マイケル・ジャクソンの音楽HISTORYまとめ

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

ほんとは他のこと書こうと思ってたけど(ドコモの話とかBluetoothの話とか)、なんかこれ読んだらテンション上がったので勢いでやってみる。

マイケルについてほとんど知らない俺がTHIS IS ITを見てきた
http://anond.hatelabo.jp/20091107014153

いやー、最初ってこんなテンションだよねー。自分だって最初は「整形で気持ち悪い」という印象が先行していたのが数々の作品を見てぶったまげたので、「あーあるあるわかるわかる」と思いながら読んでた。「今さら言うなよ」というのはもったいないと思うんだね、誰だって初めて接したときはこういう感動があるものなので、それは何十年とこれからきっとループしていくものなんだろうし。

さて前置き長くなりましたが、前々からちょいちょい要望もいただいていたこともあるので、マイケルの音楽CDを簡単にまとめてみようと思います。ただしマイケルはキャリアが長いので、いわゆる「マイケル・ジャクソン」として認識されているEPIC自体のソロ活動かつオリジナルアルバムのみということで。モータウン時代のソロも名曲ぞろいなんですが、そこは一通りマイケル・ジャクソンを体感してから味わうと別の楽しみ方ができるかなということで。

ではとりあえず記念すべきEPIC移籍後の第1弾から。

Off The Wall


オフ・ザ・ウォール(紙ジャケット仕様)

ここでいきなり補足説明が入るのですが、移籍後第1作「Off The Wall」から「BAD」までの3作品はレコードで発売されており、基本的にはアナログ音源なのですが、2001年にはこれらアナログ音源をデジタル・リマスタリングし、さらに追加音源を追加したデラックス・エディションが発売されております(実際にはデジタル・リマスタリングだけならほかにもあるけどややこしいので割愛)。上のはさらにその音源を紙パッケージ化して再販したもので、中身は一緒だし最近はみんなデジタルデータでリッピングするのだろうからこれでいいかなと。

作品自体は一般的に認識されているポーポー叫びまくるマイケルよりも、よりバラードやR&Bテイストの強い作品。いやそれでもさりげなくポーポー言い始めてるんではありますが、BADやThrillerの印象が強い人が聞くと違和感あるかもですね。

ソロでなかなか売れなかったマイケルが、のちの盟友とも言えるクインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎え、セルフプロデュースも交えながら大きく羽ばたいた一作。「ジャクソン5のボーカルの男の子」というイメージを一掃し、新たなアーティストとして認識づけた大事な転換期であります(いやこの頃生まれてないので聞きかじりだけどね)。

全米No.1作品「Don’t Stop Till You Get Enough」「Rock With You」あたりが有名ですが、アルバムタイトルでもある「Off The Wall」、ライブで必ず歌われるバラード「She’s Out Of My Life」もオススメ。個人的には「It’s the Falling in Love」のフワフワした感じも好きですはい。繰り返しですがいわゆるマイケルのイメージとはちょっと違う作品なので、ThrillerやBADを味わってから「こんなマイケルもあるんだ!」と楽しめるのが、当時を生きていないマイケルファンとして良いアプローチかなと思います。

なお、紙ジャケットには追加楽曲が入ってますが、Off The Wallの場合インタビューとデモ音源だけなので、マニア以外は無視でいいかも。

いきなり長かったけど次いこう次!

Thriller


スリラー(紙ジャケット仕様)

マイケルの名を世界に知らしめた1作。ムーンウォークを初披露した「Billie Jean」、ギャングを従えた群舞が華麗な「Beat It」、そして13分の大作かつゾンビダンスで話題を集めた「Thriller」というマイケルの歴史の中で有名すぎる3曲を集め、全世界で一番売れたアルバムとしてギネス認定されるほどの大作です。ちなみにBillie Jean、Beat Itが全米1位を獲得。

個人的にはこの3作品の印象が強すぎてアルバムとしては偏ってるかなあと思いますが、バラード「Human Nature」意外とマイケルがきゃっきゃしている「P.Y.T」、ポール・マッカートニーとのデュエット「The Girl Is Mine」あたりもオススメ。まあポール・マッカートニーとのデュエットでは、ポールのアルバム「Pipes Of Peace」収録の「Say Say Say」のほうがオススメですが。


パイプス・オブ・ピース(紙ジャケット仕様)

なお、Thrillerのアルバムは追加楽曲がちょいややこしいことになっておりまして。上記で紹介した紙ジャケットでは、インタビュー以外のちゃんとした楽曲として「Someone In The Dark」「Carrousel」の2曲を収録。前者はETストーリーブックのテーマでもあり、すごく心に染みる素敵なバラードであり、後者もマイケルらしからぬふわふわ感がマニア的にお気に入りな曲なのですが。

