格安SIMサービス乱立の中で機能拡充し続けるIIJmioがやっぱりイチオシ

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

【追記】IIJmioを使ったビックカメラのパッケージについても書きました

公衆無線LAN「Wi2」が無料でついてくるビックカメラのIIJmio格安SIMパッケージがオトクすぎる − カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2013/06/12/10635

以前電車の中でさらっと書いたらYahoo!砲食らった格安SIMネタ。

月額945円のIIJmio格安SIMが200kbpsに増速で大変にいい感じ − カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2013/04/09/8875

かなり勢いで書いたネタだったので、余裕ある時にまた書こうかなと思ってたタイミングで、格安SIMに関するエントリーや記事が次々に掲載。

OCNとIIJmioの格安SIMサービスどっちがおトクか比較してみた!|携帯総合研究所
http://xenonews.blog50.fc2.com/blog-entry-5194.html

【清水理史の「イニシャルB」】 品質は? サービス内容は? 月額1000円以下で維持可能なMVNO通信サービスを比較(前編) – INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20130604_602105.html

これだけ情報出そろえばもういいかーと思ってたのですが、「そんなこと言わずにまずは書け」という意見もいただいたので、独断を交えつつ格安SIMに関してつれづれエントリーしてみます。

格安SIMとは

そもそも格安SIMというのは何かと言えば、ざっくり言うとNTTドコモの回線を利用して他の事業者が提供するSIMサービス。対応する機種にSIMを装着すれば、従来よりも非常に低価格の月額料金でスマホやタブレットを維持できます。厳密にはNTTドコモ限定ではないものの、現状の格安SIMサービスはすべてNTTドコモ回線を使っているのでこういう区切りにしておきます。

こうしたキャリア回線を利用してサービスを提供する事業者をMVNOと呼ぶのですが、MVNOによるモバイルサービスは、月数千円の料金で高速なサービスを利用できるタイプと、月額1000円程度で低速なサービスを利用できるサービスの2つに大きく分類できます。今回のテーマは後者のサービスで、通信速度が100〜200kbps程度とかなり低速な反面、月額料金は1000円程度、というのがが主流ですかね。

通信速度が遅いといってもTwitterやFacebook、画像1枚をアップロードする程度なら十分。ブラウザも読み込み速度は遅いですが使えないことはないです。また、このあたりは後述しますがサービスによって通信速度が異なるので、低速ながらもそこそこのスピードが出せるサービスを使えばブラウザもさほど気にならないかも。

逆に低価格系のサービスでほぼ実用的でないのが動画や音楽など一気に大容量のデータを必要とするサービス。また、アプリのダウンロードなども大容量アプリの場合、できなくはないもののかなり時間がかかってしまいます。まあこうした大容量系は無線LANを使い、外出先や移動時などのメール、ソーシャルチェックに格安SIMを使う、というのが一般的な使い方でしょうか。

格安SIMが使える端末

ただし、使える端末は制限がいくつかあります。NTTドコモの端末であれば回線がNTTドコモなので特にロック解除の必要なく仕様できますが、そのかわりテザリングだけはできません。NTTドコモ端末ではテザリングにspモード接続を必須とする仕様になっているため、他の事業者はまったく手出しできないのですよね。テザリングロックしておいて何がSIMフリーだという気がしてならないこの仕様、もうちょっとオープンにしてもらいたいところです。

NTTドコモ以外の端末では、auは周波数帯が違うので完全にアウト、ソフトバンクモバイルはSIMロック解除できる端末であれば使えますが、現在のところSIMロック解除に対応しているのはかなり古めの3機種だけなので、これも事実上選択が難しいです。

SIMロック解除のお手続き | お客さまサポート | ソフトバンクモバイル
http://www.softbank.jp/mobile/support/usim/unlock_procedure/

もともとSIMロックなど設定されていない海外端末であれば格安SIMは使えるのですが、今度は電波法の問題が。制定自体が非常に古く現状にまったく見合ってないという状況ではあるものの、現状、海外で売られている端末のほとんどは日本での電波法に関する認証を取得していないため、利用すると電波法違反になってしまうのですね。以下はちょっと古めの記事ですが電波法に関するコラムです。

この技適マークがない端末については、国内で利用すると、電波法に触れることになり、1年以下の懲役、または100万円以下の罰金の対象となる。

海外版ケータイは日本で利用できるのか? – ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/mobile_catchup/20100128_345410.html

