R-1 2009準決勝行ってきた

※この記事は5年以上前に書かれたため、情報が古い可能性があります

漫才よりもピン芸人、M-1よりもR-1といってはばからない私として、毎年この時期R-1準決勝はかかせないイベントなのであります。

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R-1GP2009公式サイト
http://www.r-1gp.com/top.htm

ピン芸人No.1を決めるこのイベント、タイトルこそ落語から取って「R-1」ですがスタイルはなんでもよし、芸歴の制限もなし、プロもアマもなし、優勝経験者の参戦もありとなんでもありのお笑い芸。単におもしろい1人芸であればいいということで、実際にはコンビを組んでいるお笑い芸人も多々参戦しております。

そんなR-1ですが、過去にもちょこちょこ書いたことがあるように、絶賛おもしろいのはやはり準決勝。これはM-1にも言えるかもしれないけれど、決勝というのはやはり全国放映されるならではの知名度も必要になってくるし、そもそも見られる芸人の数も少ない。準決勝だと3回は勝ち抜いているのでそれなりにおもしろい芸人であり、それを大量に見られるのでかなりおいしいイベントなのです。

しかもいままでは日曜夕方に放映されていたR-1決勝も、昨今のお笑いブームを受けて平日のゴールデン枠に進出。そのせいなのかは知りませんがシステムも今までと大きく変更されており、これまで東京と大阪の2カ所で開催されていた準決勝が今回は東京のみの開催。去年まではそれぞれの会場で約30人の合計60人だったのが、東京会場のみで約60人という大ボリュームイベントとなりました。これでチケット4000円とか安すぎる。

しかしその分時間もすごいことに。1人4分の持ち時間があり、それ以上は強制終了されるというシステムのためにみんな4分にはならないよう気をつけはするものの、それでも60人近いネタを消化するには16時スタートのイベントが21時半まで5時間半かかりました。いままでは休憩なし3時間だった準決勝もさすがに休憩が入りましたよ。全部見終わった頃にはちょっとしたディズニーランドくらいの疲労がたまってました。

とはいえこれだけの旬のお笑い芸人を見られる機会もそれほどないわけで、せっかくですからいつも通り簡単な感想残しておきたいと思います。60組以上で強烈に長いので続きは別途。多少ネタバレも含んでしまうかもしれないので、その点もご注意くださいませ。

なお、当初出場予定だった小島よしおは、北海道の営業から参加しようとしたら強風により飛行機が飛ばず無念のキャンセルだそうです。下手こいたー!

ではまいりましょうか。ちなみに初見の人は※、個人的なツボは三段階の☆で表現しています。くれぐれもおもしろさの基準はすべて個人的な判断であって万人ではないのでよろしく。

第1グループ

ジョーク東郷※
デューク東郷の顔真似しつつ紙芝居。紙芝居の合間をホクトの替え歌でつなぐのを繰り返す構成。やはりトップバッターはちょっと辛いのと、オチが必ず一緒なのでワンパターンになりがちだったかな。

鬼頭真也(夜ふかしの会)※
大量の本を端的に紹介していくネタ。まだ2人目だというのにかなりツボいドッカンドッカン入ってた感あり。3冊くらいまとめて紹介するネタがかなりよかったな。

マリッジブルーこうもと※
桃太郎を有名人のモノマネで構成するネタ。モノマネそのものもうまかったけど、見せ方が変わるとまた新しいおもしろさが生まれるなあと思った。

出雲阿国
合コンで態度が変わる女ネタ。あるある系ですかね。

もう中学生
いきなり牛乳で来ておいてあっというまにそのネタをすててコント「国会」w。よくもわるくもいつも通りの「もう中学生」でした。

児嶋一哉(アンジャッシュ)
軍隊で部下に番号の点呼をかけるものの部下がうまく反応してくれないネタ。点呼だけで4分はちと長かったかなー。

第2グループ

竹内康晃※
「THE アルフィーサポートセンター」。アルフィーを商品に見立てて消費者からの苦情に答えるというネタ。これもアルフィーだけで4分はちと厳しいかなと思った。

カートヤング※
校長先生が口でいろいろな音を出す。尺八だったりトランペットだったりラジオをチューニングしたりと、芸人というよりも特殊な能力というかんじ。

キャン×キャン長浜之人
「スーパーニュース」の永島昭浩キャスターがかみまくることをいじりまくるネタ。途中でマスオさん挟むのも忘れない。

エハラマサヒロ
自分のことかっこいいとおもっているシンガーソングライター。童謡をかっこよく歌うやつね。「猫はこたつでワチャゴナセイグバーイ!」

板倉俊之(インパルス)
ヒマな警官が織りなすゲーム。板倉らしいシュールな世界でとってもすきだけど、あれ完全に優勝ねらうようなネタじゃないよな。

サイクロンZ
いつものヒーローものではなく、ダンスの先生として先に振り付けを披露し、その振り付けの動きで音楽似合わせると言うネタ。個人的に今回のR-1で一番笑った芸人でした。「愛のままにわがままに」はもう最高すぎ。

第3グループ

ユリオカ超特Q
三谷幸喜に似てるよね、でつかんだあとはひたすら「ハプニングヘアー」というハゲネタ。

チャンカワイ(Wエンジン)
ダイエットネタ。がんばってダイエットしようとしても女にもてない。さりげなく「惚れてまうやろー!」も挟むあたりがうまいね。

ナオユキ
淡々と世の中につっこむ系。単につっこみがおもしろいだけじゃなくて「ああなるほど」と思わせるあたりがかなりうまい。笑いというより「あー」って納得している声が多々あったw

シャカ大熊
派遣社員が首を切られたことを抗議するのに決死の行動に出る。大熊のネタっていつも最初の1分くらいが前振りになってること多いんだけど、その前振りでこけるとあとがついていかないよなあ、とおもったネタでした。

ちゃらんぽらん富好
48歳。EXILEが興味ないと言いながらやったら詳しい。なんともやっぱり昔のお笑いというか、ボケが必ず決まっているところに持って行くお約束系はちょっと飽きるというか時代を感じた。

夙川アトム
まあいつもどおりの浦島太郎ネタです。初見だとおもしろいけどキャラになれるともう飽きるのも早い気がする。お客さんもある程度夙川アトム慣れしてる人が多かった気がするな。

第4グループ

ザブングル加藤
あいのりネタ。あえて「悔しいです」を封印するあたりがちょっとうまかったけど、それ以外が普通すぎたかな。

ゆってぃ
お笑い好きが集まっているせいかかなりゆってぃに歓迎モード。結構ウケてたけど、あのネタだけで4分間押したのはちょっと息切れを感じたかな。

星飛雄馬
本名が星飛雄馬ということを活かした川柳。そんな名前お笑いになるしかないよなー。
川柳

ズドン
世の中のイラっとくる発言にイエローカード。

本日は晴天なり
こんな名前だけど女性芸人。起きたらいろいろおかしないたずらされているネタ。カバンがすりかえられてたりとかそっち系。

COWCOW多田
イライラさせる女。怒濤のようにイライラする女の一言をたたみかけるんだけどちょっとしつこさをかんじちゃったかな。

第5グループ

田上よしえ
女子高生が好きな彼氏に告白。久々の田上節が楽しかったので、途中で倖田來未を歌い出したのは時間がもったいなかったかなあ。

こばやしけん太
効果音ホラー劇場。声だけでいろんな演出だせる一芸系。

ヒデヨシ・ゆうき
算数の授業。自動車教習所の別バージョンで相変わらず泣く。絵とストーリーのインパクトからすると教習所にはかなわないかな。算数の事業なんていくらでも問題を都合良く作れちゃうし。

くじら
番組といろいろあったせいかはしらないが釣りネタを封印してJRキヨスクおばちゃんのネタ。最後に佐川急便を隠しネタで持ってきたあたりがうまいw。このネタはジャンル変えればいくらでも作れるんだろうな。

桜塚やっくん
網走刑務所の女性看守。いつもの紙芝居なんだけどオチをちょっと刑務所向きにアレンジ。

第6グループ

天津向
女性芸能人ゲストがいない中、どうネタにするのか注目だったけど、同じ台詞を男前がいうとかっこいいのにブサイク(自分)だとキモがられるというネタ。レッドカーペットのネタが強烈すぎてちょっと普通に見えちゃったかな。

小堀裕之(2丁拳銃)
動物園に金を取り立てに来たヤクザが動物ダジャレ。

天津木村
いつもの「あると思います!」をタイムマシーンを使って過去・現代・未来へ移動するという不思議なアレンジネタ。タイムマシーンの動きが妙に笑えるのと、ちょっとした時代ごとのアレンジがうまいなーと思った。

庄司智春
ロックミュージシャンの敬愛するカバー曲が「ラジオ体操第一」。

バカリズム
都道府県ネタ。都道府県を「持つならこう」。個人的にバカリズムはあまりツボに入らないんだけど会場はかなり沸いていた。

第7グループ

HEY!たくちゃん
ドラゴンボールのフリーザVS悟空の一場面をいろいろな芸人で演じるモノマネ。

後藤秀樹
人間のいうことを聞いてあげる神様ネタ。

三浦マイルド
コント「ハゲがモテる時代」。途中のどんでん返しはおもしろかったけどそれだけかなあ。

ガリガリガリクソン
好きな芸能人占い。ガリガリガリクソンはフリートークがおもしろいのであの占いネタはちょっともったいないかなあ。ただし後半はお客さんの好きな芸能人を聞いて即答で占うという客いじりやっていて、これがガッチリはまっていた。というよりも「KAT-TUN!」「うちわが家にいっぱいある!」がかなり転機だった気がするけど。

