※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります
マンガが大好きだけど悩みは部屋に置く場所がなくなっていくところが課題だった私。そのためできるだけ電子書籍でコミック買うようにはしているのですが、電子書籍はなぜか新刊の発売が大変遅いので、続きが気になる作品は電子書籍だと怖くて買えません。山賊ダイアリーも3巻が3月に出ているのに、いまだ電子書籍にならないな・・・・・・。
そうこうしながらも本棚がどんどんいっぱいになってしまう問題に対策するため、ついに自炊代行をお願いすることに。周囲でも大変評判のいいBOOKSCANを使ってみました。
BOOKSCAN(ブックスキャン) 本・蔵書電子書籍化サービス – 大和印刷
http://www.bookscan.co.jp/
実際に使ってみて非常にいいサービスだったのですが、サイトに説明がない部分が多く、試行錯誤でいろいろ試しながらなんとか一通りの仕組みをマスターしたので、ここまでの気づきをひとまとめにしてみます。BOOKSCANを使いたいけど仕組みがよくわからない、という人の参考になればこれ幸い。
そもそもとしてBOOKSCANはどういうサービスかというと、リアルの本を送るとPDFデータにして送ってくれるという自炊代行サービス。本は自宅の本でもいいし、Amazonから購入して直接送ったりもできます。ただし、スキャンした書籍はすべて先方で破棄されるので、物理的な本を擬似的にデジタル変換してくれるサービス、っていうのが近いかな。
以下、いろいろと説明が長くなるので段落ごと内容を分けてみました。基本的には入会からPDFを受け取るまでの流れで書いているので、時間軸で読んでいただいた方がわかりやすいかと思います。
■無料と有料何が違うの?
BookScanには無料会員と、月額9980円のプレミアム会員の2つがありますが、一番の違いは納期。無料会員だと納期が2カ月くらい先になりますが、プレミアム会員になると1週間以内で対応してくれます。
また、各種オプションも有料会員だと自動でついてくるのも大きい。無料会員の場合、スキャンは1冊100円(ただし350ページ以内)ですが、読み取ったデータをテキストとして埋め込んでくれるOCRは1冊100円、ファイル名を「0101-3929293838382.pdf」みたいな数字ではなく作品と著者名にしてくれるファイル名変更が1冊50円。これらはプレミアム会員だと無料になります。
プレミアム会員は月額9980円で、毎月50冊までのスキャンが料金に含まれるので、1冊あたり約200円で50冊までスキャンできる。無料会員でもOCR埋め込みとファイル名変更をつけると250円になること考えると、冊数が多い場合はプレミアム会員が断然オトクです。1冊ずつファイルリネームとかすごい大変だし……。
その他プレミアム会員だとスキャンしたファイルを無制限で保存してくれたり、発送用の段ボールを無料で送ってくれたりとメリット満載。よっぽど冊数が少ないとか、OCRもファイル名変更もいらないからできるだけ安くしたいというのでもない限り、基本的にはプレミアム会員がオススメ。本エントリーもプレミアム会員前提で話を進めていきます。
BOOKSCAN(ブックスキャン) 蔵書電子書籍化サービス – 大和印刷 – プレミアム会員
https://system.bookscan.co.jp/premium_paypal_on.php
■どうやって本を送るの?
プレミアム会員登録をしたら、以下のURLから段ボールを送ってもらいましょう。BOOKSCANへの発送目的に限り、プレミアム会員は毎月5箱まで無料で送ってもらえます。
BOOKSCAN(ブックスキャン) 蔵書電子書籍化サービス – 大和印刷 – 専用ダンボール依頼
https://system.bookscan.co.jp/boxorder.php
なお、送るときには以下のことに気をつけましょう。
複数の箱を送るときは番号を書いておくこと
発送主が同じでも、BOOKSCANについたときにはバラバラになっていて誰のかわからず、別の段ボールとして計算されることがあります。というか一度体験しました。そうすると料金計算とかも2回になってしまいややこしいので、3箱送るときは「3箱送付 1/3」などと、複数箱同時に送っていることを明記しておくとよいそうです。
送るのは一度に50冊までにしておく
プレミアム会員だからいいやと思って大量に送ってしまうと、50冊を超えた分については保管料が発生してしまいます。自分の場合、以下の対の中から選択することになりました。
- 追加で1冊350円を払うと即スキャン
- 翌月のプレミアム会員扱いでスキャンする場合は作業変更手数料として1冊100円
- 無料プラン扱いでスキャンする場合は2ヶ月待ちの納期に加えて手数料1,050円と1冊30円
どれにしても高くなってしまうので、毎月50冊ずつ送るようにしたほうがコストパフォーマンス的によいかなと。
著作権者がスキャン断っている場合はスキャンできない
私の場合「バオー来訪者」などの荒木飛呂彦作品がスキャンできないとのことで戻ってきました。そういう本があった場合は、返ってきた本と同数分の本をスキャンできる無料チケットがついてきます。ただ、期間がかなり短いので戻ってきたらさくっと別の本を登録する準備しておきましょう。
本は戻ってこない
前述しましたが、スキャンした本は裁断され手元には戻りません。まあ、スキャンのためにバラバラになった本が戻ってきても困るし、そもそもスペース確保のためのスキャンなので処分してもらえるほうがありがたいですが。
スキャンがうまくいかない時もある
端のほうまで絵や文字がある書籍の場合、裁断の関係でスキャンがうまくいかないこともあります。私の場合いくつかのマンガでそういうことがおきてました。文庫本サイズのコミックとかだと余白が少なめなので起きやすいかも。このあたりはもうどうしようもないのである程度割切っておきましょう。「絶対そんなのやだ!」という人はもう自らスキャン作業やるしかないかと。
送ったあとはどうすればいい?
BOOKSCANに本が届くとその旨がサポートメッセージとして送られてきて、登録メールアドレスにもその旨が通知されます。冊数オーバーなどが発生していない限りはそこから1週間以内でスキャンされ、スキャンが完了するとメールが届くので、基本的には送ったら後は何にもしなくてOK。重ね重ね冊数オーバーなどがなければ、ですが。
?スキャンが終わったらどうなる?
マイページの本棚にスキャンした書籍が一覧で並びます。