ほぼ唯一と言える例外がiPhoneで、最近のiPhoneは海外で販売している端末でも日本の認証を取っているので問題なく日本でも使えます。以下の画像は私の海外製iPhone 4Sですが、「Japan」とあるように日本の技適を取っているので問題なし。おかげにSIMフリーなのでNTTドコモの回線も使えているというわけです。

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「Japan」の左下にあるのが技適マーク

また、これらは携帯電話キャリアが販売する端末ですが、メーカーが販売する端末でSIM対応している製品でも格安SIMは使えます。具体例を挙げるとNexus 7のSIM対応モデルや、ASUSの7インチタブレット「FonePad」あたりですね。

「Nexus 7」、3G対応モデルが登場 – ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20130207_586856.html

ASUSがSIMフリーの7インチタブ、Windows/Android一体型も – ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20130419_596659.html

ここまでまとめると格安SIMを使える端末は

  • NTTドコモのスマートフォンまたはタブレット(ただしテザリング不可)
  • ソフトバンクの一部SIMロックフリー対応機種(SoftBank 008Z、SoftBank 009Z、STREAM SoftBank 201HW)
  • 海外製iPhone
  • SIM対応のメーカー製スマートフォンまたはタブレット(SIM対応Nexus 7やFonePadなど)

あたり。さらにグレーというかまあ技術的には使えてしまいますよねというレベルを含めると

  • 海外製スマートフォンまたはタブレット(電波法違反)
  • rootを取った国内スマートフォンまたはタブレット(メーカー保証対象外)

というところでしょうか。現実問題として格安SIMが嬉しい人はNTTドコモ端末保持者か、海外のiOS端末所有者、国内販売しているSIMフリー端末を手に入れる、といった人たちで、主にはNTTドコモの端末が余っている人になるのかな。

【追記】ちょっと混ぜてしまってわかりにくくなってしまったのですが、root取るのについてはメーカー保証対象外なだけで違法ではありません。失敗すると二度と動かない、いわゆる文鎮化する危険性があり、その場合も修理不能になったりしますが、root取ることそのものはGoogleの中の人も認めてるようですのであくまで自己責任の範囲内ということで。

AndroidセキュリティチームのNick Kralevichによれば、Googleはroot化を認めている。root化はユーザーの権利の一つであり、一方でユーザーの責任でそれに伴う不利益を受けることは仕方ないという見解を示している。

Android – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Android

独断を交えた格安SIM比較

そしていよいよ本題の格安SIM比較。このあたりは先ほどリンクしたINTERNET Watchで非常に詳しい表が載っているのでそちらを合わせてご参照ください。

【清水理史の「イニシャルB」】 品質は? サービス内容は? 月額1000円以下で維持可能なMVNO通信サービスを比較(前編) – INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20130604_602105.html

比べるポイントはいくつかあるのですがまずは料金。ひたすらに月額料金を抑えたいのであれば、速度も遅い代わりに月額料金が500円以下というDTIのプランが一番おすすめです。

ServersMan SIM 3G 100:【dream.jp】
http://dream.jp/mb/sim/

ただし、ここからは実体験を交えた主観的なレビューになりますが、実際に格安SIMを使っている身からすると100kbps台のスピード上限ははっきりいって遅い。これは上記レビューにもありますが、100〜128kbps台の通信速度と200kbpsの通信速度は体感でも大きな差があります。

実際の使用感としては、やはり100kbpsが上限のサービスを常用するのは結構厳しいが、200kbpsのサービスは、多少のガマンは必要だが、Webやメールであれば常用は可能という印象だ。

【清水理史の「イニシャルB」】 品質は? サービス内容は? 月額1000円以下で維持可能なMVNO通信サービスを比較(前編) – INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20130604_602105.html

値段よりも実用性を取るならば、料金は倍になっても下り最大200kbpsくらい出るサービスのほうが便利。この200kbpsというのは、本当はもっと高速な回線に200kbpsという上限を設定しているだけなので、本当に200kbps近い数字が実際に出るのもポイントで、「下り100Mbpsっていっても100Mbpsでないじゃん」というような理論値とは異なる点にご注意ください。

この視点から行くと、同様に100kbpsの楽天、若干早い150kbpsの日本通信も対象外。上記記事にはないもののはてなブックマークで指摘を受けていたSo-netの「NURO LTE ライトプラン」も、スピードが150kbpsということで残念ながら私の選択肢からは外れてしまいました。

