久々にビリビリくる展開になった!
というわけでゲーム評論でおなじみ「さぁ?」の人から直々に言及いただきましたことと、3DS予約祭り直前のタイミングも含めて私の思うところつれづれに書きなぐってみたいと思います。
その前に今回の流れを説明すると、発端はこのエントリー。
3DSらしさを感じる初期タイトルが不足しているため、DSほどの成功は望めない。
さあ? 不安と反感の土壌の上にどんな種を蒔く気なんでしょうね?
http://gamenokasabuta.blog86.fc2.com/blog-entry-1458.html
このエントリーに対する私のつぶやきがこちら。
http://twitter.com/#!/kai4den/status/26834078724521984
こんなわずかなつぶやきのために1エントリー起こしていただいたのが下記のエントリーと、本日のフルコースはこういう流れになっております。
さあ? 勝利条件が引き上げられてる感はあるよね。大変だろうけどさ。
http://gamenokasabuta.blog86.fc2.com/blog-entry-1459.html
先に断っておくと、記事タイトルにあります「勝利条件が引き上げられてる感はあるよね。大変だろうけどさ。」という点については基本的に同意です。DSがゲーム機として売れすぎたがあまり、それはもうスリラーを発売した後にBADをリリースするマイケル・ジャクソンのような苦悩があるやもしれません。自らが築いた高い壁を己で超えていかなければいけないという難しさについては同意するところであります。
どちらかというとその結論に至るまでの過程にやや認識の違いが見られるなーということと、そうはいいつつDSを超えても化ける可能性も残されていなくはないよね、と感じる部分もちょこちょこあるという点で、今何となく思うところを勢いでエントリーにしてみたいと思います。
まずは細かいところの認識すり合わせから。
ふーむ、『さわるメイドインワリオ』と『バンドブラザーズ』は忘れないでほしい気もします。
ふーむ、直感ヒトフデを忘れないで欲しいというのは冗談として、両方とも良いゲームだと思うんですけれど、それを「DSらしさ」というとどうかなーというのが両方プレイした立場の正直な気持ちなんですよね。
さわるメイドインマリオについてはタッチ操作を一生懸命つかってはいるものの、前作「まわるメイドインマリオ」の焼き直し感が強く、実際当時の評価も「まわるのほうが面白かったなー」という感想が多かったように思います。バンブラなんかはさらにタッチ要素が弱く、無理矢理タッチ操作盛り込んでるけどあれ基本的には十字ボタンとABXYLRボタンのゲームだよねw
とはいえ「さわるメイドインマリオ」についてはなんだかんだミリオン達成してたりするので売上としては良かったのですが、あれをもって「DSらしい」というか、「DSだからおもしろいゲーム」というのはゲームをプレイしていた立場からするとちょっと違うかなーと思う次第です。要は「とりあえずDS欲しい」って人が合わせて買うゲームとして「さわるメイドインマリオ」や、タッチの意味ほとんどねーだろ的リメイクのスーパーマリオが売れた、というのが実情じゃないかな。
それにローンチ時点で『nintendogs』は発売されてなかったけど、E3で発表済みだったわけで、
これに関してはほぼ同じ条件として「nintendogs & cats」は発表されてるわけですよね。
任天堂 E3 2010情報
http://www.nintendo.co.jp/n10/e3_2010/3ds/nintendogs.html
nintendogsの焼き直しにも見えるこのタイトル、個人的にはすごいキラーなものが眠っているんじゃないかと思っているんですが、その話題は後に回しつつ、やっぱりなんだかんだDSが今ほどの人気を得た理由はなんだかんだ「脳トレ」と「nintendogs」だったと思うんですね。どちらもタッチ操作をゲームに活かしつつ、nintendogsは「すれちがい通信」という新しいコミュニケーションを導入したあたりがとても面白かった。DSを買ってから買うソフトではなく、「これをやりたいからDS買うんだ」というほどハードを牽引するような存在こそが「キラーソフト」と呼ばれるに値するゲームでしょうし、初期ローンチのタイトルはそういう意味でDSらしさやキラー的要素という点でこの2タイトルには適わないんじゃないかな。
ニンテンドーDSを発売日に購入したとき、「なんかこのハードは面白そうだ」という感覚を得たものの、それをほんとに体感するのはもう少し先で、マニアックなこというと海外のみ販売の「リッジレーサーDS」を触った時だったかなあ。当時のDSも売れたとはいえ焼き直しタイトルである「スーパーマリオ64 DS」だったりしたので、「DSらしいタイトル」がないことは余り変わりがないかなーと思いました。
少し話し飛んで3DSの同発タイトルの話。任天堂のキラータイトルこそ少ないものの、個人的にキラーだと思っているのは「ストリートファイターIV」だったりします。ストリートファイターはワイヤレス対戦が可能で、しかもCPUと戦っている間に乱入も受けられるらしい。移動中は1人で腕を磨きつつ、家で気軽に対戦楽しめそうなのは結構期待しています。
ストリートファイターIVも含め、今回の同発タイトルを見てかなり新鮮なのはやはりサードパーティーが多いところ。任天堂ハードは歴史的に自社ソフトばかりが強かったのですが、今回はレイトンやらウイイレやらとサードパーティーの看板タイトルを一挙に並べてきたあたりに、今までに無いサードパーティーへの気配りを感じつつ、今度こそ「サードパーティーも大事にする任天堂」になるのかなーと期待したりしています。まあ実際は物流だったりCMだったりいろいろ課題はあるのかもしれませんが……。
そして話を戻しつつきっとキラーになるであろうnintendogs & cats。タイトルこそ単なる焼き直しであろうこの作品がキラーじゃないかと思えるのは、今回の3DSというハードへの期待が3DSではなくすれちがい通信の強化にあることと、すれ違い通信の楽しさを引き出したのがまさにnintendogsだったと思うからです。
ニンテンドー3DSのすれちがい通信は最大12種類同時に可能 | インサイド
http://www.inside-games.jp/article/2011/01/18/46920.html
スペックを見るかぎり3DSはワイヤレス面やソフトウェア容量などを地道にパワーアップしていて、本当にDSの後継といっていいスペックアップっぷり。今までコンセプトはよかったのに機能が足りなかったすれ違いやコンテンツ配信周りをきっちり強化していることは期待がもてます。とはいえ単なる新ハードだとそこまで大きくは注目されないし、「3D」という飛び道具的な存在があったからこそいまのような注目を集めた、というのは正直あるんじゃないかなあ。
また、3DSを体験一切していないので、3Dでプレイするゲームの新しさにも期待はしています。昔ニンテンドー64で振動パックが出た時、まさか振動とゲームの相性があそこまでいいとはまったく気づいてなかったし、振動パック付きのマリオ64やスターフォックス64は格別の面白さがありました。個人的にもゲームなら3Dの相性はいいんじゃないかなと思っているだけに、3Dについてはバーチャルボーイの時代、さらには3Dホットラリーの頃から3Dに力を入れて来た任天堂がどのような答えを出すのか、にもかなり興味を持っているところです。
あとそもそも論として、DSが出る前の任天堂はモバイル系ゲーム機でほぼ唯一の王者だったわけで、その壁も結構高かったと思うのですよね。DSを超えるハード、というのも大変なんだけど、モバイル系唯一の普及期であるゲームボーイアドバンスに続くDS、というのもかなり大変だったはず。というか最初の頃DSってあくまでコンセプト機でメインストリームではない的な話があった気がするんだけどこのあたりどっかにソースないかしらん?
長くなったのでまとめると
- DSの時も本体発売時に「DSらしい」キラーソフトはなかった
- DSもゲームボーイアドバンスによる強大なシェアという高い壁はあった
- DSも脳トレとnintendogsで大きくブレイクした
- 結局3DSもnintendogs & catsがキラーになるんじゃないか
- 3Dならではの面白さを3DSが実現するかもしれないけれど、それは同発ではないのかもしれない
- サードパーティーに門戸開く体制がやっと来る?
というかんじで、同発タイトルに「3DSらしさ」を持った初期タイトルがなくても、それはDSの歴史もそうだったんだしそこまで重要視することでもないかなーということと、3DSらしいタイトルがそのうち出てくればきちんとブレイクにつながるだろうと思います。それだけのスペックは今回積んでいるでしょうしね。