すず音でおなじみ一ノ蔵の鈴木社長を囲んで酒とさか菜で飲んできた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

以前にブログでも紹介した、渋谷でも屈指の日本酒おすすめ店「酒とさか菜」。

日本酒はもちろん料理もうまい!! 渋谷で全力オススメのお店「酒とさか菜」 – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2013/04/26/9038

最近は渋谷方面に仕事で行く機会がめっきり少なくなり、足も遠のいていたのですが、このお店で覚えたといっても過言ではない発泡日本酒「すず音」でおなじみ一ノ蔵の社長さんを囲む会の案内をいただき、これはなんとしても参加せないかんとスケジュールを調整の上行って参りました。

一ノ蔵 鈴木整社長と呑む会
https://www.facebook.com/events/440673216036207/

もう道はすっかり覚えた神泉の通りを足早に過ぎつつ、いざ酒とさか菜へ。

到着すると席には本日の料理やお酒が1人1人丁寧に紹介されてました。ううう、???が気になりすぎる!

こちらは当日お越しいただいた社長の取材記事。この記事では常務とありますが、実際には一ノ蔵の常務と一ノ蔵酒類販売の社長を兼業されているようです。

お酒の紹介やお話をいただいた一ノ蔵の鈴木整さん。一ノ蔵だけでなくいろいろなお酒にまつわるこぼれ話がとてもくわしく楽しかったです。

本日ラインアップされた一ノ蔵のお酒たち。普段一ノ蔵といえばすず音ばかりだったので、いつもは味わえないお酒の数々に始まる前から心躍ります。

一ノ蔵の会でオープニングアクトをつとめるのはやはりすず音。しかしこちらのすず音はただのすず音じゃない、海外輸出向けにだけ作っている透き通った透明なすず音、その名も「すず音wabi」です。このお酒は海外向けの販売が中心なので日本では販売されていないだけでなく、これが飲めるお店も本当に少ないのだとか。

ちなみにすず音には緑色の瓶を使った白濁りのすず音に加え、お酒がピンク色の「花めくすず音」、黄色の「幸せの黄色いすず音」、そして今回いただいたすず音 wabiの4種類があるのですが、今年はもう花めくすず音と幸せの黄色いすず音は生産しないらしく、wabiも含めた4種類のすず音がいただけるのはもうこの酒とさか菜だけみたい。なんというとんでもないお店なんだここは……。

上品なすず音wabiをいただきつつ、お楽しみプレートを堪能。どれも1つ1つが日本酒にぴったりでうまいうまい。一口食べるごとに日本酒が恋しくなってしまい、お酒を抑えるのが大変でした。

こちらは一ノ蔵さんが持ってきてくれた宮城名物のささかまとしそ巻き。ささかまってシンプルな味だけど日本酒によく合うのよね。

続いては一ノ蔵「特別純米生原酒3.11未来へつなぐバトン」。

宮城県にある一ノ蔵は3.11の大震災で蔵も大きなダメージを受け、一時は売上も半分程度まで落ち込むことを覚悟していたものの、「お酒を買って応援しよう」という一ノ蔵ファンや販売店のおかげで想定以上の注文を受け、1年で売上も大幅に回復したのだとか。

そして2011年3月11日から1年を迎えたタイミングで今度は一ノ蔵から恩を返すべく作られたのがこの「未来へのバトン」。この酒は売上全額を「ハタチ基金」という基金団体に寄付し、被災児童を支援していくとのことで、このお酒は最初のバトンが発売された頃に生まれた子供がお酒を飲めるようになる二十歳になるまで20年間続けていくそうです。

そんないい話を伺いつつやってきた宮城産牡蠣の牡蠣酢。いやあおもう写真見るだけでぷりぷり牡蠣のおいしさが口の中によみがえります。牡蠣ってそのままでもおいしいんだけど、ちょっと一手間かけるとさらにおいしくなるのよねえ。

日本酒を飲むのに大事な相棒の和らぎ水は、一ノ蔵の仕込み水をいただきます。これは贅沢だわー。

そしてやってきた天然ぶり塩焼き。これがうまいのなんのって、普段食べているぶりは箸で切ったりかみしめると脂がドバーンと出てくるのに対し、この天然ぶりはそういう油はでないものの身はふっくらとしていてかみしめると味がとっても深く上品。ぶりって油が多い魚だと思ってたけどあれは養殖だから油が乗ってるんだなと改めて感じました。

