ゲーム専用チェア「AKRacing」はパソコン作業時の集中と背筋キープにも効果あり

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

この記事は、reviews(レビューズ)より依頼した企画です。

アジャイルメディア・ネットワークのレビューサイト「レビューズ」から記事広告のご依頼をいただき、ゲームチェア「AKRacing」をレビューすることとなりました。

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プロゲーマー向けのゲーミングチェア「AKRacing」が日本上陸

AKRacingという名前はあまりなじみがなかったのですが、欧州やオーストラリアなどで人気のゲームチェアブランドとのこと。このAKRacingの国内独占販売権をテックウインドが取得、第1弾として販売するのが今回レビューする「NITROシリーズ」です。

?ゲーミングチェアのAKRacing(エーケーレーシング)|テックウインド株式会社
http://www.tekwind.co.jp/products/AKR/category.php

正直なところ、今回レビューの話をいただくまではゲーム専用のチェアという概念があることも知らなかったのですが、サイトの説明やリリースを読んで納得。長時間に渡ってゲームをプレイし続けなければいけないプロゲーマーにとって、正しい姿勢を維持することはゲームのパフォーマンス向上にとても重要。そのためエルゴノミクス(人間工学)に基づいて設計、「究極の座り心地を追求」したのがこのNTROシリーズなのです。

ゲーマーにとって、姿勢の良し悪しはパフォーマンスに大きな影響を与えるポイントです。特に長時間に亘り1フレームたりとも集中力を切らすことので きないアスリートゲーマーやプロゲーマーにとって、正しく快適な姿勢をキープすることはスコアに直結する重要な要素です。AKRacing NITROシリーズは、こうした要求に応えるためにエルゴノミクス(人間工学)に基づいて設計されたゲーマー向けチェアのスタンダードモデルです。

AKRacingゲーミングチェアの取り扱いを開始|テックウインド株式会社
http://www.tekwind.co.jp/information/AKR/entry_417.php

価格は想定売価が税込42,800円、本体カラーはホワイト、ブルー、レッド、グリーン、オレンジの5色が用意されています。

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日本だとあまりなじみがないかもですが、諸外国ではゲームが上手いことはプロとして認められていて、高額な賞金を手にできる大会なども盛んに開催されているのですよね。日本だとまだまだゲームは子供の遊び的に思われてしまいがちですが、ゲームに必要な判断力やコントロールも非常に高いスキルなので、もっと日本でもゲームが上手いことがきちんと評価されるといいなとは常日頃思っております。

そんなことを思ってしまうくらい自分もゲーム好きではあるものの、ゲームのために椅子をわざわざ買うのか、と言われるとそこまで全力で集中しなくてもいいかな……、というのが正直な感想ではあるのですが、この椅子のテーマである「正しい姿勢を維持できる」という点には大いに興味を引かれました。仕事柄家で長時間パソコンに向かうことも多いのですが、今までは椅子が合わなかったのか、どうも座り心地がいまいちで何度も座り直したり、気づくと姿勢が崩れていたり、時には腰が痛くなったりもしていたのです。

AKRacing自体はゲームチェアなのですが、パソコン作業に使うのでもOKとの許可をいただき、ちょうどパソコンデスク用に新しい椅子を探したいなと思っていたタイミングでAKRacingをレビューさせていただくことになりました。なのでこのレビューも、ゲームをプレイするというよりも普段の作業に集中できるのか、という視点で進めていきたいと思います。

椅子は自分で組み立て。できあがりは存在感ある巨大なサイズ

まずは椅子の導入から。椅子は完成品で届くのではなく、段ボールに入ったパーツを自分で組み立てていく必要があります。

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大きめの椅子なので組み立て作業もかなり大がかりではありますが、同梱のマニュアルとWebに用意されている動画を見ながらだとさほど難しくはありませんでした。1人でのんびり組み立てて40分くらいで完成したので、てきぱきやれば30分くらいで終わるかな。

気が利いてるなと思ったのが作業用の手袋が同梱されていること。実際には手袋なしでも十分組み立てられるというかそもそも組み立て動画も素手じゃないかと思わないでもないですが、こういう配慮は嬉しいですね。

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できあがりはかなりの大きさで、特に背もたれの大きさがかなりの存在感。134cmから142cmもの高さがあるため、実際に座ると自分の頭が背もたれにすっぽり隠れるほど大きく、家の中に置いておくとかなり目立ちます。

