個人的にスマートフォンの中でもっとも利用頻度が高いと言ってもさしつかえないのがカメラ機能。セキュリティを高める虹彩認証や超高速でファイル転送できるTransferJetももちろん大事ではありつつ、ブログやソーシャル投稿にも活躍するカメラ機能はどのスマートフォンを使っても一番気になるポイントです。
今回モニターしているARROWS NX F-04Gは、「NX」ブランド(正確にはその1つ前のF-02E)から非常にシンプルなインターフェイスを採用しており、それは今回のARROWS NX F-04Gでも変わりません。ホワイトバランスや露出補正といった機能は一切なく、シャッターを切るだけで綺麗な写真が撮れることにこだわったインターフェイスです。
カメラを立ち上げるとそこに表示されるのはシャッターボタンとメニューボタンのみ。
メニューボタンを押すと静止画や連写、動画、パノラマといった撮影機能切替のほか、インカメラとアウトカメラの切り替え、画面サイズの変更、フラッシュのオンオフなどが設定できます。
そしてファーストインプレッションでも触れましたが、残念なのが画面サイズ。F-02G以降、4:3の画面比率は最大か最小化の2択になってしまい、あとは16:9が3種類という構成に。
このブログでは何度も指摘しているのですが、この16:9は単に4:3の上下を切り取っているだけ。例えば下は4:3で撮影した画像です。
まったく同じ位置から16:9で撮影したのがこちら。単に上下が切り取られているだけでしかなく、写真の情報量としては減ってしまっています。
画面比率が16:9なのでそれに合わせたいというのはわかるのですが、それに合わせて4:3が減ってしまうのはカメラとして辛い。そもそもこれメニューのインターフェイスを変更して3×3のマスにすれば一気に解決する話と思うので、シンプル追求もいいのですがそろそろ解像度の選択幅は広げていただきたい次第です。
変わらないと言えば動画撮影の起動もカメラから直接は行なえず、カメラアプリを一度立ち上げてから動画撮影に切り替えるか、ホーム画面に動画起動ショートカットのウィジェットを置くしかありません。ウィジェットはウィジェットで便利なのですが、これだとホーム画面からでないとアクセスできないので、スライドインランチャーから立ち上げたり、ロック画面からカメラを起動した場合には使えない。そもそも動画の起動だけでいいのにインカメラもついてきて2マス取られるのはホーム画面有効活用したい派にはちょっと余計です。
と、機能面では課題を感じつつできあがった写真に関しては文句なし。相変わらずパシャパシャとシャッターを切るだけで綺麗な写真が撮れます。色味もARROWSシリーズは暖かみがあって好みの感じ。
F-2Gでは頻発していた「撮影したはずの写真が撮れていない」という現象はF-04Gでは幸いにして起きていません。一方、ちゃんと撮影したはずなのにぶれてる写真が撮れることも多々あるので、シャッターを切ってすぐに本体を動かさず固定しておくのが大事。これはある意味カメラの基本なので当然と言えば当然ですかね。
一方、カメラの起動は前モデルのF-02Gに比べてややもっさり感。F-02Gがかなり高速に起動していた分、その反動で少し重たく感じます。Webサイトでは高速オートフォーカスとクイックフォーカスといったようにフォーカスの速さは追求しているのですが、願わくば起動時の速さももう少し改善されるといいかなあ。
全体的にカメラの画質は満足ながら、インターフェイスがまったく変わらないのが残念。ただ、そのあたりはかなりマニアックな要望で少数派として切り捨てられている可能性もあり、余計なことに気を回すことなく気軽に綺麗な写真を撮影したい、というニーズであればF-04Gはいい選択だと思います。
そしてF-04Gのカメラといえばついに動画で4Kが撮影できるようになりました。とはいえスマートフォンに4Kというのはやりすぎスペックではないかというのが正直なところですが、せっかくの4Kはまた別の機会に試してエントリーしてみたいと思います。
なお、Flickrにはケータイ会議参加メンバーがアップしたF-04Gの作例がアップされているので、このカメラでどんな写真が撮れるのか気になる方はこちらもご覧下さい。
F-04G | Flickr – Photo Sharing!
https://www.flickr.com/groups/f-04g/
【本モニター企画について】
富士通の最新スマートフォン「ARROWS NX F-02G」をブロガーが使い倒してブログで自由にレビューする企画です。通信料は各自の負担、モニター後は端末をそのまま使い続けることができるようになってます。