JAXAの筑波宇宙センターで宇宙をちょっと身近に感じてきた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

宇宙、キター!

というわけで先日、JAXAの筑波宇宙センターのブロガー向け見学ツアーに参戦してまいりました。

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宇宙航空研究開発機構、略してJAXAはいわゆる日本版NASAみたいな機関。子供の頃は宇宙開発事業団「NASDA」という名前だったのが、宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)と1つになりJAXAに生まれ変わりました。

宇宙開発やJAXAというと種子島宇宙センターのイメージが強いですが、今回訪問したのは筑波の宇宙センター。こちらは一般向けの見学施設などが用意されており、予約不要で見られるスペースや、事前予約で体験できる見学ツアーなどが行なわれています。

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入り口の横でどーんと寝っ転がっているのがH-IIAロケット。「おお、仮面ライダーフォーゼに出て来た!」とかついつい思ってしまうのは主従逆転した発想ですな……。

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最初に見学したのは一般向けに開放されている展示館「スペースドーム」。このエリアは予約不要で誰でも見学できるスペースです。

JAXA|筑波宇宙センター
http://www.jaxa.jp/visit/tsukuba/index_j.html

中に入るとどでかい地球がお出迎え。これ、今までに打ち上げた衛星やロケットが1/1,000,000スケールで再現されております。

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ロケットを拡大してみたところ。写真で見ると九州とほぼ同じ大きさに見えなくもないのですが、サイズよりはこのくらいの高度を飛んでいるとご理解くださいませ。

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さらに天上を見上げると隠れキャラばりに人工衛星がw ロケットと比較するとこんなに高いところまで飛んでいるんですなー。

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続いては実際の人工衛星とほぼ同じ試験モデルの展示。一緒に参加したメンバーほぼ全員が驚いたのがこの金色で包まれた外観でした。

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これはなんなのかというと、人工衛星をカバーするためのサーマルブランケットというもの。宇宙の温度差から衛星を保護するための断熱材なんだとか。

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実際にサーマルブランケットのサンプルを手に取らせてもらいました。こんなぺらぺらな素材が宇宙で役に立つんだなあ。

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さらにおもしろかったのが本体の外観。一見するとわからないですが……。

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簡単に蓋が開ける! マジックテープで止めてるだけ! こんなんで耐久性大丈夫なの? と思ってしまうのは地球発想でして、重力が存在しない宇宙ではこれでも十分だし、むしろ簡単に開け閉めできてよいのだとか。宇宙を理解するのはちょっと頭を働かせないとですね…….

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こっちの超巨大な衛星も、

 

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マジックテープでいとも簡単にはがれます。ちなみにマジックテープって言うのは古い世代で、今はベルクロっていうほうがオサレなんですってよ……。

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中央には宇宙服を来たかのような状態で撮影できる場所も。一緒に参加したブロガーに大人気のコンテンツでした。

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小型のモデルで衛星の開設も。東日本大震災ではこうした人工衛星による通信設備の支援が大活躍したんだとか。

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日常生活ではなかなか気がつかない人工衛星ですが、こうやって役に立ってるんですなあ……。

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こちらは技術試験衛星?型「きく8号」。模型だとあまり大きさは実感できないですが、羽根のような大型アンテナはテニスコート1面ぐらいの大きさなんだとか。まるでなんか使徒に見えますな……。

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JAXA謹製のiPhoneアプリなんかもあるみたい。いろいろやってるんだなー。

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こちらは国際宇宙ステーションの試験モデル。宇宙で生活している雰囲気を体験できます。

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船内から操作するアーム。こういう操作はなぜか日本人飛行士がうまいんだとか。

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宇宙で使われるPCはThinkPadなんですなー。たまたまかもしれないけど。

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これまで日本が打ち上げしてきたロケットのサイズ比較も。一番左のペンシルロケットだけは実寸サイズで、これが日本ロケットのルーツだそう。

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足下にはH-II Bロケットの大きさを体験できるイラストが。思ったよりロケットって大きくないんだなあ。

