防水スライドヨコモーションの「F-06B」内覧会で触ってきた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

5月18日に発表されたばかりのNTTドコモ2010年夏モデル、今回も今まで富士通が開催してきたモニター施策「ケータイ会議」に参加した人を対象としたケータイ会議の内覧会で一足お先に触る機会をいただきました。

富士通の夏モデルラインアップは、ハイスペックの「PRIME Series」がF-06Bの1機種、デザインや価格重視の「Style Series」がF-07B、F-08Bの2機種で合計3機種の展開ですが、今回の内覧会はハイスペックモデルのF-06Bがメインとなっており、3機種の機能をプレゼンで紹介いただいたのち、F-06Bの実機をいろいろいじくる時間をいただきました。なお、現段階ではまだ開発中のモデルなので、実際に販売される頃にはもっとブラッシュアップされている可能性があることをあらかじめご了承くださいませ。また、写真や動画が多いので「続きを読む」にてお送りいたします。

携帯電話(F-06B) 製品情報 – FMWORLD.NET(個人) : 富士通
http://www.fmworld.net/product/phone/f-06b/info.html?fmwfrom=f-06b_index

2010年の夏モデルでは端末数が4機種と相当絞り込まれたPRIME Seriesですが、ハイスペックぶりでは突出感のあるF-06B。ハイスペックよりも価格を抑えてカラバリに注力した「P-04B」をのぞけば、「防水のSH-07B」「無線LANアクセスポイント搭載のN-04B」に対し、「防水で無線LANアクセスポイント搭載」と2機種のいいとこ取りをしている印象。動画もフルHD対応だしカメラもスペックアップしてるしで、スペック面だけで見ると夏モデル最強クラスではないでしょうか。

DSC00299

同じスライドヨコモーション機構の前モデル「F-09A」の時は、「ヨコモーションならF-09A、防水ならF-08A」という二択になっており、ヨコモーション好きの自分としては結局F-09Aを選択したのですが、今回はついにヨコモーションかつ防水を実現。さらに富士通ならではの指紋認証はもちろんBluetoothもきっちり搭載しており、スペックだけで見ると個人的には求めていたものが全部実現された感があります。この先どこまで行くんだ富士通は……。

本体はF-09Aの138gに対して139gとほとんど変わらないんだけど、持ったときの印象は少し軽く感じるかな。それはスライド機構のせいかもしれなくて、F-09Aと比べてスライドやヨコモーションが非常に軽い操作でやりやすくなってます。
DSC00302
スライドを閉じたところ。しまったヨコモの写真撮るの忘れた……

DSC00307
背面は指紋センサー。無線LAN搭載を示すWi-Fiマークも

DSC00304DSC00305
側面のボタン

メニュー画面は今まで以上にタッチ操作向けに作られていて、タッチ操作でメニューを引き出し、さらにメニューのアイコンをタッチで入れ替えられる仕組み。なんだかすごくAndroidっぽいぞwww。


YouTube – F-06B メニュー画面タッチ操作

カメラは画素数が1320万画素とF-01Bから比べてもアップしているんだけど、それ以上に嬉しいのは今まで青みがかっていたホワイトバランスのオート設定が解消されていること。元々画質自体は十分に満足していたものの、ホワイトバランスだけが気になっていたので、ヨコモーションで気軽に縦横撮影が切り分けられるメリットも含めてカメラ的にも文句なしです。

DCF00440
F-06Bの写真サンプル。白がきちんと出てます

面白いのが連射機能で、今回は画素数最大でも7枚までの連射が可能。しかも単なる連射じゃなくて、7枚のうちから一番良く撮れている1枚を選ぶ「ベストショットセレクト」機能なんてのも搭載。

DSC00323
ベストショットセレクト機能

よく写真撮る瞬間に目をつぶっちゃったり、なんてことありますが、この機能をオンにしておくとちゃんと目をつぶってない写真を選んでくれるようです。まあ、7連射した上で1枚を選ぶため、保存までに結構お時間かかりますけどね……。

DSC00324
良くとれた写真に王冠マーク

ハイスペックなのは静止画だけでなく、動画も最大でフルHDに対応。ファイル形式はMP4ではなく3GPなんですが、ケータイでフルHDってもう十分すごいよね……。

残念ながら動画は保存に失敗したみたいで手元にないのですが、1/4倍速スローモーションによる「なめらかスローモーション動画撮影」のデータは残っていたのでこちらをご覧ください。


YouTube – F-06B なめらかスローモーション

なんか水中で撮影したような不思議な感じになりますね……。ただこれもうちょっと動きの激しい被写体じゃないとおもしろくないかもな。なお、なめらかスローモーション動画撮影に関してはフルHDではなく最大でQVGAに固定されるようです。

F-01Aから引き続き搭載しているタッチ操作もますます操作性に磨きがかかっている。F-04BもF-01Bと比べてサクサク動いたけど、F-06Bのサクサクさはそれ以上。CPUをスペックアップしたことで操作性が向上しただけでなく、HD撮影も可能になっているみたい。ちなみに担当者いわく「実測値ではiPhone以上」だとか。

さらに嬉しいのが文字入力の改善。F-04Bの時、タッチパネルでの文字入力が手描きか2タッチしかないので普通の10キー入力が欲しいなと思っていたんですが、F-06Bではきっちり10キー入力に対応。さらにフリック入力までサポートしちゃいました!

