先日は3機種のブラウザ比較を行ないましたが、今回はタッチパネルを搭載したF-06Bのみで、タッチパネルによるブラウザの快適性をチェックしてみたい と思います。
F-06B/F-07B/F-08Bのブラウザをチェック – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2010/07/08/4002
タッチパネルでのブラウザ操作はF-01Aの頃から試していますが、毎回モデルチェンジするごとにタッチパネルの精度が上がっており、今回は本体スペック の向上もあってかなり滑らかに操作できるようになりました。さすがにiPhone並みとはいきませんが、感覚としてはスマートフォン並みといっていいか も。
以前のモデルと比べて変わったのはメニューの表示方法。今までのモデルでは選択したいメニューを1回タッチして選び、さらにもう1回タッチして確定する2 タッチ方式で精度を高めていましたが、今回はメニューそのものを大きくして1回で選べる1タッチ方式も選べるようになりました。
ただし、これをやるとメニューが大きくなるあまり、存在するメニューが画面外に追いやられてしまうので慣れていないと「あれ、この機能って設定できないん だっけ?」とやや戸惑います。また、タッチでなくキーで操作する時もメニューが画面外に行ってしまうので一長一短。これ、スライドしない時とスライドして 10キーを出した時とメニューの大きさわけられるといいですねえ。
スライドを閉じてタッチパネル専用で利用する場合、本体前面にはハードウェアボタンがなく、右サイドにあるボタンも「画面オフ」「マルチタスク」「押しっぱなしで本体を傾けると画面がスクロール」という機能の割当であって、メニューを呼び出すことはできません。メニュー操作は画面下部のソフトキーエリアを使います。
ここが以前のモデルと操作感大きく異なるところで、今までのモデルはガイド表示なしにするとスライドを閉じた状態でもガイド表示なしにできたのですが、F-06Bではガイド表示が消せないどころか、通常は2段のガイドがタッチパネルでは3段になり、ブラウザの表示エリアが非常にせまくなってしまう。せっかくスライド操作が滑らかなのにこれはもったいない……。
ただし、画面を長押しするとブックマークや再読み込み、履歴などのメニューがタッチ操作できるのはかなり便利。とくにリンクを長押しして新しいタブで開ける機能は、タブブラウザ好きの自分としてはかなりありがたい機能です。
肝心の文字入力は、今までが変則的な2タッチ入力だけだったのに対し、今回は「あ」を5回で「お」になる一般的な携帯電話入力に加え、フリック入力にも対応。画面を横にした時はタッチパネルながらQWERTY入力も可能と、ソフトキーボードがかなり充実しています。
フリックはiPhoneのような上下左右ではなく、文字候補が扇形にでる仕組み。このあたりは特許とか絡んでいて十字は難しいんですかねえ……。
ただ、候補は扇形に表示されるものの、文字入力自体はもうちょっと幅広く入力可能。具体的には「左下」「左上」「右上」「右下」と、斜め方向に入力することでかなり精度を高めてフリックできます。
「わ」の段や記号などまだ入力慣れない部分はあるものの、電車などでちょこちょこ使ってたらだいぶ慣れてきて今は結構快適に入力できるようになれました。そもそもiPhoneだってはじめはフリックうまくなかったんだし、このあたりは使い続ける慣れの問題でしょうね。
しかしそうはいってもやはり10キーのほうが入力は早い。これはフリックの問題というより、解像度こそ高いものの物理的な面積がiPhoneほどではないので仕方のないところかな。画面を大きくすると今度は携帯電話として大きくなりすぎてしまうし、仕方のない部分かなと。
個人的にフリックに求めるのは文字入力の早さもあるんですが、一番のメリットは指が疲れないこと。「お」を入力するのに10キーを5回押すのと、1回押して指を滑らせるだけのフリックでは後者の方が疲れない。iPhone並みの画面サイズを擁してタッチ専用操作にすればフリックの操作感は高まりますが、一方でタッチ操作にはブラインドができないという問題もある。タッチパネル搭載のF-06Bではありますが、文字入力は排他でどちらか1つと考えるより、シーンに応じて使いやすい方選択していけばいいのかなと思う次第です。
また、画面を横にした場合はWERTYでも入力できるんですが、これがおもったより打ちやすい。ボタンかなり小さいのに思ったボタンを結構押せています。
しかし地味に最強かもしれないタッチ入力は手書き入力。これはF-01Bでも搭載されていた機能ですが、漢字もひらがなも変換せず直接入力できるので、ちょっとした検索やTwitterの文章くらいであれば直接手書きしちゃったほうが早いことも多々あります。
全体的にタッチ感もだいぶ向上しましたが、メニュー回りはまだ試行錯誤が見えるかも。たとえば文字種別なんかは半角英数を選びたい場合、10キーだったら同じボタンを2回押せばいいのにタッチだと押す場所が変更されてしまうので「連続で同じエリアを2回」で押しにくい。また、10キーも使わないで空欄になっている部分が多々あるので、そういうモッタイナイ面積をうまく使って配置すればもっと操作感が高まるのではと思いました。
個人的にはメニュー表示をもう少し改善し、特にタッチ操作時にはガイド表示をオフにできるモードがあれば、F-06Bのタッチはかなり使いやすくなっていると思います。タッチ操作と10キー操作の両方を追い求めるのは本当に大変だと思いますが、それでも毎回毎回きちんと精度や性能があがっているのはほんとに脱帽するばかり。富士通にはぜひこのまま「10キーと併存する時のタッチパネルの姿」を追い求めてほしいな、なんて思います。
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