これとは別にThriller25周年盤というのがありましてね、これ追加楽曲が違うのよ……。


スリラー 25周年記念リミテッド・エディション(DVD付)

こちらは上記追加楽曲の代わりにリミックスと、未発表曲「For All Time」「Got The Hot」(日本版のみ)を週力しているのが違い。For All Timeもいいバラードなんだよなー。まあどっちか1つと言われたらやっぱりSomeone In The Darkを聞いとくべきなので通常の紙ジャケット盤でいいですが、こういう違いもあるということで。

BAD

バッド(紙ジャケット仕様)

日本ではマイケルというとこの印象が強いんじゃないかな。ポーポーアオアオ言いまくる「BAD」が一番有名ですが、1枚のアルバムから「The Way You Make Me Feel」「I Just Can’t Stop Loving You」「Man In The Mirror」「Dirty Diana」という5曲の全米ナンバーワンを出した名アルバム。Man In The Mirrorはマイケルのアルバムでアンコールに使われるほどで、のちのHeal The Worldなみに彼を代表する曲になっております。

なお、マイケルは意外にも自分で作詞作曲も手がけており、Off The WallではDon’t Stop Till You Get Enough、ThrillerではBeat It、Billie Jeanあたりを作詞作曲していますが、BADではそのほとんどが自らの作詞作曲となっており、自分で作ってない曲はMan In The Mirrorくらいという事態に。実はセルフプロデュース力も非常に高い人なんですのよという補足であります。

全米ナンバーワンが多いということで粒ぞろいの良作であり、いかにものマイケルを楽しむならこのアルバムかな。Man In The Mirrorは全曲あわせてもトップクラスに好きな曲であります。

この頃から映像へのこだわりも半端なくなっており、斜めに倒れることで有名なSmooth Criminalとかは必見。ちなみにすごいマニアックな視点からいくと、マイケルのPVは基本的にCD音源を使うのですが、キャプテンEOのエンディングテーマでもありますAnother Part Of MeのPVは僕の知る限り唯一のライブ音源を使ったPVであり、BAD時代のキレキレだったマイケルが楽しめる一品であります。ちなみにショートフィルムといちいち言わずにPVと言ってるのはわざとですはい。

こちらもレコード時代のを再収録しているので「Streetwalker」「Fly Away」2曲の未発表曲が追加収録。StreetWalkerはBadとThe Way You Make Me Feelを足して2で割った感じのテンション高い作品。Fly Awayは優しく包み込むようなバラードで、ほんとこのクオリティでお蔵入りにするマイケルの自己評価の高さがわかる一品でもあります。

DANGEROUS


デンジャラス(紙ジャケット仕様)

個人的には生まれて初めて買った音楽アルバムでもあり、音楽のきっかけを与えてくれた思い出深い作品。キララバッソのCMでおなじみ(じゃない?)「Black or White」が7週連続1位の快挙を成し遂げました。ちなみに7週連続1位は本人的にBillie Jean以来のことであります。

Off The Wall以来の盟友であるクインシー・ジョーンズからティディ・ライリーにプロデューサーを変更し、音楽の方向性もかなり変わった作品。セルフプロデュース作品が多いのは変わらないですが、やっぱりBADとそれ以降では大きな違いを感じさせるターニングポイントであります。

アルバムの完成度で言うと一番好きなのはこのアルバム。今ではマイケルのテーマでもある「Heal The World」をはじめ、群舞の完成度では1、2ではないかという「Remember The Time」、HIVで亡くなったライアン・ホワイトに捧げた「Gone Too Soon」、ツアーのオープングを飾った「Jam」などお気に入り曲が多数。今までの作品に比べるとやや暗く重たい感じがありますが、その深く落ちていった感じからゴスペル調の「Wiill You Be There」で昇華していく一連の流れがとても好きなのであります。あとは地味に「Keep The Faith」とかも好き。

なお、ここからはすでにCD発売の時代であり、アルバムも74分きっちきちに入っているので追加楽曲はありません。あしからず。

この頃はPVのクオリティも非常に高いので、Black Or WhiteやRemember The TimeあたりのPVはぜひ見ていただきたいところですね。特にRemember The Timeの群舞は必見。

HIStory(Past, Present, and Future BOOK 1)


ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1(紙ジャケット仕様)

ここからちょっとややこしくなります。マイケルの5作目にあたるHIStoryは、今までの4作品のベストに追加楽曲を数曲、というコンセプトで作られていたものの、いつも間にか楽曲数が増えに増え、結局ベスト盤15曲、新曲15曲の2枚組構成となりました。

ただ、のちにベスト盤は「グレイテスト・ヒッツ」として単品でも発売。ベストだけを楽しむなら一番おすすめの1枚かなと思います。


グレイテスト・ヒッツ?ヒストリー VOL.1

かの少年虐待疑惑は前作「DANGEROUS」のライブツアー中に勃発しており、そのときの心の傷を受けてか本作はマイケルのご立腹ぶりが伝わる内容。名曲も多いのですが聞いていて心が痛い曲も多いです。ジャネット・ジャクソンとのデュエット「Scream」は初登場全米5位(当時は初だったが翌週に抜かれる)、リサ・マリー・プレスリーと出演したPVがいろんな意味で話題の「You Are Not Alone」は初登場全米1位(当時は初だったが翌週に(ry)という記録を達成。

聞いててつらい曲も多いですが、Beatlesの名曲「Come Together」を、それもともとマイケルの曲? というくらい自分のものにしてしまったカヴァー(実際にはBADの頃に映画「MOONWALKERで発表済み)、チャップリンのカヴァー「Smile」なんかはかなりの名曲。なお、2曲目の「They Don’t Care About Me」は、「僕をユダヤ人にする」という歌詞が問題となり、初回盤では音声が無理矢理削られていて聞き苦しくなっております。もちろん自分は初回盤確保済み。

Bood On The Dance Floor


ブラッド・オン・ザ・ダンス・フロア?ヒストリー・イン・ザ・ミックス

こちらはちょっと変わった作品で、前作「HIStory」のリミックスに新曲5曲をプラス、という、ある意味で当初HIStoryがやろうとしていた構成になっています。この中に収録された「Ghost」は、この曲をテーマとしたショートムービーが製作され、当時は新宿のアイマックスシアターに見に行ったものですよ……。なお、この映像作品もそうとうにクオリティ高いダンスが披露されているんですが、残念ながらまだDVD化されていないのでこちらもDVDまたはBDでのリリースを期待です。うちにVHSはあるけどね。

たった5曲ということもありかなりオマケ的な存在なので、後回しにしてもいいアルバムかなあと思いつつ、アルバ無タイトル曲とかは聞けば聞くほど味が出るダンスソングだったりしていて、マニア的には見どころも多いアルバムです。

Invincible


インヴィンシブル

マイケル最後の作品となってしまったアルバム。アルバムが初回4色展開とかなんだか残念な売り方をしていたのが微妙でしたが、ダンスよりもバラードに主眼を置いたアルバムに仕上がっております。

「You Rock My World」はいかにもマイケルらしいダンスソングですが、自分の声をかなりいじって遊んでいる「2000 watts」だったり、バラード中心の構成だったりと、ダンスよりも歌に注力した作品。マイケルの死後、マイケルが子供をあやすときに口ずさんでいる「The Lost Children」はこのアルバム収録です。あれアカペラで聞くとほんといいねえ。他にもバラードとしてはほぼアカペラな「Speechless」、不思議な浮遊感あふれる「Butterflies」など、マイケルのボーカル力をぞんぶんに楽しめる作品がいっぱい。そういう意味ではマイケル初心者にはオススメしないけれどアルバムとしての完成度は高いと思います。

余談ですが、マイケルをまとめて楽しむなら個人的にはこれ。


アルティメット・コレクション

ジャクソン5時代からマイケルの代表曲を収録しているだけでなく、未発表曲も数多く収録。特にキャプテンEOのテーマソングでもある「We Are Here To Change The World」、「We Are The World」のマイケルソロバージョン、DANGERSOUS期にペプシのキャンペーンでしか手に入らなかった「Someone Put Your Hand Out」など幻の名曲ぞろい。今はもう中古でないと手に入らないっぽいですが、見つけたらとりあえずかっとけと思います。

また、This Is Itを見た人には「ブカレストのライブ見た方がいい」とおすすめしてるんですが、そのライブDVDもこのアルティメットコレクションに付属。むしろアルティメットコレクションのDVDをのちに単独発売した、というのが正しい理解ですが。


ライヴ・イン・ブカレスト [DVD]

This Is Itはマイケルのライブにかける想いの部分も含めて非常にすばらしい作品だと思いますが、ことライブパフォーマンスそのものについてはやはりリハレベルであり、完全燃焼のライブバージョンもぜひ楽しんでいただきたいと思う次第でありますはい。

あー、はやくHIStoryツアー映像化しないかなー。


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