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秋葉原にはAKRacingを体験できるショールームもあるので、東京近郊でAKRacingが気になる人は一度行ってみるといいかも。何を隠そう自分も 職場が秋葉原という地の利を活かしてショールームを訪問、実際に座ってみて「あ、これいいかも」という手応えを得た上でレビューをお受けしていたのでし た。

こちらが秋葉原のショールーム。場所は秋葉原中央通りのベルサール秋葉原を少し超えたところ、隣にMac Collectionがあるあたりです。

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G-Tune : Garage ダイレクトショップのご案内|G-Tune −ハイエンド ゲームPC ブランド−
http://www.g-tune.jp/garage/

お店の中は5色すべてのNITROシリーズが揃っているので色味をチェックしたい人もばっちり。土日はイベントなどで混んでいることもあるそうなのであらかじめWebサイトをご確認くださいませ。

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話を本題に戻しまして、作業机の前にAKRacingを置いてみました。今までは背もたれの高さが肩に届かない程度の小さな椅子を使っていたので、頭まで背もたれに寄りかかることができるこのサイズはかなりの迫力。ちなみに隣にあるのは以前にもエントリーした日本酒冷蔵庫で、仕事に疲れたときはここからアルコールを摂取してやる気を引き出せるとてもいい相棒です。

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パッケージには椅子のほかに、腰の部分に当てるランバーサポート、首の部分に当てるヘッドレストという大小2つのクッションが付属しており、椅子にこれらクッションを装着することもできます。

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ただ、これらクッションの装着方法はお世辞にもかっこいいとは言えず、後ろから見ると止めているベルトが丸見え。しかしながら詳細は後述しますが、これらクッションをつけておいたほうが、今回の狙いである「正しい姿勢」という点では非常に効果を発揮するので、見た目よりも効果を重視する人は装着することをお勧めします。

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「後ろに沈む」座り心地が背筋をキープ。長時間の作業もがっつり集中

気になる座り心地ですが、ファーストインプレッションとしてはちょっと不思議な感覚。というのも座る部分が床に対して並行ではなく、背中側が床方向へ若干下がっているのです。そのため椅子に深く腰掛けるとお尻の部分が若干沈み込み、重心も後ろにかかって前というより斜め上を向いているような感覚になります。

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最初のうちはこれが違和感だったのですが、これがいろいろと調べてみると実際にはいい座り方みたい。人間の座り方は普通に座るとどうしても猫背になりがちなので、思い切りお尻を背もたれに寄せることできちんと骨盤を立てる正しい姿勢が取れるんだそうです。

「人体の構造上、座ったときは猫背になるのが自然だからです。(中略)腰かける際に、前かがみになってお尻が背もたれにつくまでグイッと引く。この動作によって、骨盤を立てることができる。(中略)このように座ってから体を起こすと、背もたれに支えられて骨盤が立つので、その上にある背骨もまっすぐ伸びます。そのため、いい姿勢を保ちやすくなります。

正しい座り方は、「背筋ピン」ではなく「お尻をグイッ」:PRESIDENT Online – プレジデント
http://president.jp/articles/-/15024

以前まで使っていた椅子を見てみると、形がAKRacingの逆で腰の部分が高く、足のほうが低い形になっていました。どうりでちゃんと背中をしっかりつけて座っていたつもりなのにいつの間にか猫背になっていたわけだ……。

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これを踏まえてAKRacingでしっかり背中をつけて作業をしてみると、たしかに猫背にならず背中をびしっとキープできる。また、長時間作業になると前の椅子はどうしても疲れてしまいついつい姿勢を変えてしまいたくなったりと動きたがってしまうのですが、AKRacingだと1時間以上座り続けていても同じ状態で姿勢を保ち続けられる。これは確かに「集中」という点では効果ありです。

また、付属しているランバーサポートも前述の通り予想外に便利。最初は見た目からして「これいらないんじゃないかな……」とか勝手に思ってたのですが、これまた人体の形状がうまく考慮されており、本来はまっすぐではなくくぼんでいる背骨のあたりへ当てることで猫背を防ぐことができるとのこと。椅子と同様、慣れるまでは違和感あったんですが、いい感じに腰のあたりが前に押し出され、背筋をキープするのに一役買っています。

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背もたれの左右は手前に折れ曲がっていて、座ると体を包み込むような形状のため、若干横に寄りかかることもできます。さらに背もたれも自分の頭とほぼ同じくらいの高さなので、座るとまるで戦闘機のコックピットに乗り込んだかのような感覚。元々車を運転する時も椅子をかなり前に出すタイプなので、この包み込み形状は割と好みで、パソコンを目の前に「よし! 作業するぞ!」という気になります。

