Cerevoが国内外の商品を選定するセレクトストアを開設


古巣のCerevoからこんなリリースが出ました。

Cerevo Selection Storeから、ヘッドセットやWebカメラなどビデオ通話向けデバイスセットを9,900円から販売開始 | Cerevoからのお知らせ
https://info-blog.cerevo.com/2020/06/30/5426/

お試しで使って欲しいということで機材一式をご提供いただいたので、簡単な使用感含めて感想をば。

リリースにもある通り、この製品はCerevoが自ら開発した訳ではなく、すでに国内外で販売されている商品をCerevoが選定して販売するセレクトストア、という位置付けです。

Cerevo Selection Store – Cerevo official store
http://cerevo.shop-pro.jp/?mode=cate&csid=0&cbid=2626256

製品自体は低価格なエントリーモデルで、高品質なビデオ会議というよりは「在宅ワーク環境整えたいけれど何買えばいいのかわからない」という人向け。実際のところ、フリーランス生活に向けてマイクやカメラもゴリゴリに準備していた自分の機材に比べると品質はそこまで高くないですし、セットになってる製品をAmazonなどで探して1つ1つ自分で買えばもっと安い価格でこの構成を実現することもできちゃいます。

ただ、こういう製品のポイントはそこではないんですよね。このラインアップを見て「同じ型番のやつAmazonで買えばいいか」というリテラシがある人は対象外で、前述の通り「何を買っていいのかがわからない」という人に向けて「これを買えば安心ですよ」というお墨付きを提供するのがこういうセットモデルの本質だと思います。

実際問題、自分も最近趣味と実益を兼ねてライブ配信設備の機材を自前で揃えているんですが、マイク買ったはいいもののXLRの端子が逆のケーブル買って落胆したり、マイクの音うまく入らんなーと思ってたらステレオとモノラルのケーブル間違えたりというミスを連発しております……。慣れている人からしたら本当にたわいもない凡ミスなんですけど、初心者にはそこが難しいという壁があるんですよね。

その点では自分がCerevoに在籍していたとき、ミニ四駆をラジコンに改造できる電子工作キットという製品を発売するときに、電子工作に必要な工具を一式セットモデルにしてリリースしたことがありまして。

つくって、学んで、楽しめる。IoT時代の電子工作とプログラムの基礎がわかる、スマホで操作する改造ミニ四駆製作キット「MKZ4」を発売 | Cerevoからのお知らせ
https://info-blog.cerevo.com/2016/06/30/2428/

これも当時はエンジニアから「そんなの誰でも買えるだろ」と突っ込まれまくったのを「いやいや初心者にはそれがわからないんだってば」と説得して限定販売したなーというのを懐かしく思い出しました。

そういう視点でみると、今回のセットモデルは工具に比べると選択難度が低めではあるので、付加価値として「この機材は何のために必要でどういう使い方すると効果的だよ」みたいなノウハウも提供できると初心者には喜ばれそう。グリーンバックとかはZoomで便利なんだけどそもそもZoomの背景機能しらないと意味がなかったり、LEDライトもどこに置けば効果的、みたいなちょっとしたコツもあったりするので。

あとはせっかくなので配信系機材とかもとりまとめてもらえると嬉しいですね。これはほんとに素人殺しで、見た目まったく一緒だけどステレオとモノラルが違うとか、写真で見ると大きさ一緒なのに届いてみたら端子の大きさが全然違うとか平気であるので……。

Cerevo Selection Storeというシリーズを銘打っているだけに今後もこういうラインアップが登場してくると思いますが、ハードウェアを作るだけじゃなく、こういう目利きで活用できるというのはメーカーのノウハウを活用する1つの手だと思います。

今回は国内販売されているものも多いですが、海外で販売されているものを国内販売に向けてローカライズしたり認証取ったりというのも、製品を消費者に届けるという点では十分にメーカーの役割だと思うので、Cerevoがこれまで蓄積してきたノウハウで海外の面白い製品がいろいろ引っ張ってこれるといいなと期待しております。


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