DSC00315DSC00308
10キー入力やフリックが可能に

iPhoneのように上下左右を使うフリックではないので同じ操作方法とはいかないのですが、実際には斜め上に見える両端のフリックは真横でも動作します。なので「横」「斜め上」という45度ずつで操作すれば文字は十分使い分けられそう。フリック愛好家としてはテンション上がるわ−。


YouTube – F-06B フリック入力

また、キーボードはQWERTYにも切り換え可能。さすがに縦画面だと狭いですが、横に表示したときは結構打ちやすそうです。

DSC00313
ソフトキーでQWERTY入力


YouTube – F-06B タッチQWERTY入力

さらに物理キーも改善が加えられていて、今までスライド端末では側面にあったサーチキーやマルチタスクキーなどがついに前面に搭載。折り畳み端末と同等のキー配置となりました。

DSC00303
10キーの下にワンセグ、サーチ、マルチタスクキーを配置

スペック面で気になっていた無線LANは、ドコモの回線を最大4台の端末でシェアできるアクセスポイントモードだけでなく、無線LANで通信できるクライアントモードも搭載。ただし、クライアントモードでは無線LANでiモードに接続することはできず、フルブラウザでの通信になるみたい。ホームUに対応するまでの無線LAN搭載NEC端末みたいなもんですかね。

DSC00309
無線LANはクライアントとアクセスポイントで利用可能

無線LANアクセスポイントモードは本当にアクセスポイント的な設定が可能で、セキュリティもWEPからWPA2まで幅広く対応。なお、接続にはmopera Uの契約が必要なのですが、これは以前書いた通りiモードと合わせて契約しても実質無料なので、アクセスポイントモード使いたい人は契約しておいたほうがいいです。

iモードとmopera Uの同時契約がオススメ – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2010/05/06/3684

DSC00311
セキュリティも充実

無線LANアクセスポイントモードで利用中は、端末を他のことに使うことはできず、アクセスポイントのみとしてしか使えない。これはまあ仕方ないところかなあ。携帯もデータ通信も両方同時に使いたい、という人はデータ端末を別途持った方がいいですね。なお、電話の着信はアクセスポイントモード中でも使えます。

4624689836_a3cbfea673_o
アクセスポイントモード中はほとんどの機能が使えない

ワイヤレス関連で嬉しいのはFMトランスミッタの復活。これレンタカーとかでドライブする時そうとう便利なのよねー。Bluetooth積んだあたりで「もう車はBluetoothってことなのかな」とあきらめてたんですが、BluetoothとFMトランスミッタのW搭載とか積極的すぎるぜ……。

DSC00322
FMトランスミッタはミュージック機能から設定可能で便利に

細かいところでは操作体系も改善。これはNTTドコモ全体でボタンを共通化するためらしいですが、メールボタンを長押しすると新着確認、2回押しで新規作成という今までとは逆のパターンになりました。でもこっちのほうが直感的なので地味に嬉しい変更。

細かいつながりでは、F-04Bでも対応していた「マルチタスクからのiCロック解除」もF-06Bで対応。さらにF-04Bと違って指紋認証ができるのでよりiCカードロック解除が楽になりますね! おサイフケータイマニアにはたまらんセキュリティです。

DSC00316
マルチタスクでiCロック解除が便利すぎ!

文字変換は今まで搭載していたATOKではなくiWnnを搭載。マニアな話をしてしまうとドコモのプラットフォーム共通化による「オペレータパック」の影響ですね。文字入力は使い続けないとその良さがわからないので現時点では未知数ということにしておきます。

なお、内覧会自体はF-06Bが中心でしたが、後半はF-06B以外の端末も少しながら触れる時間があったのでこちらも簡単に感想を。

F-07Bは、F906i以来途絶えていた正当派ヨコモーションが2年の歳月を経てついに復活したモデル。そうか、あれから2年も経ってるのか……。

DSC00300

携帯電話(F-07B) – FMWORLD.NET(個人) : 富士通
http://www.fmworld.net/product/phone/f-07b/?fmwfrom=phone_info

