超美麗ディスプレイを備えたARROWS最新作「ARROWS NX F-02G」ファーストインプレッション

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

NTTドコモの2014年冬モデルとして登場した富士通製のAndroidスマートフォン「ARROWS NX F-02G」、今回もケータイ会議としてモニターさせていただくことになりました。

富士通のNTTドコモ2014年年冬モデル「ARROWS NX F-02G」
富士通のNTTドコモ2014年年冬モデル「ARROWS NX F-02G」

スマートフォン・タブレット・携帯電話(F-02G) 製品情報 – FMWORLD.NET(個人) : 富士通
http://www.fmworld.net/product/phone/f-02g/info.html?fmwfrom=f-02g_spec

これまで富士通スマートフォンのモニターは、10名ほどの人数でひたすらブログを書く「ケータイ会議」ばかりでしたが、今回は総勢70名ものブロガーがモニターとして参加する大所帯になっており、その中にケータイ会議メンバーもお邪魔する形となっております。

モニターのルールはいままでと同じで、1週間に1本程度のペースでブログ記事を執筆。内容は明らかなる誹謗中傷以外は気にくわないこともどんどん書いて良し。そしてモニター期間終了後は端末が自分のものとなるけれど、通信費はモニター期間含め自分で支払うという仕組みです。

そんな前置きはこのくらいにして本題であるF-02Gについて。今回はホワイト、ブラックに加えてオレンジの3色展開。いつもならホワイトで統一するところですが、最近手持ちの端末がゴールドカラーばかりなので、できるだけゴールドに近いオレンジを選択してみました。ほんとは端末の塗装がはげても目立ちにくいホワイトが一番なのですができるだけ傷つけないようがんばります。

強めのゴールドといいはれないこともないオレンジ
強めのゴールドといいはれないこともないオレンジ

ここ最近リリースされた富士通のスマートフォンはハイスペックではあるものの他社と横並びか若干抑えているようなところがありましたが、今回の「ARROWS NX F-02G」は久々にとんでもないスペックを携えて登場しました。

それはディスプレイの解像度。サイズこそ5.2インチとハイスペックスマートフォンとしてはやや大型な程度ですが、解像度はフルHDを超える1440×2560ドットのWQHDディスプレイを搭載。1インチあたりのピクセ数を表す画素密度は564ppiと、とんでもない超高精細なディスプレイです。

これがどのくらいとんでもないかというと、「Retina」という名称で高精細をアピールしたiPhoneシリーズのうち、iPhone 5sとiPhone 6は326ppi、iPhone 6 Plusが401ppiと最大でも400程度。Nexusシリーズの最新スマートフォン「Nexus 6」もppiは493ppiと500に届かず、F-02Gの圧倒的な解像度の高さがわかります。

実際にディスプレイを見てみてもその美しさは一目瞭然。プリセットの動画や写真を見ると今までのスマートフォンとは段違いの美しさで、撮影した写真もかなり綺麗に表示されます。正直スペックだけで見たときは「別に画面の美しさは興味ないなー」と思ってましたが、いざ実際に見てみるとこの美麗ディスプレイの破壊力はなかなかのもの。ぜひ1度ドコモショップなどで実物を体験していただきたいクオリティの高さです。

プリインストールされている黒犬の写真
プリインストールされている黒犬の写真
ミラーレス一眼「NEX-5R」でズームして撮影。ディスプレイっぽさが全然わからない精細さ
ミラーレス一眼「NEX-5R」でズームして撮影。ディスプレイっぽさが全然わからない精細さ

5.2インチというディスプレイはかなり大きく感じますが、実際に手に取ってみるとギリギリ反対側まで手が届く程度の大きさ。片手で親指を使わず持ったときのバランス感もいいので、2、3日使ってみたらそこまで大きさを感じなくなりました。とはいえ落下の可能性は怖いのでストラップはつけておくほうがよし。本体にストラップホールがあるというのは地味に大事です。

5.2インチはぎりぎり親指が反対側に届く
5.2インチはぎりぎり親指が反対側に届く

その他のスペックでもCPUは前モデルに引き続きMSM8974AB 2.3GHz クアッドコアを搭載。メモリは2GBが多い中でトップクラスの3GB、内蔵メモリも32GBとトップクラス。OSも4.x系では最新の4.4.4を搭載しています。Android OSは5.0がリリースされたばかりなので、いつ頃5.0に対応するのかも楽しみなところですが、メーカー端末はカスタマイズが入っているからすぐにはむずかしそうかな。