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日本の機関であるJAXAですが、ロシア製のソユーズも展示。

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中は人が3人ぎりぎり載れる程度のスペース。宇宙に行くってまだまだ快適な旅ではないんだなあ。

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スペースドームを出て少し歩くとH-IIAの裏側へ。こっから見るとまるでガンダムが横に寝てるシーンみたい。

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続いて見学するのは宇宙飛行士の基礎訓練を行うための宇宙飛行士養成エリア。こちらは自由ではないものの事前予約すれば見学が可能です。

宇宙飛行士養成エリア 宇宙飛行士の基礎訓練を行うための施設
http://www.jaxa.jp/visit/tsukuba/tour_j.html

入り口では実物の宇宙服がお出迎えしてくれます。これ1つで数億、高いものは10億くらいの値段なんだとか。宇宙、お金かかるな……。

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ここでは宇宙飛行士を養成するためのトレーニング機材が見学できます。

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こちらは宇宙での生活に耐えられるよう、固定された椅子がぐるぐると周るトレーニング。三半規管が弱い人には拷問のようなトレーニングですな……。

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こちらは無重力で寝ている状態のトレーニング。宇宙飛行士になるためには本当に過酷なトレーニングが必要なんですな。

 

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こちらは特訓中の宇宙飛行士が生活する試験エリアの模型。宇宙兄弟とか読んでると「ああ! あそこか!」って思い浮かぶ場所かも。

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別の展示エリアでは宇宙食の紹介も。何となくイメージでは理解している宇宙食も、いろんな厳しいルールで作られていることがわかります。冷蔵庫がないから常温で保管することが基本とか、こういうのも地上で生活しているとなかなか気がつかないですな。

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日本人宇宙飛行士のためにJAXAが認定する「宇宙日本食」というのもあり、現在28種類もの日本食があるんだとか。そうだよなあ、海外ですら日本食恋しくなっちゃうのに宇宙だったらなおさらだよなあ……。

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宇宙ならではの人体に現れる変化も研究。普段は重力が存在する地上にいると気がつかないことが無重力の宇宙では多数発生します。

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その一つがシンプルながらこのベッド。重力のある地上では血液が下に流れるものの、無重力状態では血液が重力で引っ張られないため、結果として頭に血が流れてしまう。このベッドで頭を下にして寝ることでそれを疑似体験できます。一緒に同行したブロガーはほんのちょっと寝っころがっただけでも「これはきつい!」という声が飛び交ってました。

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宇宙食のそばにはメダカの飼育も。

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宇宙での実験によく登場するメダカですが、なぜメダカを使うのかという理由が細かく解説されていてとっても面白い。自分としては人工衛星や宇宙ステーションを見るより、宇宙で起きるこういうなぜなにを理解できるのが楽しいなあ。

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宇宙飛行士の養成エリアの次は、実際に人工衛星を開発する現場も見学できたのですが、こちらは写真一切禁止のセキュリティが厳重なエリアのため、ブログでその詳細をお伝えすることができません……、といいたいところですが、同行者の1人であるのまさんがとても丁寧なイラスト付きレポートを掲載しているのでこちらを紹介させていただきます。

ガンダムも入る! これが極秘実験棟の全貌:JAXA筑波宇宙センター見学レポート(3) ([の] のまのしわざ) http://nomano.shiwaza.com/tnoma/blog/archives/008378.html

お昼頃から始まり、あたりがすっかり暗くなるまで続いた見学ツアーでJAXAの設備をたっぷり見せてもらいましたが、個人的に興味を持ったのは宇宙ならではの地上との違い。重力がない場所で何が起きるか、っていうのを考えたり、その答えを知ったりするのは頭の体操的にとっても楽しい。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でタイムスリップする際に「物事を4次元的に考えろ」というフレーズがありますが、あれに近い感じかな。

大きなロケットや実物大の衛星も楽しいのですが、地球上で行なわれている生活を宇宙で行なおうとしたら何が起きるのか、ってことを考えるのはゲーム感覚で結構楽しい。この見学ツアーでちょっと宇宙が身近になった気がしました。

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