株式会社Shiftallを退職します


このたび2020年3月末をもちまして株式会社Shiftallを退職、4月からは8年ぶりにフリーランスとして個人事業主に戻ることになりました。最終出社日は2月末日で、3月いっぱい有休を消化しつつ、お仕事のご相談などあったらお話お伺いしたいなと思っております。

おわり。

と、投げっぱなしに終わるとそれはそれであとが大変そうなので、いろいろと質問受けそうなことをこちらから事前にFAQ的に答えてみたいと思います。

Cerevoとの出会い

前職と言うべきか前々職というべきなのか、とにかく以前の仕事であるアジャイルメディア・ネットワークを辞めるときも、今回のように在職中から退職を発表、その後フリーランスになるという宣言をしておりました。

AMNを卒業します – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2012/02/29/7293

特に仕事のあてがあるわけではなかったのですが、いざとなったらライターとして原稿書きまくりつつブログで稼ぐかー! という覚悟のもとのフリーランス宣言だったところに声をかけてくれたのが現職の代表である岩佐。辞めるなら飲もうぜ、ということで「きっとこれは仕事の話なんだろうな」と思いつついつまで経っても仕事の話が出てこない。そのまま酒をかっくらい、2軒目も出て終電間際の帰り道にようやく出てきた「カイさん一緒に仕事しようよー」「いいですよ」という二言のやりとりで業務契約が締結。

元々ハードウェアやガジェットが大好きだったことと、Cerevoが起業してからアジャイルメディア・ネットワークでサポートしてたりしたこともあり、大手メーカーではやらなそうなちょっと変わったものづくりにはとても興味があったので、二つ返事でOKしました。

その後は前職の厚意もあって有休消化中である2月から業務委託としてCerevoの仕事がスタート。出社初日にオフィス行ったらいきなり代表が不在で、初対面のメンバーに気を遣われながらランチを囲んだのも今はいい思い出です。

Cerevoでやったこと

最初のうちは記者の経験を活用した広報業務を担当しつつ、ガジェット開発に特化したクラウドファンディングプロジェクトの運用を担当していました。そういやこの頃はスタートアップじゃなくベンチャーって言ってたなー。

ネット家電ベンチャー「Cerevo」にジョインしました&Cerevo新サービスのご紹介 – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2012/03/12/7337

このプロジェクトでは社内外含めてクラウドファンディングを10件以上運用。その後もCerevoやShiftallを通じてKickstarterやIndiegogoといった海外系、MakuakeやGREEN FUNDINGなど国内大手のクラウドファンディングも運用したりと、これギネスに申請したら載るんじゃないのというくらいクラウドファンディングをいろいろ経験してきました。

クラウドファンディングが目標達成して新製品が出たり、クラウドファンディングとは別の新製品企画が立ち上がったりと製品ラインアップが増えてくる中で業務委託では工数が回らなくなり、翌年には出社日を1日追加、その次の年にはもう全コミットだ、ということでフリーランスを2年2ヶ月程度でお休みし、2014年6月からCerevoの正社員として入社。このタイミングで営業とかサポートとか事務系全般を諸々担当することになります。

2014年はCerevoにとって大きな変革の年で、年の初めは十数人程度の狭いオフィスだったのが秋葉原の一等地に誕生したDMM.make AKIBAへオフィスを移し、社員数も数十人規模へ一気に拡大。その後も人数は増え続け、Shiftallに移る直前では業務委託含めると90人規模にまで達していました。

社員というよりエンジニアが増えたことで製品リリース数も一気に拡大。翌年には月一、多いときには月二くらいのペースで新製品がリリースされ、そのたびに広報周りや発表会のセッティング、ECサイトでの販売準備や販売店へのアプローチ、サポート体制などを構築。しかも出る製品がまったくジャンルが違い、ライブ配信がメインだったのがスポーツやってみたり目覚まし作ったりアニメコラボのおもちゃ作ってみたりと幅が広く、それらの製品情報や仕様をすべて頭の中にたたき込むのはちょっとした受験勉強みたいな感じでした。大手電機メーカーでも1担当がここまでの製品リリースを担当することはないんじゃないかな……。

