BE:FIRSTを生み出したBMSGとSKY-HIに自分がなぜここまで魅せられるのか


ここ最近、自分の可処分時間のほとんどを捧げているといっても過言ではないほど熱の入っているBMSGが実施したクラウドファンディングが、1億という高い目標をたったの35分で達成、その後開始から4時間9分で2億の大台を超える快挙を成し遂げました。

うぶごえ | THE FIRSTから羽ばたく皆にもう一億円をかけたい!
https://ubgoe.com/projects/78

あまりの偉業のためにこれがどれだけすごいのかを思わずブログでしたためたところですが。

開始4時間で2億を超えたBMSGのクラウドファンディングが歴代最速かどうかを検証してみた – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2021/09/23/17541

いい機会とテンションなので、最近自分がBMSGやBE:FIRSTにどっぷりハマっているという表明がてら、なぜBMSGに自分がここまで魅かれるのかを語ってみたいと思います。長文なので目次を用意しましたので、興味ありそうなエピソードがありましたらこの先をお読みくださいませ。

BMSGを立ち上げたSKY-HI、そしてSKY-HI主催のオーディション「THE FIRST」

BMSGは、ラッパーのSKY-HIが2020年に立ち上げたばかりの音楽マネジメントとレーベルの会社。この会社が2021年に入って実施したボーイズグループのオーディションが「THE FIRST」で、オーディションを勝ち抜いたメンバーで構成され、11/3にデビューを控えているボーイズグループが「BE:FIRST」です。

BMSG
https://bmsg.tokyo/

SKY-HIというと知らない人も多いかもしれませんが、「AAAのメンバーである日高 光啓の別名義」というとわかる人も多いのでは。かくいう私も恥ずかしながらTHE FIRSTを見るまではSKY-HIを認識しておらず、後から「AAAのラップ担当の人だったんだ!」と知ったニワカであります。

SKY-HI(スカイハイ)OFFICIAL WEBSITE
https://avex.jp/skyhi/

AAA(トリプル・エー)OFFICIAL WEBSITE
https://avex.jp/aaa/

THE FIRSTのオーディションの過程は日本テレビの「スッキリ」でも取り上げられ、同じ日本テレビ系列のHuluでも配信。さらにYouTubeでもオーディションの模様が少しずつ配信され、デビューするメンバーが決まる最終審査までの過程が先日すべて公開されました。

これから見る人のためにこのブログではデビューが決まったメンバーの名前などは書かないので、興味持った人はぜひ下記YouTubeをご覧ください。

ボーイズグループのオーディションをスッキリとHuluで取り上げる、という座組は一見するとガールズグループのNiziUに近く、当時Nizi Projectに夢中になっていた自分としても「Nizi Projectの男性ボーカル版かな?」くらいのイメージでいたのですが、友人のすすめで見始めたらこれがドハマり。オーディションだけではなくオーディションを主催したBMSGや事務所の社長兼プロデューサーでもあるSKY-HIに夢中になってしまいました。

どのくらい夢中かというと、THE FIRSTを見終わってメンバーを把握した直後にBSMGのコミュニティに入会。500円と5,000円という2つのプランのうち、BMSGの裏話などもここだけの話として聞ける5,000円プランを選択して過去ログや動画のアーカイブをひたすら見まくりつつ、プレデビューのライブは片っ端から応募、ファンの友達が立ち上げたプライベートなコミュニティに参加して毎日のように情報交換、BMSGのことを考えていない日はないくらいのハマりようです。私の知人に向けては「マイケル・ジャクソンに向ける熱量並み」というと伝わりやすいかもしれません。

SKY-HIに自分がハマった3つのポイント

THE FIRSTは新しいボーイズグループを生み出すオーディション番組でしたが、視聴し終わって一番ファンになったのは、THE FIRSTから生まれたBE:FIRSTというグループよりも、それを主催するSKY-HIというアーティストその人でした。BE:FIRSTのメンバーももちろん素晴らしくてメンバー全員ファンで、それだけでも長文かけるくらい言いたいことがたくさんあるのですが、一番のファンは誰? と言われると自分の中ではやはりSKY-HIであり、そしてSKY-HIが立ち上げたBMSGという会社です。

どうしてここまでSKY-HIにハマっているのかというと多面的な要素があり一言では説明が難しいのですが、先日知人に「なぜBMSGやBE:FIRSTにハマっているのか」という個人的プレゼンをする機会をいただき、それに向けて頭の中を整理する中でまとまってきたSKY-Hの魅力について3つの要素でまとめてみました。

