巷ではiPhoneの話題で騒がしいですが、今後の注目はWindowsかもしれません

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

カイです。タイトルはもちろんオマージュです。

ついに配信が始まるiOS 7に続き今週末はいよいよiPhone 5s、iPhone 5cの発売日ですが、あれだけブログでわーわー書いた割にはあまり食指が伸びず、いろいろ考えた結果今回はスルーすることにいたしました。

一方でAndroidもNexus 7(013)LTEモデルを購入したものの、これはこれでスペック的に十分落ち着いてきたよなあという安定感であって、「これはすごい!」みたいな期待感ではない。AndroidもOSバージョンアップはだいぶ落ち着いてきてしまって、複数ユーザーでタブレットを使い回すマルチユーザーみたいな機能に向かっているのは歓迎すべき環境だけどドキドキはもうないかなと。

一方、iPhone祭りとは同じタイミングで行なわれていたIFAでは、Windowsの今後に関する興味深い発表がいろいろとなされました。実際にはIFA以前からWindows周りはいろいろ面白くなっていたところもあり、Windowsに関する期待が高まっているこのタイミングで、ざっくりと最近のWindows周りのお話をノートPCとタブレットの側面でまとめてみます。

ノートPC: Haswell+Connected Standbyによるロングバッテリー化

HaswellはPC関連ニュースですでに話題になっている第4世代のIntel Coreプロセッサ。今までと比べてバッテリー駆動時間が大幅に伸びるとされており、直近の前世代である第3世代Intel Core「Ivy Bridge」と比べて大幅にバッテリーが持つようになります。

 第4世代Coreプロセッサを搭載したシステムは、前世代と比較してバッテリ駆動時間が50%伸びる。このことは、同じバッテリ駆動時間を実現するのであればシステムを軽量化でき、同じ容量のバッテリを搭載すれば、バッテリ駆動時間が1.5倍になることを意味する。

【笠原一輝のユビキタス情報局】第4世代Coreプロセッサで始まるPC業界の大逆襲
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20130604_602114.html

 こうした仕組みを導入することで、IntelはHaswellのSoC版でシステム全体でアイドル時に100mW以下という非常に低い消費電力を実現する。(中略)アイドル時の平均消費電力が100mWを切るというのは、大幅な駆動時間延長に結びつく。省電力技術に長けたOEMメーカーであれば、ハイエンドなARMタブレットに近い平均消費電力をCoreプロセッサで実現することも不可能では無くなるだろう。

【笠原一輝のユビキタス情報局】バッテリで20日間アイドル状態にできる次世代Ultrabook
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20130426_597567.html

とはいえHaswell自体はMacbook Air最新モデルにも搭載されているのでWindowsだけの話ではないのですが、もう1つのConnected Standbyは別のアプローチからバッテリー持ちを実現するWindows 8の機能です。

Connected Standbyというのは、スタンバイ時の消費電力を超低電力化、スタンバイのまま10〜13日間ノートPCを放っておいても電池が無くならない、というインテルの技術で、この機能がついたノートPCなら(電源については)iPad的な、バッテリーをあまり気にしない感覚で使えます。

今までは一部のAtom搭載ノートPCしか対応していませんでしたが、今後はHaswellを搭載した高性能ノートPCの対応機が徐々に増える予定。既に VAIO Duo 13 も出ていますが、各社の製品が出揃うのが楽しみです。というか、このために仕事用PCの更新を控えてるので、早く出てほしい(笑)。

2013上半期バイヤーズガイド:AKIBA PC Hotline!のおすすめは? – Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2013/08/20/2013-akiba-pc-hotline/

Connected Standbyに対応するにはOSだけでなくPC側でも対応が必要とのことで、今のところハイスペックなCoreプロセッサではVAIO Duo 13が初めて搭載とまだまだ対応機種少ないのですが、Haswell搭載かつConnected Standbay対応のノートPCはいままでにないバッテリー持ちを実現できそう。

LTEやWiMAXが普及した昨今、移動中も通信回線はあまり気にならないものの、やはり電源だけは確保しなければということで外出中は電源が使えるカフェを探して歩き回る、という時間が多かったのですが、今後はそういう心配もどんしなくてよくなりそう。個人的には超軽量モデルで愛用しているLavie Zのバッテリー持ちが向上すると本当に神機となるのですが、NECはぜひともこのあたりがんばっていただきたいところです。

Windowsタブレット: 8インチタブレットの本格展開

そしてむしろこっちが本命だなーとわくわくしているのがWindows タブレットの本格展開。特に持ち運びしやすい8インチサイズのWindows タブレットがこれからかなり伸びそうです。

その理由は「Bay Trail」というコードネームで呼ばれていたタブレット向けのCPUプロセッサ「Atom Z3000シリーズ」の登場。Atomというと国内ではあまり高いスペックではないイメージが強いですが、今度のAtom Z3000シリーズは非常に性能が高いのが特徴です。

これらの特徴により、前世代の製品と比べ、CPUコアの性能は2倍に、GPUの性能は3倍になっており、同じ性能にした場合は、消費電力は5分の1になるという。

Intel、タブレット向けクアッドコアの「Atom Z3700」 〜Coreシリーズと同じIntel HD Graphicsを内蔵 – PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130912_615115.html

このように、GPUの3D性能に関しては一部Snapdragon 800(MSM8974)に劣る部分はあるが、総合性能では上回っている。また、Windows環境でも、Coreプロセッサ並みとまでは行かないが、従来のように段違いというレベルから改善が図られたことも注目に値する。

【笠原一輝のユビキタス情報局】CPU、GPU性能が桁違いに向上したBay Trail 〜ベンチマークでAtom Z3000の性能をチェック – PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20130912_615175.html

上記記事にもある通り、これまたAtom Z3000シリーズもWindowsだけの話ではなくAndroidでも利用できるプロセッサなのですが、面白いのはこのあたり。

最後に、Atom Z3000シリーズは、同じハードウェアで、ファームウェアなどを変更する程度でWindowsとAndroidの両方を走らせることができる。このことは、OSメーカーにとってデザイン上の自由度を得るという意味で大きく、ある市場にはAndroid版を出し、別の市場ではWindows版を出すということも可能だ。

Androidとしては非常に高いスペックを発揮し、WindowsとしてもCore iシリーズほどではないものの十分なパフォーマンスを引き出すというAtom Z3000シリーズ。Windows タブレットはAndroidやiPadに比べるとどうしてもスペック必要なため非力に思えてしまうことも多かったのですが、Atom Z3000搭載モデルならかなり快適に使えそうです。

これに加えて面白くなるのが。マイクロソフトの8インチタブレット条件緩和。今までは大きなサイズが中心だったWindows 8タブレットが、今回の条件緩和により8インチの手頃なサイズで登場することが期待されております。

 当初、1,366×768ドット以上の液晶ディスプレイがWindows 8ロゴ取得の要件になっていたため、8型や7型といった小型/低解像度の液晶を搭載したタブレットは製品化がされなかった。しかし、Microsoftは10月に発売するWindows 8.1で、小型タブレットを実現するため、制限を撤廃することを決めた。

【イベントレポート】Toshiba、8型液晶採用Windows 8.1タブレットを展示 〜Intel未発表のCPU「Atom Z3740」を搭載 – PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20130906_614302.html?

個人的にはWindows タブレットにはかなり期待を込めていて、それはWindowsだけが「何も諦めなくていい」タブレットだから。AndroidにしてもiPadにしても、パソコンに近いことはできるものの、それだけで仕事をしようとすると諦めなければいけないことも多い。けれどWindows 8なら普段はタブレット的に使いつつ、いざ仕事というときにはWindowsとしてExcelをいじったりPCからブラウザをチェックしたりということができる。

いままでこういうことをしたければノートPC持ち歩く必要があったのが、8インチサイズのWindows タブレットなら持ち運びもしやすい。普段はタブレットで過ごしつつ、本当に困った時にPCとして使える、というのはモバイラーにとってかなりの魅力です。

まだWindows 8はタブレット利用時のアプリがさほど揃っていないですが、これはAndroid普及時も同じ話で、本体の普及さえすすめばアプリはどんどん出てくるはず。個人的にはこれらWindowsの動向を見つつ、SIMフリーの8インチサイズWindows タブレットが次の狙い目かなーと待っておりますので、ぜひともmixi タブレットの登場お待ちしております。


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