このエントリーはARROWS NX(F-06E)モニターのレビュー記事です。
すでに内覧会でもちょこっと体験していた富士通製スマートフォン「ARROWS」の新モデル「ARROWS NX F-06E」、何度目かわからないケータイ会議としてまたしてもモニターすることになりました。
ざっくりとしたファーストインプレッションはすでに内覧会ベースでエントリーしておりますが。
ブランド再構築を図る富士通の「新生ARROWS」スマートフォンを体験してきた − カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2013/05/17/10412
「NX」という型番に「New」「Next」という思いを込めた新生ARROWSとも言えるこの端末を、日常の中で実際に利用した感覚を率直に投稿していこうと思います。
まずは最初にスペック面から。富士通のARROWSシリーズといえばひたすらにハイスペックなのが特徴ですが、今回のモデルもクアッドコアCPUやフルHDディスプレイ、2GBメモリに64GBストレージと相変わらずのトップクラス。もちろんおサイフケータイや赤外線、ワンセグ、防水といった機能もしっかり対応しています。
携帯電話(F-06E) 製品情報 – FMWORLD.NET(個人) : 富士通
http://www.fmworld.net/product/phone/f-06e/info.html
さらに今回のモデルで特徴的なのが、ついにCPUをTegra 3から安定のSnapdragonへ移行したこと。Snapdragonは他社製品やソフトバンク向けのARROWSモデルで採用されており実績があり、熱問題などが指摘され続けてきたARROWSとしてSnapdragonへの移行がどのような結果をもたらすのかはモニター中1つの注目ポイントでもあります。
スペック面ではおそろしいほどにサクサク。ホーム画面はもちろん、驚いたのがアプリのインストール。無線LAN環境などある程度スピードが確保された環境だと、「インストール」のボタン押した直後にダウンロードが完了、すぐさまインストールされるという早さは初めての体験でした。とはいえクアッドコアは事実上Tegraばかりだったので、GALAXYやXperiaなど他のクアッドコア端末もこのくらい早いかもしれないですが、それにしてもこのスペックは驚き。
本体サイズは横幅70mmとかなりの大柄。5.2インチのフルHDディスプレイ搭載しているだけにこれは仕方ないサイズではあるのですが、それにしても大きい。手に持ちやすいサイズのARROWS V F-04Eを使っていただけに、最初に手にした印象は「デカいなこれ……」でした。
F-04Eとのサイズ比較。F-04Eが大画面ながらもかなりコンパクトな仕上がりだったこともあり、かなり大きく感じてしまいます。
ただ、大きさの割に厚みは9.9mmと10m以下だし、狭縁設計によりディスプレイとボディの間を3mmに抑えられていたりと、大画面ながらもできるだけ小型になるような努力がなされています。実際に使ってみても、最初こそかなり大きく感じてしまったのですが、慣れてくると成人男性ならなんとか片手で持てるサイズだし、大画面ゆえに文字も非常に読みやすいので、「これはこれでアリかも・・・・・・」と思い始めてしまいました。そもそも俺、5インチサイズのGalaxy Note喜んで使ってたしな・・・・・・。
バッテリーは3020mAhと3000超の大容量バッテリーを搭載。大容量バッテリーと本体の小型化を両立するためにバッテリーは取り外し不可になってしまいましたが、バッテリー取り外せるけどさらに本体大きくなるっていうよりはマシかな。バッテリーの持ちはしばらく使ってみないとわからないのであらためてエントリーしたいと思います。
バッテリーを外すことができないため、microSDとmicroSIMは本体上部に装着口を搭載。いちいちバッテリー外さず装着できるってのは地味に便利ですね。合わせてテレビ用のアンテナも本体上部に搭載。
SIMがかなりわかりにくいですが、背面を上にして爪をひっかけるようにするとトレイがうまく取れます。
これまで本体上部にあったmicroUSBポートは本体下部に搭載。
面白いのが本体上部で、スピーカー部分が通知ランプ兼ねてます。最初にスピーカーが光るのを見たときはちょいとびっくりしました。
背面はカメラと指紋センサー、赤外線ポート。指紋センサーはスリープ解除にも使えるのが非常に便利です。
フルHDのディスプレイを活かす機能として本製品ではついにフルセグに対応。地上デジタル画質のテレビ放送がそのまま楽しめます。ただし、ワンセグよりも電波感度がいいところでないと使えないことと、録画に関してはワンセグになってしまうという課題もあり、基本的には外出中に屋外でテレビ楽しむための機能かな。テレビ好きとしてこのあたりもまた別途試していきたいところです。
フルセグやワンセグ視聴時にTwitterを表示することも。サッカー実況とかしたい人にはぴったりかもしれません。贅沢言うとここはブラウザが使えればFacebookもいけたのですが難しいのかなあ。
フルHDディスプレイ搭載ということでかなり本体サイズが大きいものの、手が小さい人でもこの大きな端末をうまく使いこなせるための機能も搭載。その1つがホームボタンのエリア右端に用意されている「スライドディスプレイ」機能です。
この矢印をタップすると画面がスルスルっと縮み、ボタンが押しやすくなります。海外製のアプリだとボタンが画面上に配されているものも多いため、この機能は地味ながら便利。「投稿」ボタンとか上に置くのはほんと使いにくいんですよね・・・・・・。さらにこのボタン、設定によって左側にも置けるので左利きの人にも便利。背面中央の指紋センサーでスリープ解除できること考えると、実は左利きにも優しい仕様なんですよね。
画面を縮めることで使いやすくする機能は文字入力にも搭載されていて、キーボードを上下左右に縮めることができます。利き手側に寄せてしまえば手の小さな人でも文字が打ちやすくなる、という仕組み。
ただ、こうしたインターフェイスの改善に伴い、左下にあった括弧入力ボタンが絵文字に変わってしまいました。括弧入力ボタンかなり便利だったのでここはちょっと残念。
このほか地味ながら改善されていたのがスライドインランチャー機能。前回のケータイ会議でモニターしたARROWS Vの時は「使いにくい!」と酷評されていたのですが。
アプリや画面キャプチャーを手軽に呼び出せるARROWS V F-04Eのスライドインランチャーを使いやすくカスタマイズ − カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2012/12/18/8216
そうした声を受けてなのかどうか、スライドインランチャーが非常に操作しやすくなっており、ARROWS Vよりも圧倒的にスライドインランチャーの誤動作が減りました。これなら十分以上に実用で使えそう。
富士通ならではの機能である指紋センサーも相変わらず便利。毎日持ち歩くだけに紛失の可能性も高まるスマートフォンにとって、簡単に設定できるけれど解除が難しい指紋センサーはセキュリティ面で非常に有効です。さらにスリープ解除も背面ボタンだけでできるので、スリープ解除のためだけに本体を持ちかえる必要もなし。この便利さは地味ながらほんとにすばらしくて、ぜひ一度体験してもらいたい機能の1つです。
個人的に大注目しているDTCP+は、6月下旬発売のRECBOX新モデルを購入して別途試す予定。フルHDのディスプレイを最大限に活用するための魅力的な機能だけにこれまた楽しみです。
そしてスマートフォンの機能の中で最も重要視しているといっても過言ではないカメラ機能。前モデルの「ARROWS X F-02E」からカメラ機能が一新され、設定でいじれることが大幅に少なくなったカメラですが、富士通のカメラは色合いが結構気に入っているのと、元々オート設定で撮るタイプだったのでここはさほど気にならず。ただ贅沢を言えば露出補正くらいはしたかったかなあ。富士通のカメラは明るく撮れるのはいいけれど、明るく撮れすぎてしまって白飛びすることもちょこちょこあったので。
以下はカメラの作例。色味がかなり好みなのと、オートでパシャパシャ手軽に撮れるのがうれしいですね。
また、1年前のモデルで気になっていたGPS感度もかなり改善されている模様。GPSはかなり気になる部分なので別途エントリーする予定ですが、地図アプリで使ってみたところかなりいい感じの精度でした。これなら十分地図アプリを任せられるかなー。
ハイスペックながら使いやすさを重視した機能を盛り込みつつ、snapdragonの採用などで心機一転リニューアルを図ったARROWS。発売前から人気も高まっており、NTTドコモの人気投票でも、ツートップとして特別扱いを受けている2機種に続いて富士通製端末が3位、4位にランクインするほどの人気っぷりです。
まだ触って間もないですが、この仕上がりに加えて富士通ならではのセキュリティや使いやすさを加味するならば、ツートップをひっくり返して大人気端末になる可能性もあるんじゃないかなと期待しつつ、これからも淡々とレビュー続けていきたいと思います。
【ケータイ会議NX!とは?】
ケータイ会議NX!とは、富士通の最新スマートフォンARROWS NX F-06Eをブロガーが使い倒してブログで自由にレビューする企画です。通信料は各自の負担、モニター後は端末をそのまま使い続けることができるようになってます。