携帯電話3キャリアの2010年夏モデル感想

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

すでに事前予告もありました携帯電話3キャリアの夏モデル、本日までに無事発表されました。

端末やサービスの詳細はWebニュースサイトを見ていただくとして、個人的な感想としては「これまで背負ってきたものがキャリアごと特徴に出ているなあ」と面白かったので簡単にコメントをば。勢い先攻のテキストのみなので興味ある方だけお読みください。

トップバッターで初日に発表したauは、今までもっさりもっさりと評判悪かったKCP+をスペックでカバー。Snapdragon搭載機種はBRAVIA Phoneの「S004」を弊社イベントでもご紹介させていただきましたが、イベント参加者だけでなくメディアの感想みていてもかなりサクサク動作していた模様。さらに全機種で防水対応するという前例のないがんばりっぷりが、ユーザーからの不満や要望をきっちり対応しているなあと感じられました。

ただ惜しむらくは無線LAN対応で、メモリーカードと排他仕様となるmicroSDIOではほぼ使い道がないような……。microSDサイズなら本体に内蔵したほうがと思わなくもないですがいろいろ大変な部分もあったのでしょうか。とはいえ斬新すぎる去年の夏モデル、そこから一点して無難すぎる端末ばかりだった冬モデルと比べるとスペックも使いやすさも大幅向上していて、やっと機種変更できると安心しているauユーザーも多いんじゃないかと勝手な予想する次第です。

1日明けてドコモの日にがっつりぶつけてきたソフトバンクの発表ですが、ある意味予想通り、ひょっとしたら斜め上を行く発表内容でした。iPhoneやiPadに注力するあまり、これまでもインターネットマシンやらOMNIAといったスマートフォンちっくな端末はもちろん、通常のハイスペックモデルも影の薄い存在となってしまっているソフトバンクにおいて、今回も端末の紹介はほとんどなし、一番のポイントが「Twitter対応」というのはあまりに悲しい。ソフトバンクという企業としては、注目を集めるあの発表はアリなんだろうけど、ソフトバンクモバイルという携帯キャリアとしては、「Twitterが便利」「ガンダムのプラモデルがついてくる」ばかりが先に立つ中身のなさは……。

端末についてはソーラー充電対応の防水モデルがあったり、背面にタッチ対応のメモリ液晶搭載してみたりと意欲的なモデルがあるのに、発表会では非常にあっさりとした扱い。また、キャリアのサービス的にもAjaxに対応したりとハイスペック化してiモード2.0相当となったりしているのに、そうしたキャリアサービスとしての未来があまりに語られなかったのが残念でした。

そして最後に登場したドコモはやっぱりすごかった。パケ・ホーダイとBiz・ホーダイの統合、iモードとmoperaの実質統合といった施策から「データ定額にてこ入れしてくるんだろうな」という予想はついてましたが、携帯電話でのPC接続が値下げされたほか、データ定額もキャンペーンながら大幅に値下げ。個人的にはPC接続でもパケ・ホーダイ ダブルのフルブラウザ上限くらいに抑えてほしかったですが、そこはさすがに厳しすぎたか……。

しかしそれ以外にも携帯電話を無線LANアクセスポイント化するサービスや、SIMが装着できる無線LANルータなど、インフラをめいっぱい使ったサービスをこれでもかと投入。この回線の使いっぷりはauやソフトバンクには無理だろうなあ……。

スマートフォンもauががんばって出したIS01、IS02相当のモデルをドコモで投入した上にBlackBerryやiモード版スマートブックとも言えるN-08Bもラインアップしつつ、Galaxyの予告までつけるサービスのよさ。さらに予告だけはされていたiモードのスマートフォン対応も「spモード」という名前で投入。値段とかいろいろ気になるところですが、インフラも充実しているだけにスマートフォンも積極的に攻められるなあと思った次第です。

3キャリアをざっくりイメージしてみると、戦いの準備ができたauに対し、本気を出したドコモ、戦いを避けたソフトバンクという感じかなあ。ソフトバンクの場合は試合に負けて勝負に勝つ的なところがなきにしもあらずではありますが。

ドコモユーザーとしてはどうしてもドコモ端末ばかりが気になるところですが、要チェックはやはりスライドヨコモーションながら防水にも対応したF-06B。デジカメも動画スペックばかり見てしまう動画フェチとしては、フルHD撮影もさりげなく気になります。

また、N-04BのDLNA対応もどんなことができるか気になる気になる。DLNA対応といっても対応ファイル形式次第で使い勝手は大きく異なるのですが、発表資料見るとMP4も対応してるみたいなので、NASに保存したMP4動画とかを気軽に見られると面白そう。

この2機種はともにアクセスポイント対応機種なので、PCから定額データ接続できるのも興味津々。料金こそプラス4000円くらいかかってしまうけれど、この機能の使い勝手次第ではPocket WiFiの今後を考えないと行けないかもなあ。

とにもかくにも三者三様の発表会がとても楽しい週初めでした。スマートフォンもいいけどやっぱり普通の携帯電話が楽しいなー。


携帯電話3キャリアの2010年夏モデル感想” への4件のフィードバック

  1. SBユーザーです。毎回発表会はワクワクしていたのですが、「今回はTwitter」って・・・。アップル傾倒しすぎで「インターネットマシン」の後継機は全然出てこないし、値下げもないし、ドコモさんが羨ましいですよ。

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