蔵で絞り立ての日本酒を飲める素敵イベント「和創良酒の会」参加してきた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

あまり表立ってアピールしてはいないのですが、一番好きなお酒のジャンルは日本酒です。イベントなどではアルコール分も低くコントロールしやすいビールばかり飲みますが、腰を据えておいしいお酒を、ってときは圧倒的に日本酒派。

そんな日本酒好きを自称していたら、サーバー管理でもいろいろお世話になっているをかもとさんから「日本酒を蔵でしぼってそのまま飲めるイベントがあるよ」とお誘いいただいてしまいました。なにそれ日本酒好きにはいても立ってもいられないミラクルイベント! 万難を排して行くしか!

今回のイベントは、長岡で行われている「和創良酒の会」が開催したもので、田植えから始まる一連の仕込みを体験し、自分たちの手で日本酒を作れるという日本酒好きにはたまらないイベントです。実際には田植えなどの作業を1年間経た上で日本酒を堪能できるのですが、今回は最後の日本酒を作りあげるところから参加させてもらうというぜいたくな展開でした。

和創良酒の会
http://soiga.com/npo/wasou/

和創良酒の会向けに蔵を開放してくれているのは河忠酒造さん。「想天坊」という日本酒を作っているんだけれど、あまり東京には出回らず地元中心の日本酒みたい。

想天坊|越後河忠酒造謹製|河忠酒造株式会社
http://www.soutenbou.jp/

蔵の外観はこんなかんじ。一見すると右の建物が蔵っぽいのだけれど、実際に日本酒しぼりを体験したのは左の建物です。

DSC00061


DSC00063DSC00057

白衣を着て帽子をかぶり、蔵に入る準備ができたら杜氏からのありがたい挨拶をいただく。日本酒作りの裏話や日本酒の効能をとうとうと語るその話術に加え、参加者を「あんたがた」って呼びかけるのがなんとも心地よかった。いいよねこういう距離感。

DSC00019

杜氏の郷さんは新潟でも有名な杜氏らしく数々の賞を受賞しているとのこと。そんな杜氏さんを抱える酒造がこうやって一般参加のイベントやってくれるってのはほんと嬉しい話だなあ。

先代杜氏、郷良夫は昭和八年生まれ、当蔵で昭和四十二年から杜氏を勤めていました。今までに数多くの清酒コンテストで金賞を受賞し、越後杜氏の中でもトップクラスの実績を誇ります。その卓越した技能が認められ、平成六年に新潟県知事表彰、平成十二年には黄綬褒章を授章しています。越後の伝統的な酒造り「越後流」の第一人者で、「想天坊」の淡麗でありながら米の旨みのある豊かな味わいの基礎を作りました。

想天坊について|坊 – 蔵人と造り|想天坊|越後河忠酒造謹製|河忠酒造株式会社
http://www.soutenbou.jp/about_soutenbou_bou.html

杜氏の日本酒トークを拝聴した後は、順番に手を洗っていよいよ日本酒絞り!

DSC00020

といっても作業はとてもシンプルで、すでに用意されているもろみを袋に入れるだけ。あとは酒造の方が袋を縛り、棒に結んで並べていくことで、自重によって酒と酒粕が分離する昔ながらのやり方です。

DSC00022DSC00024
DSC00026DSC00046

もろみを近くでとると表面がぷつぷつ泡立っていて、まだまだ発酵が進んでいることを感じさせます。

DSC00031

もろみを手に取ってみたところ。

DSC00036

傾けてみるとお米の部分がたくさん残っていて、「日本酒ってお米から作ってるんだよなあ」という当たり前のことを実感させられます。

DSC00039

自重で分離したお酒がたまってきたら、あとは瓶に移し替えるだけ。最初は乳白色だったお酒が、後半は少しずつ透明になっていくのが面白い。最初は袋の網の目からお酒がしみでてくるけれど、後半は酒粕が網の目を少しずつ塞いでいくので粕が出にくくなり、結果としてより透明度の高いお酒が出てくるとのことです。
DSC00045DSC00049

今更ですが地味に動画も追加。


YouTube – 和創良酒の会

全然関係ないけど蔵の中にある看板が地味にツボってた。酸欠注意はいいとしてなぜ英語w

DSC00040

無事に日本酒絞りを終えたら会場を移し、おいしい食べ物と一緒に先ほどしぼったお酒を味わうターン! ここからが本番ですよ!

DSC00073

先ほどしぼりたての日本酒を数十分後にはいただけるこの幸せ。

しぼりたてついに!

今回はもろみをしぼったばかりの「あらばしり」だけでなく、あらばしりが出終わって日本酒が澄み始める「中取り」も一緒に味わえました。

DSC00083

これがほんとにおどろくことに、同じもろみをしぼっただけなのに、あらばしりと中取りでは全然味が違ってる。あらばしりも濃厚な味でとってもおいしいんだけど、中取りは同じお酒なのによりスッキリした味になっていて「ほんとに同じもろみしぼっただけなの???」と感動してしまいました。いややっぱ日本酒奥が深いわー。

あらばしりと中取りについてはこんなページもあったのでついでにリンク。いやほんとに恐るべしです日本酒。

日本酒 中取りとは? | OKWave
http://okwave.jp/qa/q5302903.html

和創良酒の会が作った日本酒も振る舞われました。これもすっきりしてて大変にうまし!

DSC00078DSC00084

そして忘れちゃいけないおいしい食べ物たち。日本酒はそれだけでもおいしいけど、食べ物と合わせるとその食べ物をおいしくさせつつ日本酒もさらにおいしくなるところが日本酒好きにはたまらない。いやほんと独断と偏見ですけど食べ物をおいしくさせるお酒ナンバーワンは日本酒だと思うよ(俺調べ)。

まずは下ごしらえしてもらった大根の鍋。メインの具は大根と白滝と豚肉だけで、味付けもショウガと塩だけのシンプル鍋だけどこれがうまかった。ショウガがしっかり効いていてさっぱりしつつ、大好物である大根が日本酒に合う合う!

DSC00080

この鍋はレシピも配られてたので思わず撮影。これ気に入ったので今度家でも作ってみたいと思います。

DSC00079DSC00070

あと地味に気に入ったのが新潟の郷土料理という「煮菜」。シンプルな塩味なんだけどそれが日本酒にぴったりで、ボリボリおかわりしてしまった。

煮菜

そして鴨南蛮! ネギをきっちり焦げ目入れている丁寧なお仕事です。ダシもばっちりでこれもうまうま。

鴨なんばんー!

他の地域の郷土料理も食べましょう、というコンセプトのもと薩摩揚げも。

DSC00076

さらには会場内もちつきも行われ、つきたてのお餅も振る舞われました。いやほんと豪勢すぎて食べきれなかったのが心残りですよ……。

DSC00068DSC00069

しぼりたての日本酒をその場で飲めるという貴重な体験に加え、日本酒の味をさらに引き立てるおいしい食べ物と日本酒を合わせられるという大変に幸せな瞬間。いつも飲んでる日本酒ももちろんおいしいけれど、しぼりたてのあらばしりはなんとも豪快な魅力のある味でした。さらに中取りだと味が全然かわるという貴重な体験ができたのもありがたいかぎり。

惜しむらくは酔っぱらいすぎて河忠酒造のお酒を飼い忘れてしまったこと。うーむ、ここはなんとか東京で売ってるところを探しますかね……。せっかく体験させていただいた蔵のお酒、これはきっちり飲んでみないとね!

ほんとにうれしおいしですてきな時間でした。お誘いいただいたをかもとさん、改めて感謝です!


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください