早稲田名物「エルム」のピラフミートが相変わらずのクオリティで安心した

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

学生時代足しげくかよっていた「エルム」、やっと先日足を運ぶことができました。卒業してから1回行って以来だから、もう5年以上は行ってないよなー。

エルム – 早稲田/洋食 [食べログ] http://r.tabelog.com/tokyo/A1305/A130504/13009936/

エルムというのはなかなかに個性的なお店で、知人の間でも「おれはあんな店ぜったい行かない!」と否定する人もいる一方、もうジャンキーのごとく病み付きになってしまった学生もたくさん輩出した思い出のお店。値段の安さや、名前とは裏腹のメニューが飛び出す料理の数々も学生を引きつけた理由の1つですが、なんといってもマスターの人柄こそがエルムそのものだったといっても過言ではないでしょう。

お店に入ってこちらから注文を頼むと怒られる、忙しそうだから代わりに水を汲もうとしたら怒られるなんてのはまあ序の口。1回の調理で作れるのが最大3人前という事情があり、別々の注文だと作るのが大変という大変コストパフォーマンスの高い理由により、オーダーに入っているものと違うものを頼まれると露骨に面倒くさがられ、団体客は同じメニューで注文しないといやがられ、ちゃんとメニューに存在しているのに忙しい時間帯に頼むと後から頼んだメニューよりも後回しにされるというしょうが焼きやオムライスなど、なんともマスター中心で回るこの世界は大変に独特でした。

一見すると大変とっつきにくいお店のように見えて、ルールを覚えてしまえばこっちのもの。前の人が頼んでいるオーダーが「カルボナーラ」「カルボナーラ」と来たら自分も合わせて「カルボナーラ」にすると他の注文より早く食べられたり、忙しい時にカレーを頼むと「カレー!? 早いよ! 13秒!」ととっても喜ばれたり、そもそもお店に行く時点で3の倍数の人数で行くようにしたりと、常連たちはそんな工夫を当たり前のように生活の中にとけ込ませて行くのでした。

そんなエルムも卒業して以来しばらく行ってなかったら、大学近くにいった同期が「エルムがなくなってる!」と通報してきたのがもう5年以上も前のこと。よく調べるとお店自体がなくなったのではなく単なる移転だったのですが、移転した新しいお店には機会がなかなかなくて行けずじまいでした。

前々から移転が噂されていた早稲田の名店エルムが本日をもって一時閉店となった。

SAYOUNARU Blog:早稲田のエルム店じまい→グランド坂下に移転 – livedoor Blog(ブログ)
http://mba.livedoor.biz/archives/50755492.html

先日都電荒川線にアクセスしやすい場所に引っ越したこともあり、懐かしさもあって久々に行ってみたという次第です。

お店の外観はこんな感じ。以前の2階にあった頃に比べるとだいぶおしゃれになりました。でも看板は相変わらずで年期入ってますなー。

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メニューもあの頃とかわらず。あいかわらずこの値段で続けてるのはすごいわー。

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そして衝撃だったのが「エルムの掟」という説明文。ついにあの暗黙の了解だった「グループ同一の注文」が明文化されていただけでなく、あれだけ客がやると怒られていた水汲みがセルフサービスになってるェ……。しかも注文を聞いてくれるまでじっとまってたら、周りのお客さんが次々に自分から注文してる……。時代というのは変わるものですね……。

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「カルボナーラ」という名前から想像するメニューとは全く異なる焼き卵と野菜炒めまぶしスパゲティも懐かしかったのですが、ボリュームのお徳感から自分が学生時代一番好きだった「ピラフミート」をセレクトしてみました。

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あらかじめ茹で上げておいたスパゲティにミートソースを乗せた「ミート」と、ミックスベジタブルのみが具材というシンプルな「ピラフ」が大ボリュームで出てくるシンプル料理。味も推して知るべしなところではありますが、このシンプルさが意外にくせになるんだよなー。常識的に考えて普通に2人前のこのボリュームを食べきれるかは心配で仕方ありませんでしたが、意外に食べてみるとあっというまに完食でした。

何より感動したのはマスターで、自分が学生だった10年前とほとんど変わらない風貌に、まったくかわらない独り言の数々。なんだかほんとタイムスリップであの頃にもどったような不思議な感覚でした。次はカルボナーラ略してカルボと、空いた時間を狙って禁断のメニューオムライスにも挑戦したいところです。


早稲田名物「エルム」のピラフミートが相変わらずのクオリティで安心した” への8件のフィードバック

  1. 25〜6年前になりますが、予備校通いの頃、高田馬場駅近くのビルでおいしいピラフミートなるものを店主2人がピラフ担当とスパゲッティー担当に分かれてコの字型のテーブルだったような記憶ですが、その中心で作っていたんですけど、そのお店とは別でしょうか??
    以前思い出して行ってみたものの、残念ながら移転されたのか変わっていました。
    あの味をもう一度食べたいものです。

  2. 似てる名前というか同じ名前だけど別のお店ですねえ。高田馬場のほうもちょくちょくはいきましたが、西早稲田のしびれるような感あるお店とは別でした

  3. コメントありがとうございました。
    店の名前も知らずにいたなんて、予備校のときは余裕がなかったのかもしれませんね。でも、エルムのピラフミートを1度食べに行きたいと思います。

  4. エルムのピラフミート BINGOでした!
    トレーも当時に似た感じで、ピラフもそっくり。
    食してみて当時と何も変わらない味に確信を持ち、懐かしい味に感動しました。
    食べ終えて、店主に聞いてみたところ、ここへ来て7年、前のところで5年だそうで、私の知る25年前は確かに高田馬場のパチンコ店の下でやっていたということでした。
    パチンコ店の記憶もありませんが、ネットによって、あの味に再会出来たことは、みなさんの書き込みのおかげと思い感謝致します。
    ありがとうございました。
    また機会があれば、食べに行こうと思います。

  5. こんにちは。「ピラフミート」で検索してたどり着きました。
    私も,上の方が書かれている高田馬場駅前の地下の店によく行っていました。
    稲門ビルですね。同じフロアに河童軒があって…。お店の名前は「ミラク」って言ったような…。
    その人がやってるんですか。
    若い頃だったから食べられたけれど,今は無理かな…。でも行って見たいです。

  6. 横からすみません!「ミラク」、1990年頃かな、通ってました!懐かしくて検索してこのページにたどり着きました。エルムってミラクと同じなんですね。ミラク時代もピラフ食べ残して怒られてるお客さんいましたよ。

  7. 今日約15年ぶりにカルボを食べてきました。
    昔と変わらぬ味でした。
    マスターにはいつまでもお元気でいてほしいものです。

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