バッテリーは前モデルの3200mAhから更にスペックアップの3500mAh。ただし連続待受時間はLTEで約720時間と前モデルと同程度。さらに画面解像度が高いこともあって、以前に使っていたF-05Fよりもバッテリーの消費速度は若干速い印象です。このあたりは高精細ディスプレイとの引き替えですかね。

また、USBは新たにUSB On-the-Goに対応し、USBマウスやキーボード、USBメモリなどの周辺機器を使えるようになりました。一方、画面をUSB経由でHDMI出力できるMHLは非対応なほか、これまでキャップレスだったUSBポートもカバーで覆われてしまいました。これは今までの端末が防水のみ対応だったのに対しF-02Gは防塵もサポートしたからだそうですが、個人的には充電やデータ接続のことを考えて防塵よりUSBキャップレスのほうが嬉しかったなあ。

USBはキャップつきに
USBはキャップつきに

USBポートがキャップ付きになったことでUSB経由の充電が若干面倒になりましたが、それをカバーするのが同梱の卓上ホルダ。USBのキャップを開くことなく充電できるだけでなく、スマートフォンケースを装着したまま充電することもできるようになりました。ケース装着したままの充電は対応スマートフォンケースが必要ですが、充電のたびにケースを外す必要がないのはありがたい。

卓上ホルダとアタッチメント2種類
卓上ホルダとアタッチメント2種類
ケース用のアタッチメントを装着するとケースごと充電できる
ケース用のアタッチメントを装着するとケースごと充電できる
卓上ホルダで使えるケースは純正の表示あり
卓上ホルダで使えるケースは純正の表示あり

富士通の代名詞的存在でもある指紋認証センサーも当然のごとく搭載。ただし、認識率がなぜか今までより下がっているようで、指紋認証がうまく認識されないことも多々あります。このあたりは人によってうまくいく人うまくいかない人があるようですが、いろいろといじってるうちに指紋認証がうまくいくコツ的なものが見えてきたので、そのあたりは別途まとめたいと思います。

指紋センサーは若干精度が低め
指紋センサーは若干精度が低め

本体周りのインターフェイスは、これまで端末の左側にあったボタン類が右に移動し、上部にあったSIMスロットとSDカードスロットと下部にあったUSBポートは本体右に移動。これまでカバー内に追いやられていた赤外線ポートは本体背面へと再出世しました。また、SIMカードはこれまでmicroSIMサイズだったのが、ついにnanoSIMサイズに変更となっているので機種変更時などはご注意を。

本体ボタンは右側に移動
本体ボタンは右側に移動

スマートフォンで一番重要視しているカメラ機能は、シンプルながらもさくっといい写真が撮影できる。ただし、機能がシンプルすぎるがゆえに、綺麗な写真を撮ることはできても写真を楽しむという点では若干弱い感じ。正直言ってこのカメラのインターフェイスはもう何代も変わってないので、そろそろオプションとしてもうちょっと便利な機能欲しいところです。

シンプルすぎるカメラインターフェイス
シンプルすぎるカメラインターフェイス

一方でなぜか変わったのがカメラの解像度。これまでは4.3が3種類、16:9が2種類の合計5種類だったのに対し、F-02Gでは4:3が2種類、16:9が3種類に入れ替わってしまいました。

画面サイズから4:3が減り、最大か最小化の2択に
画面サイズから4:3が減り、最大か最小化の2択に

このあたりは好みの分かれるところですが、F-02Gの16:9は4:3の上下を切り取ってるだけなので画面を狭くして無理矢理16:9に見せてるだけなのですよね。その結果画面の距離感もおかしくて、被写体に対して4:3よりも距離を取らないとちゃんと上下が入らない。そのため写真は4:3派だったのですが、今回の仕様変更で20MBの最高画質か、横2000ピクセル程度のSNS向けサイズかの二択しかなくなり、まともに使える4:3サイズがなくなってしまいました。

