「mixiページ」発表で感じるmixiへの期待

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

いろいろ長くなりそうなんでレポートとは別エントリーにて。

mixi新プラットフォーム発表会さくっとレポート – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2011/08/31/6172

mixiページの話は以前からちょいちょいと漏れ聞こえてきた話であって想定の範囲内であり、今回の期待は「ページがオープンであること」だったので、そういう点では最低限の期待は超えてたんだけど、現時点での仕様が惜しすぎる。しかしながら今後への期待は十分にできる、ってところがファイナルアンサーかな。

個人的にはmixiが足あとを撤廃するという英断あたりから「ついにmixiがオープンに動くか」と大変期待しておりました。足あと撤廃反対派が少なくないボリュームで存在することはわかっていますが、一方で「足あとがあるから自由にコミュニケーションしにくい」という点が、mixiが実はそこまでクローズドなプライベートSNSではないのにプライベートっぽく思われてしまう部分でもあったと思っていたので、一時期はmixi躍進の鍵でもあった足あとを捨てて先に進もうとしている姿勢は大変に大賛成なのであります。

これは前にも書いたんだけど、mixiって実はアクセスコントロールがかなり充実しているので、本質的にはFacebookよりもオープンに向いているんですよね。友人以外に見せる情報と友人に見せる情報はきっちり切り分け、本名みたいな個人情報も友達のみに見せる、ってことができるので、ちゃんと設定さえしていればインターネット上で不特定多数にも見られたとしても、大事な個人情報はきちんと守れるのです。

たとえばmixiも本名記入欄はあるんだけれど、そこに入力した本名はマイミクだけに見せるといったプライバシーコントロールが可能。リアルな友達なら実名でつながるという発想自体は否定しないし、ちゃんと友達だけに開示されるのだれば喜んで実名も登録します。

Google+に寄せる期待と不安 – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2011/07/18/5947

話を元に戻すと、ついにインターネット上で誰でも閲覧できるページができた! というものの、実際に見てみるとmixiにログインしない限りはフォローしているユーザーも、投稿に寄せられたコメントもいっさい見えないクローズドな仕様。このあたりはアクセスコントロールという機能をユーザーに啓蒙する必要もあるとは思うので一朝一夕にはできないところだとは思いますが、このオープン化を足がかりにしてmixiのアカウント自体もオープンにしていったほうが整合性とれるんじゃ無いかなと思いました。いきなり全員は無理として、mixiアカウントの公開範囲の選択肢に「インターネット」とするのはアリだと思うなあ。

mixiページ自体は、とりあえずオープンしましたレベルでまだ評価の段階ですら無いかなという感じ。オープンだソーシャルだというけれど、mixiページで更新した内容はTwitterへ流すくらいしかなく、基本的にはまだmixi上でしか導線がない。この分野において一歩先行くFacebookは、バッジによってブログやWebサイトからも誘導できるし、ブログの情報をFacebookで取り込むこともできたりするので、もっと他のサービスと連携したソーシャルっぷりを今後は期待したいところ。

とはいえ今後の展開は期待できるところも多く、mixiコミュニティがページとうまく統合すればFacebookページにはない魅力が作れそうだし、何より決済周りが充実しているのは一番の差別化材料。日本ではなかなかPaypalやクレジットカード決済が普及しませんが、mixiポイントでキャリア決済ならコンテンツ販売もしやすくなりそうで、このあたりの決済はむしろAPIでマイクロペイメント方向にもっていっても面白いんじゃないかなと思います。

ただ、mixiアカウントとmixiページの紐付けが無いのはちょっと残念。mixiページでは誰が管理者かが表示されないのですが、そこはあえて表示することで「これは自分で作ったページですよ」と宣言できるのに、それがないのは偽ページとか作り放題になってしまうと思うんですよね。Twitterはもともと本人性を担保する手段がないから運営が人力対応してますが、mixiだったらどのアカウントで作ったか把握しているのだし、「このページは僕が作りました!」と宣言する手段があったほうが平和になる気がします。

後ちょっと怖いのは、mixiページが完全にオープンであることをちゃんとユーザーに認識してもらえるかどうか。非ログイン状態では詳細は見られないものの、mixiにログインしてしまえば内容は全部見えてしまうので、どこかの大学サークルがページつくってわいわいコミュニケーションする中で「飲酒運転なう」とかいいだしやしないかとおじさん心配でたまりません。携帯電話だと「ここからは外部ページですよ」ってアラートが出るように、初回フォローの際にでも「これはインターネット公開だよ」とかアラートしてあげられるといいなあ。

なお、今回の仕様変更に先駆けて、以前に指摘したmixiイイネの仕様も改められており、ちゃんとmixiイイネの総数を表示した上で、その中で自分のマイミクが何人かを確認できるようになりました。まあFacebookと同じ仕様になりましたよねという話ではありますが、この仕様見た時に「mixiはまだマイミクに閉じるのか……」と残念な気持ちになっていたので、すくなくとも数値による評価はきちんと把握でき、その上でマイミクでつながれる、というこの仕様変更は地味ながら大歓迎です。これAPIで数値もとれるようになってるのかな……。

というのも「イイネ!ボタン」を押された回数というのが、閲覧者のマイミク状況によって異なり、自分がマイミク登録した人しか「イイネ!」を押した数として表示されないっぽいのです。

mixiの新機能「イイネ!ボタン」挙動が不思議すぎる件 – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2010/12/09/4616

いまあるmixiページだけだとほんとにリリースしましたレベルではあり、アクセス負荷で表示できない時間帯があったりとてんやわんやな感じもありますが、今目の前にあるものだけなく今後にはとても期待したいところ。繰り返しですがmixiは他のSNSと比べても圧倒的にアクセスコントロールが優れているので、もっともっとオープンに積極的になっていってほしいと思います。実名だから本人性が担保できるっていうのと、実名をそのままインターネットにさらすってのは全然別問題なんで混ぜるな危険!

と、mixiページは未来への展望という点で期待したいところですが、せっかく参加させていただいた発表会についても触れておくと、すでにネットで言われている通りUstreamはちょっと残念すぎた。設備云々以前に、Ustream Producerという公式ツール使えばプレゼン画面とプレゼンターのPinPくらいは簡単にできるのになあ……。プレゼンターの資料を事前入手しにくいイベントだとPinPは大変なのですが、自社配信だったらそういうのもできたはずなので、想像するに発表会直前に「おいUstreamやろうぜ」と突然決まったのではないかなと思ったりするところです。

あとまあこれはもう計画的にわざとやってるであろう話にそのまま乗っかりますが、ソーシャルクーポンをプレゼンする下り、「ソーシャルクーポンはWebのプロの人も思いつきにくい」とか、「クーポンは1人でも使えた方が使われるって普通は思いがちだが、3人揃わないと使えないクーポンは友達を誘うきっかけになる」とか自信満々に説明されるのは、同じビルに入っている別会社という情報も含めて考えると大変に味わい深いプレゼンテーションでしたはい。

だらだらと書きなぐってしまいましたが、結局のところすべてはこれにつきるかなー。

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