LINE Payの「一律2%還元」終了で揺れ動く“割り勘アプリ”こと個人間送金市場を考える


先に断っておくとこんなブログを書くくらいなので、Kyashユーザーが身の回りに増えるといいなという期待も込めてこのエントリー書いているということはあらかじめご了承ください。

個人間送金の手数料が無料の送金アプリ「Kyash」がすごい。今なら1,000円キャッシュバックもあるよ – カイ士伝
https://bloggingfrom.tv/wp/2017/12/23/15405

「一律2%還元」終了してランク制に移行するLINE Pay

そして本題ですが、ユーザー間の個人送金で人気のLINE Payが一律ポイント2%還元制度を5月で廃止、6月より新しいシステムを導入すると発表して以降、LINE Payユーザーから「いったいどんなシステムになるのか」と注目されていたポイント制度の詳細がついに発表されました。

ASCII.jp:6月以降も「LINE Pay カード」で2%ポイント還元可!? でも適用の基準は不明
http://ascii.jp/elem/000/001/684/1684321/

ざっくり言うと今までは必ず2%還元だったのが

  • ユーザーの利用状況によって最大2%となる
  • 利用状況の詳細は非公開かつ相対評価、金額使えばいいというものではないらしい
  • 月間のポイント対象上限は10万円まで

と、以前に比べてかなり厳しい内容となってしまいました。LINE Payは2%還元がオトクだから使っていた、という声も周りで多く聞かれるので、ポイント目当てのユーザーは涙目なのでは。

いったいどのくらいの利用状況で2%となるのかはわからないのですが、看板の2%を下ろすということは平均2%は確実に下回るということに加え、クレジットカード界隈では1%還元でも十分、1.5%還元ならそうとう高い、というのが一般的な数字だったことを考えると、平均値は1.5%も下回ってしまうのではないでしょうか。あくまで推察なので実際のところはわからないのですが、平均1.5%くらいに落ち着くのだとしたら、こんな謎システム打ち出さず「2%は厳しかったけど1.5%還元するよ!」としても十分に訴求力があったと思うので。

QUICPay対応でリアル店舗決済に踏み出すKyash

一方で面白い展開になってきたのがKyashのQUICPay対応。これまでKyashは手数料無料ですぐに発行できるというメリットがあった反面、Kyashにチャージしたお金はオンラインでしか使えないというのが課題だったのですが、この夏に予定されているGoogle Pay対応によって、QUICPayでの支払いが可能になります。残念ながらGoogle Payなので「おサイフケータイ機能を搭載したAndroidスマートフォン」が対象であり、おサイフケータイ非対応のAndroidスマホやiPhoneでは利用できないのですが。

「Kyash」が実店舗での決済を開始〜この夏以降Google Payに対応予定… – Kyash NEWS
http://news.kyash.co/post/174199508634/20180524googlepay2

「割り勘」アプリの代表格、LINE Pay、Kyash、Paymoをざっくり比較

日本における個人間送金は法律のしがらみなどもあり、ざっくり「割り勘アプリ」という位置付けで使われているサービスが主流なのですが、その割り勘アプリにおける代表格がLINE Pay、Kyash、そしてPaymoの3サービス。これが見事に三者三様の面白い仕様となっています。以下に3サービスの特徴をざっくりまとめてみました。

LINE Pay Kyash paymo
本人確認 必要 不要 不要
チャージ方法 銀行口座
現金
クレカ
銀行
コンビニ
クレカ
ポイント LINE Payカード クレカに準じる クレカに準じる
チャージ利用 LINE Payカード
LINE Pay決済
出金(手数料200円)
Visa決済
QUICPay(今夏)
出金(手数料200円)
ペイモQR支払い
備考 割り勘機能 Suicaチャージ対応 レシート必須

 

レシート提出が必須、出金に200円が必要なpaymo

上記で言及していないpaymoは3サービスの中でもっとも正しい「割り勘」アプリで、支払いに使ったレシートのデータをアップロードすることで利用できるサービスです。

paymo (ペイモ) | わりかんを思い出に
https://paymo.life/

本人確認不要で、飲み会中にユーザー登録すれば利用できる手軽さがある反面、一番の課題は銀行口座への出金に200円が取られること。ペイモQR支払いというサービスを使えばチャージ金額をそのまま利用できますが、まだ始まったばかりで利用店舗はさほど多くはないため、200円払って出金せざるを得ないのが実情でしょうか。

本人確認やプラスチックカードが必要も高いポイント還元率が魅力だったLINE Pay

一方、LINE PayはプラスチックのLINE Payカードが発行され、コンビニや家電量販店といったJCB加盟店でそのまま利用できるという利用シーンの広さが特徴。また、前述の通り2%還元というポイント還元率の高さも魅力の1つでした。

一方、利用には銀行口座登録による本人確認が必須のため、飲み会でいきなりアプリを入れて割り勘、というほどスムーズには行きません。

【LINE Pay】本人確認すると、送金&現金出金が可能に!LINE Payをカンタン、便利に使うコツをご紹介♪ : LINE公式ブログ
http://official-blog.line.me/ja/archives/72540250.html

