カイ士伝

This is your moment of glory.

携帯電話キャリアの中でもはや当然のごとく行なわれていたデータ通信のパケット制限に対し、3Mbpsという速度制限はあるものの容量は使い放題という太っ腹なサービスを提供してきた「ぷららモバイルLTE」の定額無制限プラン。

ぷららモバイルLTE|ぷらら
http://www.plala.or.jp/lte/

自分でもサービスがリリースされるなりすかさず契約、今も便利に愛用しつつ身の回りでも続々とぷららモバイルLTEに加入するユーザーが増えています。

こういうサービスを待ってた。ぷららの3Mbps使い放題LTE
http://bloggingfrom.tv/wp/2014/09/02/13292

一方、便利は便利だけどなぜ3Mbpsで無制限通信できるのかということがずっと気になっていたところ、縁あって担当者をご紹介いただき、今まで気になっていたポイントを徹底的に聞いてきました。

お話をおうかがいしたNTTぷららの下鳥さん(左)と原田さん(右)

お話をおうかがいしたNTTぷららの下鳥さん(左)と原田さん(右)

以下、各質問の項目ごと見出しをまとめました。それぞれnameタグ設定していますのでクリックすると該当のところへジャンプします。

なお、以前IIJmioにお話をお伺いした時と同様、本記事は完全なる個人の趣味であって報酬などは発生していないこと、「インタビューは必ず相手に確認してもらうべし」という個人的主義に基づき、事前に内容は確認してもらっていますが、それは事実誤認や誤解などを防ぐための事前確認であり、何らかの依頼で思ってもいないことをブログに書くことはないということも明記させていただきます。

Q. なぜ無制限ができるの? 他のMVNOと何が違うの?

A. 他社と仕組みは変わらない

MVNOというのはNTTドコモから帯域をまとめて購入し、それをユーザーに割り当てることでサービスを提供しています。先日NTTドコモの値下げがあったので今は10Mbpsで1,234,911円、10Mbpsを超える通信は1Mbpsごと123,491円、といったように、金額規模こそ違えどまるで一般ユーザーのような感覚で課金されてるのですね(ちなみに設備によって料金は変わるのであくまでこれは一例です)。

MVNO様向け卸携帯電話サービス概要のご説明資料(PDF)
http://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/disclosure/mvno/business/gaiyou.pdf

その仕組みからすると、ユーザーが増えれば増えるほど1人あたりの使える帯域は減ってしまうのでとても3Mbpsなんて数字は出せないはず。きっとこれはユーザーの制御をうまくコントロールしているか、それとも他社のMVNOとは仕組みからしてまったく別なのかと思っていたのですが、仕組みとしては他社のMVNOとまったく変わらず、真似しようと思えば理論上は同じサービスができるとのこと。

Q. ユーザーが増えると1人当たりの速度は遅くなる?

A. 逆。むしろユーザーが増えると速度は安定する

技術的に特別なポイントがないのなら、サービス開始当初から心配されていた通り、ユーザーが増えれば増えるほど速度遅くなるんじゃ・・・・・・、と思ってしまいますが、むしろこれは逆で、ユーザーが増えれば増えるほど1人あたりの通信速度は安定しやすくなるとのこと。

これはどういうことかというと、要はユーザーが増えることで裾野が広がり、ヘビーユーザーだけじゃなくライトユーザーもサービスを使い始めることで、全体として1人あたりの平均データ量が減り、通信速度を割り当てやすくなるのだとか。

実際、ぷららの定額無制限プランは初回600名限定で提供されていましたが、その600人限定の頃のデータ量はほぼほぼ上限に張り付くほどのヘビーユーザーばかり。それが最近は制限を解除したことでユーザーが増え、サービスの知名度も広まることで初期に比べるとライトなユーザーの比率も上がり、結果として1人あたりの通信速度は確保しやすくなっているそうです。

とはいえ現状このサービスに加入しようという人はまだまだ情報感度の高い人たちばかりだと思うので、最終的に想定しているほどの帯域は確保できていないでしょうし、朝昼のピークタイムはどうしても速度が低下することもある。このあたりはユーザー数がどんどん拡大することでぷららもNTTドコモからたくさん帯域を買うことができ、その結果1人あたりの帯域を確保しやすくなるとのことなので、ユーザーが増えて困るというより増えれば増えるほど楽になる。既存ユーザーの人はむしろ周りの人をどんどん勧誘した方が幸せになりそうです。

ちなみに、ぷららの定額無制限プランは最大3Mbpsを無制限に使えるというサービスであって、常に3Mbpsが使える帯域保証をしているわけではありません。これがさすがにいつ使っても数十kbpsしか出ないというのでは辛いところですが、朝昼晩の通信ピーク時に3Mbps出ない、というのはもう仕方のないことだし、そもそもADSLや光だってそれは同じこと。個人的には常時1Mbps、ピークでも数百kbpsくらい出れば十分だし、それ以上を求めるならさらにお値段高いサービスを使うしかないかなとも思います。固定通信の世界ですら帯域保証ってお高いんですぜ・・・・・・。

Q. 他社と比べてぷららの優位性は?

A. 帯域制御とP2P対策。あとひかりTV

仕組みとしても他社と変わらないから他社も同じことができる、さすればぷららの優位性は? と気になるところですが、1番のポイントはP2Pの通信を帯域制御していること。P2Pのファイル交換は一般ユーザーと比べて何十倍もの通信を行なうそうで、さすがにモバイル回線でP2Pを使われては・・・・・・。ということで対策しているそうです。なお、P2Pの仕組みすべてを帯域制御するわけではなく、具体的に言うとマイクロソフトのSkypeとかは普通に通信できています。

長年固定回線のプロバイダーとして培ってきた帯域制御のノウハウも活きており、1人あたりの回線速度を適切に制御することもできているのだそう。もっともサービス開始当初は機械的に制御していたこともあって、3Mbpsどころか4Mbpsも余裕で出てたりはしましたがw。

そしてこれが最大の差別化だと思いますが、ぷららモバイルLTEのユーザーは動画配信サービス「ひかりTV」エントリープランも通常は月額350円のところ無料で利用できます。

ひかりTV エントリープラン|オプションサービス|ぷらら
http://www.plala.or.jp/option/hikari_tv_m/

無料と言ってもアニメやビデオが3,000本近く視聴でき、人気ドラマ「アオイホノオ」全話や現在放送中の「玉川区役所 OF THE DEAD」といったテレビ東京系のドラマのほか、TVアニメ「Free!」「ストライクウィッチーズ」「ルパン三世 2nd.シリーズ」、さらにはバナナマンのトーク番組など、無料ながらもかなりのラインアップぶり。

テレ東ドラマやアニメなどラインアップは充実

テレ東ドラマやアニメなどラインアップは充実

ただこれ、サービス契約時の資料でもほとんど説明がないほか、利用方法も大変わかりにくい。ひかりTVのWebサイトからユーザー登録してもだめで、正解は「ぷららにログインした状態でひかりTVにアクセス」するという手法。下記URLの右上にある「ログイン」からぷららにログインし、その後表示されるひかりTVの案内からアクセスすることで、エントリープランとして動画を視聴できました。

ひかりTV エントリープラン|オプションサービス|ぷらら
http://www.plala.or.jp/option/hikari_tv_m/

ログインIDもぷららの契約IDではなく、なぜかぷららの契約IDの頭に「w」が付与された独自IDが自動的に設定。どういうことだこれ・・・・・・。

ログインするとぷららの契約IDに「w」がついた謎IDが設定される

ログインするとぷららの契約IDに「w」がついた謎IDが設定される

また、せっかく無料で利用できる動画がたくさんあるのに、ひかりTVの中からどの番組が無料なのか調べるのがわかりにくい。ひかりTVエントリープランだけで視聴できる動画一覧とかあるとアクセスもしやすく、さらに興味ある動画が別にあったら別途課金してしまいそうなのですが、このあたりのUIは今後の改善に期待でしょうか。ともあれぷららモバイルLTEを使っている人は一度ひかりTVも試してみるとよいと思います。

Q. 今後データ利用量を制限する可能性は?

A. できるだけ制限はしたくない。過度なユーザーは個別にお願い

3Mbpsとはいえ無制限で利用できるとなるとヘビーユーザーのデータ量も半端なものではなく、すごい人だと1日で10GBを超える使い方をする人もいるのだとか。とはいえ自分も会社の回線代わりに使ってauの7GBをあっという間に使い切ってしまった苦い思い出があるだけに、ビジネスユースだとこれだけ使ってしまうのもわかる部分はあります。

しかしむやみに制限を作ってしまうとサービスのコンセプトからも外れてしまうし、相当に余裕を持った制限であってもユーザーにとって心理的障壁はどうしても生まれてしまう。そういうことのないよう、基本的にはデータ使用量の制限はしない方向とのこと。これはユーザーにとっても嬉しい宣言ですね。

とはいえあまりにもデータ利用量が大きいユーザーに対しては、個別に使用量を控えてもらえるようお願いをしていくそう。ぷららモバイルLTEではまだ実践していないそうですが、固定回線ではこういうお願いを実際にしているんだとか。ヘビーユーザーがお願いレベルで使用量減らすのかなと思いきや、これが結構効果あるみたい。まあ自分がどれだけのデータ使ってるかは普段気にしていないから、それが可視化されるだけでも影響は大きいのでしょう。

要はバイキングみたいなもので、大食いの人が来ると利益どころか明らかにマイナスになることもあるものの、全体を通して平均化すれば十分に元が取れている、ということ。とはいえ物理的に制限のある胃袋と異なり永遠に使い続けられるデータ通信の場合はまったく同じにはいかないので、あまりにも使いすぎている人は個別にお願いして対応していくというのはバランスのいい落としどころなのかなと。

ちなみに、地味に負荷がかかるのが、スマートフォンのスピードテストアプリ。テスト以外の意味では不要なデータ通信ながらもデータ容量を相当に使うので、本当に必要な時以外は避けて欲しいみたい。自分もちょいちょい速度図ってしまうだけに耳が痛いところではありますが、利用開始当初ならいざ知らずある程度使い慣れてきたらスピードテストの利用を控えめにするのもやさしさかもしれません。

Q.ユーザーの比率は?

A. Androidがほとんど。でもiPhone 6/6 Plus効果でiPhoneも増えたよ(意訳)

実際にはユーザーの端末情報などを把握しているわけではなく、「提供するSIM形状はmicroSIMがほとんどだったけれど、9月以降はnanoSIMの比率が上がっている」というお話。要はぷららモバイルLTEが利用できるNTTドコモのAndroidやSIMロックフリーAndroidはほとんどがmicroSIMを採用していて、nanoSIMを採用しているのはほぼiPhoneという現状の中、9月にnanoSIMが伸びたっていうことなので、それはもう9月に発売されたSIMロックフリーのiPhoneしかないよねっていうことですね。ちなみにNTTドコモも2014年冬モデルからnanoSIMを採用していますが、それらの端末が発売されるのは10月末以降なので。

詳細な比率は非公開とのことですが、さすがにnanoSIMが過半数と言うほどではないとのこと。とはいえnanoSIMがここに来てシェアを増しているというのは、SIMロックフリーiPhoneとMVNOという組み合わせが少しずつながらも浸透していることの証左なのでありましょう。

Q.ぷららのSIMでOCNのアクセスポイントが設定できるという話は?

A.詳細は確認中。何かしらの対応はする

ぷららのSIMを装着したスマートフォンでOCNのアクセスポイントを設定すると、3Mbpsの無制限が解除される上に無制限のなまま使えるというまことしやかな噂が一部界隈で広まっています。

詳細は確認中とのことで、自分でも試したはいないもののこれはやめておいたほうが無難。というのもぷららやOCNはユーザーごと個別のユーザーIDでアクセスポイントを設定するので、だれがそんな使い方しているかは簡単に特定できてしまうのですよね。

ぷららは本件に関して、高額な請求などは行なわれないというリリースを出していますが、正当な使い方でないのは間違いないし、ユーザーが特定される以上何らかの対策も行なわれると思いますので、説明書の通り正しい使い方をするのがよいと思います。

「ぷららモバイルLTE」の請求額に関するインターネット上の書き込みなどについて |2014年のお知らせ一覧|
http://www.plala.or.jp/support/info/2014/1015/

ちなみにOCNの設定云々はこんなエントリーもありますのでご参考まで。

ぷららの定額無制限プランSIMを他のAPNに繋いで利用すると、高額な請求がくるというのは本当かぷららに聞いてみた|携帯総合研究所
http://mobilelaby.com/blog-entry-6620.html

Q.iOS向けに構成プロファイル用意しないの?

A.現状は難しい。マニュアルなどで告知する

Androidの場合、マニュアルに沿ってアクセスポイントを設定すれば簡単に利用できるのですが、iOSで利用する場合は別途構成プロファイルなるものを自分で作成しなければいけません。そのあたりの経緯や設定方法などはこちらのエントリーをご参考ください。

ぷららの無制限LTEを使ってiOS8でテザリングしてみた話 – にゅるり◎
http://d.hatena.ne.jp/akuyan/20141007/p1

IIJmioは構成プロファイルをWebで公開しているのですが、IIJmioは全ユーザーがIDとパスワード共通なのでそれができるんですね。ぷららのようにユーザーごと個別のIDとパスワードで設定する場合、共通のプロファイルを提供するのは難しい。システムを変更するという検討もあるにはあるそうですが、実現したとしても一両日中にどうにかなるものではないので、まずはマニュアルなどで啓蒙していくとのことでした。

ここまでは回線や技術的なお話でしたが、以降はサービス面についてのQ&Aをざざっとご紹介。

Q. 現在のユーザー数は?

A. 非公開。だけど初回の600人から比べると倍以上

Q. 1人何回線でもOK?

A. もちろん問題なし

Q. SIMのサイズ交換はできない?

今のところは一度解約。今後の対応は検討

Q.音声通話サービスは提供しない?

魅力はあるが現状は無料通話や050電話があるので。ニーズが高ければ検討する

Q.申し込みの連絡はぷららではなく自分のメールアドレスで受け取りたい

A.申し訳ないと思っている。今年中には対応できる予定

 

以上、なぜ3Mbps無制限ができるのかも含めて聞きたいことをあらかた聞いてきました。ユーザーが増えれば増えるほど1人あたりの通信量は安定するという話も聞けば納得だし、むしろこれからは積極的に新規ユーザーにお勧めしていきたいところ。

実際にサービス使っていても3Mbpsは驚くほど安定かつ高速に使えますし、何より動画を見ようがアプリをダウンロードしようが容量制限を気にするストレスから解放されるのが最高。今後は音声通話を導入してMNPへの対応も期待しつつ、引き続きぷららモバイルLTEを愛用していきたいと思います。

ぷららモバイルLTE|ぷらら
http://www.plala.or.jp/lte/

記事にコメント(1)

  1. 匿名

    昨日、届いたけど、夜に200kbpsしかでなかった。
    解約申し込んだら、セットで購入したモバイルルーターは売り切りだから、返品できないって。
    ほんとにすごい損した。

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