ブランド再構築を図る富士通の「新生ARROWS」スマートフォンを体験してきた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

富士通の2013年夏モデルを体験できるメディア向け内覧会、夜にはブロガー参加枠としてケータイ会議のメンバーにお声がけいただき、実際の発売よりも一足早く体験させていただきました。

富士通、夏モデルの内覧会開催 – ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20130516_599740.html

今回内覧会で体験できたのはNTTドコモの夏モデル「ARROWS NX F-06E」「Disney Mobile on docomo F-07E」、ソフトバンクの夏モデル「ARROWS A 202F」の3機種。NTTドコモの「らくらくスマートフォン2」やイー・モバイル初となる富士通端末「ARROWS S(EM01F)」は開発中とのことで残念ながら体験できず。今期はらくらくスマートフォン2がかなり注目端末なのでちと残念でした。

また、5月20日に発表予定のau夏モデルも当然ながら会場にはなし。au発表会を前にイベント開催したことで「富士通のau夏モデルないのか?」っていう声がちらほら聞かれますが、同時期にサムスンも内覧会開催しているので、タイミングの問題なのかなあと勝手に思ってます。

【追記】 au、ほんとに富士通端末来なかったですなー。というか富士通以前にそうとう絞り込まれているので、ドコモ以上に端末集中戦略なかんじ

au、2013年夏モデル発表 – ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20130520_599837.html

各端末について触れる前に、内覧会全体を通じて感じた空気が「ARROWSブランドの再向上」ということ。富士通製端末は相次ぐ不具合によって市場でのブランドが大いに下がっており、いまやドコモショップの店員ですらこんなことを言い出す始末です(※本当に店員なのかただのマニアなのかは保証ありませんというのは念のため)。

ARROWS X LTEの悲劇から2年経ち、技術も向上しているとはいえ、絶対にXperia Zの方が安心なのに・・・と思いながら手続きを進めました。

 

僕らは笑顔でゴミを7万円で売っていた。 | iPhone愛用中ドコモ店員のブログ

http://iphonedocomoss.com/?p=79

ドコモショップ店員というのが本当ならば、スタッフ自ら端末を使いもせず風評だけで「絶対」と言い切ってしまう店舗が存在することにショックを隠しきれませんが、それだけ富士通ブランドが落ち込んでいるということの証左でもありましょう。

実際のところ、スマホの不具合というのはどのメーカーでも起きていて、熱で機能が止まるなんてのはAQUOS PhoneでもXperiaでも発生する症状だったりするので一概に富士通スマートフォンばかりが起こす不具合ではなかったりもするのですが、「通信も通話もできなくなる不具合」「アップデートできない不具合を修正するアップデート」など、ネタ的に斬新な不具合を起こしたり、以前には富士通端末がNTTドコモの中でも一番の人気端末だったがゆえに注目が集まってしまった結果、富士通端末の不具合が多い、というイメージにつながってしまったところはあるかなと。

余談ながら私は富士通以外のスマホもいろいろ使ってきましたが、GALAXY Noteはかなりいい端末だったものの、GPSで北と南が入れ替わるという致命的な不具合が長らく放置されていましたし、ジョジョスマホでおなじみ「L-06D」も、端末がひたすら再起動を繰り返す「再起動鑑賞会」に突入して修理扱いになったりと、スマホの不具合はメーカー単位ではなくキャリアやOSそのものでも考えていくべき問題なのだろうなと思います。多機能がゆえに不具合多くなると言うのは仕方ない部分もありつつ、Android自体の安定化ももっと期待したいところですね。

とはいえ富士通のスマートフォンブランドが以前よりも落ちてしまっているという空気の中、内覧会の端末紹介や説明員の口からは「富士通の信頼を取り戻す」という強い意識が非常に感じられました。一度ついてしまったブランドイメージというのはなかなか回復が難しいところですが、フィーチャーフォン時代は人気最下位だった富士通がいつの間にか人気端末にまでブランドを高めた実績もあるだけに、地道な信頼の積み重ねでブランドを再向上させることを期待しております。

