介。全プランのクーポン増量はこのブログでもご紹介しました。発表するなりすぐさまプランをファミリーシェアに切り替え、愛用しております。

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容量増加はプリペイドパックでも同様に強化。

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さらに海外向けの施策として勝手すぐ使えるSIMも提供。これ実物見たことなかったんだけどデザインすごい凝っていて折り紙なんかもついてくるので、確かに海外旅行客には受けそう。

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そして大事な3日規制についても。キャリアの回線だと3日で1GB規制というのがありますが、IIJmioの場合は3日で366MB使うと規制がかかる。ただしそれは200kbpsの通信時なので、高速モードだと1GB使おうが制限かからないよというお話。すでにファミリーシェアに移行して常に高速モードな自分としては大変にありがたいお話です。

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そして本題のセミナーは、参加者の半分が初心者ということもあってかなり基本的なお話からスタート。

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要はみおふぉんに楽天でんわやLINE無料通話、050のIP電話「LaLa Call」とかを使うと通話料をお安くできますよというお話。なぜ楽天でんわなのにIP電話はフュージョンじゃなくてLaLa Callなんだろうという疑問も残りましたがきっと大人の事情もあるのだろうと思ってつっこむのはやめておきました。

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まだ楽天でんわに加入していない人の場合、先日このブログでもご紹介した3分0円プランとかもあるのでさらにオトクです。あーこれ加入したいわー早く既存サービスにならないかなー。

月額無料、3分以内の通話も無料。衝撃の楽天でんわ新プラン「3分0円プラン」の謎を解け – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2014/10/15/13468

と、内容としてはうちのブログを頻繁に読んでいただいているような方には基本的な知識ではあるものの、それだけで終わらないのがさすがのIIJ。普通の音声通話とLaLa Callの050IP電話、そしてLINE無料通話の音声を比較するデモも実施されました。

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詳細はこちらの動画もご参照ください。あまりに会場の品質がよすぎたせいで違いがわかりにくくはなっていますが、たしかに音声の遅延が発生しているのがわかると思います。

この遅延テストの前に音声品質比較もおこなわれたのですが、こちらも回線状況が良すぎてあまり差がでないという結末にw ただ実際に聴くと確かに普通の音声通話とその他では差が出てました。意外だったのがLaLa CallよりLINE無料通話のほうが音質良く聞こえたこと。LINEほとんど使ってないから気がつかないんだけど音質結構いいんだなー。

というわけでおさらいですが、楽天でんわは音声交換、LaLa CallとLINEはパケット通信なので回線状況が悪いと音声遅延も起きますよというお話。個人的には遅延もそうだけど自分の携帯電話番号そのまま通知できるメリットが一番大きいので普段は楽天でんわ一本です。ほとんど音声通話もしないし。

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続きましてはIIJmioのマーケティングなお話。

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これは総務省が携帯電話キャリアおよび大手MVNO事業者を通じて調査した調査結果。1.5億近い携帯電話回線のうちMVNOは全体の1割程度、さらにIIJmioのようなSIMカード提供型のMVNOは138万とまだまだ小さい市場みたい。

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更にこちらは公式ではなくMM総研の想定したシェア。今のところ大手4社でほぼ半分のシェアを占めてる状況です。後発ながらもなんだかんだOCNは強いなー。

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今はまだ小さい市場ながら、今後は大幅な伸びが予想されていて、2020年の東京オリンピックまでにはMVNOが400%近い成長を遂げるのではという総務省予測。

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こちらも他社調査ながらIIJmioのユーザー評価。

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ブランドなどは評価高い一方で、まだまだユーザー認知度は低いという理解のもと、今後は新規ユーザー向けに積極展開。サイトも今までのような技術っぽさ満開だった雰囲気から、イラスト使ってかなりわかりやすくなりました。

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冒頭で紹介したような海外からの旅行者向けパッケージという展開も実施。

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そして最後が待ってましたの技術満載なセッション。内容濃すぎてついていけなかった人も多かったんじゃなかろうかw