NURO LTE ライトプラン | 高速モバイル | インターネット接続 | So-net
http://www.so-net.ne.jp/access/mobile/nuro_lte/

残るプランはIIJmioとOCN、BB.exciteの3つですが、まずはサービス形態が近いIIJmioとBB.exciteを比較。どちらも通信速度は200kbpsで、525円払うごとに100MBまで高速通信が利用できる仕組みも一緒なのですが、BB.exciteは月額料金が787円と若干安い分、通信速度は有料で追加しない限り常に200kbps、IIJmioは6月から月500MBまで無料で含む点が大きな違い。

わずかな料金差ではありますが、IIJmioは3GまたはLTEのスピードを料金内で月500MBまで使えるのは大きな魅力です。100MBが525円ということを考えると、IIJmioとBB.exciteの料金差以上にIIJmioのコストパフォーマンスが高いな、というのが私の判断です。

残るOCNの「エントリー d LTE 980」ですが、こちらは毎日30MBまでは高速、30MBを超えると200kbpsに通信速度を計算するというプラン。1ヶ月を30日として単純計算すると900MBで、IIJmioの500MBよりも多く高速通信が利用可能です。

ただしOCNの弱点は追加料金を支払っても高速通信が利用できない、高速通信を使わないで取っておくことができないというのが課題。OCNの30MBは毎日深夜0時から使えるようになるのですが、「高速通信は午前中使わずにおいて夜に使いたいなー」と思っていてもそれをストップすることができないため、午後の大事な時間帯に高速通信が利用できない! ということにもなりかねません。また、追加料金で通信速度を高速化することもできないため、いざという時の通信手段としても若干不安が残ります。

一方のIIJmioはそのあたりもほぼカバー。まず、毎月追加される500MBも含め、IIJmioの高速通信はオンオフの切替に対応。高速通信が必要ないときはオフ、仕事などでテザリングしたり高速通信したいときはオン、という柔軟な使い方が可能です。高速通信のオンオフ切替は「みおぽん」と呼ばれる専用アプリで簡単にスイッチできるので、ユーザーは必ず入れておきたい重要アプリです。

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IIJmioクーポンスイッチ – Google Play の Android アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.ad.iij.couponswitch

iTunes App Storeで見つかる iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad 対応のIIJmioクーポンスイッチ
https://itunes.apple.com/jp/app/iijmio-coupon-switch/id629809928

仮に500MBを使い切っても、525円で100MBごと容量を追加購入可能。100MBあれば1日の通信くらいは十分にまかなえるので、いざという時の値段としては十分に適正な値段でしょう。月に2回購入しても2000円行かないことと、最初から500MBあることを考えれば、かなり柔軟な運用が可能です。

OCNの料金と毎日30MBまで使えるプランは非常に面白いのですが、実際問題予期してないところで通信が頻繁に行なわれるとまともに30MBを消化できないので宝の持ち腐れにもなりかねない。自分みたいにGmailの同期やらクラウドサービスの同期やらしまくっている人は、30MBだとおそらく昼まで持たないのですよね……。

逆に言えばOCNが追加料金で高速化できたり、その高速化をオンオフできる仕組みがあったら最強だなと思うのですが、現状は通信速度も低速SIMの中では高速な200kbpsで、高速通信の利用も自由に追加したりオンオフできるIIJmioが一番使いやすさに秀でているな、というのが現状の答えであります。

IIJmio:高速モバイル/D概要
https://www.iijmio.jp/guide/outline/hdd/

個人的には月額1,974円という1つ上のプラン「ライトスタートプラン」も気になってるんですよね。こちらは最初から1GB容量が提供されるプランだったのですが、6月からその容量が2GBへと倍増しており、2GB容量を2000円以下で運用する方がコストパフォーマンスいいかも、とちょっとプラン変更を検討してたりするところです。

以下はIIJmio お友達紹介キャンペーンの情報。こちらから申し込むと料金が変わらずデータ通信料だけが2カ月間増量になるのでよろしければ。

お友達紹介キャンペーン | IIJmio
https://www.iijmio.jp/campaign/mgm/member/

申し込みURLはこちら。
https://www.iijmio.jp/campaign/mgm/invite/?id=503809828443500&sns=0


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