ぶりにあうのはこれでしょ! ということで持ってきてもらった次の酒が特別純米素濾過生原酒の一ノ蔵。お米造りに使う酒米というと山田錦とか五百万石とか日本酒用のお米が使われるのが一般的ですが、このお酒は食用のササニシキを使っている珍しいタイプ。しかも最近日本のお米はコシヒカリが主流になっており、ササニシキ自体がかなり珍しい存在になっているようです(正直さんぽ調べ)。

もう一つ珍しいのが「素濾過」という名前。無濾過生原酒というのは聞いたことがあるけど素濾過って初めて聞いたな……、と思ってその理由を聞いてみたら、「無濾過」というのは濾過していないわけではなく、一般的に行なわれる炭による濾過を行なわずフィルターを使って濾過するものを指すのだとか。ううむ、果汁入ってるのにパーセンテージ低いから無果汁っていうようなもんか……。

もちろん本当に濾過しない無濾過のお酒を造っているところもあるけれど、濾過をしないと残った酵母が発酵して瓶が破裂したり、酒の味が悪くなることもあるらしい。一ノ蔵では濾過していないように思われてしまいがちな「無濾過」という言葉ではなく、炭を使わない濾過を行なう「素濾過」という言葉をつかうようにしているんだそうです。

ササニシキのお酒って初めて飲んだ気がするけれど、素濾過生原酒はどっしりしたおいしさ。なんとなく日本酒は日本酒用のお米でしか作れないという固定観念が一変させられたお酒でした。

続いて出てきたのが一ノ蔵 特別純米樽酒。こちらは秋田杉の樽にしばらく詰めておき、樽の香りや味がついたものを瓶に詰め直したお酒で、ほんのり樽の香りと味がついていてこれもおいしい。「樽酒は好みが分かれる」と言われてたけど個人的には樽酒大好きです。

お祝い事などでよく出される樽酒についてもいろいろお話を聞きました。お祝いごとで使われる樽酒のサイズは4斗樽が一般的ですが、最近では4斗まるまる日本酒というのは少なく、ほとんどは4斗樽に上げ底して2斗ぶんだけお酒を入れてるんだとか。1斗が10升ってことを考えると4斗は1升瓶が40本分ということで、そりゃ確かになかなか飲みきれないよねえ。

食べ物もどんどん出てきます。お次は三陸の芽かぶを使ったたまご焼き。

仕上げにしらす入りのあんかけをかけていただきます。たまご焼き自体もふわふわでおいしいのですが、芽かぶのコリコリがいいアクセントになっていてこれがうまいうまい。芽かぶの卵焼きって初めて食べたけどこれはなかなかよいコンビですね。

お酒の締めくくりは一ノ蔵の特別純米酒。すず音のイメージも合って一ノ蔵はすっきり飲みやすいイメージがあったのですが、この辛口はどっしりしていてご飯にもよくあうしっかりした味わいでした。

食べ物の最後を締めくくるのはヒレカツ。

あっさりしつつも肉汁のたっぷり詰まったヒレカツはもちろん、付け合わせのトマトがまたおいしい。肉にも魚にも日本酒はよく合いますなー。

最後は一ノ蔵の酒粕で作った甘酒でノンアルコールで締めくくります。

甘酒のお供に桜まんじゅう。室内でちょっとしたお花見気分を堪能しました。

イベントの最後は大じゃんけん大会。1/4くらいの確率で一ノ蔵のおちょこもらえるとのことで、くじ運悪い自分は半ばあきらめてたのですが今回は意外にもみごと大当たり! 酒とさか菜の蔵元を囲むイベント初参加というビギナーズラック効果でしょうか。これは嬉しい!

ちなみに「???」となっていたのは、純米大吟醸「蔵の華」の中取り酒で、瓶にラベルすら貼られていない完全非売品の隠し酒とのこと。社員ですらなかなか飲むことができないという大変に貴重なお酒をこの場で提供していただきました。

会費は7,500円と決して安いとは言えないお値段ですが、おいしいお酒やご飯はもちろんのこと、こうやって蔵元の人からいろいろお話を聞けたり、普段は飲むことのできないようなお酒をいただけるというのはめったにない機会で、とっても楽しくおいしい時間でした。

酒とさか菜ではこうした蔵元を囲む会を定期的に開催していて、5月には五橋の社長を囲む会も開催予定。情報はWebサイトやFacebookに掲載されているので興味ある人はチェックしてみてくださいませ。

渋谷 日本酒専門店 酒とさか菜
http://www.saketosakana.net/

酒とさか菜Facebook
https://www.facebook.com/saketosakana


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