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内容はざっくり言うと、AndroidでMVNOのSIM使っている場合、端末によってはGPSが相当遅いこともあるけれど、SIMが装着されていればそれは改善できる。さらにいうとSMS付きSIMだともっといい場合もある、というお話です。SMS付きSIMは電波が表示されないアンテナピクト問題、バッテリーをやたら食うセルスタンバイ問題対策と思ってたけどGPSにも影響あるんだなー。

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以下はセッションをかいつまんでご紹介。位置情報取得方法は無線LAN、携帯電話回線、GPSの3種類があり、それぞれに特性があります。精度はGPSが一番いいんだけど取得に時間がかかるのが難点。

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こちらはGPSが位置情報を取得するまでにかかる時間。先にある程度位置情報を取得していると取得時間を大幅に短くできます。

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もっとも早く取得できるHot Startは最初の手順を省略できるので数秒程度で情報取得が可能。

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このHot Startのように手順を省略できるのがA-GPSという仕組み。IPネットワークから位置情報を取得することでHot Start並みの時間短縮ができます。

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A-GPSというのは2つの仕組みがあって、1つは標準化されたSUPLという仕組み。SUPLサーバーへ接続してGPS情報を取得する仕組みで、NTTドコモのようなキャリアやGoogleが提供しています。

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もう1つはGPSメーカーの独自実装。標準化されていないので対応は大変。

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AndroidでのSUPL対応状況。3G/LTE対応端末であればSUPL対応なので位置情報の面では有利。

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そしてここが本題ですが、どうもSUPLへ接続するときに、音声またはSMS契約を契約していないと一部端末でSUPLが正常に利用できず、これが位置情報取得の遅さにつながるんだとか。

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こちらが比較デモ。GPSだけだとLG G2 miniが圧倒的に遅いのですが、SUPLを使うことでかなり改善できています。ちなみにSUPLはユーザーが意識する必要はなく、SIMを装着していれば自動的に接続されるとのこと。

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最後のまとめ。SUPLはSIMを装着して3G/LTE回線に接続していれば使えるけれど、その中でもSMS対応していないと遅い場合があるので、AndroidでIngressやっててどうも位置情報取得遅いなー、って思っている人はSMS対応SIMに変えた方が良いのかもしれません。

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そしてOne More ThingとばかりにアップルのSUPL対応状況も紹介。これ大阪会場で質問があって、東京会場のプレゼンで急遽追加されたそうです。いやーこれはありがたい毎回大阪で先に開催して欲しいわ(自分勝手)。

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結論からするとSUPLは利用していないけれどそれっぽいA-GPSのデータは存在するらしい。とはいえメーカー独自で実装できているので位置情報取得の面では問題なさそうです。

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ユーザー規模が増えたことで内容も幅広くなりつつ、初回のようにひたすら濃いプレゼンもあって大変に満足。楽しみにしていた夜の懇親会もここだけトークいろいろ聞けて大変満足でした。次回はどういうコンセプトにすべきか中の人もいろいろ悩んでいたので、興味ある人はぜひ「こんな話を聞きたい!」という情報をTwitterの @iijmio まで届けてあげてくださいませ。懇親会で盛り上がったあの企画ぜひ実施してみたいなー。

【追記】そういえば質問の回答も追記しておく。

Q. ぷららの無制限どう思う?
A. 思い切ったなーという印象。いますぐ無制限プランやるということはない。

Q. auとかソフトバンクとかはやらないの?
A. そういう話をしているかどうかも含めてお話できることはない(上と対応違いすぎて意味深w)

Q. 留守電やらないの?
A. 予定してるよー


IIJmio meeting 5に行ってきた(副題: AndroidでIngressする人はSMS対応SIMを使え) #iijmio” への2件のフィードバック

  1. 楽天でんわとlalacallの部分は、本編で堂前さんがさらっと「なんでこの二つ(のサービスしか取り上げないの)かというと、大人の事情です」と発言されてますね。

  2. 僕の疑問はその2つしか紹介しなかったことではなく、なぜその2つなのか(LaLa Call相当のサービスは楽天もあるのになぜ2つ別々の会社なのか)」ってことですね。そこの事情は語られてなかったなと言うことで

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