あまり期待してなかったニンテンドーダイレクトですが、想像を遥かに超える面白い情報が詰まっていたので勢いエントリー。ちなみに以前に書いたWii Uの感想はこのあたりです。
任天堂新型機「Wii U」への雑感 – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2011/06/18/5757
ニンテンドーダイレクトというのは、任天堂が自ら発信する動画情報番組。ここぞというタイミングで新機種や新発売のゲームについて任天堂社長の岩田さん自ら紹介するという内容になっており、自社自らメディア化する任天堂ならではのコンテンツです。
そして今回は世界的なゲームイベントであるE3に先駆けてWii Uの情報が発表されました。しかし発表後すぐにアーカイブ見られるのとかほんとすばらしいな……。
Nintendo Direct Pre E3 2012
http://www.nintendo.co.jp/nintendo_direct_pre_e3_2012/jp/index.html
詳細は動画を見ていただくとして、個人的にポイントだなと思ったのはオンライン機能の本格強化、それにともなうソーシャル機能の組み込み、そしてスマートフォン対応あたりでしょうか。
オンラインについてはついにハードウェアで本格的に対応を始め、Wiiでは音声のみと微妙だったチャットもビデオチャットに。3DSでも地道にオンライン機能は充実しはじめていたものの、「時空を超えてすべてのリビングをつなげる」まで言い切ったのは今回が初ではなかろうか。まともにネットワーク構築してこなかった後発としてはさすがというか、ゲーム中にもチャットできたり本格的にオンライン機能が組み込まれているし、Wii Uのコントローラはもちろん3DSにも対応するあたりはかなり幅が広そう。
Miiを使ったソーシャル機能も搭載。ゲーム機がソーシャルを搭載する逆ソーシャルゲーム展開ですが、ソーシャルゲームとは名ばかりで知らない人とつながってゲーム攻略に役立てるだけの従来型ソーシャルゲームと違い、Miiベースでつながる「Miiverse」ならちゃんと友達というソーシャルな関係とつながったゲームができそう。一方で出会い系だったりネタバレといった展開も怖いところですが、出会い系をひたすら禁じていた任天堂ならきっとうまいことやってくれるはず。ネタバレも詳細は明らかにされなかったけど対策を明言してたので今後の発表に期待ですかね。
そして個人的に欲しかったけどあきらめていたスマートフォン対応も。冒頭「同じリビングにいるのにみんなスマートフォンとか他のことをしている。それを解決したい」という発言に「そのために全員Wii Uのコントローラ持たないだろ」と、ちょっとコンセプトに無理を感じてたのですが、ついに自社ハードだけでなく他社ハードにも対応したというのは記念すべき展開です。
といってもゲームができるわけでなくソーシャルサービスで連携してコミュニケーション取れる、程度のようですが、これはこれでいい落としどころかな。少なくとも同じゲーム機がなくてもつながる要素はできたわけだし、下手にスマホでゲームできてしまうと、今度はスマホに合わせてゲームの仕様を細かく変えたり、もしくはスマホ性能によってゲームが楽しめなくなったりしてしまう。
友達がマリオカートをプレイしたのをスマホでチェックして参戦とか、ゲームしないけど友達のプレイを視聴できるとか、そういう未来はかなりありそう。ゲームのスクリーンショット機能もVitaに続き標準搭載のようで、いよいよゲームのあり方が本格的に変わりそうです。
オンライン系にはかなり期待を持てそうなWii Uですが、相変わらずの懸念は今回より正式名称「Wii U ゲームパッド」となったコントローラかな。テレビ+アルファの2画面という未来はとっても期待なのですが、懸念点は「テレビ消していてもゲームができる」ということ。テレビと同等のゲーム楽しむためにはゲームパッドの液晶がフルHDか、ゲーム側がゲームパッドの液晶に合わせた解像度になっているか。このあたり仕様どうなってるんだろう。さすがにフルHD液晶の搭載はコスト的に厳しそうだし、かといってゲームパッドに合わせて解像度落としてたらせっかくのフルHDテレビでゲームが楽しめない。
まあ落としどころとしてはテレビ表示はフルHDで、ゲームパッドへのストリーミングはHDに解像度落とす、というあたりな気がしますが、メタルギアソリッド34をブラウン管テレビでプレイした時文字が読めなさすぎて泣きそうになった私としては、このあたりをどういう解決策で対応しているのか興味津々であります。(すみません3はそもそもPS2でしたね……4の間違いでした)
全体的に任天堂がオンラインへ本格対応することを明言したイベントでしたが、そもそも任天堂はネットワークに積極的で、古くはディスクシステムの書き換えやトーナメント参戦だったり、その後もサテレビューだったりモバイルシステムGBだったりといろんな試みがなされてきた。ただそれらが時期尚早すぎたがために、その後の任天堂は必要以上にオンラインに対して消極的だったのですが、その任天堂が機は熟したとばかりにオンラインへ乗り出してくるというのは長年の任天堂ファンとしても楽しみ。いやー全然期待していなかったWii Uが俄然欲しくなりましたよ!