エントリーだいぶおそくなってしまいましたが、うちのブログもサーバーごと管理いただいているをかもとさんが執筆された「WordPress 高速化&スマート運用 必携ガイド」献本いただきました。感謝!
をかもとさんといえばWordPress高速化の道では知る人ぞ知る人であり、これまでのWordCampでも惜しみなく披露してきたWordPress高速化のノウハウをぎゅっと1冊に濃縮されたこの一冊。個人ブログの趣味を超えてWordPress運用する人には欠かせない高速化を知るためにとても大事なノウハウがつまった本にしあがっております。
とはいえ私、WordPressをCMSとしては大変便利に活用しているものの、サーバー面では正直ノウハウがあまりなく、せっかくのVPSも運用をすべてをかもとさんにお任せしているというのが実情。そんな自分にこういう本はちょっとハードル高いかな……、と遠慮してたんですが、「そんな状況の人だからこそ読んで欲しい」との要望いただいて受け取ってみたら、なるほど確かにその意味がわかりました。
というのもこの本がとてもよくできていて、単なる高速ノウハウをまとめただけじゃなく、「高速とはなんぞや」という根本から考える仕組みになっているから。実際の目次を見てもわかるとおり、オープニングとなる第1章ではそもそもWordPressがどういう性質のCMSなのかを理解するところから始まります。そしてパフォーマンスとは何なのかを理解する第2章、プラグインを使う前にWordPessそのものだけで実現できる高速化を紹介する第3章と続き、プラグインを使って高速化を実現するのはやっと4章から。サーバー環境そのものを見直そう、というVPSのお話は5章からと、かなり後半のお話になっています。
高速化というとサーバー変えたりとぶっそうなお話になりがちなんですが、まずはWordPressの仕組みを自分の中で咀嚼し、できる身近なところから高速化を積み上げていく、というのは非常に親しみやすいアプローチ。プラグインとか使わなくてもWordPressの実力だけで高速化もいろいろ図れるんですね、というのはレンタルサーバー使っている個人ブログでもとっても役に立つお話です。
ちょっと前にMTは静的HTMLだから安定していて、WordPressは動的だからアクセス負荷に弱い、なんて対決論が一部界隈で話題になってましたが、それってどっちも一部しか見ていないとても寂しい論争だと思う。最初から多量のアクセスが見込まれるサイト運営ならともかく、個人ブログレベルであればどっちでも心配するような負荷はないし、負荷が高まるほどコンテンツが増えてきたなら静的HTMLのMTだって再構築に時間がかかるというデメリットがある。
最初から大規模アクセス作るときも、安定度だけで見ればMTかもしれないけれど、プラグイン使った機能拡張の魅力とかを考えたらWordPressかもしれなくて、そういうCMSの良さはメリット・デメリットを平等に評価した上で決定すべきところを、一部の要素だけ取り出して優劣つけようというのは実に残念だなあと思う次第であります。
ちょっと話がそれましたが、WordPressというとアクセスに弱いというイメージをもたれがちであるのは事実としてあって、そういう印象論を吹き飛ばすためにもとっても役に立つ1冊。個人レベルでも役に立つ情報はたくさんあって、たとえばどのブログでも当たり前のようにつけているソーシャルボタンだって、やり方によっては高速化に貢献できるんだよ、という話はとっても身近でわかりやすい。
ネットワークやサーバー周りはちょっと距離を置いていたところもあるのですが、仕事でWordPressを扱うようにもなったし、そもそも自分のブログがVPSで動いていることもあるし、ということでこの本読んでいろいろ勉強したい所存。やっぱり自分のVPSくらいは自分で多少メンテできるようにはなりたいと思います。
WordPress 高速化&スマート運用必携ガイド
WordPress 高速化&スマート運用必携ガイド
そして改めまして献本ありがとうございました! がんばります!