スペック面ではF-06Bと比べてタッチパネルに非対応なほか、防水と無線LANアクセスポイント機能が無く、カメラの画素数がやや下がる以外は、指紋センサーにGPSにBluetoothにと、機能がこれでもかというくらいの詰め込みっぷり。ていうかこれSTYLEというよりPRIME級の機能だよね……。

DSC00328

機構でF906iと大きく違うのがワンプッシュオープン。サイドのボタンを押すだけで折り畳みが簡単にひらきます。ただ、バネが強いのかかなり勢い良く開くので、最初に押したときは手のひらから飛び出そうであせったわー。

DSC00329

ヨコモーションの人気は高いみたいで、富士通の調査によると一度ヨコモーションを使った人は、そのうちの67.8%が「またヨコモーションを使いたい」らしいです。確かに見た目ではわからない便利さがヨコモにはあるよなー。

ヨコモーションに割り当てられるメニューもかなり増えているっぽい。F906iを触ったのがなにぶん2年前なのですが、これ明らかに増えてるよね……?

DSC00330DSC00331

ただ、個人的にはヨコモーションは便利なものの、回転方向は2方向ではなく1方向で十分だなーと感じていることと、防水は無くてもいいけどあったほうがそりゃいいにきまってるよね、ということを考えるとどうしてもF-06Bが気になっちゃうかなあ。さすがに2方向ヨコモーションと防水は難しいのだろうか。

カメラこそ1200万画素ですが、動画はVGAということでこの点も大きな違いかな。メニュー体系も大幅に変更されたF-06Bと比べると今までのモデルと同様なので、富士通端末慣れしている人は使いやすそうです。

DSC00332

あと懇親会で話にあがったのは、F-06Bのスライドヨコモーションだと机においてヨコモーションできないですよね、という話。言われてみれば机に置いてワンセグを好きな角度で見る、なんてのはスライドヨコモーションより従来のヨコモーションがいいんだろうなあ。

もう一方のF-08Bは、低価格モデルながら機能をきっちり詰め込んで防水にも対応したモデル。低価格といってもメニューもさくさくだし、カメラも500万画素ながら青みがかかるホワイトバランスが改善されているっぽいので、実は結構まとまりのあるいい端末かもと思った。F-07Bと比べても防水があるぶんこっち選ぶ人も多いんじゃないかなあ。

DSC00301

携帯電話(F-08B) – FMWORLD.NET(個人) : 富士通
http://www.fmworld.net/product/phone/f-08b/?fmwfrom=phone_info

イメージとしてはF-08Aをブラッシュアップして、ソフト面でF-06BやF-07Bに搭載されているような機能も盛り込んだという感じ。Bluetoothは音楽聞かなければいいし、指紋もまあソフトキーで暗証番号打ち込めば代用できるので、あとはGPSだけ乗ってたらもうこの端末だけでもキラーかもなと思った。

DSC00325
カラバリは5色展開

DSC00326DSC00327
メニューや背面もF-08Aっぽい印象

限られた時間だったので自分の興味あるポイントしか見られなかったけれど、印象に残ったのはF-06Bのハイスペックぶり。 F-09Aが出た時、「iモード2.0の画面遷移がめんどくさい」以外はほぼほぼ満足していて、スライドヨコモーションの便利さがあれば防水はなくてもいいや……、と思っていたのに、iモード画面遷移はもちろん防水まで対応してきて、さらに無線LANアクセスポイントやHD動画といった嬉しい機能までサポート。ハイスペックを求めるユーザーにはオススメ端末の予感です。

F-06B/F-07B/F-08B 最新Fケータイブロガー徹底レビューまとめサイト
F-06B/F-07B/F-08B 最新Fケータイブロガー徹底レビューまとめサイトへ


防水スライドヨコモーションの「F-06B」内覧会で触ってきた” への19件のフィードバック

  1. これは、カイさんにしかお願いできません。
    ぜひ「MW600」とF?06Bのペアリングが可能かをレビューお願いいたします。

  2. >ふくちゃん

    ペアリング自体は同じBluetoothなので問題ないかなと思います。
    おそらくご指摘の点はAVRCPで曲名がF-06Bへ飛ぶかどうか、かなと思いますが、
    前モデルのF-04Bはできていた(MW600で曲名を表示していた画像はF-04Bです)ので、
    おそらく大丈夫ではないかなと……。
    今度触る機会があったら試してみますね。
    (先日のはあくまで内覧会であって、手元にあるわけではないので・・・)

  3. ありがとうございます、実はSONYのHPの対応リストではF系はすべて×がついていたので、もしかして使えないのかと思ったので気になっていました。
    私も、Bluetooth大好きなので、カイさんのレビューで激にMW600が欲しくなり調べていたところでした。いつも更新楽しみにしています。

  4. いろいろ探しているのですが・・・
    06-Bもメール参照機能ついてるのでしょうか・・・?
    ドコモに問い合わせてもわからないので

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください