WISH2009を終えて


お仕事レポートも終わったので、多少運営視点を交えた上でいち参加者としての感想を書いておきます。

まず最初に運営側からすると、当日お手伝いしてくれたスタッフにまずは感謝の言葉を述べたいです。400人もが参加する大規模イベントながら実質運営者は司会の2人という、まさに手作り感満載のイベントであり、ライブ中継やTwitter中継、音響や当日の受付などのサポートがなかったら本当に回りませんでした。そういう意味ではほんとにみんなで作ったイベントだと思います。受付なんかは事実上ノータッチだったのに、400人を見事に仕切って入場させてくれてほんとに感謝感激。改めてお礼申し上げたいと思います。

プレゼンテーターの皆様、お疲れ様でした!
プレゼンテーターの皆様、お疲れ様でした! posted by (C)Shintaro

運営の上での反省点は、ちょっと自分のフォローが足りなかったかなあということ。同じ週に弊社の新サービスリリースが待ちかまえていたこともあり、あまりWISHにリソースを割けなかったというのもあるんだけど、No.1よりNo.2の精神をモットーとする自分としては、もうちょっと深くイベントの運営踏み込んでおけばよかったと思いました。ほんとに細かいところではあれどやっぱり気になってしまう性格なので、次があるならば今回の課題は全部消化しておきたいなあ。

当日は15時に会場入りし、自分の分担は確実に準備おわらせてむしろ時間あまってるくらいだったのが、予想外のところでいろいろ時間を食ってしまい結局は開始ギリギリまで準備に追われることに。おかげであれだけの人数がいても緊張はまったくなかったんだけど、さすがにマイクの音が出なくなり、プレゼン画面も映らないなんて時は時間が止まったかと思いました。もうあんな思いは二度としたくないけど、事前にチェックしていても発生してしまうのだから難しいですね・・・・・・。

反省はこのあたりにしてイベントについての総括をば。メディア各賞は別として、会場や審査員の投票ではサイドフィード、田口さん、ランゲートがぶっちぎりだったのだけど、正直言ってサービスの中身としてはどれも魅力的で、決してサービスの優劣でついた順位ではないなというのが自分の気持ち。サービスの魅力に加えてプレゼンテーションのうまさが光ったことが、今回の結果につながったのではないかと思います。

でもそれは「プレゼンだけでなんとかなる」という話では決して無い。田口さんのエントリーを読めばわかるけれど、田口さんの場合はあの内容を5分につめこむために何度も何度も練習を繰り返しているし、普段から田口さんのプレゼン聞いたことがある人であれば明らかにあの速さは異様であって、確実に何かを考慮してあの速さになっているなというのは予想できた。赤松さんはたまたま会場に台本を忘れていったんだけど、それを見るとどの場面で何を言うかがきっちり設定されていて、すばらしい準備力を感じさせた。ランゲートも同じことで、「あそこが立っているのが」というネタの仕込みも含め、聴衆のウケも考えぬかれたプレゼンだったなと思います。

繰り返しになりますが他のプレゼンがだめとかいうことでなく、この3者に関しては「サービスをより魅力的に伝える煮は何をすればいいのか」ということをプレゼンというアウトプットとしてきちんと努力したことがその評価につながったのかなと思います。まさに「神は細部に宿る」という言葉を体現したなあというのが、受賞結果を見た感想でした。

そんな前置きはさておき今回のプレゼンターを1つずつ感想つけていきますよ。すでに長文ですが長文いきます!

1.ドレスファイル

イベントでもTwitterでも発言したけどカイ士伝賞を作るならこれ。運営側の特権として事前にサービスを確認できていたのですが、その時から格段に注目度が高かった。

これは自分の趣味だけど、単にWebで完結するのではなくて、リアルの世界、とくに物流に絡んでいるサービスってすごい好きなんですな。しかも単にクリーニングして預かるだけなら他にも類似サービスあるんだけど、それをアイテムとしてファイルするというSNS要素まで詰め込んでいるのがすごい。ちょうどシーズン切り替わるタイミングでこれはぜひ使ってみたいと思います。

ただ、トップバッターであるというハンデに加えて、勝手な予想だけどこういうイベントでのプレゼン慣れはしてないのかな? という印象。正直中盤のプレゼンだったら周りの空気みてもうちょいと対応変わってたんじゃないかと思うんだけど、いろんなところで感想見るとドレスファイルに注目している人も多くて、やっぱりみんな見るところはみてるんだなと思った。

2.こくばん.in

プレゼン順かなあ。最後にだしてきたDSiがそうとう面白そうだっただけに、あれをいきなり前にぶつけていたらだいぶ違ったんじゃないかなと思った。あとはデモとして実際にDSiで書いたモノがいまアップされましたよー、みたいな実演あったらジョーカーレーサー並みにキラーデモだったのでは。

こどもにきちんとマナーを理解させようという取り組みもすごいすばらしいことなんだけど、それがプレゼンの前に出過ぎちゃったのかな? という感じ。DSiのアプリが登場するときにはまた改めて話聞きたいなと思います。

3.30min.(サンゼロミニッツ)

個人的にはAndroidアプリがあるだけでもうありがたいんですが、位置情報系もネットとリアルの連動というところで僕の大変興味のある分野であり、30min.はかなり期待のサービス。実際、位置情報ボタン押すだけで簡単に情報が得られてかなり便利なんですよね。何か新しいものを出したわけではない、という点でプレゼン的には不利だったかもしれないけれど、iPhoneもAndroidもささっとアプリを提供できるその機動性は非常に注目の存在かなと思います。自分もB級グルメの端くれとして貢献できるようがんばらねば。

4.Lang-8

すでに数々の賞を受賞していたこともあり、実力も高かった上にプレゼンも面白すぎたという点で納得の評価。全世界に打って出るという点でも潜在能力高いし、知らない外国語ではなくよく知っている母国語というホームにユーザーを引き込むことで、参加意欲を高めやすいと言うところでもよくできたサービスだなあと思った。これが単なる相互の助けあいだけでなく、翻訳することで何かが得られるとか楽しみがあるという展開になると楽しいですね。

今はいった速報によりますと、WISH2009を紹介してくれたTechCrunch経由でVCから連絡がきたとのことで、そういう事実のお役に少しでも立てたのなら本望であります。

5.CEREVO

ネットとガジェットの連動という意味でも注目のデバイス。以前からいろいろ話を聞いているだけに新鮮味こそ薄かったんだけど、発売されたら確実に欲しいと思うし、ユーザーインターフェイスにこだわりまくる岩佐さんの作るハードウェアがどんなものになるのかはほんとに期待。やっぱりこうやってガジェットに打って出る企業は応援していきたいし、むしろCEREVOがうまくいかなかったら日本のネットガジェット産業の未来はないだろくらいに思っているので、今後も地道に応援していきたいと思います。

6.XTEL

音響で最初からうまく音を合わせてあげられなかったところで大変反省ではあるのですが、一方であの傘そうとうおもろいのでもうちょいひっぱったほうがよかったのかなという気も。あと、XTELのお話がやや難しすぎたために5分で理解してもらうのがむずかしかったかもしれない。ああこれもうちのせいですね・・・・・・。傘の見せ方は大変おもしろかったので、XTELの持つ魅力を実際のガジェットでもっと見てみたいと思います。

7.ユーザーインサイト

うごくひとやなかのひとでお世話になりまくっているユーザーローカルの作品。ヒートマップとかはかなり機能的に面白いので、できればデモみたかったなあ。こんなに凝ってるサイトなんだけどここクリックされないんだよ! とか、FlashバリバリサイトだとFlashスルーされるよね、みたいな実例があるとより面白かった気がします。しかしあのヒートマップは確実に使いたいですね。むしろ1500人のテストサービスが始まってからがユーザーインサイトの本番かもしれません。海外も同時展開ってのもさりげにすごい。

8.読んだ4

TwitterマッシュアップとおもいきやAndroidの話でもあるという一粒で二度おいしいプレゼン。感想でもちょっと述べたけど、これは本だけじゃなくていろいろな展開が考えられるサービスで、Twitterがプラットフォームである以上に「読んだ4」の仕組みそのものもプラットフォームになれるんじゃないかと思った。そもそも論をいうとこのサービスはプラットフォームがTwitterでなくてもいいわけで、Twitterを超えるつぶやきサービスが登場すればそっちを使えばいいという、仕組みそのものがよくできてるなと思う次第です。これのゲーム版とか欲しいな個人的に。

9.Joker Racer

2つも賞をかさらっていったJoker Racer。もうほめられまくってるのであえてほめることもないんだけども、この一見すると本気かどうかをはかりかねるサービスを、赤松さんがどうビジネスに結びつけるのかを期待して見守りたいと思っています。某誘導係が目を輝かせながら「ねえねえ、あれ女湯で使ったらすごいよね!」と話しかけてきたのはここだけの話。

10.人生通帳

正直荒削りなサービスが多い中で、逆に完成されすぎているがゆえに内容がもりだくさんであり、プレゼンにすべてを詰め込むのが難しかったかもしれないと思ったサービス。自分自身最近クレジットカードや電子マネーを使いすぎていて、これ勝手に一元管理してくれたらいいのに、とは思っていたところなのでサービス自身にはすごい興味を持った。いくつか感想見ていると「このサービス単体でイベントやって欲しい」なんて声も見られたので、内容的には非常に注目されるものを持っていたと思う。こういうコミュニティの雰囲気に慣れていないのがハンデになってたのかなというのが勝手な印象です。

11.Car Wings

前職でも情報を収集していた製品だけにある程度の概要は知っていたのだけれど、やはり車とネットというのはもっと連動が進んでもいいんじゃないかと思っている。というのは車というのは基本的に家の側に置いてあることが多いので、車自体が通信環境を持たずとも、ワイヤレスでデータ伝送して寝ている間にデータを同期、なんてことが可能だよなあ、なんていう夢が描けるから。

このCar WingsもRSS対応といってしまえばそれまでだけど、単にRSSを登録して読めるだけではなく、運転中にも安心なように音声読み上げしてくれる機能がすごい。それぜひデモして欲しかったなあと思いました。

12.リンクナレッジ

名刺をデータベースに登録してくれるという、名刺がたまりまくりの私には非常に注目のサービス。しかもすごいのはOCRで機械的にやるのではなく、人力で読み取って入力しちゃうと言う「人力SaaS」っぷりw。自分もこの考えはいたく共感していて、天下のGoogleですらすべてを機械で判断することが破綻しかけている現状、人力のほうが優れてるんならそっち使おう、と言う発想は実に合理的だと思います。さらにそこにSNS機能など付加要素もつまっていて、ビジネス利用としてはかなり期待したい。弊社も導入できるといいなー。

13.iPhoneアプリ課金(コニット)

サムライチェスでおなじみのコニットだけに、派手なプレゼンを期待してしまいましたが、どっこい中身はとても着実なビジネスモデル。ただ、iPhoneの課金がややこしいということが前提としてわかりにくかったのかもしれないなと思いました。Android使っていてもやはり課金システムは非常に大事だと痛感しているし、良いものにきちんと対価が払われることで世界はよりよくなっていくと思うので、地味ながらも未来のつまったサービスだと思います。ちなみに「サムライ課金とかにしておけばよかったのに」と話したらノリノリで喜んでいたので、そのうちiPhoneアプリ課金もサムライでプレゼンする日が来るのかもしれません。

14.ACTION*PAD

最後の最後を抽選で引き当てるあたりのクジ運の強さもさることながら、何度もきちんと練習した成果をプレゼンで出してくるのはさすがとしかいいようがない。サイドフィードは多少飛び道具要素があったこともあり、純粋なプレゼンパワーではNo.1なんじゃないかなと思いました。

単なるサービス紹介ではなくメッセージ性も込め、さらには何気なく「僕にしかできない」と言い切るあたりがすばらしい。しかも全編に渡ってエヴァンゲリオン、それもテレビ版の最終話をオマージュしまくったプレゼンテーションがほとんど気がつかれずに終わってしまったというあたりも大変チャーミングだと思いました。

イベントを運営してみて思ったのは「これ自分も参加者側で見てみたかったな」ということ。運営ももちろん楽しいんだけどそれ以上にプレゼンを客観的に楽しんでみたいという気持ちに駆られるほど、すてきな発表ばかりであっというまに時間が過ぎてしまいました。よいイベントだったとお褒めの言葉もちょうだいしておりますが、それはなによりプレゼンターあってこそのイベントだったと心底思う次第。大変だったけど来年もこんなイベントやれるといいな、と思っておりますが、とりあえずはいったん一休みして鋭気を養いたいと思う次第です。


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