寄り添うマネジメント

THE FIRSTにおける見どころの1つは、SKY-HIのマネジメント力でしょう。参加者を決して否定せず、良いところはきちんと褒め、その上で正すべきことはきちんと指摘して参加者を成長に導いていく手法は、私生活はもちろん仕事でも学びが多いものでした。

特にSKY-HIがすごいのは、参加者に対して徹底的に寄り添うこと。書類選考の1次審査から参加して全員をチェックし、2次審査はビデオ通話や実際の会場で1人1人と対話。さらにTHE FIRSTの本編と言われている山中湖での合宿はSKY-HIも泊まり込みで寝食を共にするという徹底ぶり。

それもただ単に一緒に生活するだけではなく、練習にも一緒に参加するし、参加者を連れてピクニックや温泉に出かけたりもするし、空き時間にオセロをしたりと、その姿はオーディションの主催とは思えないほどで、オーディションで選ぶ側というより、みんなを成長させるためのリーダー的な役割です。

THE FIRSTの冒頭でSKY-HIは「自分も参加者に信頼される必要がある」と発言しているのですが、その言葉通り参加者の立場で寄り添い心を通じ合えるマネジメント力の高さは、まさに令和時代に求められる理想の上司像なのではと痛感しました。

参加者の言葉でとても印象的だったのは「SKY-HIさんは決して『頑張ってね』と言わない。『頑張ろうね』と言ってくれる」という言葉。SKY-HI自体、BMSGを立ち上げて1年目の新米社長であり、自身も参加者同様に業界への挑戦者である、という意識もあるからこその言葉だとは思いますが、その後の活動内容だったり、SKY-HIを知る人の発言などを見ても、彼の「寄り添うマネジメント」は単なるオーディションだけの行動ではなく、SKY-HIという人そのものなのだなと思います。

ーーSKY-HIさん、本当に利他的ですよね。(ボーイズグループ・オーディション)『THE FIRST』はその最たるものですが。

SKY-HI:そうなんですけど、人のために動くことで、自分の中にあるしがらみがほどけていく感覚もあるんですよ。

SKY-HI「人のために動くことで自分の中のしがらみがほどけていく」 – Real Sound|リアルサウンド
https://realsound.jp/2021/09/post-864627_3.html

この寄り添うマネジメントは1つの潮流だなとも思っていて、例えば以下の駅伝選手と監督のニュースも「寄り添う」を感じられるエピソードでした。

中山選手
「高校の合宿に上野監督が来て、いきなり僕たちと一緒に走り出したんです。勧誘に来た人が走るなんてないのでびっくりしました」

斎藤が上野に信頼を置くようになったのも一緒に走ったことがきっかけだった。

News Up 「これは最悪だ」〜楽しく走りたかった選手と日本一の監督〜 | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210907/k10013247411000.html

寄り添うマネジメントに組織の大小は関係なくて、ソニー元社長の平井さんが書いた「ソニー再生」では、ソニー社長になる前は社員全員と1on1をしていて、社員と交流するバーベキューを定期的に開催したり、さらにはリストラする人材は必ず自分で話をする、というエピソードが語られていました。

ソニー規模になるとさすがに1on1は難しいのですが、それでも世界各国の拠点に赴いて社員と語る時間を取り、社員が話しやすいように奥さんに質問してもらって場を和ませる、みたいな配慮もしていたそうです。

B098SCY765
ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」 (日本経済新聞出版)

これからの時代、人の上に立つ人はただ仕事ができるとかだけではなく、チームメンバーと同じ視点、同じ立場に立って行動できることが重要で、それこそが組織全体のパフォーマンスを上げるのだよな、という大事さをTHE FIRSTで見たSKY-HIの一挙手一投足から学びました。

クオリティの追求

とはいえTHE FIRSTの魅力はただマネジメントが魅力的なだけではありません。THE FIRSTというオーディションで目指すのは「世界で活躍するボーイズグループ」であり、その言葉通り世界で通用するようなクオリティがオーディションの段階から求められました。

THE FIRSTでSKY-HIが掲げたコンセプトが「クオリティFIRST」「クリエイティブFIRST」「アーティシズムFIRST」の3つ。歌やダンス、ラップのクオリティが高いことはもちろん、それらを自分で創り出せるクリエイティビティと、常にアーティストであることを自覚する意識の高さという3つがこのオーディションでは重要視されています。