清水けんじ
ペットショップ店員のペットショップあるある。

$10浜本広晃
山手線子。前説を担当する設定で山手線や列車がらみのネタを披露。

渡辺直美
ラジオのDJネタ。ビヨンセで早くに売れてしまったせいだろうか、なんか方向性を見失っているような・・・・・・。終わり方といい、とんでもないネタでした。

第8グループ

山本俊治
唯一のアマチュアによる発光ダイオード漫談。アマチュアというひいき目ありき、かなあ。物珍しくはあるけど本質的な笑いではないかなと思う。

あべこうじ
どう答えていいかリアクションに困ったとき「あ、はーい」といってしまうよねネタ。あべこうじは相変わらず話のテンポといい流れといいすばらしいですね。ただ、あれに慣れてしまうとドッカーンとは笑えない感もあり。

須知軍曹
スパイ活動。日本の文化を間違った方向で理解してしまうネタ。

芋洗坂係長
いつもの替え歌とダンスネタ。替え歌がちょい無理があるというか、ダンスしながら歌うので何言ってるかわかりにくいのもったいない。

うめ
「小さいつ」を使った紙芝居。さすがのうめワールドだけど、今まで見たネタに比べるとわかりやすい普通のが多かったかも。

大輪教授
100という数字で感情を引き出すと言うネタ。ホワイトボードがなかったので「うんこちゃーん」が見られなかったのが残念。

第9グループ

くまだまさし
4分間が見事なくらいのくまだまさしワールド。魔貫光殺法見たかったなー。

COWCOW山田よし
テニスの得点係。みんなの予想するオチをことごとく裏切るあたりはいつもながらうまいなー。

ニッチェ江上
海女ネタ。「海があったらもぐりてぇぇぇぇぇ!!!」

岸学
ジャック・バウアーが黒ひげ危機一髪で爆弾解除。個人的にはいたずらされる先生ネタのほうが好き。ジャック・バウアーはちょっとキャラ頼りなので残念なんです。

小籔千豊
先につっこみを説明し、お客に「心の中でつっこんでください」と前おいてからの顔芸。

佐久間一行
海でよくあることダイジェスト。さっくん好きだけど今回のは笑いどころが少なかったかな。

第10グループ

鈴木つかさ
いつもながらの竹内力モノマネだけど、クロスワードが秀逸すぎた。全然違う回答書き込んでいるのに成立させるあたりがすごくうまい。

あれきさんだーおりょう
わら人形ネタ。「おっとっこーまえー」のほうが好きだなー。

友近
総合案内の受付嬢。いつもながら「はいはいあるよね」とは思うが友近では笑えない。

鳥居みゆき
コックリさんネタ。ヒット&ランをすっかり捨てて新しいネタを組み立てるあたり幅が広いなあ。女性の決勝枠としてはやはり有力候補か。

中山功太
時報にあわせて「これからほげほげなセリフをお知らせします」とつっこみを先に言ってからボケる。ピン芸人の宿命かもしれないけど、中山功太は一問一答式なので時間が半分もったいない気がする。

第11グループ

はりけ〜んず前田
さっきまでMCやってたのにwww。声優を見かけたネタ。あの声優とこの声優はアニメで考えるとこんなすげー組み合わせ! というオタねらいのネタ。

ヤナギブソン
いままでのネタではない演奏記号ネタ。新しい演奏記号というネタで、たとえば「otsuka ai」は「もう1回」とか。おもしろいけどあの運まかせだった前のネタも好きだなあ。

いがわゆり蚊
いつもながらのチェンバル語講座だけどやはり鉄板。女性枠はこの人か鳥居みゆきかなあ。

代打屋中川
交通ルールネタ。イギリスの標識はおもしろいというのを野球を交えながら紹介。
イギリス

土肥ポン太
おしゃれの意味はきちがえたおっさんが経営するうどんや。なんというか、自分の世界観を出している感じはわかるけど笑いどころがないなあ・・・・・・。

決勝メンバーの発表は準決勝翌日の会見。準決勝からは8組が残ります。女性芸人枠は鳥居みゆきかいがわゆり蚊として、あとは知名度も考慮しつつサイクロンZ、ガリガリガリクソン、バカリズム、天津木村あたりが堅めかな。知名度はいまいちなのかもしれないけれど鬼頭真也は2人目の登場であれだけ沸かせたのでそこが評価されるかどうか。個人的には鈴木つかさのクロスワードもかなりおもしろかったので期待したい。あとは知名度とか経験値とか旬も含めてゆってぃ、あべこうじ、熊田まさし、中山功太、COWCOW山田よしあたりですかねえ。まあR-1決勝の人選はいつもそうとうビックリさせられるので、いろんな意味で発表を楽しみにしています。

これまでのR?1準決勝観戦履歴

カイ氏伝: R-1見てきたよ(2006)
http://blogging.from.tv/archives/000015.html

カイ氏伝: 「R-1ぐらんぷり2007」準決勝見てきました
http://blogging.from.tv/archives/000333.html


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