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椅子の素材は「PUレザー」という合成皮革。PUって何だろと調べてみたら「ポリウレタン」の略で、要はざっくり合成皮革ということでいいみたい。

座り心地ではおそらくここが最も好みが分かれそうな部分で、長時間座っていると多少熱がこもります。アーロンチェアなどの高級チェアはメッシュ形状を採用しているのでこういう熱のこもりにも対策できているのですが、AKRacingは座る部分も背もたれもすべてPUレザーでできているので熱は若干こもりやすい。

とはいえ個人的にはさほど気になるほどではなく、「普通に椅子座ってたらこのくらいにはなるよなー」というくらいの印象。ただ座り心地というのは人それぞれなので、繰り返しながら東京近郊の方であれば一度ショールームで座ってみることをお勧めします。

椅子や肘掛けの高さも自由にカスタマイズ。180度倒れる背もたれがリラックス時にも便利

椅子というのは座り心地のよさはもちろんのこと、どれだけ座る人に合わせてカスタマイズできるかも重要なポイント。同じ椅子でも背の高さや足の長さが違う人では座り心地はまったく違ってくるので、どれだけ自分の座り方に併せて調整できるのかはとても大事です。

まず椅子の高さですが、右下のレバーで調整が可能。Webサイトのスペックによると座面高さの調節幅は42cmから50cmとのことで、8cmくらいの幅で調整できます。操作は非常にシンプルで、レバーを引いているときに座っているとそのまま椅子が下がり、椅子に座っていない状態や腰を浮かせた状態だと椅子が上がる仕組みで、椅子の高さ調整としては割と一般的かな。このくらいの範囲で高さをコントロールできればさほど問題ないと思います。

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背もたれは右手後方のレバーで動かすことができ、ほぼ180度まで伸ばすことが可能。この可動範囲の広さがAKRacingの面白いところで、仕事に疲れたときはちょっと角度をつけて一休み、という時に大活躍。角度的には新幹線の背もたれ最大角度よりもさらに伸ばせるので寝心地もよく、自分の体を包み込むようなレーシングカー形状がここで活きてきます。実際に自分でも試してみましたが、背もたれを思いっきり斜めにした状態で寝っ転がりながらテレビや映画を楽しむ、なんて使い方も楽しい。快適すぎて思わず寝ちゃいそうにもなりますが……。

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両サイドの肘掛けも高さを調節可能。それだけではなく裏側のナットを外せば肘掛けそのものを取り外すこともできます。再度取り付けるのは若干手間なので、肘掛けを使うか使わないかの二択かなと思いますが、ないほうがサイズ的には好ましいものの、ちょっと一息つきたいときに肘掛けあると便利なんですよねえ。とりあえずもうしばらく使い込んで肘掛け外すか外さないかを決めたいと思います。

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「背筋を正して作業に集中」できるチェア。大きさと質感、価格帯が購入するかどうかの分かれ目

椅子というのは人の体によって良さが異なるので、確実にこれがいいとは言えないのが難しいところですが、少なくとも自分の座った限りにおいて「背筋を正す」「作業に集中する」という2点に関してはかなり満足。以前よりもPCの前で作業することに対するモチベーションが高くなりました。

デメリットで言うとPUレザーの質感が人によって合うかどうか、そして背もたれ含めたサイズ感が自分の部屋に違和感がないか。大きさはともかく質感はさすがにWebでは調べられないので、重ね重ねショールームで体験することをお勧めします。

価格は想定売価で税込42,800円と決して安くはないものの、アーロンチェアなどの超高級チェアが10万円を軽く超えてくることを考えると、座り心地が満足いくのであればさほど高くはないかな。アーロンチェアもどきみたいなものは2万円くらいの価格帯で手には入るのですが、AKRacingならではのすっぽり包まれるコックピット感覚と、180度まで稼働する背もたれの快適さはその価格差を補って余りあるかなと思います。

実際にこの記事もAKRacingに座りながら執筆しているのですが、今までよりも圧倒的に集中できました。集中の定義とは難しいところですが、長時間座っているとついつい位置をずらしたくなる今までと比べ、座りはじめと同じ位置をずっとキープして文章書き続けられている、というのは1つの結果かなと。PC作業だけでなくブログ投稿もこれでますます捗るようこれからも邁進したいと思います。


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