製品数が増えて大きくなってきたところで社外からハードウェアの相談も増え始め、そのタイミングで社外相談をとりまとめる窓口としての仕事もするように。「こんなハード作りたい!」「うちの技術でこんなことできないか」という要望をヒアリングして技術的金額的に折り合いがつくようとりまとめ、ある程度形が見えてきたらエンジニアと相談して工数を計算、プロジェクトとして立ち上げたら開発メンバーへパス。開発の状況を横目で見守りつつ、リリースが近づいたらまたプロジェクトを受け取って今度は発表会や営業、サポートの準備をする、みたいな取り回しです。

あとCerevoとShiftallでは商品企画を基本的に代表がすることになっているのであまり他のメンバーがかかわることがないのですが、唯一ほぼ自分で立ち上げたのが、ミニ四駆のIoT改造キット。

つくって、学んで、楽しめる。IoT時代の電子工作とプログラムの基礎がわかる、スマホで操作する改造ミニ四駆製作キット「MKZ4」を発売
https://info-blog.cerevo.com/2016/06/30/2428/

といっても全部自分で考えたわけではなく、エンジニアが考えたアイディアを元にしてイベントを企画したらそのイベントが大反響で、これだけ反響があるなら製品化しても行けるはず! とエンジニアにいろいろ相談しつつ商品企画、メインとなる製品開発の空いた工数を分けてもらいながらなんとか製品化にこぎ着けたというのが実態なので、そんなに偉そうに言える話ではないのですが、そこから学校の教材として採用されたり、いまでもDMM.make AKIBAのイベントとして使われているのを見るとがんばって立ち上げてよかったなあと思います。

表に見えないところで営業に関わる業務として物流関係も担当しており、諸処の事情で倉庫業者を変更したタイミングで自社のECサイトと倉庫業者のシステムをつなぎ混むバックヤードの仕組みも開発。といってもこれも「こんな仕組みが欲しい」と要望だけ言っていたら優秀なエンジニアが願いを叶えてくれたので、本当にエンジニアのみなさまには頭が上がりません。

あとはオウンドメディアの立ち上げですかね。Cerevoは1つ1つの製品は個性的なものの会社としては知る人ぞ知る存在だったので、もうちょっとコーポレートブランディングを強化せねば、という取り組みの元に「カデーニャ」というオウンドメディアを立ち上げ。残念ながら今は閉鎖してしまったのですが、バックナンバーを家電Watchに移籍してもらったり、人気コンテンツだったマンガはいまも家電Watchで連載が続いているのを見ると、やってよかったなと思います。あと日経新聞のインタビューは、コンセプトをことごとく理解してくれてたのが嬉しかったなあ。

PRより共感 サイト「カデーニャ」の心のつかみ方  :日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO27346790T20C18A2H56A00/

他にも出荷前の製品リワークだったりイベント展示員だったりと、細かい仕事を言い出すときりがないのですが、諸処の事情あってCerevoから生まれた株式会社Shiftallに転籍。最初のメンバーはすべてCerevo出身だったので、ちょっとした「つよくてニューゲーム」みたいな感覚でした。

入社した時点で販売する製品があったCerevoと違い、すべて1からのShiftallではPRしようにもする製品がない。でもそれじゃやることなくてこまるよね、ということで、結構こだわって作ったオフィスや、エンジニアが面白がって作ってくれたオフィス改善システムをブログで情報発信しつつ、オフィスができあがったタイミングで「Shiftallはこういう会社です」と紹介するメディア向けイベントを企画。そうこうしているうちにパナソニックと共同で運営するクラウドファンディングが始まったり、外には出ていない受託系の開発案件を担当したり、CESが来て新製品をリリースしたり、開発中の製品を営業かけるために日本全国飛び回ったりとかしていました。

なぜやめるのか

前置き長すぎた感じですが、割とシンプルに新しいことをやってみたくなった、という感じですね。CerevoからShiftallでの8年間では本当にいろんなことを学んだし成長できたなと思うのですが、わがままにもそういう状況になってみて、もっと別の世界をのぞいてみたい、別の業界を手伝ってみたい、という気持ちが芽生えてきたというのが一番大きな理由です。

なぜ転職ではなくフリーランスなのか

これもよく聞かれるのですが、長いこと社会人やってると転職って結構怖いんですよね。面接では相性よかったのにいざ配属されたら部署と相性が悪かったり、言ってた話と違うなんてこともよくある。これは逆もまたしかりで、これはいい人材だと思って採用してみたら予想と全然違った……、なんてこともよくあるわけです。

それなら一度フリーランスになって、まずは業務委託でお仕事を始めつつ、職場も内容も自分に合うようならそこから就職してもいい。決して今後ずっとフリーランスがいいというより、次の自分の居場所を探すためには転職よりも一度フリーランスになったほうが、リスクもあるけどメリットも大きいのかな、という判断でした。

あとは周りの人が転職宣言したときに「え、転職するなら誘いたかった!」と思うことも多々あったので、不遜にも自分がそう思ってもらえることがあるなら、いきなり転職するよりフリーの時間作った方がいい出会いがあるのかな、という甘い期待もあります。野球で言うフリーエージェント宣言みたいなものですかね。

なにができるのか

外から見える自分のスキルは広報・PRとライターという印象が強いのかなーと思うのですが、CerevoとShiftallの8年間はクラウドファンディングに始まりプロジェクトの立ち上げから営業、サポート、開発相談のコンサルティング的な仕事まで割となんでもやってました。やってたというより人数が少ないのに仕事が大量に降ってくるので、片っ端から拾っていたらいつの間にかそうなった、というのが正直なところですが。

あとCerevoで身についたのは、どんなことでも道筋はつけられる、ということですね。まったくやったことない業務でも、いろいろ考えたり調べると何をすればいいかは見えてくる。まったく縁のない業界に営業しにいかなければいけないなら、その業界を調べて店舗に足を運んで話を聞いたり、展示会にいって情報収集したりと足で稼ぐことで見えてくることも多くて、「やったことない仕事でもやればなんとかなる」という諦めにも近い楽観的な感覚はスタートアップならではの経験だったかなと思います。

なにがやりたいのか

正直これがふんわりしていて具体的に何がしたい、というのがあるわけではないのですが、1つの方向としては「この製品・サービスはおもしろいからもっと盛り上げたい」みたいなサポート屋ですね。自分の性格的には今までにないものを新しく作り出すより、すでに存在するものをもっと面白くするにはどんなことができるか、というのを考えるほうが性にあっているので、自分がいままで得てきた経験やノウハウでそういうお手伝いができたらな、というのがぼんやりとした方向性です。

それはメディアの企画や運用かもしれないしイベントの立ち上げかもしれないし、やっぱりハードウェアの開発なのかもしれないけれど、あまり所属に縛られず自分の動ける限りいろんな仕事やってみたいなとわがままながら思っている次第です。

そんなふんわりした状態を自分で綴ろうとするもどうしてもうまく客観視できず、「だれかインタビューしてくれないかな……」というわがままなことを言っていたら、二つ返事で引き受けてくれたちえこじによるインタビューがくすぐったいながらも自分が言いたかったことや経験をうまくまとめてくれているので、noteで寄稿として掲載させてもらいました。ちょっとくすぐったい感じもするのですが、よろしければこちらも合わせてお読みください。

【寄稿】自分の人生振り返りをインタビューしてもらいました|kai3|note
https://note.com/notes/n232e7aabc48a/

あと仕事と関係ない個人的な趣味の延長線上でWebサービスを何かしら作りたい。ブログやSNS界隈を取材していた頃に出会ったエンジニアがとても魅力的かつ楽しそうにプログラミングでサービス立ち上げているのをずっと憧れてみているだけだったのですが、ようやく重い腰を上げてJavaScriptに手を出し、ちょっとだけプログラミングの入り口にたつことができました。今年はそれをベースに、ほんとに簡単なものでいいのでWebサービスを開発してリリースしたいなと思っております。

とりあえず3月中は有休を消化しつつ、お仕事の相談があればお話を聞いて、4月の本格稼働に向けてウォーミングアップしていこうと思っています。折しも世間は新型コロナウイルスによる自粛モードでタイミングは悪いものの、世間の状況を見ながら最近会えてなかった人、会ったことないけど前から興味あった人と話せる時間が作れればいいなあと思っておりますので、久々飲もうぜ! という方はぜひお声がけくださいませ。


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