前にもエントリで書いたけど、このエントリーを読んだのと、こういう話をこないだ耳にしたこともあって勢いエントリー。
弟切草でサウンドのベルのファンになり、かまいたちの夜でサウンドノベルとは縁を切った自分が、サウンドノベルの認識を改めされられた作品。
Wiiで面白かったゲーム – うつせみ日記
http://d.hatena.ne.jp/hidematu/20081214/1229265297
まさに自分も弟切草にハマり、かまいたちの夜で離れた人間だからこのエントリがすごくよくわかる。一方でネットでちょっと話題になってきて、「428ってどんなゲーム?」という人に対し、「かまいたちの夜みたいなもの」という説明を耳にしたこともあり、かまいたちの夜とは別物だという自分の考えをちょいと書いておきたいと思います。
そもそも論として、弟切草とかまいたちの夜は似ているようで大きな違いがあります。それは弟切草はマルチエンディングかつマルチシナリオであるのに対し、かまいたちの夜は殺人事件であるがゆえにマルチシナリオに見えても真・エンディングが1つでしかなく、ほかのシナリオはバッドエンディングでしかないということ。
上記エントリの人とは違うかもしれませんが、僕がかまいたちの夜にハマれなかったのはこの点にありまして。推理小説が好きだったせいか、2、3回シナリオをやり直したらもう真犯人を見つけてしまってクリアしてしまったために、どんなにその他のシナリオが優れていたとしてもバッドエンディングをつぶしていく作業にしか思えず、あまりのめり込めなかったのでした。
そこに来ての街および428ですが、最終的なシナリオが1つしかないという点ではたしかにかまいたちの夜っぽいといえば夜っぽい。ただし、真シナリオが1つあり、それ以外はバッドシナリオであるかまいたちに対し、街と428は1つのシナリオに向かうためにいくつもの分岐を選んでいくところが、プレイしている身としては根本的に違うと思っています。
もちろんクリア後もバッドシナリオを楽しむという要素はあれど、それはあくまでおまけでしかなく、基本的には正しいシナリオを目指していくつものシナリオを攻略していくのが街や428の流れ。複数のキャラクターをザッピングするという要素ももちろんそうですが、本質的に真シナリオがバッドシナリオも含めたシナリオの1つでしかないのか、あくまでバッドシナリオは真シナリオにたどり着くためのサブでしかないのかは大きな違いかなと思いました。
正しい選択さえしていけば428もクリア時間は短いかもしれませんが、かなり伏線張りまくりがゆえに、一度クリアしてから改めてプレイすると「ああ、なるほど!」と思うこともしばしば。そういう意味では二度プレイしてもかなり楽しめる作品に仕上がっているので、「真シナリオたどり着いたらバッドシナリオをつぶしていくだけ」という作業にはならなくてすむんじゃないかな。重ね重ねお値段ちょいと高いですが、面白さという意味ではかなりオススメだと思います。
語りついでに売り上げについてもちょいと言及。
忍之閻魔帳さんによれば、『428』の初週売上は3万本強らしく、騒がれた割には少ないなという印象ですね。
ファミ通クロスレビュー40点満点を受けて、発売直前に急激に需要を喚起されたかと思われましたが、現実には熱心なファンと、買いもしないで騒ぐノイズ君が喚いていただけ……。任天堂枠でのテレビCMも、思ったほど効果を上げませんね。
さあ? まー、こんなもんか、実態は・・・・。
http://gamenokasabuta.blog86.fc2.com/blog-entry-986.html
個人的にはそもそもの初回出荷数があまり出てないらしいので初速としてはそんなものなのかないう印象。あと、周りを見ていると「428っておもしろいの?」と興味を持ち出して購入につながっている人が多いので、クチコミ的にじわじわうれていく要素もあるのかなあと思ってます。推測というより期待に近いですけどね。
“428は「かまいたちの夜」ではないという考え” への1件のフィードバック