SKY-HIとの面談を踏まえて30人まで絞り込まれた3次審査では、その日会ったばかりのメンバーとユニットを組み、24時間で歌とダンスのパフォーマンスを披露するというかなり厳しい課題が。

メンバーの中にはダンスや歌が未経験者もいて、全員がクオリティ高いパフォーマンスをするのは難しい中、「振り付けや歌を変えてもいいし、振り付けしないのもあり」というアドバイスも提示され、ただ単にクオリティを上げるのではなく、メンバーそれぞれが最高のパフォーマンスをできるようにするためには何をすればいいのか、まで考えさせるクリエイティビティの要素がこの段階でも垣間見えました。

THE FIRSTの本編とも呼ばれる合宿編ではこの3つのFIRSTがさらに高められ、最初の課題である「クリエイティブ審査」ではベーストラックに対して歌詞や振り付けに加えてメロディやラップも自分たちで考えるという高難易度の課題からスタート。

その後の合宿ではさらに、THE FIRSTのためだけに作られた楽曲と振り付けをプロとして披露する疑似プロ審査、実際のプロの楽曲をプロを超えるクオリティで披露する「vsプロのアーティスト」など、非常に高いレベルの審査ばかりが続きます。

そしてただ高いハードルを課すだけでなく、プロレベルのサポートも惜しみなく投入するのがSKY-HI流。

3次審査では課題曲となったw-inds.とDa-iCEのメンバーをサプライズで連れてきて参加者のモチベーションを上げたり、合宿の提供楽曲はBTSの楽曲も手がけるようなプロが作曲。ダンスは三浦大知など多数のアーティストの振り付けを手がけるs**t kingが担当し、プレデビュー曲にもなった合宿の課題曲「Shining One」は、m-floの☆Taku Takahashiが提供するなど、デビュー前のオーディションとは思えないくらいのクオリティがこれでもかというほどに投入されました。

そして育成という面では、ミスチルやLiSAも手がけたボイストレーナーのりょんりょん先生こと佐藤涼子さんの指導力も大きな見どころ。歌唱面で課題を感じる参加者に笑いを交えつつ厳しい指摘と指導を行うことで、1回の指導で歌唱力が格段に上がるメンバーが続出。そのすごさはスッキリでも、歌が苦手な岩田アナウンサーを指導して歌唱王を目指すという企画が今まさにスタートしたので、是非こちらもご覧ください。

結果としてTHE FIRSTからデビューしたBE:FIRSTは全員が歌って踊れて歌詞も書ける逸材がそろい踏みしているのですが、世界を目指すという言葉に嘘偽り無く、オーディションの時点から高い課題を設定し、それをしっかり超えてくる参加者の成長ぶりもTHE FIRST見どころの1つです。

卓越した能力

マネジメント力に優れるSKY-HIですが、ただ指導が素晴らしいのではなく、SKY-HI自体のアーティストとしての能力が非常に高いということもTHE FIRSTにおいては重要な要素でした。

合宿中、SKY-HIのオンラインライブを参加者で鑑賞する場面があるのですが、SKY-HIの圧倒的なパフォーマンスに参加者全員が打ちのめされる結果に。

Nizi ProjectでもプロデューサーであるJ.Y. Parkのライブを参加者が鑑賞する、という同じような場面があるのですが、女性グループと、男性かつ年の離れたプロデューサーとの関係に比べて、同じ男性アーティストであり、年齢的にもかなり近いSKY-HIが披露するパフォーマンスは、参加者が目指すべき目標としても非常に重要な役割を担っていました。

前述の通り基礎練習にも参加者と同じ立場で参加し、歌唱力の指導でも実際に自分が歌って見せたり、参加メンバーで考えた振り付けを5分で覚えて一緒に踊ったりと、参加者に高いハードルを示すだけの実力をSKY-HIが見せつけられるというアーティストとしての強さは、THE FIRSTを名実ともに世界を目指すボーイズグループを輩出するオーディションにするために必要不可欠な要素だったと思います。

冒頭、SKY-HIがAAAのメンバーであると書きましたが、実はAAAデビュー直後から、AAAの日高光啓とは別名義のラッパー「SKY-HI」としてラップ活動を行っており、しかもそれは自主的に行ったラップ活動あって、エイベックスとしては黙認状態だったのだとか。

