1月に発売された6.4インチサイズのAndroidスマートフォン「Xperia Ultra Z SOL24」、記事広告のために発売前から貸与いただき、そのまま2カ月ほど普段使いさせていただいておりました。
大画面と薄型軽量を両立した「Xperia Z Ultra SOL24」徹底レビュー – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2014/01/22/11953
この記事を受けて「Xperia Z Ultraってどうなの?」という質問もちらほらいただいているということもあり、そろそろ端末の返却期間が迫ったこのタイミングで、Xperia Z Ultraの感想をまとめてみたいと思います。
携帯性:ポケットに入らないことを許容できるか
この製品最大の特徴かつ武器でもあり、逆にデメリットともなり得るのがその本体サイズ。6.4インチという大画面は視認性も高く迫力ある動画を楽しむこともできますが、普段使いしているとどうしても持ち運びが大変。ポケットにギリギリ入るサイズではあるけれど、タイトなジーンズにねじこんだりすると本体が半分以上露出してしまうため、破損や紛失が心配になってしまいます。
そのため普段はカバンにいれて持ち歩いていますが、ポケットサイズのスマートフォンに比べてどうしても取り出すのが面倒になり、ちょっとした時に「スマホ使いたいけど面倒だなあ」とあきらめてしまうことも。これ冬場はまだジャケットやコートのポケット使えるからいいのですが、夏場はどこに入れて持ち歩くかかなり悩みそうです。いっそのこと腰あたりに装着するホルダーがあるといいのかも。
操作性: 大きいのに意外と操作しやすい
このあたりはレビューでも触れましたが、本体サイズの割に重量バランスが実に絶妙で、片手で持っても安定感があります。
さらに文字入力は左右どちらかにキーボードを縮小する機能があるので、文字入力もそこまで不便じゃない。欲を言うならブラウザやアプリを操作する際、ボタン類が画面上部にあると大変だけど、そういう操作は文字入力の頻度に比べると少ないので許容範囲かな。
むしろ気になったのは文字入力で、プリインストールのPOBoxは予測変換中心の作りになっているため、「文字は全部自分で打ちたい」派の自分にはちょっと使いにくかった。予測変換切っても変換候補の一覧が見にくいのと、10キーから入力できる記号類が少なかったのもちょっと使いにくかったところかな。とはいえ文字入力すらも自由に入れ替えられるのがAndroidのよさなので、POBoxがべんりな人はそのままでいいし、他のを使いたい人はGoogle日本語入力やらATOKやらを使えばいいと思います。
画面の大きさ: 電子書籍や動画が圧倒的な没入感
画面の大きさが活きるのはやっぱりエンタメコンテンツだな、というのを実感。電子書籍に関しては縦読みはもちろん、マンガは横に2ページ表示しても十分読めるというのは大きい。動画も高密度のフルHDディスプレイなので、元ソースが良ければかなりの美しさで動画を再生できる。この没入感体験しちゃうと、他のスマートフォンがちょっと物足りなくなるかも。
もちろん画面の大きさはWebブラウザや地図といった実用系アプリでも便利。これだけの大画面ディスプレイを片手で取り回せる本体の大きさや軽さ、そして重量バランスは絶品といっても過言ではなく、これ使っちゃうとNexus 7(2013)が野暮ったくみえるほどです。
とはいえ残念なのはやはりスピーカー。音はいいのに片側だけにしかついてないので迫力が弱く、せっかく綺麗な動画を見ていても音の臨場感がなくて肩すかし感がある。ここはぜひ次号機は横起き時の両側にスピーカーをお願いしたいところです。
スペック:大満足のサクサク挙動
Xperiaのハイスペックモデルなのでその点はほぼ心配していませんでしたが、期待に違わぬ高性能っぷり。ブラウザもアプリも小気味よく動作するので、操作感で不満を覚えることはほとんどないのでは。
カメラ:色味で好みが分かれそうながらも多機能さが魅力
Xperiaのカメラは原色が強めに出る感があり、個人的にはもうちょっと穏やかな色合いが好きなのですがこれはもう人によるかな。それ以上に連射機能やフィルター、ソーシャル連携などカメラ機能が多機能すぎて、スマホのカメラを重視する自分のようなタイプにとってはかなり気になる存在でした。
まとめ:「非ポケットサイズ」を受けいれられるか、その一点が選択の基準
大きいことはいいことだというつもりはないですが、6.4インチフルHDディスプレイの迫力はやはり別物だし、この大きさで本体サイズと重量を極限まで小さくしているので非常に扱いやすい。スペックやカメラも高性能、何よりコンテンツへの没入感がたまらないという点で、Androidスマートフォンとしてはかなりお勧めの部類です。
問題は繰り返しながらその大きさゆえに起きる携行性の問題。スマホは常にポケットから出し入れしたい人にとって、この本体の大きさがデメリットにもなりうるわけですが、そのデメリットに対して大画面ならではの魅力や、小型軽量の本体、取り回しやすい重量バランスなどのメリットが上回るかどうか、その一点こそがXperia Z Ultraを購入する基準かなと思いました。
今回試用したのはスマートフォンモデルでしたが、すでに3G/LTE機能を省略したモデルも発売されているので、タブレットとして利用するというのもありかも。この軽さと薄さながらも持ちやすい本体バランス、そして大画面ならではの臨場感は一度体験して欲しい仕上がりだと思います。