さてさて相変わらず前置きがながいブログですが、いよいよ内覧会で体験した端末の感想をば。まずはNTTドコモの夏モデル「ARROWS NX F-06E」とソフトバンクの夏モデル「ARROWS A 202F」。細かいところで違いはあるものの、本体スペックなどはほぼ同一の兄弟機種です。

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スペック的には5.2インチの大画面に3000mAh超の大容量バッテリー、スペック面でもクアッドコアに2GBメモリ、機能は防水、おサイフケータイ、赤外線、ワンセグに加えてフルセグ対応と、隙の無いまでのハイスペックスマートフォンです。

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ただし、細かいところで要注目なのが、ついにCPUをTegra 3からSnapdragonへ一新、合わせてモデムも国産モデムからクアルコム製へと切り替えたこと。もともとソフトバンク向けのARROWSはクアルコムのSnapdragonが搭載されていたのですが、ついにNTTドコモ端末でもSnapDragonが搭載されました。

これまでTegraシリーズのハイスペックを看板にしていたARROWSがSnapdragonへと舵を切ったというのは表からは目立たないもののかなり大きな仕様変更。個人的にもTegra3はバッテリー持ちがいいという触れ込みだったものの、実際に使ってみると最近機種変更して使っているデュアルコアの「MEDIAS W N-05E」のほうがバッテリー持ち良かったりして、「果たしてTegraって本当に持つのかな・・・・・・」と気になっていただけに、今回の仕様変更が端末の使い勝手にどのような変化を与えるかは要注目です。

本体はARROWS V F-04Eを一回り大きくした感じのデザイン。画面は5.2インチと5インチ超えですが、ディスプレイとボディの間を3mmに抑える狭額縁設計により、本体サイズは出来るだけ抑えられています。まあ、それでも片手で持つとかなりのインパクトですが。解像度もフルHD対応で、いわゆるRetinaディスプレイのように密度の濃い表示が可能です。

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本体サイズを1年前のモデル「ARROWS V F-04E」と比較。さすがに5インチ超だとかなりのサイズ感です。個人的には大画面は持ちにくくなるので、ARROWX Vくらいのサイズ感のほうが好みですが。

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ただし、画面が大きい端末ゆえに操作しにくき問題に対する取り組みもあり、それがドックの画面右側に表示される矢印ボタン。

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これをタッチすると画面がギュギュギュっと縮小され、画面上部の通知エリアやアプリの画面上部なども片手でタッチしやすくなるという仕組み。割とコロンブスの卵的な仕組みではありますが、これ確かに手の小さな人には地味に便利そうです。

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バッテリーはは3020mAhとスマートフォンでは最大クラスの容量。一方で小型化を維持するためバッテリーは取り外し式ではなく一体型になっています。取り外し型は本体リセットの時とか便利なんですが、そのぶんどうしても本体が大きくなってしまうのですよね。一方、SIMカードの抜き差しが多い人にとってはいちいち電池を抜き差しせず交換できるのでこの仕様はありがたかったり。

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もはやコミュニケーションツールといっても過言ではないカメラは、前モデル「ARROWS X F-02E」と同様シンプルなインターフェイス。ISOやホワイトバランス、シーンなどは一切変更できず、カスタマイズできるのは画面サイズやフラッシュ程度という、オート撮影が基本の仕様になっています。ただ、前モデルでは非対応だったタッチシャッターが今回は復活。スマホで一番便利な撮影方法はタッチシャッターだと信じてやまない私ですので、これが復活したのは地味ながら嬉しいポイント。

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そして当日一人で食いついてしまったDTCP+対応。DTCP+というのは、地上デジタルなどの録画番組をインターネット経由で見られる仕組みなのですが、これまでPCでしか使えなかったDTCP+に富士通製スマートフォンがいち早く対応。いまのところDTCP+対応スマホは富士通製だけとのことです。

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なお、DTCP+という仕様はなかなかにややこしく、レコーダとは別にDTCP+対応端末を用意しなければならないという点でちょっとハードルの高い仕様です。会場ではDTCP+対応のレコーダ用NAS「RECBOX」新モデルでデモが行なわれていました。