(清水玲子「秘密」1巻〜12巻表紙、原作・大場つぐみ、作画・小畑健「バクマン。」2巻、12巻、13巻、14巻、15巻、16巻表紙)
スキャンした書籍は依頼日ごとに詳細を確認できます。

あとは1つ1つダウンロードするもよし、プレミアム会員ならまとめてダウンロードするもよし。これで本棚もすっきり!

ただ、ここで終わらないのがBOOKSCANのむずかしいところ。なぜならBOOKSCANにはこのあと「チューニング」というオプションがあるからです。上の画面で言うとPDFアイコンの右にある青いアイコンですね。
チューニングとは何かというと、スキャンしたPDFを読む端末にファイルを最適化する作業ですが、ひらたく言えばファイル容量を小さくするための手段です。容量なんて気にしないなんて思うなかれ、たとえば私がスキャンした「エリア88」文庫本は、1冊で100MB近いデータ容量になりました。エリア88は文庫本で11巻まであるんで、1シリーズであっというまに1.1GB。これ、パソコンに保存しておくならちっとも気にならないですが、スマホやタブレットで持ち歩くにはちと大きすぎる容量です。
というわけで登場するのがチューニング。仕組みは非常に簡単で、自分が使いたい端末を指定するだけで最適なチューニングを行なってくれます。

ただチューニングもいいことばかりではありません。1つ大きなデメリットとして、容量を減らすため余白を削除することで、コミックなどは欄ぎりぎりの文字が削られることもあります。
はじめにこれが元データ。この時点で右端の「おれは目的の」の部分が削られています。

(新谷かおる「エリア88」文庫版1巻・87ページ)
つづいてiPadチューニング。「おれは目的の」の部分も削除されているので元の文言がさっぱりわかりません。

(同上)
もう1つは端末をたくさん持っている人の課題。iPadでしか読まない! という人はまとめてチューニングすればいいのですが、「iPadでも読みたいけどminiでも読みたい」みたいな人にとって、たくさんのファイルを管理するのは大変。できれば元ファイルにチューニングしたファイル1つくらいですませておきたいところです。
そこでいろいろと比べてみたのが以下。元データ、iPad向けの「iPadチューニングβ」、Nexus 7向けの「Androidタブレットチューニング (高解像度版)1.0β」、iPhone 4S向けの「iPhone/iPod touchチューニング 1.0β」の4種類をiPad 2で表示して比較してみました。
まずはファイルサイズの比較から。ともに同じエリア88文庫本1巻の容量を比較しています。
- 元データ:105.4MB
- iPad:57.2MB
- Androidタブレット(高解像度):60.1 MB
- iPhone:31.8MB
元データに比べてiPadは半分近く容量を減らせています。Androidは高解像度とはいえiPadを上回ったのは意外ですがまあ解像度がキモってことでしょうね。iPhoneに関しては1/3まで容量を圧縮できました。
ではこれがどれだけ読みやすさに影響を与えているか、が次のテーマ。以下も4種類で比較しています。
まずはオリジナルのデータ。細かい文字のルビまでしっかり読めます。

(新谷かおる「エリア88」文庫版1巻・11ページ)
次がiPadチューニング。カタカナ若干読みにくいですがさほど支障なし。

(同上)
Android高解像度もiPadと容量あまりかわらないので見栄えも似ています。

(同上)
そしてこれがiPhoneチューニング。容量が軽いのはいいのですが、ひらがなすらもつぶれてしまいます。

(同上)
さらに色味にもかなりの変化が。以下は左からiPad、Android、iPhoneチューニングですが、圧縮しすぎて色がかなり変わってしまいます。実際に読むときもiPhoneくらいまでチューニングすると文字がつぶれて読みにくい。



(新谷かおる「エリア88」文庫版1巻表紙)
オリジナルデータよりも容量を圧縮できるチューニングは大変魅力的なのですが、作品によっては文字がカットされてしまうというのはなかなかつらい悩み。個人的にはオリジナルデータもそもそも一部が切れているので、あまり深く考えずに保存用の元データ、移動用のiPadくらいの区分でファイル管理しようかなと思っていますが。
最後にチューニングのコツ。チューニングは複数ファイルをまとめて行なうこともできますが、この場合3日以上平気でかかります。手間を惜しまないのであればファイルを1つ1つ手動でやれば、空いている日なら数分、長くても10分程度でチューニングしてくれるので、場合によって使い分けましょう。実はすでにまとめてチューニングしている書籍も個別チューニングで割り込みできたりするので、早めに読みたい作品だけ手動でチューニングしておき、あとはまとめてチューニングっていうのがオススメでしょうか。
以上、かなりのボリュームとなりましたがBOOKSCANを使って多数のコミックを電子化した感想をまとめてみました。いろいろ書いてきましたがシンプルにまとめると
- 月額9980円のプレミアム会員でつき50冊ずつ送る
- チューニングは軽くなるメリットとと余白が切れるデメリットを相殺して自分で判断
といったところでしょうか。このエントリーでみなさまの読書生活が快適になりますように。また、不足している情報などあったらどしどしご指摘くださいませ!