また、これは好み分かれるところですが、個人的にはせっかくの電子決済なのになぜプラスチックカードで支払わなければならないのか、というところであまり食指がわきませんでした。LINE Payも各種オンライン決済対応しているのですが、LINE Payカードの対応店舗に比べれば非常に数が少なく、こちらも実質としてチャージの利用はLINE Pay一択だったかと。

オンライン限定の壁をわずかながら超えたKyash

そして最後のKyashは本人確認不要で、利用先がVISAカードが使えるサービスなら全国どこでも利用可能。一部非対応の支払いもありますが、それは電子マネーのチャージだったり公共料金の支払いだったりと、ポイントロンダリングできてしまうところが対象なので、クレカを使ったオンラインショッピング、と考えればほとんど制限はありません。

利用可能なお店 ? Kyash FAQ
https://support.kyash.co/hc/ja/articles/115004663328-%E5%88%A9%E7%94%A8%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AA%E3%81%8A%E5%BA%97

ただし繰り返しながらリアル店舗での決済に対応していないことがKyash最大の課題だったのですが、これがQUICPayに対応することで、あくまでおサイフケータイ対応のAndroidユーザーに限られるものの、電子マネー対応店舗やタクシーでの支払いが可能になります。

QUICPayの使えるお店|QUICPay
http://www.quicpay.jp/shoplist/

大手コンビニや家電量販店はもちろん、最近は電子マネーのマルチ対応も進んでいるので、QUICPayが利用できる店舗はかなり幅広い。iPhoneやおサイフケータイ非対応のユーザーにはあまりメリットないかもですが、少なくとも対応機種を持っている自分としては「これならKyashで集金してもいろんなとこで使えるな」とKyashでの集金に対して強気になれます。

ポイントについてもLINE Payの最大2%には及ばないものの、クレカのポイント還元がそのまま適用できるので1%程度なら十分に貯まる。私の場合は最低でも1%還元のdカードを愛用しています。

メリットにもデメリットにもなり得るLINE Payのフレンドリスト

ちなみにLINE PayのLINE Payたる最大の差別化要因はLINEのフレンドリストがそのまま使えることだと思いますが、これは正直メリットにもデメリットにもなり得る存在で、LINEでつながる友だち同士ならとても便利なんだけど、会社の付き合いだったり、たった1人でもLINEでつながりたくない人が飲み会にいたりするととたんにハードルになる。

個人的にはお金の支払いとソーシャルの付き合いは分けておきたく、それもLINE Payを積極的に利用できない理由だったりします。その点Kyashはリンクを生成して送るだけと手軽で、各種ソーシャルのアカウントとは分けて運用できるのが嬉しい。

ただ、LINE Payの割り勘機能は便利そうなんですよねー。飲み会の割り勘ではとても重宝しそう。

お会計のときは1人がカードでまとめ払う。払った人はLINEグループ画面のメニューからLINE PAYの割り勘機能を開き、合計金額を入力する。そうすると、グループチャットの画面に、他のメンバー宛の割り勘依頼が飛ぶ。

LINEを使って“割り勘”できる「LINE PAY」が便利すぎるのでみんな使ってくれないか? : Blog @narumi
http://narumi.blog.jp/archives/69862834.html

一方、Kyashは一度に送金できるのが5人まで、金額は3万円までに制限されているので、飲み会の総額をその場で割って集める、みたいな使い方には若干不便かも。ただ、以前は月間の利用上限も決まってたんだけどそれは撤廃されたのかな?

・送金上限人数以上の人数を選択している場合
一度に送金できる人数は最大5人までとなっております。

・送金上限金額以上の金額を入力している場合
一度に送金できる金額は最大3万円までとなっております。

送金に失敗します Kyash FAQ
https://support.kyash.co/hc/ja/articles/115004770848-%E9%80%81%E9%87%91%E3%81%AB%E5%A4%B1%E6%95%97%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99

といってもこれは「一度に」なので、別途割り勘アプリ使って金額を算出、その場にいる人へリンクで請求する、というのでもまあなんとかなる。というか現実には飲み会のユーザー全員がKyash持ってるということはまだ考えられないので、1人か2人くらいKyashで集めるか、たまたま幹事がKyashユーザーだったら「Kyashで支払っていい?」って頼めるくらいで十分かな。あと、おそらく法律的に機能の内包は難しいのかなと思いますが、お勧め割り勘アプリを紹介するくらいであればKyashにやって欲しいなーと思う次第。

と、かなりKyashびいきの目線で書いたエントリーではありますが、客観的に見てもLINE Payの一律2%還元廃止とKyashのQUICPay対応は個人間送金市場が面白くなりそう。Kyashにつきましては「クレカのポイントはちゃんとつくから損はしてないよ」ということをお伝えしつつ、6月以降この業界がどうなっていくかを見守りたいと思います。

ちなみに各サービスの比較についてはこのエントリーがとてもわかりやすかったので合わせてご紹介。個人間送金に関する歴史や法律などが端的にまとまっているので、ご興味ある方はご一読くださいませ。

ユーザー体験から紐解く「個人間送金」アプリの仕組みと歴史(日本編) | hajipion.com
https://hajipion.com/2376.html


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください