かねてより気になりまくっていたこのお店、ついに勢いで特攻してまいりました。
代々木駅を訪れる人なら誰もが見たことがあるであろうこの看板、存在自体は10年くらい前から知っていたのですが、その謎めいた雰囲気になかなか足を運べずにいたところ、大変に物好きで気のいい人が「行ってみよう!」と興味を持ってくれたので勢い特攻することに。
入り口にはお店の紹介。カラオケやゴルフコンペはともかく、囲碁・将棋対応っておそるべしだな……。しかも居酒屋として「つまみ70種類」の紹介が右からも左からも一番ではないというなんともカオスな展開。いやこれは面白い匂いがプンプンするゼェーーーーッ!
入り口の看板はなぜか漢字が逆さに。この理由はのちほど解き明かされます。
一方、提灯の文字は普通に表記されている上に「居酒屋」とだけあって「スナック」も「マスターズ」もない。すべての看板で表記全部ちがうんじゃないかこれ……。
初めての方大歓迎! という文字に「まあ常連以外お断りじゃないんだから大丈夫だろう……」とおそるおそる地下へ足を運ぶと……。
衝撃の入り口。入りにくい! これは入りにくいよ! バイオハザードのドアかよ!
おそるおそる入った店内は割と普通の居酒屋。ただお店自体はカラオケ完備で演歌がわいわい飛び交う場所でもあり、そういう店ではスナック要素満載。なるほど居酒屋スナックと言われれば納得ですはい。
名前が変わっているので注文してみた「ミョウガの卵とじ」。どういう料理が来るのかとわくわくしていたら、ミョウガとニラを卵で絡めたシンプルで俺でも作れそうな家庭的な料理でした。
お店の人に話を聞いてみると、やっぱりお店の名前は自分の名前から取ったらしい。ただしマスターズというのは「ゴルフにマスターズってあるだろ、あれだよ」と、単にゴルフ好きだから付けただけで何かしらの称号ではないらしい。俺てっきり甲斐一族の中でも選ばれた勇者のみが参加できる甲斐の店かと勘違いしてたよ……。
ずいぶん前からあるなとは思っていたんですが、お店は今年でちょうど40周年という長い歴史を持つお店で、マスターの年齢聞いたら自分の母親と同い年だったりしてそこでまたいろいろ歴史を感じたり。お店の名前にあるマスターズというのは業者が勝手に文字入れちゃったとか、名前が逆さになってるのも「その方が目立つと思って」とか細かな裏話も聞くことができました。
基本的には常連がカラオケしながら集うお店で、自分みたいな人は珍しかったらしく「よく来たなーこの店、入りにくいだろ」ってわかってるならなんとかしようよ! 初心者歓迎じゃないじゃん! と心の中で全力で突っ込んだりもしつつ、不思議に緩やかな空間を体験しました。今度は勢いよくカラオケにも挑戦したいところですが、歌っている人たちの声がもうかなりのハイレベルだったので、ちょっと演歌の1つや2つでも修行してから出直したいと思います。