前モデルのF-05Fは中間サイズの4:3があった
前モデルのF-05Fは中間サイズの4:3があった

そもそもとして奇数なのがおかしくて、16:9も4:3も同程度の容量で2種類選択できればわかりやすい話だと思うのですが、このUIがNX型番になる前のARROWS X F-02Eからずっと変わってないのですよね。写真の撮りやすさ自体は気に入ってるのですが、そろそろ使いやすさ考えてUIの見直しをお願いしたいところです。

そんなUIの課題は感じているにしろ、写真自体はさくさくとかなりよく撮れる。編集機能などはほとんどないシンプルすぎるシンプルなカメラではありますが、できあがりの写真に関してはカメラに定評のあるXperiaと肩を並べるほど十分な画質だと思います。というわけで以下は最近撮った写真をいくつか。

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富士通ならではの使いやすさを重視した機能も引き続き搭載。ボタン1つで画面を縦に縮められるスライドディスプレイ、画面の隅や端からなぞるだけで登録したアプリを起動できるスライドインランチャーは、画面の大きな端末を使う時にとても便利な機能です。

画面を縦に縮められるスライドディスプレイ
画面を縦に縮められるスライドディスプレイ
画面の四隅や端からスライドしてアプリを呼び出せるスライドインランチャー
画面の四隅や端からスライドしてアプリを呼び出せるスライドインランチャー

スライドディスプレイは似たような機能をiPhone 6/6 Plusが搭載しましたが、使い勝手は似ているようで全然異なる。iPhoneの場合、ホームボタン2回タップすると画面が縮まるものの、画面を触るといったアクションを起こすと元に戻ってしまう。画面の上の方にあるボタンを選んでそこに文字を入力して・・・・・・、と画面を縮めた状態のまま作業したくてもできないのです。

・ホームボタンダブルタップで画面が下がるのはいいんだけど、なにか操作をすると画面が上にあがっちゃって使いにくい。

iPhone6に機種変更して1週間が経過して思うこと – これからゆっくり考L
http://sakaki0214.hatenablog.jp/entry/2014/10/25/120109

その点ARROWSのスライドディスプレイはボタンを押さない限り上には戻らない。唯一文字入力エリアを選ぶと画面が元に戻るけれど、それはキーボードを表示するための当然の動きなのでむしろありがたい。アップルもどうせ搭載するならもっと富士通端末研究すればよかったのにと正直思うレベルです。

富士通端末用にカスタマイズされたATOK「Super ATOK ULTIAS」も引き続き搭載しつつ細かなところでマイナーバージョンアップ。気づいた範囲では入力文字が長い場合に文字を小さく表示して全体を見せてくれるようになりました。これ地味に便利だー。

文章が長いとフォントが小さくなって視認性が高まる
文章が長いとフォントが小さくなって視認性が高まる

変換機能も相変わらずの高性能で、スマホとは思えないクラスで変換候補が出るので文字が打ちやすい。Suer ATOK ULTIASに慣れてから他の端末でATOK使うと圧倒的な差を感じるほどで、スマホの中でも最も利用頻度が高いであろう文字入力を前提にこの端末を選ぶというのもありだと思います。

獺祭だってデフォルトで変換
獺祭だってデフォルトで変換

さらに新たな機能として「パーソナルアシスト」を搭載。端末を使う人の行動や習慣を把握しておすすめのアプリを表示してくれる機能とのことで、どのくらいの精度でお勧めしてくれるのか非常に楽しみなのですが、残念ながらこの機能を使うには一定期間の学習が必要とのこと。なので本機能は改めて別途レビューしてみたいと思います。

気になるパーソナルアシストはまだお預け
気になるパーソナルアシストはまだお預け

まだ使い始めて数日程度ですが、端末全体的には満足しつつ、指紋認証の精度が下がったこと、カメラが写真自体は簡単に美しく撮影できるものの、機能が相変わらずシンプルすぎるところが若干不満かなというところ。それぞれカメラや指紋認証なども別途細かくレビューしていきたいと思います。

【本モニター企画について】
富士通の最新スマートフォン「ARROWS NX F-02G」をブロガーが使い倒してブログで自由にレビューする企画です。通信料は各自の負担、モニター後は端末をそのまま使い続けることができるようになってます。


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