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以前のモデルはトランスコード機能を搭載していなかったため、DTCP+を使ってインターネット経由で見るには動画のファイルサイズが大きすぎるため、あらかじめ低画質の録画設定をしておかないと実用上は厳しかったのですが、今回の新モデルはトランスコード対応により、回線状況に応じたクオリティで再生できるようになりました。

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繰り返しながらハードル高い仕組みではありますが、nasneとかで番組を録画している人であれば、nasneの番組を自動的にRECBOXへダウンロードしておき、それを外出先からスマホで見る、という仕組みが可能に。テレビ好きとしてはたまらない仕組みになっていて、このためだけにでもARROWS新モデル使ってみたいほどであります。

DTCP+対応のクライアント「DiXiM Player」も最新版の4.0に。DiXiMはつい先日iOS向けモデルが発売されましたが、Androidも単体発売して欲しいところ。iPhoneとiPadという限られた端末しかないiOSに対し、Androidは端末ごと違いがありすぎて対応難しいのかもしれませんが。

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おもしろかったのが本体コーティングの強度実験。

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こちらは砂消しで6000回こすった今回モデルのコーティング。傷こそはつくものの塗装がはげたりはしていません。

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こちらは通常塗装。色がはげて地の色が見えてしまっています。

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端末をうっかり落っことしてしまうと塗装がはげてしまい、カラフルな端末だとちょっとの塗装はげが目立ってしまうということもあって、最近は白い端末ばかりをセレクトしていたのですが、このコーティングならその心配はなさそう。毎日のように使う端末だけにちょっとした端末の外観も気になってしまうものなので、これは目立たないながらいい仕様だと思います。

映像系ではフルセグ搭載もポイント。地上デジタル放送と同じクオリティの画質でテレビを楽しめます。

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ただ、ワンセグよりデータ量が多いため、ワンセグ以上に電波感度がいいところでないと映らないとのことで、よほど電波状況のいいところでもないかぎり実用は厳しいかな・・・・・・。少なくともお風呂テレビとかはお風呂に窓でも無いと難しいのではと思います。

実際の再生時は電波状況がよければフルセグ、電波が悪いときはワンセグという自動切り替えも可能。また、録画にも対応していますが録画できるのはワンセグ画質で、フルセグでは録画できません。

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大画面で動画を楽しめるよう、横置き型のクレードルも標準で搭載。今までのクレードルは縦置きで、充電時にボタン操作できないという課題があったのでこれはありがたい。

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ただこれ、充電台に置いたとき本体横の電源と音量ボタンが下に来ちゃうのですよね。アンテナを上にするために仕方の無い構造とのことですが、ベッドサイドで操作するとき本体の下側に指を回すっていうのは操作しにくいなあと思うので、アンテナとボタンが両方上に来る構造だったらよかったのに、と思いましたはい。

目に見えないところでの仕様改善がGPS。今までARROWSシリーズはGPS感度がイマイチなところがずっとネックだったのですが、今回はGPSの改善も多分に図られており、説明員曰く「GPSの評判がいいGalaxy Note並み」とのこと。確かにGalaxy Note使っていたときGPSの安定度はすばらしかったので、これはかなり嬉しい改善です。

道に弱いことを自覚しているがゆえに道案内アプリは手放せない自分としてはGPS感度は非常に重要な問題。GALAXY Noteがかなり高性能だっただけに、ARROWS VのGPSは相対的に弱く感じてしまいます。

 

ARROWS V F-04EのGPS感度をチェック ?カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2012/12/20/8202

なお、ほぼほぼ同じスペックの「ARROWS NX F-06E」「ARROWS A 202F」ではありますが、SIMサイズについてはNXがmicroSIM(ドコモ的にはminiUIM)なのに対し、AはiPhone 5などで使われているnanoSIMを採用。SIMを差し替えて使うタイプの人にはかなり厳しい仕様変更です。一方、メールやアプリを隠せるプライバシーモードは、NXだとspモードメールが対象外なのに対し、AはS!メールをプライバシーモードで非表示にできます。メールの仕組みが違うので仕方ないところがありつつ、この点ではソフトバンクのほうがメリットかな。

看板でもあったTegra3からSnapdragonを採用するという、NTTドコモ端末としては「新生ARROWS」とも言える変更がどのような影響を与えているかというのが一番の注目ポイントでありつつ、大画面ながらできるだけ本体幅を抑え、片手でも使いやすい機能を取り入れるなど使いやすさもしっかり配慮された1台。スペックだけでしか比較できてはいないものの、「ツートップ」と言われる2台と比べて遜色ないどころか、指紋認証センサーというオンリーワンの機能があることでむしろ優位性すらある端末だと思いました。ぜひとも中身の良さで今期は「ツートップよりもよかったね」といわれるような巻き返しを期待したいところです。

と、ハイスペック端末の2台ばかりを紹介してきましたが、会場内でもっとも人気高かったのが実は「Disney Mobile on docomo F-07E」。ディズニー・モバイルブランドでこれでもかというほどにディズニーがあしらわれた女性向け端末と見せかけて、クアッドコアCPUや2GBメモリ、指紋認証などARROWS NXやARROWS Aに劣らないハイスペックさも持ち得た注目の1台です。

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4.7インチと4インチ超えのディスプレイながら本体幅が小さく片手でしっかり持てる大きさ。大きさ的にはこのくらいが好みです。

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背面にはシンデレラ城とティンカーベル。これがイルミネーションできらきら光るのがとっても美しい。

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ディズニー・モバイルだけに数々のディズニーコンテンツも無料で利用可能。さらにこの端末を持っていると、ディズニーランドでミッキーマウスが会いに来てくれる仕組みもあるのだとか!

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男性でも十分に使いやすそうな端末ですが、やはりディズニーブランドは女性視点のほうが向いていると思いますので、以下は同じイベントに参加された女性目線のエントリーをご紹介。

7月中旬発売予定のDisney Mobile(F-07E)はキラッキラのピカピカ端末だった – これからゆっくり考L
http://sakaki0214.hatenablog.jp/entry/2013/05/17/031724

キラキラ女子にDisney Mobile on docomo F-07E | ヨッテオイキヨ
http://yotteoikiyo.com/1766/

<ケータイ会議>7月発売、富士通のDisneyMobileを触ってきました!!!!|Report366
http://ameblo.jp/coolme-pg/entry-11532491833.html

夏docomoで出たARROWS NXとディズニーモバイルを見て触ってときめいたよ! – にゅるり◎
http://d.hatena.ne.jp/akuyan/20130517/1368799794

Disney mobile on docomo F-07E ディズニーランドに行きたくなる端末 | どこでもドア(ジャンク)
http://dokodemodoor-junk.net/2013/05/its-o2o/

2年間待ってた背面イルミネーションが、斜め上を行く素敵な仕上がり! | どこでもドア(ジャンク)
http://dokodemodoor-junk.net/2013/05/illumination/

Disney mobile on docomo F-07E イヤホンジャックが光る | どこでもドア(ジャンク)
http://dokodemodoor-junk.net/2013/05/disney-mobile-on-docomo-f-07-jack/

本体サイズがコンパクトながら、指紋認証はもちろんんこと富士通の使いやすい機能もたくさん詰まっている1台。個人的にはNXよりこっちのほうが使いたいかなあ。

大画面ハイスペックのNXとA、手に持ちやすいサイズながらスペック充実のF-07Eと、端末のバランスは十分棲み分けできているという印象。まあディズニーは人によって好み分かれるので、同じスペックでノーブランドのARROWS端末も欲しいなとは思うところですが、指紋認証センサーという唯一の武器を持ちつつ、スペックも充実したARROWSは実際にこれまで使ってみても本当にいい端末だと思いますし、Snapdragon搭載を機にブランド再構築を計るARROWSは今後も注目していきたいところであります。


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