「スティールダイバー」最初で最後のインプレッション

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

購入前から期待しすぎてたのかもしれないけれど、自分としてはちとしょんぼりなできあがりのゲームでした……。

スティールダイバー
http://www.nintendo.co.jp/3ds/asdj/index.html

他のゲームとりあえず3Dにして移植してみましたとか、以前のタイトルのリメイクが多い3DSの中で、完全オリジナルの3DSソフトとして登場したのがこのスティールダイバー。発売前はちょくちょくCMも流れていたのでご存じの方も多いかもしれません。


STEEL DIVER

ゲームとしては潜水艦を操ってゴールまでたどり着く横スクロールのアクション、3DSを潜望鏡に見立てて、周囲をぐるぐる回りながら敵艦と戦うシューティング、そして昔懐かし子供の頃紙で遊んだ潜水艦ゲームをリメイクしたボードゲームと、「潜水艦」にまつわる3つのタイトルが収録されています。説明だけだととってもオトクなタイトルに思えますし自分もそう思ってたんですが、実際にプレイしてみると手を広げすぎたせいかどれもクオリティというか、ゲームとしての楽しさがいまいち見えませんでした。

最初の横スクロールは、慣性を意識しながら海の中をぶつからないように進んでいき、目的地までたどり着いたらクリアという横スクロール型なのですが、これってただのレースゲームだよね……。途中で多少交戦はできるものの、目的が「ゴールすること」というレース設定になっているのでいまいち潜水艦ゲームとして楽しめない。もうちょっと潜水艦で戦う要素があるゲームだと思ってたのですがまったく予想と違うシステムでした。まあこのあたりは「社長が訊く」で、「スローモーションのF-ZERO」という説明がされていたあたりでそんな予感はしてたのですが……。

コースを攻略するのに、ワザが使えるんですね。
宮本

たとえばひとつのコーナーを曲がるときに、
潜水艦を傾けるべきなのか、
推進力で浮かせるべきなのか、
それとも空気を入れるべきなのか、
ワザの組み合わせが無限にあるんです。

ニンテンドー3DS|社長が訊く『スティールダイバー』|Nintendo
http://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/asdj/vol1/index4.html

もちろんそういうレースゲームが楽しい人もいるとは思うけれど、潜水艦アクションと思い込んでいた自分にはちとハマれない仕様でした。CMからだとこれがレースゲームだったとはなかなか伝わりにくいと思うので、メインの目的はいかにうまくゴールにたどり着くレースゲームであるか、というのを認識した上で購入を検討した方がよいかと思います。

2つめのゲームは、3DSを周りにくるくる動かすと潜水艦が発見できて、その潜水艦に対してミサイルを発射して全滅させるというアクション要素の高いゲームなのですが、こっちもこっちで「わざわざ画面をくるくる回す」という仕様があんまりゲームに結びついてない。一生懸命くるくる回って発見しても、結局ミサイルを当てるのは相手の動きに合わせてタイミングよく発射して当てるだけなので、なんのためにくるくる回ってるのかよくわからないのです。

これが本体内蔵のARゲームズなら、見つけた相手に照準を合わせてすぐに撃てるので、くるくる回して発見する意味もわかるのですが、発見したところで相手の動きに合わせてミサイルをタイミングよく発射するこのシステムは、わざわざ自分がくるくる回る必然性をゲームに感じませんでした……。

3つめの潜水艦ゲームは、熱中した子供も多いであろうルールを再現していることもあって対戦ではとっても燃えそうですが、だったら最初からそのゲームだけでよかったなあとも思う。3つも潜水艦ゲームが入っているけれど、それぞれが全然結びついていないバラバラの内容なので、Wii Partyの延長線のようなタイトルに思えてしまう。

まあこの作品自体、最初はDSで作られていたということもあって3DSならではの要素がうまく盛り込めていないのかなとも思いますが、3つのゲームがどれもどっちつかずになっているような印象が残りました。オリジナルタイトルということで自分の期待度が高すぎたせいもあるし、人によって好みは違うので全否定というわけではないのですが、パイロットウイングス リゾートは楽しめた自分にもこのゲームはハマれませんでした……。

これで残す期待作はスターフォックス64ですが、これも64当時に全ルートやりこみまくった立場としては「またあれプレイするのか……」という点でちょっとさめてるところもあり。しかもDSの「スターフォックス コマンド」ではできたオンライン対戦ができないというのがなんともはや……。64のように全員が見える画面ではなく、それぞれの画面で対戦できる3DSだったら対戦がそうとう楽しいのに……。


STARFOX64 3D(スターフォックス64 3D)

ちなみにゼルダの伝説 時のオカリナはゼルダシリーズ最高傑作といっていいほど評価の高い作品ですが、こちらはスターフォックス以上にやりこみまくっているので、もうわざわざ3DSでやる気が起こりませんので華麗にスルー予定。64でプレイしてない人にはぜひ体験してもらいたいクオリティなので、これが3DSの起爆剤になるといいですが、「3DSならでは」ではないのがちと残念なところかな。

やっぱり3DSの本命はマリオカート待ちでしょうか。巷では3DSが失速していると言う声もありますが、諸処の事情はありつつも、「3DSだから楽しい!」っていうタイトルが出てこなければ勢いがでないのは仕方のない話。任天堂が満を持して投入してきた3D機の実力を見せつけるようなタイトルを期待したいところです。


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