2005年
9月14日、AAAのメンバーとしてメジャーデビュー。メンバーでは主にラップを担当し、曲のラップ部分は自身が作詞を手掛けている。

2006年
(前略)自分も実力のあるラッパーになりたいと決意し、AAAでの活動の傍らクラブシーンでのラップ活動を始める。

(中略)なお、クラブでの活動は事務所であるエイベックスには当時黙認での活動であり、本人も別物として活動をしていた。

日高光啓 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E9%AB%98%E5%85%89%E5%95%93

その結果ラッパーとしての実力も磨かれ、渋谷でいきなりフリースタイルのラップバトル、いわゆる「サイファー」に飛び入り参加してみたり。

プロモーションではありますが、変装して渋谷のサイファーに殴り込んでみたり。

その実力はライムスター宇多丸さんからも大絶賛されております。

宇多丸 AAA日高光啓 ワンマンライブ リハーサルの感想を語る
https://miyearnzzlabo.com/archives/13961

個人的にはラップもいいのですが、最近はもう少し歌っぽいラップが多くて、歌声もとても綺麗なんですよね。オーディションの課題曲でもあったSexual Healingとかはとてもかっこよく、ラップだけでなく歌声ももっと聞きたくなる。

そしてSKY-HIがすごいのはアーティストとしての能力だけでなく、プロモーションの能力にも長けていること。例えば2020年のコロナ過で思うようにライブができない状況では、自分の家からパジャマ姿でオンラインライブを配信する「自宅ワンマン」でTwitterのトレンド1位を獲得。

その後、自宅からのライブ配信が増えてきたタイミングで、さらにそれを超えるアイディアとして、実家の両親の前でライブするという「実家ワンマン」でまた話題を集めました。

THE FIRST後のBE:FIRSTや事務所であるBMSGの活動を見てもSKY-HIのプロモーション力の高さは見て取れて、高いマネジメント力と飽くなきクオリティの追求、そしてSKY-HIの持つセンスの高さが見事に発揮されたのがTHE FIRSTというドキュメンタリーなんだな、というのが見終わっての感想です。

世界を目指せる新たな音楽カルチャーを変えるために起業した「BMSG」

寄り添うマネジメント力の学び、高いクオリティを目指すSKY-HIと参加者との成長ドキュメンタリーとしても十分すぎるほど魅力的だったTHE FIRSTですが、メンバーが決まってデビュー目前となった今でもその興味が衰えず続いているのは、SKY-HIが立ち上げたBMSGという会社が非常に魅力的だからです。

THE FIRSTは「世界で活躍するボーイズグループ」のためのオーディションでしたが、なぜSKY-HIがBMSGという会社を起業してまでこんなオーディションを実施したのかといえば、それは単に実力のあるボーイズグループを作るというだけではなく、現状の音楽業界のままでは日本から良質なダンス&ボーカルグループが生まれなくなるという危機感を感じたから、と語っています。

SKY-HIによれば、最近では歌とダンスを練習した若者はプロになるために韓国語を学んで韓国に行くのだとか。それ自体は悪いことでは無いけれど、韓国に渡るにはそれなりのお金も必要だし、韓国語を覚えなければいけないというハードルもある。そうした高いハードルの前に、才能はあるのに消えていく若者たちにとって新しい出口を作りたい、それがSKY-HIがBMSGを立ち上げた理由なのだそうです。

実際のところボーイズグループとして圧倒的頂点に立っているのはBTSであり、ボーイズグループどころかガールズグループにおいてもK-POPの存在感は大きい。それは実力だけでなく確固たるマーケティング手法も含めて組織や市場そのものが確立されているのが理由で、それに対して日本からも世界レベルのアーティストを輩出するには、ただ売れるグループを作るだけでは無く、音楽業界やカルチャーそのものを変える必要がある、というのがSKY-HIの信念です。

クラウドファンディングなど新たな手法を次々に実践

新たなカルチャーを作るという言葉通り、SKY-HIとBMSGは次々に新しいことに挑戦しています。BMSG設立直後はファンクラブではなくCAMPFIREを使ったコミュニティを開設。そこでは外に公開しないことを条件に、事務所設立の赤裸々な情報をSKY-HI自らが発信しており、いまBMSGにこれだけ夢中なのもこのコミュニティのおかげといって過言ではありません。上位プランの月5,000円はコミュニティの料金として高いと思われそうですが、個人的には入会することで発信される情報の濃さやファン向けの優先特典を見て十分に納得の金額感です。

B-Town | Official Fan Community CAMPFIREコミュニティ
https://community.camp-fire.jp/projects/view/329905

