M-1 2008所感

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

基本的にはピン芸人好きなのでM-1よりもR-1派なんですが、今年のM-1はいろんな意味で面白かったのでエントリしてみる。ちなみに決勝戦のクオリティという意味ではR-1よりもM-1派です。R-1は選び方も司会も採点も三位一体でだめだめすぎる。

1.ダイアン

一部で下馬評高かったの目にしましたが、内容としては見た瞬間から「これは最下位でもおかしくないな」と思った。トップバッターだというのに最初のネタに入るまでの無駄な掛け合いが長過ぎ。サンタネタも説明不足で「???」になってた人多いんじゃないだろうか

2.笑い飯

M-1以外でほとんど見かけないのに毎回決勝進出というあたりでもうおかざりと化している笑い飯。そろそろ決勝いけないほうが本人にもいいんじゃなかろうか。今回は定番スタイルを変えてきたけど、本人も言う通り「変えてきた」ことがネタになってるだけで、それが面白いかというと疑問。ここまでの2組で1度も笑えず。

3.モンスターエンジン

神ネタもピンもすばらしいんだけど、M-1できっちり漫才やるにはネタが弱すぎた。そもそもモンスターエンジン自体芸歴が浅いのでまだまだこれからではないかと。好きなコンビだけど今回のネタではしょうがない結果。

4.ナイツ

ド本命のナイツ。もっと定番ネタでくるかと思ったけど意外に宮崎駿で来てきっちり笑いとっていった。こないだナイツのネタを予想するエントリなんてのが話題になってたけど、ナイツはだじゃれじゃないという点に加え、いかにボケをツッコミが膨らますかというところがすごく魅力。その点、今回も「風の谷を治すか」というネタを「それはYAWARAちゃんだろ」という突っ込んでたのが最高に面白かったんだけど、ちょっとツッコミの意味がわかるまで時間を要するネタであまり気がつかれてなかったのが寂しい。ナイツはこういう二段ボケみたいなのがすごい面白いのよね。

5.U字工事

最後の3組に残ってもおかしくないかなというデキ。いつものネタではあったけど、あれほど地域性の強いネタを、その地域にあまり関係ない人でもわかるようにうまくネタにできてた。爆笑オンエアバトルで実績あるだけに実力派だなあ。U字工事に関しては本人たちの問題というより、ほかの3組が上すぎた。

6.ザ・パンチ

審査員の言葉通り、そしておもわず今田まで口走ってしまったほど緊張にやられてた。せっかくのツッコミボケも緊張によって色あせまくってて残念。

7.NON STYLE

決勝メンバー発表のときに「ああ優勝候補だ」と思った1組。というのは面白さ云々以前に、まさしく漫才スタイルであるから。クオリティも高かったけどM-1は漫才であることが重要視される感があるから。

8.キングコング

前回はしゃべりが早すぎてボケやツッコミを客席が拾いきれていない感があったけど、それを反省したのかスピードをだいぶ落として、1つ1つが聞きやすかった。でもそれが逆にキングコングの魅力を減らしている感もあって、なんとも難しいものです。

9.オードリー

準決勝で落ちたと聞いたとき「はいはい敗者復活候補ですね、わかります」というキレイな流れ。敗者復活戦から息もつかせぬ時間の流れがよかったのか、すごくハイテンションでいい空気を作れていた。オードリーも重ねボケがうまくて、あとからダムの話持ってきたりとネタ的にもすごくクオリティ高い。これは1位とるかなとおもったら見事に1位だった。納得。

決戦

1.ナイツ

最初のネタに比べるとちょっと弱かった。個人的にはここはミスチルもってきて「ミスターのチルドレン」で沸かせた方がわかりやすかったんじゃないかな。ナイツの「ボケをツッコミがさらに生かす」という点ではちょっと残念。伏線もメガネくらいだったし。

2.NON STYLE

最初のネタのクオリティをきっちり保ってつなげてきた。しかも最初のネタから伏線も張ってたし、漫才の技術としてきっちり完成度が高い。これは優勝かな。

3.オードリー

定番スタイルをちょっといぢってきた。これはこれで面白いんだけど、オードリーの真価を引き出したかというと疑問。これ、最初のネタと入れ替えたほうがよかったんじゃないだろうか。1回目のネタがクオリティ高すぎたが故に残念。

総評

NON STYLEは漫才らしい漫才かつクオリティも高いので、漫才がテーマであるM-1で優勝するのはわかりやすい。オードリーはそれに対してちょっと異色というかコントまじりの色モノなので、定番スタイルを上回るにそれなりの面白さが必要だったと思うけど、2回目のネタが弱すぎた。ナイツは面白いんだけど型にはまりすぎているというか、「また同じパターンだね」というところが評価されなかったのかも。

M-1はやはり漫才の技量を問う大会であって、面白ければいいものではないなというのが今まで見てきた実感。そういう意味ではNON STYLEが優勝という今回はわかりやすいし、松っちゃんと紳助がそろってNON STYLEを推したのも納得。

個人的には大好きなオードリーが最後まで残っただけでうれしいし、むしろオードリーはM-1がなくても十分やっていけるのでこれでよかったのかな。ファンとしては残念でありつつも、評価としては適正だったなと思う今回のM-1でありました。

余談ですが今回司会の上戸彩は地味にいい仕事してた。小池栄子が単に文章を読むだけという点ですらかみまくっていたのに対し、上戸彩はその点はすごいクオリティ高い。こんなのは当たり前の話で、むしろ今までなんで小池栄子やねんという話ですが、さりげなく笑い飯がオートバックスのCMトークで「いやでも事故にあうネタですから」と発言したときに、「それを修理に行くんですよ」っとさりげなくフォローできてたあたりの勘のよさもよかった。その点はあまり映されていなかったけど、サブ司会としてきっちりいい仕事してたなと思いました。

ちょっと追記。一発目のネタを最後の決戦に持ってきていたら優勝はオードリーだったと思います。2回目が1回目に比べると今ひとつだったのがほんとに残念。


M-1 2008所感” への3件のフィードバック

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