THE FIRSTの開催にはSKY-HIが1億円を自腹で出資して話題を集めましたが、THE FIRSTが終了してデビューを目指すBE:FIRSTを始めとしたBMSG所属アーティストの活動費を捻出するためにクラウドファンディングも実施。冒頭で紹介した通り、たった4時間で2億円も集めるほどの注目を集める結果をたたき出しました。

うぶごえ | THE FIRSTから羽ばたく皆にもう一億円をかけたい!
https://ubgoe.com/projects/78

ソーシャルの活用も積極的で、Twitterやinstagramでも積極的に情報を発信するだけでなく、期間限定ではあったものBE:FIRSTのプレデビュー曲「Shining One」のアカペラとインストゥルメンタルをSoundcloudで公開し、二次創作を促進させるという活動も。

というのもK-POPはまさにこういうSNSの活用が見事で、その中でもBE:FIRSTが目指すべき存在であるBTSは最高のお手本といってもいいほどSNSを積極的に活用。自身が出演した番組はすべてYouTubeで公開され、ファンがその動画を使って解説動画など二次創作するのもOK。結果としてYouTubeを起点にBTSの情報が大量に発信され、確固たるプロモーション力を築いています。

BTSについてはそれだけで語ることが多すぎてここでは語りきれないのですが、K-POPのプロモーションとファンとの関わりは学ぶべきところだらけであり、その要素を踏まえた活動を日本で展開するには今までの日本の音楽業界とは別の新しい組織を作って活動しなければいけない、という理念に基づいて立ち上がったのがBMSGに魅せられる最大の理由なのです。

BMSGは音楽業界で“世界を目指す”スタートアップ

音楽業界とは直接関わってはいない自分ですが、今の音楽業界の古き慣習みたいなものは伝わってくるし、新しいことをやろうとするなら新しい音楽の形を作り出さなければいけないというのもとても理解できる。その思いはクラウドファンディングに寄せられた本人のコメントからも伝わってきます。

正直、”クラウドファンディング”という名称を使わずにグッズの作成などで利益を出す方が芸能事務所としては美しく見えるのかもしれません。自分も悩みました。
しかし、嘘、演出、台本、政治の一切を排除して作成し、放送したからこそTHE FIRSTは反響をいただけたのだと思いますし、取り繕ったりせずに素直に皆様にお願いをすることの方が自分らしい、BMSGとして正しいと思いました。
逆に、上がったバリューを使い大手事務所と提携したり、資金源を大きな会社に頼ることで決定権を委ねてしまうことは、BMSGとして正しくないと判断しました。

要はBMSGは音楽業界におけるスタートアップであり、しかもスタートアップが当たり前になりつつあるIT業界と比べるとまだまだ前例の少ない世界を目指すスタートアップという立ち位置でもある。だからこそ今までの大手には出来ないような新しい手法を次々に挑戦している姿勢と、BE:FIRSTやBMSG所属アーティストのクオリティの高さ、そしてSKY-HIの比類無きマネジメント力とプロモーション力を見ていると、これは本当に世界に打って出られる音楽環境を作り出せるのでは、という期待しかないのです。

NiZi Projectも番組は夢中で見ていたのに、デビュー後はここまでのテンションで追っかけ切れていないのは、メンバーが決まってしまうとモチベーションが下がる、という自分の性格に加えて、メンバーが決まってデビューしたことがゴールに感じてしまった、というのも正直あります。甲子園目指していた野球部が甲子園出てしまって満足してしまう、みたいなものでしょうか。

その点、BE:FIRSTについてはデビューしてからも「世界を目指す」という大きな目標からすればまだまだ成長の過程ですし、それを支えるBMSGやSKY-HIの活動もまだまだはじまったばかり。「海賊王に俺はなる!」といって旅に出たばかりくらいの段階なので、オーディションが終わってもまだまだ成長が続くという楽しみがBMSGに引きつけられる理由でもあります。目指すべきBTSはまだまだ高みにいるからな……。

BE:FIRSTメンバーそれぞれの素晴らしさもここまでの文章と同じかそれ以上の長さで書くことあるのですがさすがに長すぎるのでそれはまたの機会に。少しでも興味を持ってくれた人はTHE FIRSTのYouTubeをご覧いただきつつ、「なんか最近カイがBE:FIRSTとかBMSGとかいうのにハマってるらしいな」くらいを記憶の片隅に残してもらえれば幸いです。


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください